ポーキー、ギーグとの戦いが終わり、1年が経とうとしていた。  
 
「みんな何してるかな・・・。」  
あれからネスは一度もみんなに会っていない。ポーラとは  
隣町にすんでいるから、いつでも会えると思っていたが、もし会ったら  
プーやジェフにも会いたくなりそうで、なかなか会えなかった。  
 
そんな折り、ポーラから1通の手紙が届く。  
 
『ネスへ。  
 お元気ですか?わたしは元気です。このあいだポーラスター幼稚園の  
  みんなとウインターズへ体験学習に行きました。  
  ジェフに会えるかと期待しましたが、まだジェフは帰ってきてないと、  
  ジェフの友達のトニーくん(覚えてる?例の手紙の子だよ。)に言われました。  
  まだサターンバレーにいるの?って聞いたんだけど、トニーくんは  
  「ジェフに会ってなにするつもり?!」って言って教えてくれませんでした。  
  ジェフってばモテモテだね。  
  そうそう。今度、テレパシー使ってプーとジェフに交信してみようと  
  思うんだけど、ネスもどうかな?ひとりじゃ寂しいし、ネスに会いたいし・・・。  
  お返事待ってます。  
                               ポーラより。』  
 
女の子らしい、可愛らしい字で書かれていて、手紙からはいいにおいがした。  
ネスは自分の部屋から飛び出ると、トレーシーの部屋へ向かった。  
「レターセット?うーんと、待ってね。・・・・・・あ、あったよ!」  
「ありがとうトレーシー!」  
ネスはうきうき気分で部屋に戻り、机に座った。  
 
『ポーラへ。  
  元気そうで何よりです。ぼくも元気です。来週の土曜日に行ってもいいですか?  
  ぼくもポーラに会いたいです。  
                                ネスより。』  
 
ちょっと味気ない文章の様な気がしたが、これ以上の言葉は必要ないと、ネスは思った。  
急いで切手を貼り、オネット郊外へ向かう。ポストを見つけ、投函する。  
「ここから家に帰るのとポーラのうちへ行くの、どっちが早いかな?」  
結果は明らかだが、ネスは試さずにはいられなかった。  
そう、ポーラを一目だけでもみたいから・・・。  
少し駆け足気味にツーソンへ向かう。こんな事なら、誕生日にパパから買ってもらった  
自転車に乗ってくれば良かったな、と考えながら。  
 
久々に来るツーソンはポーラとあの日、別れた時と全く変わっていなかった。  
ポーラスター幼稚園まであと少し。この角を曲がれば見えてくるはず。  
角を曲がろうとした時、幼稚園の前に立っている人が見えた。  
「やばい!みんなぼくの顔知ってるからここまで来たのバレちゃうよ!」  
別にバレた所でどうもないだろうが、ネスは恥ずかしくて嫌だった。  
ポーラお姉ちゃんに会いにきたんでしょ!と、大きな声で言われるのは確実だから。  
「もういないかな?」  
そう思い、ネスは再び幼稚園を見る。  
「ポーラ!?」  
そこに立っていたのはポーラだった。  
誰かを待っているかの様に、そわそわしながら立っている。  
その時、ネスの事を訝しげに見ながら、郵便配達員がネスの後ろを通り、幼稚園の  
方へ走って行った。  
郵便配達員がポーラに郵便物を渡し、また走りだす。  
ポーラがその郵便物を一枚一枚見ながら、やがて、ガクっと肩をおとし、幼稚園に帰って行った。  
流石に鈍感なネスも、この時ばかりはピンときた。  
「ポーラ、まさかぼくの手紙を待ってるんじゃ・・・!」  
今日届いたばかりの手紙の返信が今日来る訳はないのに、ポーラはいてもたっても  
いられず、こうして待っていたのだった。  
 
約束の日、土曜日がやってきた。  
ママやトレーシーが冷やかしながらネスを玄関まで送る。  
「ネス、ファイトよ!」  
ママの温かい声援を受けつつ、ネスは自転車に乗り、ツーソンへ向かった。  
久々にみんなと連絡がつく。そしてポーラに会える。  
ネスの胸はもうドキドキしていた。  
まるで、恋をしているかの様な、純粋なときめきにも似た胸の高鳴りだった。  
 
ポーラスター幼稚園の前に自転車を止め、軽く深呼吸をすると、ネスは幼稚園の  
戸を開いた。  
「いらっしゃい!ネスさん!」  
園児達が笑顔でネスを迎える。  
挨拶もそこそこに、ポーラの父親に案内され、ネスはポーラの部屋の前に来た。  
「え〜・・・。ネスくん?分かっているだろうが、私は・・・その、君を信頼しているからね。」  
ゴホン、と咳払いをしながらポーラの父親は自分の部屋へ戻っていった。  
ネスも軽く咳払いをしながら、ポーラの部屋をノックする。  
「ど・・・どうぞ!」  
ポーラが少しうわずった声で答える。  
「入るね・・・。」  
扉を開けると、そこには少し大人っぽくなったポーラがいた。  
 
