アシタカヒコがエミシの村で元服したのは、今の年齢で言えば14歳の時だ。  
他の14歳になった少年達や10歳になった少女達と共に、村では盛大なお祝いが行われた。  
その夜アシタカは、元服した者達の中でただ一人、ヒイ様や長老達から呼び出された。  
「アシタカヒコよ。そなたはゆくゆく、この村の長になる男。身も心も立派な男の子(おのこ)にならねばなりませぬ」  
「はい、ヒイ様。これからは狩りの技を磨き、物事の深きを捉えて働き、皆の上にたつに相応しい男の子になるためにも、もっと己を律しようと考えておりまする」  
儀礼ばって固い挨拶をするアシタカに、居並ぶ長老達は苦笑した。  
「ならばアシタカ。そなたは、何が大人になった事だと思うのだ?」  
一人の長老の問いかけに、アシタカは言葉に詰まる。  
「…それは…一人前の働き手となった事、でしょうか」  
『何が大人になったという事なのか』…年若いアシタカには、まだ難しい問いであった。  
「他の者達は、一人前の働き手となれば確かに大人であろうて。しかしそなたには他の者とは違う働き、長として必要な村の掟・儀式・しきたりの知識が必要になるのです」  
ヒイ様の言葉にアシタカは頷いた。  
今までもエミシの長になるべく、様々なしきたりや儀式を覚えさせられている。  
これからは一人前として、もっともっと知識を貯えねばいけない。  
元服してからの心得を新たに据えるべく、今夜ここに呼び出されたのであろう。  
「アシタカや。長としてやらねばならぬ事は様々です。その中のひとつで、村の者が夫婦になる前、長はその女子(おなご)の初花を摘まねばなりません。これは大事の大役ぞ」  
長老達が顔を見合わせ密かに笑っているのを、ヒイ様はジロリとねめつけながら言い放った。  
アシタカは唖然とした。つまり、夫婦になる相手の男よりも先に、その女の処女を奪わねばならぬのか。  
「ヒイ様…そんな事は出来ません。わた…」  
「そなたは、何か思い違いをしてはおりませぬか?」  
ヒイ様はピシャリとアシタカの言葉を遮った。  
「我らは零落したとはいえ、元々はこの日の本を二分した一族の末裔。夫婦になる前に、村の者同士で契り合う以外の汚らわしい血が混ざる事は、到底まかり成らぬのです」  
確かにこの村は山間に隠される様にあるが、自給自足のみでは成り立って行けぬ。  
 
なるべく下人の男衆が応対してはいたが、外部の人間との行き来が僅かながらあった。  
今さらながら、そこまで誇り高いしきたりがあった事にアシタカは内心驚いた。  
「これは難しい大役なのじゃぞ。初花は散らすのがえらく難儀じゃし、上手く散らしても、こちらの気を遣ってはいかぬ」  
長老はどこか卑し気な笑いを押し隠し、ことさらに難し気な顔で語る。  
「今日はそなたの乗初めの儀じゃ。新馬は難儀である故、乗初めの為の女子を用意した」  
長老の声を合図に部屋の奥から、目元に穴の開いた布で頭から鼻先まで隠した女が現れた。  
顔は隠れていても、その体は全てが露になっている。  
胸と尻の肉付きが良いのに全体的に締まっている魅力的な体つきから、女は20代半ばであろう。  
胸の頂点は淡い桃色に尖り、下草の翳りは生命力を思わせる。しかしその体は震えていた。  
(布を取ったら、すぐ誰か判る人なのだろう)とアシタカは思い、胸が痛んだ。  
元々エミシの村は全体で120人弱。その中で、子供の産めそうな年頃の女は30人ほどなのである。  
「乗初めは婚儀の前に男の子の通る儀礼じゃ。ヒイ様とこの女子から全てを学び、今日は存分に気を遣るが良い」  
長老は厳かにそう告げた。しかし、その瞳の奥は笑っている様に見える。  
その言葉を合図に、布の女がアシタカに歩み寄った。腕をその首にからめ、女の方から唇を合わせる。  
どうやら長老達の見守るこの場で、乗初めの儀を行わねばならぬらしい。  
体を浄めて何かの香を焚き込めたらしく、女から頭が重苦しくなる様な甘い香りがした。  
最初は軽く啄んでいたその唇が開き、舌を差し入れられる。アシタカは戸惑った。  
「アシタカ。己が舌で、相手の舌や歯をなぞりなさい」  
いつの間に傍に立っていたのか。ヒイ様がアシタカに語りかけた。  
 
