「…ひゃ、あ…や、マルコシアス……マルコシアスぅ…っ、あ……」  
「すげぇな…もうトロトロだぞ………そんなに良かったのかよ、主殿…?」  
「そ、そんなんじゃ、な……っ……ひぁっっ……」  
「……んな顔で否定されても意味ねぇよ………………気持ち良いんだよなぁ?」  
 
しどけなく寝台の上に身体を預けたグレモリーの、  
焦点の合わない快感に潤んだ瞳がマルコシアスを見上げていた。  
滑らかな絹の上で足を大きく割り開かされ、  
男に組み敷かれている様は何とも淫靡でなまめかしい。  
十分にその肢体を楽しんだ後、  
徐にマルコシアスはグレモリーの膝の裏に手を差し入れて足を持ち上げた。  
不意に秘部をさらけ出され、グレモリーの瞳に生気が戻る。  
暴れるグレモリーの身体を押さえつけ、  
宥めるように内腿を撫で上げながら、もう片方の手がついっと秘裂に伸ばされた。  
そこはもう、溢れんばかりの透明な蜜液を滲ませ、ひくひくと息づいている。  
隠すことも出来ずに割り開かれたそこからは、鮮紅色の秘肉が垣間見える。  
ある意味でグロテスクともいえるこの造形美は、性本能に強烈に刷り込まれているのかもしれない。  
誘われるように指を伸ばせば、湿った水音をたてながら男の指を飲み込んでいく。  
胎内で指がうごめくたびにあがる嬌声に喉の奥で小さく笑いながら、  
マルコシアスは溢れる蜜を指の腹ですくい取り、クリトリスになすりつけるように愛撫する。  
粘膜をこそげるように舐られ、引き抜かれ、また差し入れられ……。  
敏感な粘膜への執拗な愛撫に少女の花弁は蜜を滴らせ、男の手とシーツを濡らしていく。  
 
「んっ……や……も、やだぁ………マ、ルコ、シア…ス………も、やめて…ぇ…っっ…」  
「ここで止めたら後で辛いのはお前じゃねぇか……第一、ここで止めて我慢しきれるのかよ?」  
「……マ……コ………も……や、だ…ぁ……」  
「どうした、主殿…………何も聞こえねぇぞ?」  
「…………っ……マル、コ…ぉ……………んぅ…っ…」  
 
飲み込みきれなかった唾液が口の端から溢れ、首筋を伝い、胸元まで濡らしている。  
熱に浮かされたような瞳で、グレモリーの手がマルコシアスの髪をかき乱す。  
 
男の指が抽迭を繰り返している間、もう片方の手が乳房に伸ばされた。  
固く尖った乳首を胸肉に押し込み、指先で転がし、摘み、捻りあげる。  
言葉も出せず仰け反るグレモリーを楽しげに眺めながら、  
マルコシアスはひくつく胎内にゆっくりと指を刺し入れていった。  
先ずは示指が…次に中指が……。  
指が動くたびに身体を痙攣させるグレモリーの、狭い胎内を犯す指の数が増えていく。  
無遠慮に侵入してくる長い指に、行き場を失った蜜液が秘裂から零れ落ちた。  
それは、指の抽迭が繰り返されるたびに、酷く淫猥な水音を響かせ、  
グレモリーの羞恥心を絶えず刺激していく。  
恥ずかしさに溢れ出す涙を、マルコシアスの舌が舐め取った。  
辱めるような言葉や執拗に責めたてる指とは裏腹に、その声と温もりはどこまでも優しいのだ…。  
 
「…ひあっ…う、ん…んん…っ………も、やだぁ……やめてぇ…」  
「まだンなこと言ってんのか?いい加減に『イイ』って認めちまえよ」  
 
腫れあがった乳首への刺激が強すぎたらしく、  
むずがるように頭を振るグレモリーの口から甘い声が漏れる。  
痛みと快感の入り混じった感覚に、彼女の脳髄は再び暴走しかけているようだ。  
滑らかな絹の敷布の上に広がる髪が揺れ、  
不安に眇められたグレモリーの瞳は次第に快感に潤んでいく。  
離された唇の代わりといわんばかりに片方の乳首に舌を絡めて吸い付きながら、  
マルコシアスはもう片方の乳首を捻りあげた。  
間断なく攻め立てられ、グレモリーは完全にマルコシアスの性技に翻弄されているようだ。  
また少し腫れあがった乳首に軽く歯を立てながら、  
もう片方をキュッと捻りあげ、そのまま何度か引っ張ってやる。  
 
