「あの子、よく寝てるよ。まだ小さいのにすごく頑張ってるからね」  
小屋の戸を開けてコルトが見回りから帰ってくる。  
吹き込む夜半の風が冷たく、少女は鳥肌を立てていた。  
「お疲れ。呑めよ、温まるぞ」  
俺はコルトにホットミルクを差し出す。  
「えへ、ありがとう」  
彼女は屈託のない笑みを浮かべ、こくこくと美味そうに飲み干していく。  
幸せそうな顔だ。どれほど時が経とうとも変わらない、あどけない顔。  
ランプの火に照らされたその顔を見るうち、昼には押さえている欲望が鎌首をもたげる。  
 
彼女は優秀な助手とは言い難い。  
いつまでもそそっかしく、とうにベテランと言うべき経歴であるのにまるで新人だ。  
しかし、彼女にはひとつだけ長所がある。  
コルトは勘定を抜きにして、本気でモンスターの為に怒り、泣き、喜ぶ事ができる。  
ブリーダーにとって最も大切な資質だ。  
 
長らく経験を積んだブリーダーは、きっと皆同じ悩みを抱く。  
モンスターをひたすら鍛え、戦わせ、寿命を消耗させる…  
それがモンスターという生き物の習いとはいえ、本当に正しいことか?と。  
しかしコルトといれば、それが決して間違いではないと思うことができるのだ。  
普段はその間抜けぶりをからかうが、俺は心の底では彼女に感謝している。  
コルトと一緒でなければ、絶対にここまで来ることはなかっただろうから。  
 
「コルティア」  
俺はコルトの真名を呼び、寝台に上がって彼女の向かい合った。  
それは彼女を助手ではなく、『1人の女性として愛する』合図だ。  
コルトは俺の意図を察し、カップを置いて目を閉じる。  
俺はその桜色をした唇を奪った。クリームのように柔らかな唇の感触に割り入り、やや硬い舌を探る。甘いミルク味の唾液が舌に纏いつく。  
コルトも俺の舌を吸い返してくれ、俺たちは顔を傾けて貪り合う。  
 
互いに息を弾ませながら顔を離すと、すぐ目の前に頬を染めたコルトの顔があった。  
小麦色に焼け、顎にまろみを残した子供のような造り。  
昼は溌剌とした笑顔で皆を和ませる彼女が、今は目をとろんとさせた女の表情だ。  
なんと罪深い顔だろう。  
彼女は小さな唇を半ば開き、白い歯を覗かせて喘いでいる。  
「躾けてほしいのか?」  
俺はそのコルトの様子を見ながらあえて問う。  
「…うん…」  
コルトは小さく頷き、立ち上がって腰紐を緩め始めた。  
 
   ※  
 
ブリーダーと助手というものは共に暮らす男女である以上、そうそう仕事とプライベートを割り切れるものではない。  
互いに興味が薄れて倦怠期に入れば、不思議とモンスターの育成も滞る。素肌を晒した14歳の少女がベッドに腰掛けている。  
見る者によっては罵られかねない情景だ。  
毎日特訓のセットをしたり小屋を掃除したりと頼もしく働く彼女も、  
服を脱げばこんなにも華奢なのかと今でも不思議に思える。  
 
彼女と最初に肌を重ねたのは何年前だっただろうか。  
少なくとも出会ってから随分経っていたはずだ。  
俺がまだ内気だったこともあり、彼女も子供とはいえ性に潔癖な部分があった。  
だがお互い若い男女だ。  
何十年と連れ添ううちに関係を持つようになり、一度性交の心地よさを知ってからは毎日のように求め合った。  
ただ、俺たちの付き合いは途方もなく長い。  
付き合い始めて7代目のモンスターと死別するころには、俺たちは普通の営みに飽きはじめていた。惰性で身体を重ねるようになり、互いに覇気のない日々が続いた。  
 
ブリーダーと助手というものは共に暮らす男女である以上、そうそう仕事とプライベートを割り切れるものではない。  
互いに興味が薄れて倦怠期に入れば、不思議とモンスターの育成も滞る。  
ブリーダーという仕事をこなすには、必然的に性生活を充実させる必要が出てくる。  
俺たちは試行錯誤しながら何でもやった。  
コルトに被虐願望があるのは明らかだったから、彼女に首輪を嵌め、家畜同然に扱った。フェラチオを仕込み、尻穴を犯し抜き、排泄の管理さえした。  
わずか14歳の少女にだ。  
その効果は抜群で、俺たちはしばらく夜の時間を楽しんだ。  
しかしアブノーマルな事ほどすぐに飽き、今は数年おきの周回を経て、再びシンプルな交配に落ち着いている。  
 
