本作は、「MOTHER2」ってRPGの二次創作です  
 
【登場キャラの大まかな説明】  
・ネス……原作の主人公。公式設定では12歳。  
・ジェフ……原作では、ネスと冒険を共にする仲間。秀才メガネ。ネスと同い年。  
・トレーシー……原作ではネスの妹。公式設定では10歳。本作のメインキャラ。  
 
 
とある休日の昼下がり…  
「…ってとこかな〜。それでそっちの近況は?」  
「僕か…そうだなー……」  
話をしているのはネスとジェフ。ギーグを倒してから数ヶ月が過ぎ、共に冒険をした仲間達は散り散りになっていた。そんな中、ジェフは泊りがけでネスの家に遊びに来ていたのだった。  
「普段は、パパ…いや、アンド−ナッツ博士のラボで研究してるかな?」  
「へ〜…そうなんだ。」  
自室のベッドにもたれ掛かりながら、くつろいだ様子でネスはジェフの話を聞いていた。  
丁度会話が途切れた時、ドアをノックする音が聞こえてくる。  
――コンコン…  
「入っていいよ〜。」  
ネスの声を聞き、部屋の中に入って来たのはトレーシーだった。半そでのワンピースに、髪を留めている大きなリボンといった姿で、ジュース等が乗っかったトレイを手にしている。  
「お菓子とジュース持って来たよー。」  
「気が利くね〜さすが僕の妹。」  
「えへへ〜…」  
褒められて嬉しそうにニコニコするトレーシー。その様子につい見惚れてしまうジェフ…。  
(可愛いなートレーシーちゃん…)  
「どうかしたか?」  
「へ…?」  
急に呼び掛けられ、間の抜けた返事をするジェフ。ネスの方に振り向くと、トレーシーからトレイを受け取っていたところだ。  
「何かトレーシーの方をずっと見てたからさ…」  
ネスの言葉にトレーシーが反応する。  
「え?わたしがどうかしたの?」  
「あ…いやいや、何でもないよ…」  
慌ててごまかすジェフ。ネスはまだ何か言いたそうな顔をしていたが、それ以上追求してくることはなかった。  
「そう…それじゃあゆっくりしていってね、ジェフおにいちゃん。」  
「うん、ありがとう。」  
トレーシーは部屋を後にする。だが、やはりジェフの視線は彼女を追っている。  
「……」  
そんな友人の様子を、ジュースを口にしながら無言で見続けるネスだった…。  
 
あれから数分…近況を報告し合っていたネスたちだったが、突如トレーシーの話題になる。  
「トレーシーの事どう思う?」  
そう聞くのはネス。  
「え?…なんでまた急に…」  
不意を突かれ、一瞬ドキッとするジェフだったが、それを悟られないように平静を装い聞き返す。  
「いや、さっき部屋を出るときもずっと見てたからさ…。」  
「気づいてたのか…」  
「まーね。」  
そう言って、トレーシーが持ってきたクッキーを口に放り込みながらさらに追求してくるネス。  
「で、なんで?」  
「なんか可愛くってさ…」  
「ふーん…ジェフはあいつみたいなのが好みなのか?」  
「へ?…いやいや、そうじゃなくて…」  
ネスのストレートな問いかけにあたふたするジェフ。  
「僕って一人っ子だろ?…だからあんな妹がいたらなって…」  
「ハハハハハ…なーんだ、そういうことか。」  
なぜか笑い出すネス…少しムッとしてジェフは聞き返す。  
「どうして笑うんだよ?」  
「ごめんごめん…もし、トレーシーとジェフが付き合って、そのまま結婚する事になったら僕はジェフのお兄さんってことになるのかな…って考えてたからさ…。」  
「な!?なに言ってるんだよ?」  
ネスの言葉に顔を少し赤くしながら否定するジェフ。だが、その慌てた姿がツボに嵌ったらしく、ネスは笑い続けた…。  
「ハハハハハ…ジェフ慌てすぎ…」  
「それは君が…」  
「顔真っ赤だよ?」  
「な!?」  
そうして時間は過ぎていった…。  
 
――その日の夜…  
「おまたせ〜次はジェフの番だから入ってきなよ。」  
「わかった。」  
風呂上りのネスに促され、風呂場に向かうジェフだった。  
 
「ふ〜…」  
湯船につかり、一日の疲れを癒すジェフ。  
「それにしてもネスのやつ…あんなに笑う事ないだろうに…」  
ジェフはあの後もずっとからかわれ続けていたのだった。  
「そろそろ出ようか…」  
と、湯船から上がりかけたとき、脱衣場の方から声が聞こえてくる。  
「あれ?誰か入ってるの〜?」  
声の主は…  
(ト、トレーシーちゃん!?)  
ジェフは慌てて湯船に逆戻りする。  
「ごめん、すぐ出るからちょっと待ってて…」  
「ん?その声はジェフおにいちゃん?」  
(ふう…あぶないあぶない…)  
危うく鉢合わせは回避された…後はトレーシーが脱衣場から出て行った後に上がれば…と思っていた矢先…  
――ガチャ…  
(え!?)  
「じゃあ、一緒に入ろう〜。」  
そう言って、風呂場に入ってきたのは…一糸纏わない生まれたままの姿のトレーシーだった。  
「………」  
あまりにも衝撃的な出来事に、その場で硬直してしまうジェフ。  
 
