不思議の海のナディア  
夜中午前1時三十分。  
ナディアは便意を感じてトイレに向かっていた。  
「キャッ!!」  
ナディアは足を何かに引っ掛かって転んだ。サーカスで鍛えた反射神経も咄嗟のことで機能せず、  
廊下に顔からぶつけた。  
「いった〜〜い、誰よぉ、こんな所に縄を捨てたのは?」  
腹を立てて、縄を拾うが、妙に湿っていた。  
――雨漏りなんてあったかしら?  
上を見上げるが、水滴は一滴も落ちてくる気配は無い。縄から手を離すと、鼻水のような液体が  
手に付着した。  
「何よこれ〜」  
顔に近づけるとイカ臭い匂いがした。  
――いや〜〜、臭くて汚〜〜〜い。誰がこんな所で出したのよ〜〜  
ナディアは汁を出した犯人を罵る。  
その直後。  
ナディアの耳が自分でも気づかずにピクッと動く。  
誰かの声がする。男と女の声だ。声のする方を探そうと、首を左右にまるで軍隊のレーダーの  
ように動かす。真後ろのドアから聞こえているようだ。  
そこから…。  
「アアっ!!エーコーさん!!いい!良いわっ!!もっと、もっとっーー!!」  
「ぐぅ!なかなか締まるぜぇ!!」  
――イコリーナさんと、エーコーさん!!…何しているのかしら?  
 
ナディアは中の様子を知ろうと、両手と耳をドアに当てる。  
中ではナディアには見えないが、エーコーと、ノーチラス号で人気看護婦イコリーナが獣の様に  
絡み合っていた。  
ナディアが耳に当てたときには二人はクライマックスに入っていた。  
「ヤベェッ!!、イコリーナ、俺…もう出る!!」  
男が苦しそうに言いながらも、女の陰口に棒を突き続ける。  
「ヤッ、やめて!膣に出したら出来ちゃうよぉ!!」  
焦る看護婦。  
「ウッ!!」  
「ひあっ!…あっあああっ!!」  
二人は同時に絶頂に達した。看護婦の悲鳴が廊下に漏れる。  
 
「もう、今度から気をつけてよぉ〜〜」  
「悪い、悪い!つい興奮しちゃって……でも助かったぜ、避妊器具つけていて」  
「これ着けるの…恥ずかしかったんだから…お爺ちゃんにあなたとこんなことしてるのバレちゃうトコだったわ」  
「で、どうやって手に入れたんだ?」  
「ナディアがジャンとヤルからって…」  
ピクッ  
ナディアの顔に血管が浮き出る。  
――何ですって〜〜〜!!  
右手で握り拳を作り突入しようとしたが…  
「あれ〜ナディア!こんな所で何してるの?」  
ジャンが後ろからやって来た。  
「な、何もしてないわよ!!ジャンこそ何よ?」  
ナディアはつい怒ってしまう。  
「おい!外誰かいるぞ!!」  
エーコーがドアに近づいてくる。  
「ジャン!!ちょっと!!」  
ナディアはジャンを掴むと慌てて走り出した。  
エーコーがドアを開けると、濡れた縄以外なかった。  
「おかしいなぁ、誰かいたんだよなぁ」  
「もぉ〜、早く入ってよぉ!臭いが外に漏れちゃうわ!」  
イコリーナはシーツで裸体を隠して臭いを気にする。  
「縄出しっぱなしだったぜ」  
ドアを閉めてエーコーは縄をイコリーナに見せる。  
「なっ…ちょっと、どうして外に置くの?」  
「ここ狭いから邪魔になるじゃねえか」  
エーコーは部屋を見回して言う。  
イコリーナは時計を見る。  
午前2時。  
「もぉ、今度から気をつけて〜、あたし、シャワー浴びてからもう寝るから…」  
看護婦は新しいバスタオルと下着、パジャマを持って、シャワー室があるトイレへ走り出した。  
 