素肌を晒した14歳の少女がベッドに腰掛けている。  
見る者によっては罵られかねない情景だ。  
毎日特訓のセットをしたり小屋を掃除したりと頼もしく働く彼女も、  
服を脱げばこんなにも華奢なのかと今でも不思議に思える。  
 
彼女と最初に肌を重ねたのは何年前だっただろうか。  
少なくとも出会ってから随分経っていたはずだ。  
俺がまだ内気だったこともあり、彼女も子供とはいえ性に潔癖な部分があった。  
だがお互い若い男女だ。  
何十年と連れ添ううちに関係を持つようになり、一度性交の心地よさを知ってからは毎日のように求め合った。  
ただ、俺たちの付き合いは途方もなく長い。  
付き合い始めて7代目のモンスターと死別するころには、俺たちは普通の営みに飽きはじめていた。  
惰性で身体を重ねるようになり、互いに覇気のない日々が続いた。  
 
     ※  
 
俺はコルトの小さな胸に舌を這わせる。  
「んん!」  
コルトは敏感に反応を示した。桜色の蕾のような乳首を舌先で転がすとびくびくと身体が仰け反る。  
「どこでそんなに感じるんだ?皮と筋肉だけのくせに」  
俺は彼女の肌を舐め上げながら茶化した。無論、言葉だけだ。  
昔は抱くなら胸のある方がいいと思っていたが、何百年と身体をあわせるうちに、  
彼女の胸の大きさ・形以外に興味がもてなくなった。  
「だからあっ!………もう。」  
コルトは眉を吊り上げて非難の声をあげ、すぐにくすくすと笑い出す。  
本当に彼女をからかうのは面白い。俺はさらに彼女の全身を嘗め回す。  
ああ、とコルトの高い声がする。  
甘酸っぱい汗の味が鼻から入ってくる。幼い彼女が一日、ファームで重労働をした証だ。  
俺はその体液一滴にもいじらしさを感じてしまう。  
労わりの意味を込めて、溶かすように、そして焦らすように舌を這わす。  
小麦色に焼けた健康的な手足、白い胸とお腹を。  
華奢な腿に口をつけて吸い、膝裏の血管を舌で圧迫し、脛をなぞり、小さな足の指を一本ずつ口に含んでしゃぶり尽くす。  
「ひゃあ、あ、やぁ…!」  
コルトは脚を震えさせて反応する。十分に焦らし、それまで宙を見つめていた彼女と目が合って始めて、ようやく彼女の秘部へと愛撫を始めるのだ。  
 
 
産毛のような茂みを撫でながら、俺は彼女の淡いに口をつける。  
湿った肉の香りが鼻を突き抜ける。唇のような襞を開くと、鮮やかなピンクが覗いた。  
それがコルトの生殖器だ。性に使う生々しい部分、しかしそこは少女らしく、純粋だった。  
俺は舌を潜りこませて彼女を味わう。  
「ああ…っ!」  
コルトが声を上げている。僅かにしょっぱい愛液の味が口に広がる。  
俺は噎せ返るような少女の香りに逸物をそそり立て、コルトの声の強弱だけを頼りに夢中になって啜り続けた。  
 
秘部を弄り続けてどのくらい経っただろうか、割れ目に差し込んだ指に透明な糸が絡みついた頃、コルトが小さく何かを呟いた。  
「ねぇ、そろそろ…欲しいな」  
顔を上げると、彼女は頬を染めて俺を見つめていた。目には薄っすらと涙を浮かべている。  
「ん、何が欲しいんだ?」  
俺は余裕を見せて昂ぶった逸物を割れ目に擦りつけるが、正直すぐにでも挿入したくて堪らなかった。張り詰めた幹に痛みさえ覚える。  
コルトは恨めしそうに俺を睨み上げた。  
「むー……キリュウさんの意地悪……!」  
涙を浮かべながら睨み上げる彼女。それを見るうち俺のほうが耐えられなくなる。  
彼女のふくれっ面はどこまでもあどけなく、魅力的すぎた。  
その彼女の身体と繋がれる瞬間を、そう長く辛抱できる筈がない。  
せめてもの報復に、俺は痛いほど張り詰めた逸物を宛がい直すと、彼女の小さな膣の中に一息に突き入れる。  
驚くほどの速さで亀頭が、カリ首が、幹が暖かい締め付けに呑みこまれる。  
「「んんっ!!」」  
俺とコルトは同時にうめきを上げた。  
ファームの雑用で鍛えられた下半身と元々の身体の小ささも相まって、コルトの中は相当な締め付けをみせる。  
挿入した時点で全てを投げ出したいほどの射精感に襲われ、奥まで突いたまま腰を強く押し付けて耐えなければならない。  
 