「ネス、久しぶりだね・・・。」  
「う・・・うん。」  
お互い話したい事は沢山あったが、久々の再開に、ふたりは言葉を  
交わす事なく、抱き合った。  
「ネス、会いたかった・・・。」  
「ポーラ・・・。」  
自然にくちびるとくちびるが重なり合う。それは、挨拶でする様なものでも、  
恋人同士がする、熱いものでもなかった。ただ、重ね合わせただけの、キスだった。  
だが、ふたりはそれで満足だった。  
「ねぇ、わたし、少し胸が大きくなったんだよ・・・。」  
ポーラは顔を赤らめながら、下を向き言った。  
「うん・・・。さ・・・触ってもいい?」  
ネスも顔を真っ赤に染め、ポーラをぎゅっと抱きしめた。  
ポーラはこくんと頷き、そして  
「強く触ったら痛いから・・・優しく触って・・・。」  
と言った。  
ネスはポーラの胸の辺りに手を伸ばし、感触を確かめるように、触った。  
ピクっとポーラの体が震える。  
ネスは優しく、ふんわりふくらんでいるポーラの胸を撫でるように触る。  
「ん・・・。」  
自然にポーラの口から声が出る。  
「ネス・・・なんだかくすぐったい・・・。」  
ポーラは身体をピクピクと震わせながらネスを見る。  
「止めた方がいい?」  
やりすぎたかな?とネスは思いながら手を止める。  
「うん・・・このままだとわたし・・・。」  
ポーラが尚も顔を赤く染め、ネスに言った。  
「あ・・・ごめんね。つい・・・。」  
ネスはポーラから少し離れ、後ろを向いた。  
 
「ネス、怒ったの?」  
心配そうにポーラは言う。  
「違うよ!あの・・・ちょっと大きくなっちゃって・・・。」  
振り向かずネスは言った。  
「大きく・・・?」  
ハッと、ネスの言っている意味が分かったポーラは、  
「ごめんね・・・。ねぇ・・・元に戻る?」  
と、ネスに聞いた。  
「時間が経てば・・・。えへへ・・・。」  
顔だけポーラの方を向き、笑いながら答えた。  
「ごめんね、わたしのせいで・・・。」  
「ポーラが謝る事ないよ。僕がいけなかったんだ。ちょっと興奮しちゃって・・・。」  
「でも!わたし・・・。」  
ふたりの押し問答は、ポーラのひらめきによって終わった。  
「ネス、こっち向いて!」  
「ええっ?いや、まだ・・・。」  
もじもじとしているネスをむりやりこちらに向かせ、ポーラは、  
「わたしが小さくしてあげる!」  
とにっこり笑って言った。  
ネスはふいにポーラがフライパンを持っている姿を思い出し、  
「いやいや!大丈夫ですから!すぐ小さくします!」  
と、言い、念仏を唱え始めた。  
ポーラは、ネスの背中から腕を前に回し、ネスのまだ硬くなっている部分を触った。  
「ひゃっ!」  
余りの事に、情けない声を出すネス。  
「動かないで!・・・どう?気持ちいい?」  
「う・・・うん。気持ちいいよ・・・。」  
「ね、出したら小さくなるでしょ?」  
「うん・・・。」  
「じゃ、出すまでわたしこのまま触ってる!」  
ネスは、「このままだと蛇の生殺しなんですけど・・・。」と思いながら、  
「ありがとう・・・。」  
と、言った。  
 
ネスのソコは、ポーラの手の感触に敏感に反応し、ますます硬度を高めていった。  
「ポーラ、手・・・動かして・・・。」  
たまらずネスはポーラにお願いをする。  
どう動かせばいいのかポーラは分からなかったが、ネスがポーラの手を掴み、  
動かし始めた。  
「ポーラ・・・。」  
「ん?なに?」  
ネスはズボンを一気に下ろすと、「ごめん。」とつぶやき、ポーラに直接触らせた。  
後ろから「きゃっ。」と、小さくポーラは声を出したが、ネスは構わずポーラの手を  
動かし続けた。  
先端から汁が出始め、ネスは絶頂へ向け、ポーラの手を乱暴に動かす。  
「あっ!でちゃ・・・。」  
言うが早いか、ネスはポーラの手に、大量の白濁液をぶちまけた。  
「ネス、小さくなった?」  
「うん。ありがとう・・・。」  
ポーラは机の上のティッシュを取り、自分の手を拭くと、ネスにティッシュを渡した。  
「ごめんね。」  
くるりとポーラの方を向き、きつくポーラを抱きしめた。  
「いいの。わたしも・・・その、おもしろかったし!」  
笑顔でポーラは言った。  
「ねぇ、ネス、今度はわたしを見ながらしてね!」  
「え?!」  
「だって、見てみたいんだもん。ネスの全部を見たいの!」  
「ぼくだってポーラの全部、見たいよ!」  
ふたりは、顔を見合わせ、ニコっと笑うと、ベッドへダイブした。  
「ネス、わたしの事好き?」  
「うん。ママより、パパより、トレーシーより大好き!」  
ふたりはまたくちづけを交わした。  
それは、ただのキスではなく、恋人たちがするような、甘くとろけるようなものだった。  
 
 
「なんか嫌な予感がする。」  
階下で園児と戯れながら、ポーラの父親は悪寒を感じていた。  
 
そして、ランマとサターンバレーにいるネス一行のふたりも、  
同じ悪寒を感じていた。  
何か忘れられているような空しさと共に・・・・・・・。  
 
                                 おしまい  
 
 

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