「で、ジャンはこんな時間に何してたの?」  
「僕も、トイレ行こうとした時に、こんなの拾ったんだよ」  
ナディアは自分の部屋でジャンを問い詰めていた。ジャンがナディアに見せた拾得物、それは単四電池ほどのサイズで、  
前後に小さなレンズみたいなものがついていた。  
「こんなのあたしに見せられても、わからないわよ!ハンソンに聞いて!あたしもうトイレ行くから!!」  
ナディアは部屋出て、走り出す。すると、ジャンも何故か追いてきた。  
「もう、何よ!」  
「僕もトイレだよ!!」  
入り口で別れ、ナディアはシャワーボックスの隣の部屋で用を足すことにした。何故かトイレはこの時間も電気がついていた。  
ナディアが水を流そうとした時。  
イコリーナがシャワー室に入ってきた。  
「あ〜あ、こんなに跡が残っちゃって、縄のプレイは嫌だわ」  
彼女は縄で締め付けられた跡が残る体を見て溜息をつきながら、身体を洗っていた。  
「でもあの人、すぐあそこ固くなるから結構楽しめるわ。最後のとても気持ちよかったし…」  
ナディアはレバーを引くのを躊躇った。音が出るからだ。  
でも、用を足したら流すのは次の人へのマナーである。  
イコリーナはナディアが盗み聞きする前は、エーコーに縄で縛られた状態で絡み合い、その後、ノーマルプレイをしていた。  
ナディアが流そうか流すまいかで悩んで二分ほどした時。  
「あっ!はっあ…あふっ!!」  
イコリーナはシャワーを浴びながら弄っていた。  
――この人、変態じゃないの?  
ナディアはこの女の自分が思っていたイメージが音を立てて崩れていくような気がした。  
彼女の喘ぎを聞いているうちに、ナディアは自分の下着が僅かだが、湿っているのに気がつく。  
――やだっあたしったら濡れてきちゃった。  
紙を取って拭き取るが、それでも、汁は漏れ続けた。拭いても、拭いても出てくるので、1メートルくらい出すと、  
十センチ平方に畳んで下着と股の間に挟む。  
――明日グランディスさんに言いふらしてやるからね!!  
濡れてしまったのはあんたのせいだとばかりに、イコリーナに向かってベッと舌を出すと、ナディアは一目散に自分の部屋に駆け出した。  
 
 
 
翌朝。  
ナディアはエーコーを始めとするノーチラスのブリッジにいる男たちに輪姦される夢をみた。  
エーコー、航海長の棒を下の二つの穴にそれぞれ突っ込まれ、操舵長と  
機関長の棒をテコキさせられ、自分の顔に男の液がぶっかけられる。股間が冷たいのを感じて目を覚ます。  
ナディアは起きるとすぐに手で下のほうを探る。先に、下着を触る。  
――良かった、こんなこともあろうかと思って、紙を畳んで入れといて。  
トイレに行く。朝ここに来たのは自分が最初だったので、昨夜自分が用を足したままの所はそのままだった。紙と一緒に流す。  
トイレを出ると、ジャンと鉢合わせになった。  
「あらおはようジャン」  
「おはようナディア」  
ジャンは心なしか元気が無かった。  
「どうしたのジャン?」  
ジャンはナディアと目を合わせようとしないで下の方を見る。  
「何かあったのジャン?」  
「変な夢を見たんだ」  
「夢?」  
「僕が寝ていたところに君に身体の何処かを舐められたんだ」  
「何処を?」  
ナディアが目を合わせようとするとジャンは慌てた。  
「そんなこと言えないよ!」  
ジャンは顔を赤くする。  
「どうしてそんなに赤くするの?」  
「だって…」  
ジャンは夢の中で自分の棒をナディアに弄られた夢を見たのだ。最初は指で包皮と先端部の間を弄られている内に下の棒が肥大し、次は  
先端を舐められるながら、両手で棒を何回も上下動かされた。やがて、自分でもわからない変な気分になり、先端から白い液体が  
ナディアの顔面にかかったところで、目がさめた。夢ではあったが液体は出ていて、それはトランクスだけでなく、ズボンまで濡らしてしまった。  
そのことをジャンはとてもナディアに言えるわけが無い。  
「もしかして、あたしにいやらしい事した夢でも見たのね!いやらしい!!」  
ナディアは急に顔を真っ赤にして自分の部屋へ走り出した。  
――君が僕にいやらしい事した夢だよ。  
ジャンは口に出せないので、胸のうちで呟いた。  
 