「ふふ、中でびくびくしちゃってる。私の中がそんなにイイの?」  
コルトが耳元で囁いてくる。その子供特有の澄んだ声を聞くたび、また逸物が暴発しかける。  
彼女の薄いが柔らかい胸が俺の心臓に当たり、ひどく暖かい。  
もう何十回、何百回身体を重ねたかわからないが、その瞬間、俺はコルトと繋がっていると強く意識し、いつも理性を手放してしまう。  
「当たり前だ。お前みたく可愛い奴相手に、いつまでもクールでいられるかよ」  
俺はありのままをコルトに囁きかける。すでに耳元にまで鼓動の音が流れていて、うまく言えているのかわからない。だがコルトはびくんと身を震わせた。  
「…ありがとう。すごく嬉しいよ」  
彼女はいつも感謝してくる。褒められるのがそれほど好きなのだ。  
コルトが俺の首に手を回してきた。腰の位置がずれ、逸物を呑みこんだまま襞がうねる。  
「くっ…!!」  
今にも鈴口から精が迸りそうで、俺はコルトの腰を抱えると強く突き入れた。  
 
コルトが叫ぶ。俺も叫んでいるかもしれない。  
少女の狭く暖かな秘裂が様々な動きで俺を締め付け、扱く。その気持ちよさも射精を促すが、それよりも強烈なのは眼前のコルトの表情だ。  
「キリュウさん、いいよお!!あぁ、キリュウさん、キリュウさぁん……っ!!」  
涙を浮かべたままの笑顔で、幼い唇を開き、何度も俺の名前を呼んでくる。  
明るくハキハキした声が艶を帯びて、表しようもなく可愛く喘ぐ。  
「コルティア……コルティアッ!!」  
俺はにちゃにちゃといやらしい音を遠くに聞きながら、彼女の身体を触れあい、燃えるような激情に身を任せた。ただ彼女の小さな身体へ滅茶苦茶に自身を叩き込んだ。  
そして下半身にひどい痺れが沸き起こると、それに任せ、半ば夢のような心持ちで彼女の中に精を注ぎ込んでいく。  
「ああ、入って…くる…」  
コルトは膣を細かく収縮させながら俺の精を搾り取った。それに煽られ、驚くほど大量の精が俺の鈴口から流れ出ていく。  
やや萎びた逸物を抜き取ると、コルトの桃色の秘裂からたっぷりと白い液が流れ出てくる。  
本当に身体の相性が抜群だ…と感じる瞬間だ。  
そして俺たちは息を弾ませ、全身にびっしょりと汗をかき、崩れるように横並びに崩れこむ。  
 
「はぁ、はぁっ…。私なんかに、こんなに出しちゃって、キリュウさんってホント変態さんだねぇ」  
「うるせ…」  
「どう?私も中々イケてんでしょうが」  
「…お前しか知らんからどうとも言えない」  
「……まぁ、知ってるケド」  
俺たちはぼやける頭のまま、息を整えつつ他愛のない話に興じる。  
窓から吹き込む風が燃えるような身体に心地いい。  
困ったのは、その風がコルトの甘い女の子の匂いまで運ぶことだ。おかけで、  
「うわ、キリュウさん、またおっきくなってるよ…」  
コルトは俺の股間を凝視して驚愕した。  
「ああ、今日は調子がいいみたいだな。困った」  
コルトはまたくすくすと笑っている。  
「いいよ、もう一回しようよ。私、まだ満足してないんだ」  
彼女は小さな手を俺の指に絡めて誘う。俺は彼女の日焼けした健康的な、それでいて華奢な裸体を眺め、また完全にその気になってしまう。  
 
今週、モンスターを休みにしておいて良かった。  
きっとこれから俺たちは、ジョイが朝を告げるまで、延々と愛し合っているに違いないのだ。  
 
                     〜  終 了 〜  
 
 

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