夏も間近のとても蒸し暑い日…−  
 
 
 
 
「何…これ?」  
魔法手芸部の活動に夢中になる余り、  
気付けば1人になるまで黙々と作業をしていた深千夜は  
下駄箱で靴の上にそっと置かれていたちいさな紙切れを手に取った。  
 
 
 
『乾深千夜様 部活が終わったら体育倉庫の前に来てください 大門』  
 
 
 
「…大門?って誰?」  
整った字で書かれた短い文章、そしてその差出人の名前をマジマジと見つめながら  
深千夜は小さく首をかしげた。  
どこかで聞いた様な気がするがよく思い出せない。  
しかし、下駄箱に入れてあったということは  
とりあえずここの生徒であることに間違いはないようだ。  
 
 
深千夜はしばらく迷ったが、何か用事があるのだろうし  
この差出人の恨みを買うような事をした覚えはない。  
早く済ませて帰ろうと思い  
足早に体育倉庫へ続く道を進んでいった。  
 
チラリと目をやった時計の針はちょうど7時30分を指そうとしているところだった。  
 
 
 
「…誰も居ない。」  
薄暗い体育館脇の体育倉庫前へやってきた深千夜は  
シーンと静まり返ったその場に立ち止まった。  
体育会系の部活動もとうに終了を迎えており  
キョロキョロと辺りを見回したが特に人の気配はない。  
 
 
時間の指定はなかったしこの異常な程の蒸し暑さなのだから  
差出人は待ちくたびれて帰ったのかもしれない。  
 
 
「帰ろ…」  
フゥッと一息つくと、深千夜はクルリと踵を返した。  
 
「ずいぶん長いこと待たせるんだね。まぁ時間指定してなかった僕が悪いんだけど」  
「!?」  
 
 
数歩歩いたところで、突然背後から声をかけられた。  
「えっ?」  
驚いて振り返ろうとした深千夜はそのまま口を押さえ込まれ  
ヒョイと体を持ち上げられた。  
 
「〜〜〜っっっ!!!」  
 
なんとか逃れようと体をバタつかせるが相手は男のようだ。  
深千夜の抵抗をもろともせずスタスタと体育倉庫の中へ足を運んで行く。  
真っ暗な倉庫の中へドサリと乱暴に体を投げ出された深千夜は  
無造作に置かれていたマットの上へ転げ落ちた。  
 
「だっ…誰!?」  
舞い上がった埃にゴホゴホと咽ながら  
深千夜はドアの前で何やらブツブツと言っている人物へ目を向けた。  
夕暮れから夜に変わろうとしている空からは  
彼の影を照らすだけの小さな光しか差し込んでいない。  
一生懸命目を凝らしていると、自分を運んだその男はクルリと振り返った。  
「君が乾さん?」  
徐々に暗闇に慣れてきた目にうっすらと浮かんだその顔は  
先日行われたクラスマッチの決勝戦で見たことがあった。  
 
「あなた、確かF組のK・Cだった…」  
「そう。覚えててくれて嬉しいよ」  
そうだ、思い出した。確かにあの時のF組のキングだ。  
余りにも接点がなかった為名前までは覚えていなかった。  
 
「な…何であなたが私を呼び出したりするの?」  
先ほどからニヤリと笑った表情を少しも崩さないままでいる大門に  
深千夜は内心の焦りを隠せないまま問いただした。  
 
「君、観月のこと川に落としたんだってね。最近タクがうるさくてね。」  
「…。」  
ゆっくり話ながら近づいてくる大門に  
深千夜は慌てて後ずさりする。  
「僕は別にどうとも思ってなかったんだけど。  
あの観月を瞬殺する程の子がどんなものか見たくなってね。」  
マットの海の向こうに置いてあった跳び箱に深千夜の背中がぶつかった。  
ハッと息を飲み後ろを見るが、これ以上下がれる場所はない。  
完全に追い詰められてしまった。  
「どうしようもない不細工だったらタクの代わりにやつけてやろうと思ってたんだけど…  
良かったよ、どうやら傷はつけなくても大丈夫みたいだ。」  
深千夜との距離を縮めながら、大門はグッと深千夜の顔の高さまで背をかがめた。  
顔と顔の距離はほとんどなく、深千夜の目にはギラリと光る大門の目しか映らなかった。  
 
 
 
「もっと楽しめそうだ。」  
 
 
ガッと前髪を掴まれ、深千夜は強引に唇を奪われた。  
驚きで開いたその口には容赦なく生ぬるい舌が差し込まれ  
まるで生き物のように口内を這いずり回る。  
「んっ!!…ん〜っ!!!」  
身の毛がよだつほど激しいその行為は  
彼がこれから何をしようとしているかを容易に想像できるものだった。  
深千夜は必死で顔をそむけようともがくが  
その度に大門は掴んだ髪をギュッと引き上げる。  
「あっ…痛っ…」  
深千夜の苦しげな声は大門の耳には届いていないのだろうか  
まるで気にしない様子で大門は深く深く舌を割り込ませる。  
 
 
「…っっ!!」  
「痛っ…」  
 
深千夜が思い切ってその舌に噛み付くと  
大門は小さくうめき声を上げ押さえつけていた手の力を抜いた。  
(今だっ…)  
この瞬間を逃すまいと深千夜はスルリと大門の横を通り抜け  
一目散にドアへと駆け寄った。  
通り過ぎる深千夜を横目で追い、大門は小さく舌打ちを打った。  
 
