「…おやすみ、イルカ先生」  
「おやすみなさい涼子さん」  
 
頬に軽くキスをするのは寝る前の習慣になった。  
私から素早く離れて、あなたは隣のベッドに足を運ぶ。  
切り揃えられた髪からはにかんだ表情がちらつき、  
その可愛さに自然と笑みがこぼれた。  
 
すごく幸せだ。目の前にいるこの人が愛おしくて仕方がない。  
結婚は間近に控えていた。  
 
 
でも、気になる事が一つ。  
 
一緒に暮らして随分経つのに  
あなたは未だに私を「イルカ先生」と呼ぶ。  
 
学校では当然だけど  
私たち婚約してるんですよ  
2人きりの時くらいは  
名前で呼んでくれたっていいじゃないですか。  
 
「涼子さん…」  
明かりを消した後に  
涼子さんのベッドに近寄り、置いた手に体重をかける。  
驚いた涼子さんが体を起こした。  
「ど、どうしたの…」  
「私のファーストネーム、知ってますよね」  
「え?」  
 
抱きしめて、耳元で囁く。  
「そろそろ呼んで欲しくなってきたんですけど」  
 
顔を近付けて見つめるだけで、  
月明かりに照らされた白い頬に赤みがさしていく。  
肩に手をかけ、そっと押し倒した。  
 
「呼んでくれませんか、涼子さん。セヴァンって」  
「呼び方なんて…そんな事どうでも…」  
「よくないです。私たちもう夫婦になるんですよ?」  
「…………」  
困ったような表情で目を逸らし、涼子さんは黙ってしまった。  
しばらく沈黙が続いた後、目を逸らしたままようやく口を開く。  
「……セ…セヴァ……」  
いつもの凜とした声が震えている。  
「…っやっぱり嫌よ…こういうの」  
心の奥に一瞬だけちくりと刺すような痛みが走った。  
 
「…どうして嫌なんですか?」  
「よくわからないけど…なんか…今更おかしくて…」  
涼子さんの顔が真っ赤に染まっているのがわかった。  
そんなに恥ずかしいものなのだろうか、  
名前で呼ぶのって。  
 
「わかりました…。そういう事なら仕方ないですね」  
私はそれだけ言って、涼子さんの顎に手を添え、深くキスをした。  
舌を無理矢理絡ませる。  
口内を舐め上げると、びくっと肩が動いた。  
まだ感触に慣れていないようだ。  
 
「絶対あなたに呼ばせてみせますから、覚悟して下さい」  
「え…っちょっと…何でそんな方向になるの…あっ!?」  
 
唇を首筋へと移す。跡をつけながらシャツのボタンを外していき、  
晒した白い肌を撫でる。  
普段は隠されたふっくらと張りのある胸に顔を埋め、  
キスを落とすと同時に指先で赤い先端を優しく捏ねる。  
 
「…っん…やぁだ…じれったい…っ!」  
 
弄られて、だんだんと熱を持つ体。  
それは夜にしか見せない、私だけの涼子さん。  
 
わざと微笑んで、聞いてみる。  
「下…触って欲しいんですか?」  
「…わかってるくせに」  
潤んだ目で軽く睨まれた。それさえも扇情的だ。  
 
手をさし入れ、下半身に指を這わせる。  
下着からでもわかるほど濡れていたそこに、体の奥が静かに疼く。  
下の寝間着と湿った下着を片手で脱がした。  
はだけたシャツ1枚の涼子さんは、艶っぽく私を誘う。  
 
 
とうとう指が秘部に触れた。  
胸元にキスをしながら  
温かくぬるぬるしたそこに指を滑り込ませ、  
大きくゆっくりと出し入れを繰り返す。  
「は…っあ…ひぁっ!あ…擦っちゃ…いやぁっ…」  
 
これだけでかなり感じているらしい。  
そんな体にしたのが私だと思うと、一層興奮する。  
私のシャツを掴んで甘い声を出す涼子さんが可愛くて、  
もっと泣かせたくなった。  
 
自分の中にこんな一面があったなんて、  
あなたに会うまで知りませんでしたよ。  
 
「ねぇ…イルカ先生…っ早く…」  
 
ぐちゃぐちゃにした秘部から蜜が溢れ出す。  
多分達してしまいそうなのだろう。  
涼子さんの腕が背中に回された。  
 
何を欲しがっているのかなんてわかりきっているのに、  
私は意地っ張りな涼子さんに、少しだけ意地悪をした。  
「名前で呼んでくれるまでこのままですよ…?」  
「……っ!」  
 
涼子さんの目が涙でいっぱいになる。  
どくん、と脈打って、体の芯が熱くなった。  
私の下の方もいつの間にか窮屈になっていた。  
動かす指の速度を上げる。  
 
恥ずかしいのか、涼子さんは私の耳元に顔を近付けて  
小さい声で言う。  
「ぁっ…はあ…セヴァン…おねが…ぃ…っ」  
 
 
この人はどうして  
こんなに可愛いのだろう。  
目の端に溜まっていた涙を唇で吸い取る。  
 
「嬉しいです。涼子さん…」  
張りつめた自身を取り出し、一気に挿入した。  
背中に縋る指に力が入る。  
柔らかい内壁を広げるように腰を動かすと、  
喘ぎ声とベッドの軋む音が部屋に響く。  
 
熱く締め付ける涼子さんの中を夢中で穿つ私にはもう、  
理性なんて存在していなかった。  
私も思っていたより我慢していたようだ。  
 
「…涼子さんっ…出したい…」  
「ん…っ…セ、セヴァン…あ、…あぁっ…ひあぁあんっ!!」  
 
涼子さんの体を強く抱きしめ、溜めていた精液を注ぎ込んだ。  
 
 
 
体を繋げたまま、密着させる。  
この愛しい体に1センチだって離れていたくなかった。  
至近距離で見つめ合い、  
汗で額に張り付いた髪を撫でる。  
 
「呼んでくれましたね。名前」  
「あなたが強引過ぎるからよ…全く」  
「ふふ…涼子さん、好き」  
 
もう寝ましょうか。  
 
そう言ったら、涼子さんは  
「ちゃんと起こしてよ。明日も早いんだから…セヴァン」  
と、顔を赤らめて呟いた。  
 

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