六月。まだ春の暖かさの名残で心地よい気候。  
     もうすぐやってくる梅雨の季節に少々憂鬱になる。  
     しかし出会いはほんの一瞬で無惨。  
 
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  
今日も執行部は慌しい一日を迎えている。  
魔法のインストールミス、生徒同士の魔法対決、魔法によるセクハラ・いやがらせ…  
何時もの光景だがトラブルな止むことなく繰り返される。  
 
「支部長!一年C組で魔法の暴走です!至急現場に行ってください」  
永井は執行部の事務処理担当の沼田ハルカに呼び出される。  
「一年…では九澄に任せよう…大丈夫かな?九澄」  
「てか俺のクラスかよ!?誰だよまったく、伊勢だったらぶっ飛ばしてやる」  
「伊勢!?まさか…しかし何故伊勢が君のクラスに……」  
「ちょww違いますよ、カオルのほうですよ、弟の」  
「…そうか…ならいいんだが……」  
「(兄貴が出てきたら俺が真っ先にヤラレルって!)」  
「支部長、九澄くん、かなりヤバい感じらしいから気をつけてね」  
「わかった…それじゃあ行こう」  
永井と九澄は一年C組へと急いだ。  
階段を駆け下り、廊下を走る…  
一年のクラス前の廊下に入った時、目に入った光景で2人は事件の重大さに気づく。  
何人もの生徒がC組で野次馬を形成している。  
その群集を掻き分け、どうにか二人はクラスの中へ入ることができた。  
 
其処に広がった光景は…九澄には一度見たことのあるようなものだった。  
倒れているC組生徒。荒らされた教室。飛び散る机、椅子、文房具。  
唯一違うのは……  
荒廃した教室で仁王立ちしているのは三国ではなく…一体のぬいぐるみだった。  
大きさも人型にまで成長していたが、ぴょんぴょんと愛嬌のある跳ね方を繰り返す。  
見た目も少々グロテスクで大きな縫い目が至る所にある…  
そのぬいぐるみを三国と津川が必死で制止させようと取り押さえようとしていた。  
「九澄!来るの遅えよ!」  
津川が愚痴をこぼす。九澄と永井が来るまでずっと相手をしていたんだろう。  
三国も津川も所々傷を負っている。  
「まさか…また乾の仕業か!?」  
「乾?九澄の知り合いかい?」  
「俺と同じ班で前にも似たようなことをやってたんです」  
九澄は首謀者であろう人物を探す…すると、彼女は愛花と一緒に教卓の傍に座っていた。  
九澄は彼女たちに事情を聴くことに。  
「柊!どうなってるんだ?」  
「九澄くん!ミッチョンの魔法がまた暴走して…」  
「乾、お前何やったんだ?」  
「私のぬいぐるみに久美の人格を投射したら…」  
「またなんちゅうアブナイことを…でかくなったのはどうしてだ?」  
「久美が喋るなら自分と同じ大きさの奴がいいって言って大きくした」  
「三国!お前も一枚噛んでんのか!」  
九澄は悪戦苦闘している三国に踵を返す。  
「悪気は無かったんだ!説教は後で聞くから頼むから手伝ってくれ!」  
「こいつ三国の人格宿ってるんだろ?もう限界だって!……うわぁ!!」  
三国と津川がぬいぐるみに圧倒され吹き飛ばされる。  
ぬいぐるみはぴょんぴょん跳ねながら愛花、乾に迫る。  
 
ここで九澄は躊躇した。  
「(またしてもM0を使うハメになるのか……  
 いや、そんなことは言ってられない。柊を危険な目にあわせるわけにはいかない!)」  
九澄は覚悟を決め、ぬいぐるみに対峙しようとする。  
その時。  
「九澄!みんなを外に非難させるんだ!俺が時間を稼ぐ」  
永井がそう言って魔法を発動する。  
「THE ROCKY HORROR SHOW!!」  
永井のニット帽から巨大な髑髏が姿を現す。  
教室の天井が低く感じるくらいの大きさ、そして威圧感。  
『ヲイヲイ、久しぶりの対戦相手がこんな綿入り人形かよ。ナメてんのかぁ?』  
「手を抜いている余裕は無い……全力でいく」  
『誰に口聞いてんだ!?この俺に敵う奴なんていねェよ!』  
永井の召喚したロッキーはそう言ってぬいぐるみの四肢を掴み地面に叩きつける。  
ぬいぐるみはそれを引き離そうと必死に抵抗する。  
「これが執行部支部長の魔法か…すげえ……」  
津川が感嘆して言った台詞は、その場にいた誰もが共通に頭に浮かんだ言葉だった。  
「九澄!はやく生徒を!」  
九澄は急いで倒れている生徒を廊下へ運ぶ。  
魅入っていた傍観者たちも我に返り九澄の手伝いをする。  
 
