「神野さん」
「何事かね?」
「海は死にますか」
「そうだね。死ぬという意味合いなら―――」
「山は死にますか」
「えっと…」
「風はどうですか」
「それは…」
「空もそうですか」
「まぁ、そうだろうね」
「…さだまさしが最近、心にしみるの。だから携帯のソフトバンクに変えちゃった」
「何があったのかね」
「ううん、ただ…わたしだって…わたしだって女の子やねぇ〜ん!!」
「ほ、本当にどうしたのかね?」
「女の子ぉ! やぬぇぇぇ〜〜〜んっっっ!!」
「誰か! 誰か来てくれ! 夜闇の云々たるわたしにもこればかりはチンプンカンプンだぁ!」