美しい少年だ。  
これだけの美貌を持ってすると陰間の可能性もあるが、何分身形が良い。  
さしずめ身分の高い者であろう。  
 
「旅のお方、ゆるりと休まれよ」  
 
それが私とアシタカの出会いであった。  
 
 
運命に翻弄される様に、神々、タタラ場、全てを失ってから早数ヶ月。  
みなで協力し合い、一から全てを作り直し、  
今では大分傷跡は癒えてきた。  
以前の様にとは行かないが、相変わらずタタラ場は  
女も男も笑いあい、人々が盛んに行きかっていた。  
 
 
(最後に男と交わったのは何時だったか・・)  
タタラ場を設けてからというもの、ここで元気良く働く女達と違い、  
忙しくて男を取り込む暇も無かった。  
例え暇があろうとも、男を招き入れたかどうかは疑問であるが。  
思い出したくも無い、あの忌まわしい過去が甦る  
 
白拍子の遊女をしていた時代は人間以下、否、家畜以下の扱いだった。  
どれ程の男共を相手にしてきただろう・・・。多過ぎて思い出せない程だ。  
足抜けは見つかれば死罪。何度も修羅を見てきた。  
全てのものを呪い、そして全てが憎かった。この世に神も仏もいやしない。  
何もしてはくれなかった。私を見捨てた神を殺す事に何の躊躇いがあろうか・・・!  
もう後には引き返せない。  
だからこそ、自らの望む極楽浄土を創り上げると心に誓ったのだった。  
あるのはこの拳だけ。これで全てを掌握するのだ・・!!  
 
侍共を敵に回し、神をも殺した荒々しい時代は過ぎ去り、タタラ場が、  
そして自身にゆとりが出てきた兆しだろうか。  
以前は全くと言っていい程膣内が枯渇していたが、  
最近は妙に身体が疼いて湿っている。  
(こんなにも芯が火照ったのは、何も知らず、熱に犯され、  
 どう逃がして良いのか分からなかったおぼこの時以来だろうか・・?)  
袴を緩め、そばにあった扇子を股に差し込む。  
陰門の辺りをゆっくり円を描く様に回す。  
少しづつ膣の中に扇子の先を入れていく。  
 
以前より入り口が狭まった様だ。少しきつい。  
札頭(さねがしら)を弄りながら、ふと自分を助けてくれた少年の顔が思い浮かぶ。  
アシタカだ。  
もう男はいらぬと思っていた。  
過去に辛い思い出があり過ぎた。  
女一人であっても、生き抜く術(すべ)を全て身に付けている。  
男に依存しなければ生きられない程弱くもない。  
だが、この少年となら共に生きたいと、  
かのように交ぐわっても良いと思わせる何かがあった。  
例えもののけ姫のものであっても・・・。  
いつからこの様な気持ちに変わったのか。  
エボシ本人ですら、この思いに戸惑っている様子だった。  
手には、モロに右腕を噛み砕かれ手負った時に応急処置として  
縛ってくれたアシタカの着物がある。  
臭いを嗅ぐ。  
(彼奴の臭いがする・・)  
 
「アァッ・・・」  
 
アシタカの顔が浮かんだ途端、膣の滑りが良くなり潤(ほと)びる。  
チュクチュク・・  
「ハァ・・ハァ・・・ああ、アシタカ・・ああ・・ああ・・・あ」  
だが五体満足だった時の様には弄べない。  
(もどかしい・・・)  
 
 
そんな時だった。  
「エボシ・・・?」  
アシタカの声にハッとし袴を整える。  
足元にアシタカの着物を隠す。  
「・・・何用だ」  
心成しかエボシの息が荒い。頬も火照っている。  
「そなたの部屋から私を呼ぶ、何やら苦しげな声が聞こえたのだが」  
心配そうに近づいてくる。  
(気付かれたか・・・)  
 
「腕が痛むのか?」  
相手は見目麗しき少年、女は引く手数多で経験も豊富な様に  
思われるが、とんだ頓馬の様だ。  
思慮深く、利発でよく気が付く少年だが、肝心要な事に気付いていない様子。  
 
「随分お門違いな事を申すのだな。他の男だったらこの場で私に飛びつこうぞ。  
 普段は目敏いそなたが気付かぬ事があろうとは。女の扱いには慣れてないのか?」  
そう言いながらアッハッハとエボシは笑う。  
からかったつもりだったがアシタカは乗ってこない。本当に分かっていない様子だ。  
「・・ではエボシは一体何をしていたと言うのだ?私には分からぬ。はっきり申せ」  
 
「分からぬのか?女が一人屋敷に篭って切ない声を上げる・・。  
 この疼いた身体を慰めておったのだ。アシタカ、そなたの事を思いながらな」  
「!!」  
エボシがそう言い放った瞬間、アシタカは頬を朱に染める。  
驚きと戸惑いの表情が読み取れる。  
 
「時に・・山犬の姫との仲は進んだのか?」  
沈黙を破るようにエボシはアシタカに問う。  
「・・!!」  
アシタカの眉がピクリと動く。  
「そなたには関係のない話だ」  
更に畳み掛ける様にエボシは会話を続ける。  
「それがあながち無関係とも言い切れぬのだ。  
 今までだって欲しいものは自らの手で収めてきた。  
 これからもそれは変わらぬ。例え山犬の姫から奪い取ってでもな」  
「私は物では無い!」  
エボシの物言いに感情を露にしながら言い返すアシタカ。  
(つくづく冗談の通じない男だ。裏を返せば真面目な証とも言えるのだが・・)  
「言い方が悪かった。謝る。私はそなたが欲しいのだ、身体も心も」  
相手を欲し、そしてその相手からどう思われているのか  
気になるなどという事はエボシには久しく無かった。  
その価値に値する者が今まで現れなかったのだ。  
「そなたの気持ちが知りたい。アシタカは私をどう思っているのだ」  
エボシは真直ぐアシタカの顔を見た。アシタカも目を逸らさず見つめ返す。  
お互いの間に静かな空気が流れる。  
 
「私は・・・」  
そう言いかけたがアシタカは口を紡ぐ。  
この言葉は言ってはならない・・・。  
言ったら今まで保たれていた調和が崩れてしまう。  
そしてサンの顔が思い浮かぶ。  
 
何も言わずエボシを抱き寄せる。  
その時、足元に隠されていたアシタカの着物が現れる。  
(これは以前エボシの傷口に巻いたもの・・)  
あの当時は気にも留めなかったが、確かに手元には戻ってきていない。  
 
「・・・同情などで抱いてくれるでないぞ」  
自らの挑発に乗ってくるとは思わなかった。  
アシタカの意外な行動に、エボシはそう言い放つ。  
「情けなどではない・・。そなたは誇り高き人だ。  
 その様なそなたに情けなどかけられるものか。私の首が飛ぶ」  
「その通りだ。情けは無用」  
そう言いながら笑う。  
「・・エボシは私が渡した着物を大事に持って  
 いてくれたのだな・・・。そなたの気持ち、受け取った」  
先程とは打って変わり、迷いの無い晴れやかな表情でアシタカは言う。  
アシタカの中で何かが吹っ切れた様だ。  
 
エボシを再び抱き寄せる。  
「アシタカ、そなた背が伸びたのではないか?  
 ここに来た時は私より小さかったが、今ではほとんど変わらぬ」  
「まだまだ伸びるさ。きっとエボシより大きくなるだろう」  
「体つきも・・腕や胸周りが更に太くなった」  
そう言いながらアシタカの胸元に触れる。  
そして手を差し入れ、まさぐる。  
 
 

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