ミッドガルドにある人里のある家で弱々しい蝋燭の明かりに照らされた男女が睦み合っていた。
「んんっ…あは、は」
男に胸を愛撫され女は笑い声に似た喘ぎ声をだす。
女が視線を舌に移すといきり立った男根が目に入り、ニヤリとした笑みを浮かべる。
男の物を細くしなやかな手で掴むと瞳を様々な色に輝かせ
「あっ、もう、胸はいいから…これが欲しい。挿れていいよね」
女の積極的な物言いに驚きながらも男が頷くと、女は待っていたとばかりに男に跨がり、男根を濡れそぼった自分の蜜壷に挿入した。
「ああああっ!これ、この感覚がっ気持ちいいのぉ」感極まったように叫び、激しく腰を揺らす。
女はこの挿入される時の自分は女だと思い知らされる倒錯的な瞬間がたまらなく好きだった。
あ、あ、と言葉にならない声を漏らし男にしがみつく。
男はそれに気を良くしたのか自らも腰を上下しだした。
「ああっすご…いいっ気持ちいい!」
女は愉悦に歪んだ笑顔で淫乱のように叫ぶ。
“これが、欲しかったんだ。前に体験したのは何時だか忘れてしまったけど、この僕が男の姿のままじゃ手に入れられない快楽が”
女、正体はアースガルドの神であるロキが心の中で呟く。
男が身震いし、射精が近い事を伝える。
ロキは手足を男に絡ませ、自分から離れられないようにし
「全部出して、搾り取ってあげるから」
と蠱惑的な笑顔で言った。
男は数回腰を上下させるとうっとうめき声を出し、精を放った。
その間、ロキの蜜壷が先程の言葉通り、男の精を搾り取るようにうねり、耐え切れず男は再び声を漏らした。
精が子宮に注ぎ込まれる感覚に酔いしれながら
「あああああっ」
と声を上げながらロキも絶頂へと達した。
蜜壷から男根が抜かれる瞬間、中が擦れて、あ、と声を上げてしまう。
女特有の絶頂の余韻に体を震わせながら、完璧に造られた女の顔を愉悦へと歪ませた。
行為が終わり、蝋燭が消された家の外を一羽の烏が飛んでいった。