「やっ…っっ…あ、や、だめ……だめ、そこ、ダメっ…や、あ、あぁぁぁぁんっっっ!!」  
「…………………………嫌がってたくせに、乳首嬲られてイッってんじゃねぇか、淫乱…」  
「あっ……ひぁんっ……わ、わたし、淫乱じゃ、ない…よぉ……っ……」  
「淫乱じゃねぇなら雌マゾだな。胸いじくられただけで簡単にイきやがって…」  
 
そして、過敏になっていた乳首への愛撫に、とうとう限界を超えてしまったのだろう。  
一際高く悲痛な…そして、ひどく甘い悲鳴を上げて……。  
グレモリーは身体を大きく痙攣させて絶頂へと上り詰めた。  
 
背中を反らせて喘ぐグレモリーの乳首に尚も噛み付きながら、  
マルコシアスはわけもなく襲ってくる苛立ちを噛み殺す。  
その苛立ちの原因は、今、彼の身体の下でひくひくと痙攣している小さな小さな悪魔王だ。  
彼女は、性的な刺激にあまりに免疫がなさ過ぎるのだ。  
現に、あれだけ泣いて嫌がったにもかかわらず、  
執拗に乳首を弄っただけであっけなく絶頂に達してしまったではないか…。  
この分では、彼が目を離した隙にいつ他の男に寝取られてしまうかわかったものではない。  
 
快感に震えるグレモリーを眺めていた男が、彼女の胎内を犯していた指を一気に引き抜いた。  
内部から肉が捲れ上がるような感覚と、熱い塊が引き抜かれる感覚に、グレモリーは身体を震わせる。  
ひくひくと収縮を繰り返して蜜をこぼす花弁は、もっと強い快感がほしいと訴えているかのようだ。  
 
「………ひあっ…う、あ…マ、ルコ、シアス……や……も、変に、なる…よぉ…っ…」  
「………ったく…サカりきった雌のツラしやがって………………誘ってんのかよ、馬鹿主…」  
「…な、なんで……なに、いって……」  
 
疼きを覚えた身体を持て余しているのか、  
秘裂を外気が撫でていく感覚にすら泣きじゃくりながら腰を揺らすグレモリーを眺めつつ……。  
マルコシアスは、赤く染まったグレモリーの頬に、唇に……軽く唇を重ねていく。  
悪魔王の耳元で囁かれた狼の声は、情欲に掠れていて妙に熱かった。  
情緒も駆け引きもないストレートなその言葉に、グレモリーの頬が見る間に上気していく。  
快感に霞んだ瞳で床に横たわっている少女にもう一度口付けて、狼は彼女の身体を転がした。  
細い腰に腕を巻きつけて支えてやりながら、獣のように四つん這いにさせる。  
秘部も秘蕾も全てを曝け出すようなその格好に、少女の瞳に羞恥の色がありありと滲んだ。  
 
涙で潤んだ虚ろな瞳で自分の肩越しにマルコシアスを見上げたグレモリーの下肢が、  
男の手で大きく開かれ、蜜に濡れた朱鷺色の秘肉を曝け出された 。  
腰を高く上げて尻を突き出して足を開かれている姿が余りにも惨めで淫らで、  
少女は羞恥に目を開けられない。  
そんなグレモリーの耳元で囁き続けながら、マルコシアスはぐっしょりと濡れた部分を指で押し広げた。  
途端にグレモリーの細い腰が跳ね、胎内からは熱く蕩けるような蜜液があふれ出す。  
グレモリーが反応に困っている間に、剥き出しになった膣口に堅く熱い塊が押し当てられた。  
 