「待って!」  
一人の女性の声。その主は…深千夜だった。  
まだ教室に一人残っていた…その場から離れられなかった。  
「そのぬいぐるみは私が小さい頃から大切にしていたものだから…」  
『インストールミスしたくせにナニ言ってんだちっこいの!状況見てわかんだろが!!』  
「おねがい…このぬいぐるみだけは…」  
しかし深千夜の願いも虚しく、ロッキーは手をぬいぐるみの中に挿し込む。  
表面の生地が破れ、中の綿が露になる。  
そして………ロッキーはぬいぐるみの中に眠る深千夜のプレートを引き抜いた。  
それと同時にぬいぐるみは収縮し元の大きさに戻った…胸に大きな傷を残して。  
 
永井のニット帽にロッキーが戻り、深千夜のプレートを手にする永井。  
A校舎№1の実力者とはいえ、長時間ロッキーのフル使用は堪えたようだ。  
額から汗が滲んでいる。  
「すまない…君の大切なものを…傷つけてしまった……申し訳ない」  
永井は深千夜にプレートを渡した。  
「…………」  
深千夜はいつもの寡黙な表情。  
人見知りのある永井には彼女の表情からは何も読み取れない。  
……顔を見て話すことすら難しかった。  
「九澄は教室の片付けを頼む…俺は部室に帰って報告書をまとめる」  
永井の一言で周りの人間が慌しく動き出す。  
永井の目の前で佇む深千夜は虚ろな目でぬいぐるみを抱きしめていた。  
 
 
その日の放課後。  
深千夜は執行部の部室の前に立っていた。  
昼休みの件での事情聴取の為である。  
深千夜はドアを開ける。  
其処にいたのは昼休みに私を助けてくれたヒト。  
特徴的な長髪とニット帽の後姿が目に入った。  
「…ん?来てくれたんだね。乾さん…だよね?自己紹介が未だだったね…俺は永井龍堂」  
永井は振り返り深千夜に挨拶をした。  
「はい。乾深千夜です」  
「それじゃあ…ここに座って。事情聴取っていっても警察の尋問みたいな事はしないから安心して」  
深千夜は永井と向き合う形で椅子に腰掛けた。  
それから事情聴取が始まった。  
 
「……はい。これで終わり。お疲れ様」  
「えっこれだけですか?」  
聴取は三分で終わった。  
深千夜は自分が思い描いていた物とは違い、少し拍子抜けしている。  
「事件の原因と本人の証言、反省文があればいいんだ。反省文はここで書いていくかい?」  
「はい。すいませんが、ボールペンを貸してください」  
「あぁ…ここにあるのを使ってくれ」  
「ありがとうございます」  
深千夜はボールペンを手に取り反省文を書き始める。  
 
永井には一つ気掛かりなことがあった…深千夜のぬいぐるみを傷つけてしまったことだ。  
プレートを引き抜くしかできなかった自分を責め、深千夜には申し訳ない気持ちでいる。  
聴かないほうがいいのだろうか。  
謝りたい。全ては俺のせいなんだ。  
永井は切り出そうと言葉を発する。  
「乾さん…すいませんでした。俺のちからぶそ…」「一つ聞いてもいいですか?」  
「!!!なっなんだい!?」  
永井の台詞が遮られた。  
気がつけば深千夜はペンを置きこちらを見つめていた。  
………表情からは何も読めない。  
「さっき使った魔法、すごいですね。びっくりしました」  
「……あぁ、ロッキーのこと?今日はもう魔力が残ってなくて喋れないけどね」  
「ロッキーっていうんだ…私の持ってるぬいぐるみにも同じ名前のものがあります」  
「そうなんだ…乾さんって幾つぬいぐるみ持ってるの?」  
「………150個くらいかな」  
「……すごいね…」  
 
