反省すべきか後悔すべきか…?
今、俺は…そんな事が脳裏をかすめたのだが、はっきし言って…それどころじゃなかった。
「…ん…」短めの髪が僅かにゆれた。
(ヤバい…よな?)俺は確かに酔っていた。それは確かだ。
…今は酔ってない。それも確かだ。
ならば、今、俺の横に寝ているのは… …小林さんだ。
…デスヨネ? 軽く現実逃避下後したから、頭はスッキリした。
うん。確かに小林さんだ。
…記念が終わり、今期ともに走ったヤマト同期(アニメver)の小林瑞木。ようやく記念常連になりつつある苦労人の女性だ。
ヤマト時代に班を共有した事もあり、自分にとっては大事な仲間… いや、そんな回想は置いといて、久方ぶりにあった彼女と打ち上げに誘ったのは事実だ。
…で? あれ〜? 酔ったまでは記憶にあるが、どうも…一夜を共にしてしまったようだ。
…
…ヤバいヤバいよ俺! やっちゃった。浮気ですよコレ!?
…裸の俺。…少なくとも裸の彼女。
煩悶しても仕方ない。俺は恐る恐る小林さんをお越した。
(五分経過…)「う〜ん。ねぇ、私は気にしないよ? 私にも隙はあったんだしさ」と屈託のない小林さん。「…くん。ね、聞いてる?」
うわっ! ちょっと飛んでいた。
小林さんが俺を覗きこんでい…(うおぉっ!)
目の前には全裸の小林さんがいた。余り大きくもないが、綺麗としか言い様のない小林瑞木の胸が目に入った。
「波多野くん聞いてる?」
「え? ああハイ。な ナニ?」落ち着け俺。よっぽど挙動不審なのか、彼女はクスクス笑っていた。
「あのさ、恋人同士じゃないけど、…やっちゃった事は事実なんだし、深ーく考えても仕方ないよね?」
「ああ うん。まぁ…ね。…その、ゴメン!」俺はベッドの上で土下座におよんだ。
謝ってもどうにかなる訳じゃないが、俺は謝るしかなかった。だが…
…俺の背中に何かが覆い被った。
「波多野くんさ。…謝るのも君らしいけど、どうせなら…その…も少し、楽しもうよ?」
「へ?」
背中に感じるのは小林さんだった。相変わらず落ち着いた優しい声。
…背中の感触? …裸の?
不覚ながら自分の中のオスの器官が反応してしまった。
「私は…良いよ?」
「こ小林…さん。あのさ」
俺は…
(…俺は…)ゴメンと言う単語は出なかった。目の前の小林さん。…俺は彼女を抱きしめた。…今は…