「何で…何で!?」  
重いそのドアは、内側からの鍵は無いものの  
いくら引いてもビクともしない。  
「だ…誰か…」  
深千夜はドンドンとドアを叩くが、何の反応もない。  
「僕の魔法は髪を使う弓なんだ。」  
「ヒッ…」  
ゾクリと背中に悪寒が走った。  
自分の背後に大門が立っているのがわかる。  
 
「だからね、この小さな隙間から弓を通して施錠代わりにさせてもらったんだ。」  
深千夜はドクドクと鼓動が激しくなるのを感じた。  
余りの恐ろしさに後ろを振り向くことさえ出来ない。  
「よくもこんな真似してくれたね。」  
乱暴に深千夜の手を引くと、再びマットの上へ押し倒した。  
今度は身動きも取れないぐらいに強い力で両腕をマットへ押し付けられ  
開いた足の間に体を割り込まれた。  
「いっ…嫌ぁぁぁ〜!!」  
「当たり前だよ、嫌がってもらわないと困るからね。これは罰だ。」  
再び二人の唇が重なる。  
今度は口だけではなく、顔中を舌が這いずり回った。  
「やっ…やだっ…やだっ!!」  
自由になるのは足だけ  
深千夜は膝で大門のわき腹を蹴るが、うまく力が入らない。  
「…本当に君は往生際が悪いな。」  
ダメージは受けていないものの、大門はバタバタと動く深千夜に苛立ち  
片手で自分のネクタイを解いた。  
「少し大人しくしてもらうよ」  
グッと深千夜の両腕を引き上げるグルグルとネクタイを縛りつけ  
真後ろにある跳び箱の一段目と硬く結びつけた。  
「やっ…!?」  
深千夜が悲鳴をあげようとしたその時、大門の手が喉を締め付けた。  
「僕は大人しくしてもらうって言ったんだ。わかったね?」  
首を締め付ける手に力が入る。  
悲鳴どころか呼吸すらままならない状態で  
深千夜は目に涙を浮かべながらコクコクと頷いた。  
「はっ…かはっ…」  
ゆっくりと手が離された瞬間、ゼイゼイと苦しそうな嗚咽が繰り返される。  
これ以上抵抗したら本当に殺されてしまうという錯覚に陥りそうだった。  
「そうだよ、最初からそうすればこんな手荒な真似しなかったのに」  
黙って息を整える深千夜を見下ろしながら、大門は満足げに口角を上げた。  
元々丈の短いスカートが太ももまで捲り上がり  
先ほどの攻防で乱れたシャツは胸の下辺りまで覗かせている。  
肩を大きく上下させ目を潤ませるその姿はなんとも官能的だった。  
 
「さて、じゃあ好きにさせてもらうよ」  
大門は細い足首を掴むと、一気に深千夜の胸辺りまで持ち上げた。  
「いやぁっ…」  
「へぇ、君って意外と黒なんだ。てっきり白かと思ってたのに」  
大きく足を開かれ、容赦なく下着があらわになる。  
大門はジッと凝視すると、ハハッと笑い声をあげた。  
「何?君もう濡れてるの?もしかして無理やりされるのが好きだったとか?」  
「ちっ…違うっ…!!」  
「ほら、僕がこうして少し顔を近づけるだけで小さく反応してるのわかる?」  
大門はわざとらしく秘所に息を吹きつけた。  
「やぁっ…」  
「タクはああみえて純情だから、観月以外の女にこんな真似出来ないんだよ。  
だから僕が変わりに君にお仕置きしてあげる、徹底的にね」  
ネットリとした舌を下着の上から這わせる。  
生暖かい唾液のせいで、深千夜の下着はジュックリと水気を帯びた。  
「あっ…んん…」  
ジュルジュルと容赦なく下着ごと吸い付く唇の動きに  
深千夜は堪らず声をあげた。  
大門は目線だけあげると  
足を押さえていた手をゴソゴソと深千夜のシャツの中へ潜り込ませた。  
「ひっ…やぁ!!痛いっ…」  
ブラジャーの中へ直に押し入ってきたその手は  
容赦なく乳首をつねりあげながら乱暴に乳房を揉みしだく。  
「あっ…ぁ…んぅぅ…止めて…ふっ…ううぅ…」  
「これじゃ罰にならないな、どうやら君は相当変態みたいだね。」  
もう片方の手で下着をずらし、いきなりズブズブと指を挿入させる。  
「やっ…ダメぇぇー!!」  
「これ、僕の唾液じゃないよね」  
いきなり二本の長い指を突っ込まれ、深千夜は体を痙攣させた。  
大門は全体重を指にかけるように体を傾ける。  
最奥まで容赦なく刺激する指の動きは徐々にスピードを上げ  
その度、甲高い喘ぎ声と共にドロドロと愛液が溢れ出した。  
「んっ…んぁっ…あっ…あぁっ…」  
幾度となく深千夜の秘所は伸縮し  
大量の液体をマットの上へ流し落とした。  
角度を変えながら執拗に奥を突いてくる指に  
何度イかされたかさえ数えられない。  
次第に深千夜の体から力が抜けていき、頭を真っ白にしていった。  
 
「はぁ…はぁ…もぅ…止め…て……」  
大門がズルリと指を引き抜いた時には  
深千夜は汗と唾液と涙とで体中をベトベトに濡らしていた。  
その目は既に焦点を合わせられずにぼんやりと開いているだけだった。  
 
 
「止めてもなにも…君が気持ちよくなっただけじゃないか」  
「そんなこと…」  
「君にいい知らせがあるよ。」  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「どうやら僕は君にも欲情出来るみたいだ。」  
 
 

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