そんなやり取りをしているうちに、深千夜は反省文を書き終えた。  
「うん。これで今回の事についてはOKだよ」  
深千夜は立ち上がりドアノブを掴む。  
「永井さん。また来てもいいですか?  
 私、魔法手芸部に入ってるんですけど、部室がここの隣なんです。ロッキーとお話もしたいし」  
「ああ、構わないよ。でも今日ぐらいの時間じゃないと慌しいから気をつけて」  
「………(コク)」  
深千夜は頷いて部室を後にした。  
永井としては謝りたかったが…又の機会にしよう。そう思った。  
 
 
それから、深千夜は放課後の部活終わりに執行部の部室に顔を出すようになった。  
そして自分の作ったぬいぐるみを永井に評価してもらったり、  
ロッキーに「ちっこいの」「チビ」「クソガキ」と言われ、  
その度に怒りのこもった瞳で睨みつけるという光景も当たり前になって来た。  
居残りでいた九澄や他の執行部員からすれば、  
身長差からか雰囲気からか二人のやり取りが兄妹のように見えていた。  
永井も深千夜のことは妹のように慕う様になった。  
初めは寡黙で神秘的な雰囲気を持つ深千夜に人見知りで上手く話せなかったが、  
段々と話せるようになり、今では呼び捨てで呼べるまでになった。  
しかし…深千夜は永井に対して別の感情が芽生えていた。  
 
 
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  
 
 
     六月末。湿度も上がり暑さも増す。  
     今日はあいにく朝から大雨。梅雨の季節。  
     そしてこれから起きる情事への暗示。  
 
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  
 
今日は金曜日。永井が放課後に執行部での居残り担当の曜日。  
深千夜は新しく作ったぬいぐるみを持って執行部の部室へ向かった。  
 
 今日のは自信作。褒めてもらえるかなぁ…。  
 期待に胸を膨らましていた。  
 こんな気持ちは生まれて初めて。  
 自分のために作っていたぬいぐるみが、今では一人のヒトの為に作っている。  
 ロッキーにはいつもダメだしされるけど、あのヒトは笑顔で喜んでくれる。  
 
深千夜に芽生えた想いは日々大きなものになっていた。  
……自分でも自覚できるくらいに。  
 
深千夜は執行部の部室に入る…永井は何時ものように椅子に座っていた。  
……後姿が何時もと違って遠く感じるのは気のせいだろうか。  
「永井さん、こんにちは」  
「………」  
永井が黙って振り返る。………いつもと違う。  
深千夜は口には出さない様にした。  
「乾…君に謝っておかないといけない」  
「………」  
深千夜には解っていた。彼の謝罪の矛先。  
「……乾の大切にしていたぬいぐるみのことだ」  
「それは…もういいんです。気にしないでください」  
「…聞いたんだ、乾の友達の三国さん、愛花さんに。  
 事情聴取した時にね…聞くつもりなんて無かったんだ…」  
「…………」  
 
 深千夜は幼い頃から愛花、三国とは仲良しで何をするときも三人で行動していた。  
 その頃から深千夜の手にはぬいぐるみがあった。  
 5歳の誕生日に両親からのプレゼントで貰った物だ。  
 名前はルル。初めて手にしたぬいぐるみだった。  
 深千夜は嬉しくて、それから毎日ルルと一緒に過ごした。  
 『魔法のインストールミスでこんなことになるとは思わなかった』  
 事件の後、深千夜は愛花・三国にそう言って泣いた。  
 ルルに魔法を使ったのはルルとお話ができたら、という幼き頃の夢であった。  
 
「乾が最初に来たときにはそんな素振りなんて見せてなかったから…乾の後に行った聴取で解ったんだ」  
「…………」  
「それから乾は俺のところに来るようになった。  
 乾と話しているうちに其の事を忘れてしまおうとさえ思った……切り出せなかったんだ」  
「もう……やめて」  
深千夜が悲痛な声で言った。永井は思わず息を呑む。  
「永井さんは…ずっと謝るタイミングを待ってたんでしょ?  
 ずっと悩んでいたんでしょ?……私はもう大丈夫だから…そんな顔しないで…」  
深千夜は泣いていた。  
他人には決して見せない深千夜の泣き顔。  
大粒の涙が泣き黒子に触れ頬をつたう。  
 