「……ふぇ………あ…ひぅっ……や…ま…こ、し…あす…ぅ…?」  
「………………喧しい、馬鹿モリー……話しかけられた時以外口開くな。  
 テメェにたっぷりぶちまけてやるから、そのまま俺のモンになっちまえって……」  
「な、なに……あっ、え…?…あ…あぁ…あああぁぁぁぁっっ!!」  
 
不意に感じた熱さと質量に、グレモリーがマルコシアスを振り返る。  
不安げに揺れる少女の項になだめるように唇を落とし、男はその細い腰を抱きかかえた。  
怪訝そうに小首を傾げる少女の意識が、狼の言葉に向いた、その瞬間……。  
僅かに緩んだ意識の隙を縫い、猛りきった雄がグレモリーの奥深くに突き込んできた。  
身体の奥でぷつんと何かが切れる音がした気がして、少女は大きく目を見開く。  
背を弓なりに反り返らせるグレモリーの口から漏れるのは、鋭く高い苦痛の叫びだ。  
ひくひくと痙攣を繰り返す少女の胎内は、狼の雄を食い千切らんばかりに締め付けている。  
胎内から湧き上がる強烈な痛みに、グレモリーの視界が真っ白に染まった。  
今までに経験した事のない熱さと身体を裂かれるような痛みに、  
少女の小さな身体が崩折れていく。  
床にへたり込みそうになるグレモリーの細い腰を、マルコシアスの腕が抱え込んだ。  
細い身体の上に覆いかぶさって、宥めるように グレモリーの肌に手を這わせていく。  
 
「……っっっ!!ひあっっ…あ、あっっ…あぁぁんっっ!!!」  
「何泣いてやがんだ、馬鹿モリー………お前は俺に抱かれて、ひぃひぃよがってりゃイイんだっつの…」  
「……っっ…ふぇ……っ……んぅっ……や、…ま、こ…しあすぅ…っ……」  
「だから泣くな…!……お前に泣かれると、どうすりゃいいのかわかんなくなんだよ…」  
 
結合部から流れた一筋の赤い血液が雄の肉茎に絡み、潤滑剤に成り代わった。  
……尤も、そんなものが必要ではないほど、グレモリーのそこは自身の蜜で潤ってはいたけれども…。  
 
最奥まで貫かれる頃には痙攣は治まってはいたが、それでも、膣内はひくひくと収縮を繰り返している。  
腫れて熱を持った乳首を指先で乳房の中に押し込みながら、  
狼は少女の最奥目がけて自身を突き込みだした。  
 
胸を揉まれ、胎内を突き上げられて、グレモリーの身体が大きく跳ね上がった。  
幾度も子宮を突き上げられるたび、高く極まった声と共に少女の全身が震え上がる。  
いくら人外の存在であるとはいえ……。  
生殖器官を突き上げられることが、この小さな少女にとってどれだけ負担になっているのか、  
狼にもよくわかっている。  
だがそれでも、このまま欲望のままに突き壊してやりたいという欲望が頭をもたげてきて仕方がないのだ。  
 
「…っつ…あ…やぁっっ…あんっ……なか……おなか、かきまわされて、る…よぉっっ…」  
「さっきに比べりゃ、イイ声で鳴くようになったじゃねぇか、主殿…」  
「…ふあっっ……あっ…ん………ひあっっ…あぁぁぁんっっ……!!!」  
 
次第に、甘い声を漏らし始めたグレモリーの腰を抱き、  
マルコシアスは充血した淫核を指の腹で撫であげた。  
その刺激に、苦悶と快楽の入り混じった表情を浮かべたグレモリーの胎内が、雄をきつく締めつける。  
突き上げるたびに細かく痙攣する内壁は、彼女の限界を物語っているようだ。  
ひくひくと震え蠢きながら蹂躙する肉茎に絡みつき、奥へ奥へと誘うように蠢いている。  
ひどく扇情的な少女の動きに笑みを深め、男は誘うように色付いた乳首を再び捻りあげた。  
その瞬間、グレモリーの身体がビクンと大きく跳ね上がり、小刻みに身体を震わせる。  
どうやら、とうとう絶頂に達してしまったものらしい。  
ガクガクと痙攣を起こしながら背中を反らし、高く細く尾を引く悲鳴を漏らす。  
グレモリーの虚ろな瞳には、もはや何も映ってはいないかのようだ。  
この分だと、耳朶に噛み付きながらからかうように笑うマルコシアスの言葉も、もう耳に入ってはいないだろう。  
乳首を抓られ、クリトリスを柔肉の中に押し込められて、グレモリーは弓なりに背中を仰け反らせた。  
揶揄するようなマルコシアスの言葉に細い喘ぎ声を漏らしながら、そのまま意識を手放そうとしている。  
 
