パチャ
水を掬い、それを腕の中にいる女の一糸纏わぬ身体に掛け、次いでその場所を撫でさする。
「っ…ぁん。」
背中に感じる男の身体と胸やら腹やら太腿やらに掛かる水の冷たさと
直後に這う男の手の動きに翻弄され、
その度に女は切なく喘ぎ、身を震わせ自分を拘束する腕を唇で挟み熱い吐息を漏らした。
パチャ
何度目かのその行為の後――
女が遂に抗議の声を上げた。
「も……離して…ハデス様……っあぅ!」 「なんで。」
女の抗議に少し拗ねて男は相手の肩に顔を埋め、唇を落とし吸い上げ
赤い跡を付けてから手短に尋ね、直ぐに腕の中の女に唇を落としにかかる。
ちゅ…ぷ、ちゅぱ、つ……っちゅぷ…ちゅ、ちゅ……
吸い付き、吸い上げては軽く音を立てて唇を離す度に肩や首筋に赤い小花が咲き、
その度に女は身体と声を震わせ跳ねさせ、抗議もままならない。
「いじわ…っん!あふっ…あぁぁ…あん!ひゃ、ぁう!」
パシャ…パチャッ…
勿論空いている手は休む事なく掬った水を掛けてはその場所を撫でるのを繰り返す。
パシャ………
「!!きゃぁう!……ひゃっ…あ…」
不意に水を掛ける場所が変わる。
――今日一度も触れられていなかった場所に
そして指がそこをなぞって這って、そして入る
つ…ちゅ……ちゅく、くちゅ…
既に内側から濡れていたそこは侵入する指を受け入れ卑猥な音を奏でた。
「あっ、ああぁぁあっ、あ、あんっあぁっ…やぁっ」
「お前が嫌でも私はこうしたいんだ。もう暫く付き合ってくれ。…ペルセポネ。」
「っ…じゃ…なっあうぅっ…あ、あ、あああぁぁぁ!」
拘束していた腕を豊かな胸への愛撫に回して強く揉んで乳首を摘み
同時に秘所を掻き回す様に弄ぶと堪え切れずに女が達した。
秘所から指を抜くと、愛液が溢れ、脚を伝って泉の水に混じる。 「は……ぁ、はあ……ふはぁ…。」
暫く荒い呼吸を繰り返した後
「ペルセポネ。」
「あ。」
男は抱き竦めた女と泉の淵へ移動し、そのまま女の上体を倒させ、手を淵の地面に付けさせる
当然女の方は臀部を男に向けた、後ろから男を迎え入れる体勢で
これから受ける侵入に身を震わせた。
それまでの女の姿に煽られた雄を陰唇に宛がい、
擦り付けて未だ溢れる液体を自身のそれに塗り付ける。
「あ…ああ……。」
先走りに滲む先端で肉芽を擦ると更に温かい液が秘所を濡らした
そして
「あ…あぁ……っぁはあぁぁぁぁあぁ!」
秘所を潤ませる入口に肉棒が侵入し、奥へ奥へと進んでいく。
ざぶっ…ざぶん…ざばっ
「あぁぁぁぁっ…あっあぁ…あ、あ、」
ちゅ…ずちゅ…にちっ、ぬちゅちゅ…ずりゅ
「は…あぅ!ひゃぁん…あぁぁん…あ!」 ちゅぅぅぅ…つぱ、ち、つぷ、ちゅ、ちゅ、かぷ、……ちゅうぅぅぅぅっぱ
「ひああぁぁん!あぁ!あふぅっ、あぁぅ…あっ、ふぁ、ふはあぁあぁあぁぁぁん!!」
突き上げられて腰が揺れる度に水面が揺れざぶざぶと音を立てる。
何度も慣らされた膣壁は直ぐに最奥まで男を受け入れ、蠢いては淫らな音を響かせた。
剥き出しに曝されている背中に男の口が落とされあちこちに間断無く
吸い上げられて甘噛みされて舐められて熱い吐息を吹き掛けられる
絡み付く手も腰を掴んで固定したかと思えば臀部や太腿を撫で回し、
乳房を揉み上げ乳首を摘み、茂みへとのばして敏感な突起を突つき一際高い嬌声を引き出した。
…ざぶざぶさぶさぶさぶさぶさぶざぶ
「あぅっああっ、ぁああぁっ、あぁうっ」
抽送の速度が上がり、それに伴って水の揺れと音も大きく激しくなる。
つられて喘ぎ悶える女の限界が近いのを見てとった男が数々の小花を散らす背中に覆いかぶさり
身体を掻き抱いて肩と腰を固定させ、首筋に口を寄せて甘噛みすると更に激しく突き上げた。
「ああぅ!あん!あん!あ、ああ!あ!あ、ひぁ、やら、あ、あぁ……。」
男は互いの絶頂が間際なのを確かめてから入口近くまで引き抜き
ずぷん!
