柊編
口の中の違和感と自分の口から溢れ出す唾液。
クチャクチャと聞こえる音。
そして俺はゆっくりと目を開けた。
そこには柊がいた。
「ん…。」
俺は思わず小さな声を出してしまった。
だが気づかない。
柊は体を押しつけさらに、舌を絡ませてきた。
そして、俺の胸においてあった手を首に回してきた。
「んー!?」
俺はおもわず大声をあげてしまった。
それに気づいたのだろう。
柊はビックリして唇を離した。
けれども、体の密着は解こうとしない。というか四肢が動かない。
『えっ!?』
何故?どうして?
そして、柊からトンデモナイ一言を聞くことになる。
「九澄君…。わたしね、あなたの事が好きなの…‥!」
「でもよ、柊、その…、イキナリは無いんじゃないか?」
「だって、だって…‥、」
「九澄君が取られると思ったんだもん!」
衝撃の言葉だった。もちろん好きって事にも驚いた。
けれど、取られるって!
「だって、朝の騒ぎを見たとき、あの観月って子に九澄君が取られるっ思ったんだもん。」
俺はその話しを聞き終わると柊を抱きしめていた。
思わず抱きしめたが、九澄はその後の対応が分からなかった。
そのときである。
「ん…、ぁ…‥。」
柊がなんか、小さな声を出している。
なんか、太股をこすり合わせている。
「どうしたんだ、柊?」
それを聞いた柊は、瞳を潤ませ、頬を桜色にした。
「当たってるんだよ。」
「何が?」
分からないので素直に質問してみた。
すると柊は顔を真っ赤にした。
そして九澄の腹の上にお尻を置き、自分のスカートをまくりあげた。
「当たってるの、ここに入る物が…‥。」
そこには、白いパンツにシミが出来ていた。
そして、九澄の理性を突き破る最後の一言が…‥!
「責任とってくれるよね……。」
「柊ー!」
「あん、九澄君!」
そこから先の事はなに一つ覚えていない。
ただ言えることは、俺が柊を犯してしまったこと。
そして、俺の体をガッチリと抱きしめて眠る柊が居ることである。
終わり