「おっと……まだ眠らせねぇぞ、馬鹿モリー 」  
「…え…ぁ……ふあぁぁぁっっっ!!!…あ、や…お、おなか……おなか、こすれ…っ…て…」  
「なんだ…またイッちまったのかよ…………締め付けがきつくなってきてんぞ?」  
「ひゃっ……んっっっ…………ひうぅっっ!」  
 
……だが、少女を抱きしめる狼は、彼女が意識を失うことを赦そうとはしなかった。  
意識を失いかけるその瞬間を狙い、少女と深く繋がったまま、彼女の身体を反転させる。  
蕩けきり、肉茎に絡みついた秘肉が擦れる強烈な快感に、グレモリーが狂ったような悲鳴を上げた。  
今度は、正面から向かい合うようにしてグレモリーを押さえつけながら、  
マルコシアスは彼女の唇に口付ける。  
貪るように舌を絡めて口腔内を蹂躙しながら、狼は少女の身体を抱え直した。  
きつく絡み付いてくる内壁を抉るように腰を進め、  
ギリギリまで引き抜いては再び奥まで押し入れる。  
子宮ごと突き上げられているような突き上げに、  
重ねた唇の間からグレモリーの殺しきれない声が漏れだしてきた。  
胎内を犯す熱と質量に悪魔王の瞳から次第に理性の色が消えていく。  
目の前にある大きな身体に腕を絡めてしがみつきながら、  
マルコシアスと唇を重ね、自分からも舌を絡めはじめた。  
 
お互いに深く深く唇を重ねたまま、マルコシアスはグレモリーの幼い顔とは不釣り合いに発育した胸を揉みしだいた。  
酷く柔らかなその肉は、狼の掌の中で自在に形を変えていく。  
吸いつくように滑らかな触り心地を楽しみつつ、マルコシアスはグレモリーの顔を盗み見た。  
てっきり閉じられているとばかり思った黒い瞳は、予想を裏切るかのように薄く開いている。  
トロリと潤んだ瞳にマルコシアスの姿を映しながら、グレモリーがふと、蕩けるような笑みを浮かべた。  
それは、今にも泣き出す寸前のような表情にも、幸せそうに笑っているようにも見える。  
 
「…っっっ……あ……クソッッ……何だ…何なんだ、テメェは…!犯されてるってのにンな顔しやがって…」  
「んぅぅっっ……ひあっ………あ…………マルコシアス、…っっ……あぁぁぁんっっっ!」  
「…クソ…っ…足りやしねぇ…………もっと喰わせろ、グレモリー……もっと、抱かせろ」  
 
そのどうしようもなく無防備な表情に、狼の顔が思わず歪んだ。  
魂の全てを曝け出している様なその笑みを、他の誰にも見せたくないとでも思ったのだろう。  
殺しきれない嫉妬と独占欲を剥き出しにしたまま、マルコシアスは感情に任せてグレモリーの最奥を突き上げる。  
子宮が押し潰される程の衝撃に、グレモリーの身体が硬直した。  
だが、苦しそうに呻いてはいるが、  
少女の胎内の内壁は嬉しそうに狼のモノに絡みつき、蠢いている  
ぐちぐちと湿った音を結合部で響かせながら、  
グレモリーは自らも腰を揺らしつつ、目の前の身体にしがみついた。  
いくら抱きしめても貪っても犯しても治まらない心の飢えと渇きに、少女を抱く狼の腕に力が篭る。  
泣きじゃくりながら喘ぐグレモリーを見ながらも、  
胎内に肉塊を突き立てるマルコシアスの勢いが緩むことはない。  
まるでレイプしているように見える激しさであったが、  
マルコシアスを受け止めるグレモリーに拒絶の色は見られなかった。  
むしろ、快感に霞む意識の中、マルコシアスの身勝手な要求に応えるように、  
しっかりと彼にしがみついていく。  
グレモリーのその行動にようやく満足したのか、ふと、マルコシアスの動きが止まった。  
床から浮き上がるほどに背中を反らせる グレモリー の背中を撫で、マルコシアスは彼女の最奥に先端を押し付ける。  
そのたびに細い身体が跳ね上がり、内壁がビクビクと収縮を繰り返した。  
誘うようにうねる胎内は、雄を咥え込んだまま何度も絶倒に達しているかのようだ。  
子宮の中にすらめり込んでくるような雄の苦痛と快感に、グレモリーの神経が灼かれていく。  
 