「どうしたの?ジェフおにいちゃん?」  
「……ハッ!…いや、あの、そうじゃなくて…」  
「そうじゃなくて?」  
慌てふためくジェフを、首をかしげながら見つめるトレーシー。メガネを掛けてないのではっきりと姿は見えないが、気恥ずかしさにジェフは目を逸らしている。  
「その…一緒に入るのは駄目だよ…」  
どうにか思考がまとまり、それを言葉に出すジェフ。  
「なんで〜?」  
「いや、なんでって…」  
「ネスおにいちゃんはいいって言うのに〜。」  
「え!?そんなの?」  
うん…と頷くトレーシー。  
「だからいいでしょ…わたしはジェフおにいちゃんと一緒に入りたいの…」  
そこまで言われては…ジェフは頷くしかなかった。  
「いいよ…一緒に入ろう…」  
「やったー。」  
喜ぶトレーシー。メガネが無いのではっきりとは見えないが、きっとニコニコ笑っているのだろう…  
「それじゃあ…」  
そう言って湯船に入ろうとするトレーシー。だが、ジェフが止める。  
「あっ、駄目だよ…先に体を洗わないと…」  
「あっ、そうだった…。えへへ…」  
照れ笑いをするトレーシー。その様子に和んでいたジェフだったが、次の彼女の発言に驚愕する。  
 
「身体洗って〜。」  
「ええ!?僕が?」  
「駄目〜?」  
「い、いや、それは…」  
(ネスはどうしてるんだろう…ここは僕が洗うべきなのか?)  
トレーシーに目を向ける…どうやら僕の答えを待っているようだ。  
(うーん…でも、妹ができたと思えばいいか…)  
「いいよ…」  
「やったー。」  
やはり喜ぶトレーシー。その姿に、やっぱり妹っていいなぁ…と思うジェフだった。  
取りあえず身体を洗うタオルで腰元を隠し、湯船から上がるジェフ。  
「まずは髪から洗おう。」  
そう言ってシャワーの蛇口を捻り、トレーシーの髪にお湯をかけていく。  
「ふんふんふ〜ん…」  
トレーシーは楽しそうに鼻歌を歌っている。  
「じゃあ、シャンプー付けるから痛かったら言ってね。」  
「うん。」  
――シャカシャカシャカシャカ……  
実際に洗ってみて分かるのだが、幼いとはいえやはり女の子…カサツキが無く艶やかな髪質である事から、日頃から丁寧に手入れがされている事が分かる…まあ、まだ幼いって事も理由の一つか…って何を冷静に分析してるんだ僕は…  
「痛っ…」  
「あ!ごめん…すぐ流すから…」  
概ね洗い終わっていたので、そのままシャワーで洗い流していく。  
「大丈夫?」  
「うん、平気…ジェフおにいちゃんって優しいね。」  
「え、なんで?」  
「ネスおにいちゃんは痛いって言ってるのにやめてくれないもん。」  
ネスのやつめ…こんな可愛い妹に何て事を…  
 
「僕はそんな事しないから大丈夫だよ。」  
「うん、ジェフおにいちゃん大好き。」  
そう言って無邪気に抱きついてくるトレーシー。  
(わ〜フニフニして柔らかい…これが妹か…)  
ひとときの甘い幻想に酔いしれるジェフ。だが…  
「あれ?これな〜に?」  
「え?…ああ!?」  
トレーシーが指差す先には、つんとテントの張ったタオル。  
「こ、これは何でもないから、何でもないから!!」  
慌ててトレーシーから離れ、腰元を隠すジェフ。  
「そ、そんな事より…身体を洗おう!うん、それがいい…」  
話題を逸らそうと必死なジェフ。そんなジェフに疑問を抱きながらも、それに従う事にしたトレーシー。  
(はぁ……なんて事だ…早く鎮めないと…)  
そんな事を考えながら、もう一つのタオルでトレーシーの身体を洗っていく。  
(そうだ…こんな時は元素を一番から…水素、ヘリウム…)  
トレーシーの首元を洗い、背中から腕にかけて…  
(…ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素…)  
腕も洗い終えたので、次は胸を……胸!?  
そこでジェフの思考は現実に戻される。  
(待て!落ち着け僕!たかだか身体を洗うだけじゃないか…)  
だが、ジェフも年頃の男の子…異性に興味を持つ事はごく自然な事で…  
(そうだ、これは生物学的に自然な反応なんだ…って何を正当化してるんだ僕は!?)  
「?」  
急に動きが止まってしまったので、後ろを振り返りジェフ様子を伺うトレーシー。  
ジェフは額に手を掛け何かを考えている様だ。  
「〜♪」  
暫く待っても動きそうも無いので、トレーシーはタオルを持ったジェフの手を取り……自分で洗い出した。  
(ああ、違う!そうじゃない!これはモラルの問題なんだ……ん?)  
不意に手に広がるフニフニした感覚…思考の檻からどうにか抜け出し、彼がそこで見たものは…  
 