「ッああぁぁぁあぁぁあぁぁ――――!!!」
女が達した声を上げ、膣壁が中のモノを熱烈に愛撫したのに次いで
「…っふぅ……っぐううぅぅっ…!!」
男がくぐもった声を漏らして絶頂を迎えたばかりの女の中に白濁液をぶちまけた。
「…ふぁっ…あふぅ…ふはあぁぁん…はぁん」
「…酷いです。」
動かぬ身体を男に抱えられて泉から上がり服を着せられて適当な木に背を預ける様に座らされた
女が開口1番に言ったのがそれだった。
「何が?」
女の抗議に男は不機嫌に口を尖らせる。…子供みたいだ。
「大体、水浴びしたいと言ったのはお前だろう、ペルセポネ。」 そう言って拗ねた男に女が食い下がる。
「あんな風に後ろから巻き付かれては私は何も出来ないではありませんか。」
「私がお前の体を流したんだから問題無いだろう。」
男は相変わらず憮然として言うので、女は悲し気に俯いて…呟いた。
「…私だってハデス様の御体を流して差し上げたかったのに……ふぇ?」
聞こえない位の小声を聞き届けた男はいきなり女を抱き竦める。
温かい体温が女に伝わった。次いで、嬉しそうにに喉を鳴らす振動も。
そしてあっという間に機嫌を直した男は女の頬に自分の頬を擦り寄せ、唇を滑らせ、舌で舐め、
唇を啜りにかかり、存分に堪能してから…言った。
「それは…済まなかったな。……それはまた、今度、な?」
こつん、と額同士を合わせる。
「ハデス様…。」
ペルセポネは悲しそうに言った。
相手に落胆したのではなく、逢瀬の終わりが近いのだ。これ以上は、引き伸ばせない。
だから
「……ん。」
自分から愛する男へ口づけた。
…ざぶん…ざぶん…
…ヘルメスっす。只今仕事帰りのヘリオスと一緒にオケアノスの海を流されてるとこっす。
ってもホモじゃないっすよ?…疲れてるんすよパシリの仕事増えて。
「そんなでね、今日もハデス様とペルセポネ様青姦やってたらしいよ?らしいよ?」
と、ヘリオスがにこやかに今日の事を話してくれる
…なんかいやに間抜けなBGMが聞こえるんすけど…。
「だろうと思ったっす…昨日のパシられ頻度凄かったっすから。」
脱力感満載でいう僕にお疲れさ〜んという声が降った。
ざぶざぶざぶざぶ……
「確かにね〜あの二人が会う事自体は禁止されてないし…
ハデス様も短時間なら地上に出られますからね〜。」
ヘリオスの呑気な声が恨めしいっす。
…まぁつまり、
『冬以外はハデスが地上に出向けばいいじゃない』
という話で、おかげで僕はこれまでの業務+あの二人の愛の伝令役もさせられて…
過労状態なんすよね………はぁ。
どんぶらこっこどんぶらこっこ……