 午後一時  
ジャンは格納庫でグラタンの整備を終えて、休んでいるハンソンの所に行った。  
「ねぇ、これ何かわかる?」  
ジャンが昨日拾った物を見せる。  
「ああ、これはのぞき窓だよ」  
ハンソンはレンズ部分を食い入るように見る。  
「のぞき窓?」  
「ドアにつけておくんだ。訪問に来た人の顔が見えるように」  
「ふーん」  
ジャンはハンソンからのぞき窓を返してもらうと、前後のレンズをのぞく。  
「望遠鏡みたいなものだね?」  
「まぁ、そんな所だよ」  
二人に誰かが近づいてくる。  
「おい、ジャン!」  
ジャンが見上げると、エーコーが目の前にいた。  
「何?」  
「それ、後で医務室のドアに付けとけよ」  
「うん」  
ハンソンは何でそこにつけるんだと疑問をもったが、ジャンは何も気づいていない。  
 
「え〜と、ここだよな」  
ジャンは医務室のドアにたどり着くと、ドリルで穴を開け始める。  
かなりの強度があるドアなので、空くのに梃子摺ると思われたが、十秒もかからない内に一センチ程度の穴が出来た。  
――ま、これでいいか。  
ジャンはレンズを取り付けるが、レンズをぼやけている方を部屋側に、鮮明に見える方を外側につけていた。  
穴も子供でも簡単に覗けるほどの高さに。  
「よし、我ながら完璧」  
ジャンは自分の腕前に満足すると、エレクトラの部屋にいつも通りの科学の勉強をしに行った。  
 
深夜11時。  
ナディアは歯を磨き終えてトイレから出て部屋に向かう途中で医務室の入り口でエーコーを待っているイコリーナを目撃した。  
――また今日もヤルつもりかしら?  
ナディアは後ろの通路に入って身を潜めた。  
予想通り、エーコーがやって来て、看護婦と何かしゃべると、部屋の中に入っていった。医務室のドアの前に近づいて、周囲を警戒する。  
――誰もいないようね。あら?  
ドアに小さなレンズが付いているのに気づく。覗き窓だ。  
ちょうど自分と同じ高さだったので、背伸びする必要も無かったから楽に除くことが出来た。  
中では。  
イコリーナが縄で手を縛られ足は片方ずつ、ベッドの格子部分とつながれ、身動き出来ない状態で全裸になっていた。  
「ちょっとこれは嫌よ!!」  
イコリーナはベッドを揺らし、縄をはずしてとエーコーに懇願する。  
エーコーは縛られて動けない看護婦を見て笑う。  
「バカだなぁ、こうじゃないと面白くないんだよ」  
エーコーは赤く太い蝋燭に火をつけて、溶けた蝋を看護婦の乳首に垂らす。  
蝋が付くと、イコリーナは熱さで身を捩じらせた。  
「あ!熱い!!…や、やめてよ!!」  
「嫌がってる割にはここは喜んでんじゃないか?」  
エーコーはヨダレを垂らしている下の口を指差す。  
 
「でも、こんなのは嫌!!お願いだからやめて!!」  
イコリーナは涙を流す。  
「しょうがねぇなぁ、今日はこれでやめるか」  
エーコーが外へ出ようとする。  
「嫌!!…私、もうこれ以上我慢できないよ!!」  
「うるせぇなぁ、それじゃぁこれで我慢しろよ」  
陰唇に火が付いたままの蝋燭を突っ込む」  
「ひゃぁうっ!!」  
蝋燭を挿されたまま、女は股を震わしていた。  
「お願い、あなたのが欲しいの、だからやめないで…」  
「わかったよ、こいつを口で満足させたら下の方にくれてやるよ」  
イコリーナは手に繋がれていた縄をはずされると、自分の胸の間に男の棒を挟み、口に先端を入れると、舌先で嘗め回す。  
男は程好い大きさの看護婦の乳房を掴み、自分の棒を擦らせる。  
――フフッバカねぇ、あたしが見ていることも知らずに。  
ナディアは不敵な笑みを浮かべて二人の夜の遊びを傍観していた。二人はナディアに除かれていることに気づいていなかったが、  
ナディアも覗きに夢中で自分の下の口から多量の涎が滴っていることに気づいていなかった。  
 
  終  
 

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