―クチュ…ニチュ…  
奇妙な感覚を覚え、ネスは自室のベッドで目を覚ました。  
「ん…?」  
眠い目を擦りながら掛け布団に目を向けると、もぞもぞと布団が動いていた。  
「なんだ?」  
ネスは布団を捲ってみる。すると…  
「んちゅ…あっ…おにいちゃん…」  
布団の中から現れたのはトレーシーだ。  
「な、なにしてんだトレーシー…?」  
ネスが狼狽えるのも無理はない。彼のズボンは、パンツごと膝元までずり下ろされており、露になったそれをトレーシーがしゃぶっていたのだから…。  
「なにって、ご奉仕だよ。」  
「ご奉仕って…そんな事どこで覚えて来るんだよ…」  
「おにいちゃんの持ってる本に書いてあったよ。」  
「あー…」  
ネスは思い出す。そういえばそんな本持ってたっけな…  
「…って、そう言うことじゃないだろ!?」  
急に大きな声を出され、トレーシーは目を丸くする。  
「ダメだよおにいちゃん…ママが起きちゃうよ。」  
 
その言葉にネスもハッとして、小声で話す。  
「いや…そうじゃなくてさ…僕達兄妹だろ?こんな事しちゃダメなんだ…」  
「ふーん…」  
「おいおい…ちゃんと聞いてるのか?トレーシー…はぅっ…」  
不意に陰茎をギュッと掴まれ、ネスは思わず声を上げる。  
「ここをこんなにして…全然説得力ないよーおにいちゃん。」  
「ト…トレーシー…やめ…」  
トレーシーの柔らかい手が、ネスの陰茎を扱いていく。あまりの気持ち良さに、ネスは何も言えなくなってしまう。  
「うふふ…おにいちゃんのここ…すごいビクビクしてる…」  
「トレーシー…なにを…ううっ…」  
トレーシーはネスの陰茎を口に含んだ。その瞬間ネスは、えも言えぬ感覚に包まれる。  
「うあぁ…すごい…」  
トレーシーの口の中はとても暖かく、ヌルヌルした粘膜の感触が、ネスの陰茎を刺激する。  
「ひもひいい?(きもちいい?)」  
「あうぅ…」  
トレーシーの舌は口の中で縦横無尽に動き回り、ネスのそれを様々な方向から刺激する。その刺激に、ネスは達しそうになる。  
「ううっ…ダメだ…トレーシー離れて…」  
 
だが、トレーシーはそのままネスのそれを吸い上げた。  
「ああっ…トレーシー!!」  
―ドビュ…ドビュ…  
トレーシーの口内に放たれる、ネスの熱い猛り…トレーシーは何事も無いように、それを飲み下していく。最後にチュゥ……と、尿道に残った精液を吸い上げ、ネスの陰茎から唇を離す。  
「おにいちゃんの…美味しかったよ。」  
「はぁ…はぁ…トレーシー…」  
達した為か、急に眠気がネスを襲う。  
「おやすみなさい…おにいちゃん。」  
「トレーシー…」  
気が付くとネスは眠りに付いていた…。  
 
―――――――――――――――――――――――――  
 
「という夢を見たんだけどさー」  
「そんな事を僕に話してどうするんだ?」  
ホテルの一室。寝起きのジェフは、ネスに今朝見た夢の話をされて呆気に取られる。  
「いや…別に意味は無いんだけどね。」  
「そうか…」  
はぁ…と欠伸まじりの溜息をつきながら、ネスの相手をするジェフだった…。  
 
 
 
おわり  
 
 

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