「……まだ、足りねぇ………………もっと喰わせろ……もっと…もっとだ………!」  
「ひあっっ……あっっ…あぁぁぁんっ…っっ…」  
「なぁ…………このままお前の腹ン中にたっぷり種付けしてやるから、さっさと俺の子孕めよ」  
「ひうぅっっ…んぅぅっっ……んっ…あ…マルコシアス、ぅ……っっ……」  
「…このまま俺の子孕んで、俺とツガイになれ……グレモリー …」  
 
耳元で囁かれた狼の告白に、苦痛と快楽で混濁した瞳を閉じた少女が思わずコクリと頷いた。  
…………とはいえ、今のグレモリーに囁かれた言葉の意味を理解するだけの理性など残ってはいない。  
だが、意味がわからないながらも肯定してしまった少女をいいことに……。  
マルコシアスは、彼女の最奥に一際強く己を突きたてた。  
絶えず締め付けてくるグレモリーの胎内を押し広げ、  
更なる快感を得ようとするかのように何度も何度も腰を打ちつける。  
 
「あっっ…あ、あぁ……あ……ん…………マルコシアス……マルコシアスぅっっ…!!」  
「……っ……ああ、もう、畜生ッッッ……………………………愛してんぞ、 グレモリー …っっ……!」  
「ひあっっ…あぁぁぁんっ………………あ………ひぅ……ん…………な、なか…にぃ……なかにでてる、よぉ……」  
 
限界が近いのだろう。  
グレモリーの内部の痙攣が激しくなり、中のモノを離すまいとするかのように締め付ける。  
ただただ自身の名前を繰り返して抱きついてくるグレモリーの様子に、  
否応なしにマルコシアスの熱が昂ぶった。  
ひくひくと身体を震わせて喘ぐグレモリーの唇を何度も貪り、  
マルコシアスはただひたすらに彼女の身体を蹂躙する。  
ひどく甘い声で目の前の狼の名を呼び続ける少女の胎内に、  
不意にドロリとした熱い体液が注ぎ込まれた。  
肉茎を伝わってトロトロと溢れ零れる程に注ぎ込まれ、  
子宮が満たされていく感覚に震えながら、グレモリーはそっと下腹部を掌で押さえる。  
耳元で小さく囁きながら、マルコシアスはグレモリーを強く抱きしめた。  
唇を歪めるようにして笑いながら、狼はすがりついてくる少女の耳元に唇を寄せた。  
喉の奥から声を絞り出したせいか、  
半ば呻くようなマルコシアスの声がグレモリーの鼓膜を震わせる。  
その身勝手な告白に、グレモリーの身体がゆっくりと蕩けていく。  
幾度も囁かれる『愛している』という声に抱きすくめられながら、  
グレモリーはとうとう、その意識を手放した……。  
 
ぽこんと頭に何かが当たる感覚に、グレモリーは茫洋とした眠りの海から覚醒した。  
むくりと起き上がってみれば、下腹や関節にじくじくとした鈍痛が走る。  
霞みがかったように見える世界の中、まず目に飛び込んできたのは、  
自身を抱え込むように身体を丸めて眠る巨大な狼の寝顔だった。  
どことなく幸せそうに眠る狼の、青灰色の毛並みをゆるりと撫でてやりながら、  
グレモリーは未だうまく働かない思考回路を何とか繋ぎ合せ、眠りの邪魔をしたものを拾い上げる。  
 
