森の中を、アシタカが歩いている。  
その手にヤックルの手綱をしっかりと握って。  
「この森を歩くのも、久しぶりだな。」ヤックルに話し掛けながら、アシタカは思い返していた。  
シシ神に首を返して以来、森には来ていない。  
エボシの下で、村の復興作業に励んでいたのだ。  
 
「サンは元気にしているだろうか?」  
あの時、別れ際に「ヤックルに乗って、森に遊びに行く」と約束した。  
かれこれ3ヶ月は過ぎただろうか。  
サンは自分の事を覚えているだろうか?追い返されたりはしないだろうか?  
期待や不安を胸に秘め、ヤックルの背に揺られながら、森の中をゆっくりと進んでいく。  
 
コダマ達が笑いかける中、アシタカとヤックルは森の中を進んでいった。  
アシタカの目的地は、かつて石火矢に倒れた時に連れて行かれた、あの水辺だ。  
そこにサンがいる保証など無い。  
けれど、そこに行けば会えるような気がしていた。  
 
「もうすぐだ」  
そう思ったアシタカの耳に、誰かが水の中を走っているような音がした。  
ヤックルの背から降り、様子をうかがうと、サンと2匹の山犬が遊んでいる姿が目に入った。  
その楽しそうな光景に見入ってしまったアシタカは、しばらくはサン達の様子を見ていることにした。  
サンと山犬は水辺を走り回り、互いに追いかけあっていた。  
そのうちに疲れたのだろうか? サンが岸にあがり、「大」の字に寝転がってしまった。  
遊び足りないのだろう。 2匹の山犬はサンに駆け寄り、つついたり舐めたりとちょっかいを出している。  
「アハハ・・・くすぐったいよ、やめろってば!!」  
笑うサンに対し、2匹はさらに攻撃をしかける。  
 
ちょうど、1匹の鼻先がサンの胸の辺りに触れた時である。  
「アハァ・・・ンン」  
サンが奇妙な声を出した。  
心配になったアシタカは、もう少しサンに近づきに行った。  
サンのおかしな声に楽しさを感じた2匹は、サンの身体に触れたり、舌を這わせたりしていた。  
「ウン・・・ダメッ!! やめ・・・ろっ・・・て アゥゥ」  
 
アシタカは不思議に思った。  
サンは「やめろ」と言っているのに、何故あんなにも気持ちよさそうな顔をしているのだろうか?  
何故サンのあの声は、こんなにも自分を惹きつけて耳から離れないのだろうか?  
そして、アシタカにとって1番訳がわからなかったことは、自分の股間が熱く、大きくなっていることだった。   
 
一体どうしたというのだろう。こんな事は初めてだ。  
自分の身体に起こった異変に戸惑うアシタカは、サンが山犬達にいじられているのをいつまでも見ていてはいけないような気がした。  
なぜなら、このままでは自分もサンもおかしくなってしまうのではないかと思ったからだ。  
「早く行かなければ」 ヤックルの背にまたがり、サンの方へ進みかけた時、  
「ウウ・・・ン やめろっ・・・て言っ・・てるだろ!!」サンが大声を出した。  
2匹の山犬は、しぶしぶとサンから離れ、有り余るパワーを発散させるべく、走って森の中へと姿を消した。  
 
「サン・・・」  
ヤックルの上から、アシタカが声をかける。  
「アシタカ!!」  
久しぶりの来客に、サンは笑みを浮かべて起き上がった。  
「久しぶりだな。元気だったか?」  
ヤックルから降りるアシタカに声をかけ、サンが近づいてくる。  
「ああ。それよりも、そなたは大丈夫なのか?先ほどは苦しそうな声を出していたが。」  
「聞こえていたのか。何でもないよ。あの子達にからかわれていただけだから。」  
「そうか、ならばよいが。」  
「アシタカ、ヤックルの轡(くつわ)を外しておやりよ。走りたくてうずうずしてるよ。」  
「そうだな。ヤックル、私が呼ぶまで好きなように遊んでおいで。」  
野に放たれたヤックルは、軽やかに木々の中へと消えて行った。  
 
