「空目は既に存在そのものが都市伝説だ」
全てが終わったある日、俊也はちゃっかり帰ってくるや否や武巳にそう言った。
正しくは空目が都市伝説化したか否かを武巳が聞いた事への対する返答だが。
「え?」
武巳はメモ用のジャポニカの逆襲ノートを開きながらすっとんきょうな声を上げた。
「あいつの左目はな…凄いんだ」
俊也は何かを思い出して震えながら言った。武巳も少しの恐怖を覚えた。
「どんな風に?」
しかし好奇心が勝り、問う。
「とりあえずありとあらゆるものを破壊する程度の能力、モノの死を見る能力、あとは絶対遵守の能力がある」
「何だかなぁ…」
「他にも様々な能力があるけどこの際割愛する。全部で能力は108式だ」
「なんだそれ」
この会話から一週間後に空目(+あやめ)がメディアワークス社前で目撃される。
それから一ヶ月後、マジカル少女あやめちゃんが発売され、瞬く間にヒットし、映画化されアニメーションとして驚異のアカデミー賞の全部門受賞する事になる。