「ト、トレーシーちゃん!?」  
「もう…遅いから自分で洗ってるよ〜。」  
トレーシーは非難めいた声を上げる。だが、問題はそこではない…  
(なんで僕の手ごと洗ってるの!?)  
そのおかげで、トレーシーの肌の感触が、手を通して随時伝わってくる…  
(あぁぁ…柔らかい肌の感触がぁぁ…)  
「じゃあ、今度は…」  
そう言って、トレーシーはタオル(ジェフの手ごと)を下へと這わしていく。  
(そ…そこは!?)  
生命の神秘であり己が故郷…そこを優しく丁寧に洗っていくトレーシー。  
「よし、これで後は足だけだよ。」  
洗い終わり、今度は足を洗っていくが、ジェフの意識は遥か彼方に飛んでいた…  
(僕は今…宇宙を垣間見た…)  
初めて目にし、初めて触れた(タオル越しだが…)女の子のそれは、少年の心を大きく揺さ振った。  
「ジェフおにいちゃん?」  
全く動かなくなったジェフに話しかけるトレーシーだが、反応が無い…  
「どうしたの?おにいちゃ……あっ…」  
ジェフの身体を揺すった時、腰に巻いてあったタオルがひらりとズレ落ちる。  
そして、見事に屹立した陰茎を目の当たりにしたトレーシーは…  
――ぎゅっ……  
「はぅあぁっ…」  
突然己の身に襲い掛かる感覚に、間の抜けた声を上げるジェフ。  
「な、な…何をしてるのっ!?」  
――ぎゅぅ〜……  
「うぁあぁぁ…」  
「あははは、ジェフおにいちゃん面白〜い。」  
トレーシーは楽しそうにジェフの陰茎を、握り締めていた…時々強く握り締めては、それに悶えるジェフの姿を面白がっている……子供って残酷な生き物だな…と、彼はその時思い知った…  
「ああ!!駄目だよっ!そんなに強く握っちゃ…」  
「何で?」  
 
「な、何でって…それはもう大変な事に…」  
「どんな事?」  
そう真顔で聞き返してくるトレーシーに言葉を失うジェフ。だが、その間も彼女の柔らかな手の感触が伝わってきていて、限界が近い…  
(ああ、早くこの状況をどうにかしないと…)  
あと一握りされただけで、大変な事になってしまう…  
「ねえねえ、どうなるの?」  
ジェフの答えが待ちきれないといった様子で、彼の陰茎を握る手に少しずつ力を込めていくトレーシー。  
「ま、待って、トレーシーちゃん…」  
(そんなに刺激されたら…)  
その言葉に暫く考え込んでいたトレーシーだったが、不意に悪戯っぽい笑みを浮べ…  
「教えてくれないんだったら、試してみるね♪」  
「そ、そんな…うっ!あああぁぁぁっっ〜〜!」  
風呂場にジェフの叫び声が響き渡る。同時に彼のそれからは、白い液体がドビュドビュと出てくるわ出てくるわ……しかも、丁度真正面に居たトレーシーの顔に容赦なく降りかかる始末で…  
「何これ?」  
そう言って顔に飛び散ったジェフの精液を手に取り、不思議そうな顔をするトレーシー。ジェフはというと、恥ずかしいやら何やらで、その場に座り込み、既に放心状態気味であった…  
「……ハッ!そうだ、このままではマズイ!」  
我に返ったジェフは、トレーシーの顔に飛び散ったモノの処理をしようと立ち上がった…だが、そこで彼は見てしまった……風呂場の扉が少し開いているところを……  
そして……ジト目で風呂場の様子を伺っている友の姿を…  
「へぇ〜……ジェフがねぇ……」  
扉の影から顔を半分だけ覗かせて、ジェフと精液塗れになった妹の姿を交互に見やりながら呟くネス。  
「ネ、ネス!?誤解だ!!これは…」  
必死に弁解を試みるジェフ。  
「大丈夫だって…ちゃんと分かってるから。」  
だが、ネスは特に怒るといった事も無く、呆れている風でも無い…ただ、ニヤニヤと笑みを浮かべている…全くもって予想外の反応に、ジェフは何か恐ろしいものを感じる。  
だが、ネスの笑みは徐々に邪悪なものに変わっていき、彼は最後にこう付け加えた…  
「……今度から僕の事はお兄ちゃんって呼びなよ。」  
「う……うわぁぁぁぁぁぁっ……」  
 
 
完  
 

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