「………………………………………………ぬい、ぐるみ……?」  
 
それは、何種類かの端切れを縫い合わせて作られた、ひどく古ぼけた狼のぬいぐるみであった。  
青いビーズで出来た片目は既になく、鼻であったのだろう黒い刺繍はほどけ掛け、  
前足の根元などぷらぷらと千切れかけている。  
ようやく回転しはじめた頭で室内を見回せば、最低限の物しか置かれていないように見える部屋の中に、  
いくつもの古いぬいぐるみや壊れかけた玩具が転がっているのが見て取れた。  
しかも、そのどれもがどこかで見たことがあるものばかりで……。  
 
「あ。おはよう、マルコシアス。あのね、これ……」  
「っっっ、な……ちょ…何持ってんだ、馬鹿モリー!?返せ!戻せ!!!」  
「え……うん…………返す、けど……昔、私が作ってあげたぬいぐるみよね?」  
「あー、そうだよ!……けどな、勘違いすんなよ!  
 別に、お前がくれたモンだから捨てられなかったんじゃねぇぞ!たまたま持ってただけなんだからな!」  
 
ボロボロのぬいぐるみ片手にグレモリーが首をかしげた時、  
彼女の傍らで眠っていたマルコシアスが、翼を揺らしながら寝台の上に起き上がった。  
未だ眠そうに血色の瞳を眇める狼の頭を撫でながら、少女が話を切り出そうと口を開く、が……。  
彼女が何かを言うより先に、瞬時に目を覚ましたらしい狼の前足が、  
彼女の手の中のものをかっさらおうと動かされていた。  
だが、人の手ならばいざ知らず、獣の足では精密な動きなど期待できない。  
結局、ぬいぐるみは少女の手の中に残されたまま……  
狼は吐き捨てるように彼女の質問を肯定すると、再び寝台に寝そべるハメになった。  
 
「ちっちゃい頃のマルコシアスは、このぬいぐるみ大好きだったもんねぇ…」  
 
古ぼけたぬいぐるみを片腕に抱いたまま、遠い昔を懐かしむように、  
グレモリーは静かな微笑みを浮かべながら狼の背中を撫でた。  
狼の身体を撫でる小さくて柔らかな手のひらの感触は、彼が仔狼の頃と全く変わらない。  
その温もりを享受するかのように……威嚇するかのように揺らしていた翼をたたんだ狼は、  
眇めていた瞳をゆっくりと閉じ、寝台に座る少女の膝に顎を乗せた。  
珍しく素直に甘えてくる狼に、少女は瞳を丸くするが……  
その瞳はすぐに優しく細められ、預けられた狼の身体をあやすように掌で撫でていく。  
 
「………………空の、星、は…光、青、く……夢の、国へ…誘いま、す……」  
 
眠る赤ん坊をあやすように狼を撫でていたグレモリーの唇から、不意に細い旋律が零れ落ちた。  
気の遠くなるほど昔、少女が仔狼に歌って聞かせた子守唄だ。  
今も昔も変わらない優しく甘い声を聞きながら、狼は眠りの深淵に落ちていく。  
いつの間にか自分以上に大きくなってしまった狼の傍らにぬいぐるみを置いてやりながら、  
グレモリーは静かに歌い続けていた。  
 
「……………………眠れ、ぼうや…遥か、な、空…星の、中、を…駆けて、行く、の…」  
 
微かな笑みを浮かべて旋律を紡ぎながら、悪魔王はぬいぐるみとともに眠る狼をそっと撫でた。  
小さな掌が存外に柔らかな毛並みを梳き撫でているうちに、  
もそりと動いた狼の頭が彼女の腹に押し付けられる。  
いつもの警戒心の強さが嘘のような何とも無防備な狼の様子に、  
少女は思わずクスクスと笑い声を洩らした。  
 
 
「…………………………大好きよ、マルコシアス………………愛してるわ……」  
 
 
安心しきって眠る狼の耳元でそう囁くと、  
甘えるように鼻面をすり寄せてくる狼の口に、少女はそっと唇を落とした。  
 

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