「その手でも、好きな所を触って良いのですよ。さ、遠慮せずに」  
その声に導かれる様に、アシタカの手が女の胸を掴んだ。ビクリと女の体が跳ねる。  
女の口腔に舌を入れる事が不思議と心地よい。胸を揉む指がその柔らかさに沈んで行く。  
どこもかしこも柔らかく、熱く甘くアシタカを包み込む。  
知らず知らずの内にアシタカの息が上がり、その下半身が屹立し始めた。  
ヒイ様と女は顔を見合わせて頷き、アシタカの装束を解きはじめる。  
アシタカが裸になると、女は中央の敷き物の上に仰向けに横たわり、その身を惜し気も無く開いた。  
周りで固唾を飲んで見守っていた長老達が、思わずおおと身を乗り出す。  
ヒイ様が、アシタカに良く見える様女の陰唇を指で広げた。  
「アシタカや、これが女子の火処(ほと)です。ここにそなたの魔羅を差し入れるのですが、ここは慣れぬ者が用意なしにすぐ入れられる物ではありませぬ。この火処が水で潤わねば、そなた自身も痛い思いをするのですよ」  
しかしその秘所はすでに濡れそぼっていた。女の肌は、衆人環視の前での行いへの羞恥と期待で、紅に染まってアシタカを誘っている。  
「まずは、体全体を手で撫でたり、口や舌でなぞって見なさい。女子の体はすべからく同じではないのです。一人一人良き所が違う。先にその場所を探るのです」  
「はい、ヒイ様」  
 
ヒイ様の教え通り、アシタカは女の反応を確かめながら体をなぞって行く。  
その肉茎は、すでに痛いほど立ち上がっていて、先端から露が滲み出ていた。  
微笑みながらヒイ様がそれを手に取りしごき始めた。アシタカが刺激に身をそりかえす。  
「ふふふ…まずはまぐわいの前に、一度気を遣るが良い」  
ヒイ様が軽く頷くと女が跪き、アシタカを立たせてそのモノを口に含んだ。  
産まれてこのかた味わった事のない感覚に、アシタカが低く呻く。その耳にヒイ様が告げた。  
「良いですか?他の者ならいざ知らず、そなたは今後様々なおなごの花を散らさねばなりません。容易に気を遣る事を覚えてはその身が持たず、腎の臓が潰れてしまう。くれぐれも容易に気を遣ってはならぬ」  
下半身から受ける刺激にくずおれそうになりながら、アシタカは必死に頷いた。  
女の舌がチロチロとその先端や茎、蟻の戸渡りまでを細かく舐める。  
その口から滴る唾液の玉が陰茎を伝い、さらに刺激を与えてきた。  
アシタカの体の奥から脊髄を伝って、熱い溶岩が今にも溶け出しそうだ。  
「アシタカ!早う気を遣るは、おのこの恥ぞ」  
後ろから長老の一人が揶揄し、笑い声が漏れた。ヒイ様がそちらを見て微笑む。  
「確かにそうじゃ。そなたの乗初めの時は、一舐めで気を遣ったのでありましたね」  
周りの長老達がどっと笑い、言い出した長老は首をすくめた。  
そのやり取りのお陰で、アシタカは少し持ち直して来た。女がじれた様に上目使いで様子を伺う。  
「これ馬。早めにアシタカヒコの気を遣れぬ様では…今宵終わった後、どのような目に合うか判っておるな?」  
女がその言葉に身をすくませた。  
「ヒイ様それはなりませぬ…っ!…私には早く気を遣るなと言い、このおなごには早く気を遣らせろと言うのでは…仰る事が違います」  
刺激に耐えながら、アシタカはヒイ様に答えた。  
「それが、乗初めの儀の『馬』の宿命なのです。そなたも、これを見守るだけで他の者が収まるとは思いますまい?だからと申して、そなたが早めに気を遣っては、返ってこの馬に毒なのだよ」  
二人の会話を聞きながら、女がアシタカの肉茎を喉奥まで銜え激しく吸い上げ始めた。  
 
「ううっ!…それは…っ!…どういう事でしょう。このおなごは…私の乗初めが終わった後、どの様な目に合うと仰るのですか…ぅっ!…」  
「どうしても知りたいのならば、そなたの乗初めが終わった後、その眼で確かめるが良かろうて…」  
くつくつ笑いながら、後ろで長老がそう告げた。  
「大丈夫です。この里で夫婦に成り子を成したおなごは、皆必ず一度はこの責務を果たすのだから」  
ヒイ様が涼し気な顔でアシタカにそう告げる。  
その瞬間、アシタカの背から下に向かって火柱が上がり、女の口に熱い白濁がほとばしった。  
荒い息を吐きながら、アシタカが敷き物の上に崩れ落ちる。  
女は急いで顔を上げ、ヒイ様の口にそのほとばしりを移す。  
驚くアシタカの目の前でヒイ様は美味しそうにその青い汁を飲み干し、物足りなそうに女の口の中に舌を差し入れ、口腔に残る一雫も余さずに吸い上げた。  
「…あぁ、美味しい。これでわたくしも、後三年は長生き出来る…」  
場を見渡して、ヒイ様が艶やかに微笑んだ。長老達がその迫力に互いに息を飲み込む。  
アシタカの目に、今まで尊敬していたヒイ様が、見た事の無い妖に変わって見える。  
「さあ、アシタカヒコや。この者を使い、わたくしが性技を教えます。早めに覚えるのですよ…」  
そう囁いたヒイ様の声までもが色を孕んで聞こえ、アシタカは戸惑った。  
 