「…………!!!?」  
永井は深千夜を抱きしめていた。  
これ以上深千夜の泣き顔を見ていられなかった。  
こうしてれば見なくて済む。  
「本当にすまない…俺は…君になんて謝れば……」  
「………このままで…いて下さい。……永井さんと…離れたくない……」  
永井はこの時初めて深千夜の気持ちを理解した。  
今までは妹のように慕っていた深千夜の言葉、そしてぬくもり。  
 
永井は右手で自分の胸の前にある深千夜の頭を優しく撫でる。  
啜り泣く深千夜は普段よりも小さく感じた。  
小さく。細く。時折震えて自分にしがみ付いている深千夜。  
永井の中で強い愛おしさが生まれる。  
そして永井は小さくて軟らかい深千夜の唇に触れる。  
「!!……はぅん……はぅ…ふぅ……」  
深千夜は嬉しさと愛おしさで大粒の涙を流す。  
彼女の口から漏れる喘ぎ声と嗚咽の混ざった声。  
力を入れたら壊れてしまいそうな深千夜の唇。  
永井は壊さないよう慎重に舌を深千夜の中に入れる。  
「ふぅぁあ……あぅぁ…ふア……」  
優しく。そっと。丁寧に。  
「うぐ……はァぅ………んんぅ……っはあ!はあはぁ…」  
永井はゆっくり深千夜の服に手をかける。  
深千夜は少し躊躇したが、直ぐに永井に合わせた。  
するっと深千夜の制服が解かれる。  
純白のブラが目の前に広がる。  
 
永井は深千夜を抱きながらホックを外した。  
ブラが下に落ち、深千夜の胸が露になる。  
小ぶりで可愛い小丘に二つの突起物。  
永井はその丘の右頂に口を近づけ、右手は左頂へ。  
淡い桃色のパウダーが降り注いだような深千夜の乳首。  
甘い匂い。こりっとした感触。その領域を永井は口に含む。  
「ひゃっぁあ!!………んんあっ……いやァ…」  
舌で転がし、根元を入念に舐める。  
手は指先でこりっこりっと扱く。  
「いやぁあ……んぅゥ…永井…サン…はぅぁ……」  
段々と深千夜の頂が隆起し始めた。  
桃色の肌は次第に朱の色彩を帯びていく…  
ぷくっぷくっっと反応する深千夜の乳首。  
「んあぁ!だめぇェ!!いやぁぁあ……!!!」  
二、三度深千夜の身体ビクッビクッッと痙攣し、やがて弛緩する。  
目は虚ろだが、その瞳は決して永井を離さない。  
 
「これ…やってもいいかな…?」  
そう言って永井はズボンを下ろした。  
「ひゃぁ!!」  
深千夜の前に現れたのは大きく膨れ太った永井の陰茎。  
肉眼で見るのは初めてもあり、深千夜は黙ってその「モノ」を観察していた。  
「……そんなに珍しいかい?」  
「…初めてだから……どうすればいいか解らなくて」  
「大丈夫、咥えてみて」  
「……うぅ…ふあぁ…入らない…」  
深千夜は口を命いっぱい空けるが、中々上手くいかない。  
「…それで大丈夫。ゆっくりでいいから前後してみて」  
「うん…ジュポ…ジュルゥ…ギュウプ…」  
深千夜は素人なりに必死で永井の陰茎を咥える。  
気持ちよくなってもらうため、深千夜は一心不乱にフェラを続けた。  
 
「はあはぁ……そろそろだな…もう放していいよ…って乾!?」  
「ジュポ…ジュルゥ…ギュウプ…ジュポ…ジュルゥ…ギュルルゥ」  
深千夜には永井の声など届いてはいなかった。  
「放さないと…乾の口に……くぅっ出る!!」  
「んぅんぁあっ!!!……ぷはぁあ!………んんぅぅ……」  
永井は深千夜の口蓋に派手に精液を飛ばした。  
熱くて苦い粘液が深千夜の口腔内を占領する。  
深千夜の口では拾いきれず口端から白い精液の垂れる線が何本も見える。  
「うぅぅ…苦し…いっ…」  
「飲まなくていい、吐き出して」  
「大丈夫……はぅう…っゴク……ゴックンっ…」  
口飛び散った精液を何とか呑みきる深千夜。  
「……はぁはァ…永井さんのだからぁ…大好きなヒトのだから…」  
深千夜はアヒル座りで口から零れた精液を指ですくいながら上目で永井を見つめる……  
永井は堪らず深千夜を抱きしめる。  
髪の甘い匂い。軟らかで小さな肩。  
失いたくない。ずっとこのままで……  
「乾は…初めて…だよな?」  
「………(コク)」  
小さく頷く。可愛い。  
 