2人きりになった、アシタカとサンは水辺に座り、互いの近況について話し合っていた。  
そんな時、サンがあることに気づいた。  
「アシタカ、一体どうしたのだ?」  
サンが不思議そうに見る視線の先は、何だか大きくなっている、アシタカの股間であった。  
「何だかわからないんだ。先ほど、突然熱くなってきて・・・」  
「何かにぶつけたのか?それとも、虫にでも刺されたか。ちょっと見せてみろ。」  
「いや・・・しかし・・・」  
「薬草には詳しい。何かあっても大丈夫だ。さあ!!」  
以前ケガをした時もサンに助けられた。では今回も大丈夫かもしれない。  
アシタカは、恐る恐る下半身の衣服を取り、サンに問題の部分を見せた。  
その部分は高々と天を向き、大きく太く、赤く火照っていた。  
 
2人の目に飛び込んできたもの。  
それは、発情期のオスの動物の体に現れるものだった。  
「私は、一体!?どうしたというのだ?」  
アシタカにとって、その部分が大きくなるということが何を意味するのか、全くわからなかった。  
そんなアシタカを横目に、サンが突然衣服を脱ぎ始めた。  
「なっ!!サン、そなた・・・何をしておるのだ!?」  
「そなたの病気を治すためだ。」  
「何故服を脱ぐのだ!?」  
「森の動物たちは、オスの股間が大きくなる頃に、メスが自らの身体を差し出す。  
 アシタカが同じ病気なら、私が相手をするまでだ。」  
 
確かに動物は発情期になると、オスが股間を大きくして、メスと繋がっている。  
あれと同じことを、自分はサンにしなければならないのか?  
再び黙り込んで考えているアシタカのそばへ近づいたサンは、その場で四つんばいになって、お尻をつきだした。  
目の前で四つんばいになったサンの身体を、アシタカは見つめた。  
自分の足元で手と足を着いているサンの身体は、白く美しく、  
普段の荒々しさからは想像もつかないほど細く、触れば壊れてしまうのではないかと思った。  
 
アシタカは、サンの裸体を見てさらに大きくなったモノを、ゆっくりとサンの桃色の蕾に近付けた。  
「確か、動物たちはこうするハズだ・・・」  
サンの入り口は小さく、荒々しいアシタカのモノが入る気配は皆無であった。  
お互いに、動物が行う行為を真似しているだけであったので、前戯などなく、したがってサンの入り口は、まだ十分な湿り気がなかったのである。  
どうすれば良いのかわからないアシタカは、ただただ自分の腰を前へ前へと押し、サンの中へ入ろうとしていた。  
 
が、その時!!!!!  
 
ズリュッッッッ!!!  
「あああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」  
勢い余ったアシタカのモノが、サンの小さな豆粒に滑り込み、気持ちよさにサンは絶叫した。  
サンの気持ちよさそうな声に、アシタカはさらに自分のモノを擦り付ける。  
「ああぁん・・・アシ・・タ・カ・・・」  
次第に蕾からこんこんと蜜が湧き出し、アシタカのモノまで濡らしだした。  
滑りも良くなり、サンの声に興奮するばかりのアシタカは、再びモノをサンの蕾にあてがった。  
 
ヌルッっという感触とともに、アシタカの先端が中へと入った。  
さらに腰を進め、ズブズブと進入して行く。  
「くっ・・痛っ」  
「すまない。もう少しで・・全・・部・・入る・・うっ!!」  
アシタカは一気に突き進み、痛みで硬直するサンに声をかけながら、回復するまでしばらく待った。  
きゅっと締め付けるサンの中は暖かく、今まで感じたことのないような快感に襲われた。  
「サン大丈夫か?そなたの身体は、とても気持ちよい。そろそろ動くよ・・・」  
サンの呼吸が落ち着いてきているのを確認し、アシタカはゆっくりと腰を動かした。  
 
静かな森の中。  
聞こえてくるのは、風が木々を揺らす音と、2人の人間の喘ぐ声。  
神秘的な森の中で、アシタカは一生懸命腰を動かしていた。  
辺りに結合部からの淫らな音を響かせながら。  
聞こえてくる粘着質な淫らな音は、少女と少年を刺激し、  
少女の甘い吐息は、少年を激しく突き動かした。  
少年の荒々しい息は、少女に『男』を感じさせた。  
 
やがて2人は昇りつめ、少年は自身の精を少女の中に注ぎこんだ。  
少年は少女から身体を抜き、地面に横になった。  
その顔を見つめながら、少女は少年に近づき、そっと口付けをした。  
少女も同じように横になり、先ほどまでの行為を思い出しながら言った。  
 
 
「アシタカ、そなたの病気治ったみたいだな。」  
 
 
END  
 
 
 

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