ーーーそれから一月が過ぎた。  
アシタカはヒイ様の薫陶を受け、長として覚えねばならぬ性技を全て教え込まれている。  
そして今宵、初めての花摘みが決まった。相手が誰かは知らされていない。  
今日は村の既婚の女達も、アシタカに近寄って来なかった。  
乗初めの儀を終え初めて判ったのだが、どうやら初乗りが終わった男は、子持ちの既婚の女達を自由にする事が出来るらしい。  
ただし、普段使って良いのは口と菊門のみ。  
秘裂に差し込んで良いのはその夫と、女が『馬』として乗初めの儀に参加した場合の、その場に居合わせた者のみである。  
 
(あれは本当に必要な儀式なのだろうか…)アシタカの脳裏にあの日の出来事が浮かぶ。  
あの夜。アシタカがヒイ様から手ほどきを受け、女の秘裂と菊門に一回づつ気を遣った後、その場にいた長老達がアシタカに代わって女とヒイ様に取りついた。  
一人に多勢が取りつき、その秘裂と菊門に同時に肉を差し入れ、女が狂うほど存分に犯す。  
勃たぬ者は女の口で己が肉を慰められ、勃てば下のどちらかに差し入れる。  
それも一回では済まず、何度も代わる代わる犯すのだ。  
終わった時の女は、下の穴が赤く腫れ上がって閉じきれず、ポッカリ開いたその穴から複数の男達の白濁が逆流して流れ出していた。  
辺りはその生臭い匂いでむせ返る様で、まるで地獄絵図と言った風である。  
他の者は一日で終わる乗初めの儀であるが、アシタカは覚えねばならぬ事が多いため七日間の儀が課せられた。  
その間同じ『馬』では女の身が持たないと、七日の間、毎日違う馬を味わう。  
一番驚いたのはヒイ様の事だ。毎日『馬』と共に長老達の相手を勤めても何ともない。  
いやむしろ、日に日に若返ってさえ行くようだった。  
不思議なのは、長老達が若い馬よりもヒイ様を好む事だ。アシタカはヒイ様とは交わらない。  
「ヒイ様は特別だ…若いそなたには毒すぎる」  
そう長老達とヒイ様本人から止められたのである。  
 
七日間の儀を終えた後、馬になった女達から噂が広まったのだろう。  
夜に様々な女達が、アシタカの元に忍び込む様になった。  
これにはアシタカもかなり閉口し、二日に一日は気を遣らずに終える事を覚えた。  
お陰でその陰茎は、齢14にしてすっかり赤黒く淫水焼けしている。  
夜、女達の誘いに答えても、日中の働きを減らされる訳ではない。  
狩りや山谷の見回りは、男の大切な仕事だ。  
ヒイ様の教えでアシタカはなるべく精の付く物を食べ、交わりをこなした後はすぐ休んだ。  
そのためか、ここ一ヶ月の間にアシタカの肉体は全体的に一廻り大きく成長している。  
夕餉を終え、身を清めてから、アシタカは長老達の待つ寄り合い小屋に向かった。  
 
すでに他の長老達は集まり終え、アシタカの到着を待っていた。  
「遅くなりまして、誠に申し訳もございません」  
内心焦りながら、アシタカは長老達に頭を下げる。  
年端の行かないアシタカが長老達より遅れるなどとは、あってはならない事だからだ。  
「よいよい。散らす者は遅く来ねばならぬのだ。…初花の儀の時にはな」  
最年長の長老が、立ち上がってアシタカにそう告げた。  
「通常、初花の儀の時には、散らす者はこの布を頭に被る事となる」  
長老は、『馬』が被っていたのとは違う色の布をアシタカに見せた。  
そのまま、布の巻き方の作法をアシタカに教える。  
激しい動きをしても解く事がなく、なおかつあまり締め付ける事の無い巻き方があるらしい。  
「装束は解いて、下帯だけになりなさい」  
その言葉に従い、アシタカは下帯のみの姿になった。  
後ろに長老が廻り込み、一度巻いた頭の布を解く。  
「長老様…布を巻くのではないのですか?」  
アシタカはいぶかし気に尋ねた。  
「これでよいのじゃ。今日はそなたの初の花摘み。長も初めてになる花の相手は、将来その妻になる者と決まっておる」  
寄り合い小屋の奥からヒイ様が、頭に布をかぶせた少女の手を静々と引いて来た。  
少女の頭にかぶせたその布を開く。  
「……カヤ」  
「…兄様…」  
そこには、まだ12歳になったばかりのカヤの姿があった。  
(つづく)  
 

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