 
部室の奥にある医務用ベッドに深千夜を寝かせる。  
スカートを脱がし、下着が露になる。  
その下着さえも永井はさっと脱がせる。  
緊張、不安。深千夜は黙っている。  
身に着けていたものはソックス以外全て脱いだ。  
永井は深千夜の陰部に顔を近づける。  
未だ誰にも触れられたことも、穢された事の無い綺麗な深千夜の陰部が目の前に広がる。  
 
先ずは中指を挿れる。  
一本の指でもきつい…第一関節を挿れた所で永井は感じた。  
そして第二関節…これくらいが限界か。  
「今度は二本で行くよ」  
二本目は人差し指。やはりきつい。  
「……うぅん……くうぅうゥ……」  
深千夜は痛みに耐える。その表情はもちろん永井にも見て取れた。  
 
そして…漸くスポットに辿り着く。  
指の平に感じるザラザラした感触。そのポイントを擦ってみる。  
「んうぅぅんう!!あうぅう!!」  
深千夜の反応が苦痛から快感に変わる。  
「これで大分楽になったかな?」  
「うんぅ……はぅぅう……いぃのぉ………」  
指を巧みに操り上下左右、そして円を描く。  
擦るたびに指に深千夜の愛液が絡んでくる。  
クチャキュっチェ……チュクプチュ……  
「ふぁあァあんんん……気持ちィぃ……」  
深千夜の膣から溢れ出る愛液。  
「あうぅ…はうぅ…だめえぇ…だめだよぅぅ…」  
深千夜はイキそうになり脚を閉じようとする。  
それを見て喘ぎ声を放つ深千夜の口を永井が一端塞ぐ。  
………そして。  
「乾。我慢しなくていい。俺がついてる」  
「なが…ぃ……さん……!!!ふあぁぁァア!!!」  
深千夜は全身を激しく痙攣させながら愛液を噴き出す。  
目は虚ろで焦点は合っていない……合わせられない。  
深千夜の中に眠る初体験への恐怖は一気に消し飛んだ。  
 
「はあぁあぅ……ふうぅ…永井…さん…」  
「大丈夫だよ。今度は手を繋いでいてあげるから」  
永井の陰茎を深千夜の膣口に当てる。  
先ほどでの愛液で十分に濡れている。  
永井の陽物がゆっくりと深千夜の中に入っていく…  
「くうぅ…きついなやっぱり」  
「はぁぅん…ううぅ……」  
「痛かったら言ってくれ」  
永井は繋いでいた手を深千夜の背に回し、深千夜を抱きかかえる。  
「くぅうう!あァんぅ!!……下からぁ…ながいさ…んのがぁァ…ふぁあ……!」  
深千夜は永井の腕の中で喘ぎ声を上げる。  
腰を振るたびに互いの脳に奔る痺れ。痛み。軋み。快感。  
全てが初めての深千夜には衝撃的なものであった。  
「出すよ……乾……」  
「はいぃ……だいすき…です…ながいさ…ん……ふぅあぁァ!」  
「俺もだ、乾…くぅ!!」  
「!!!!ふあアあぁァあぁ!!!」  
永井の欲望は全て深千夜の中に放たれた。  
永井は強く深千夜を抱きしめる。  
深千夜は達成感と永井と一つになれた喜びで再び涙を流した。  
 
 
 
「さあ、もうこんな時間だ。そろそろ帰ろう」  
「………(コク)」  
永井の言葉に深千夜は頷く。  
「あれ?さっきまで大雨だったのに…」  
外に出ると先ほどまで土砂降りだった雨が上がっている。  
「じゃあ……手を繋いで帰ろう」  
「………(コク)」  
二人は手を取り合い校庭にできた水溜りを飛び越える。  
 
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     もう直ぐ七月。  
     梅雨は終わりを告げ、蒸し暑い夏がやってくる。  
     それでも枯れない二人の愛。  
 
 
 

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