君がいなかったら、俺はあの時、なす術なく消されていたかもしれない  
 ただのコマとして…遊び飽きられた玩具として…  
 でも、君の祈りが、俺に勝利をもたらしてくれた  
 そして今、生きている。温かい血の通った人間として……  
 本当に君は、勝利の女神かもしれない……  
 
   
 大きなベッドルームに二人の男女が座っている。  
ピンク色のパジャマを着た少女が、グリーンのお揃いのパジャマを着ている少年を、  
頬を赤らめながら見つめている。  
少年の目は、緊張に震えている少女の両腕を見つめていた。  
 「何、緊張しているんだい?」  
 「あ…い、いえ……別に緊張してません……まだ、自分の置かれている状況が  
信じられなくて……ごめんなさい!舞人さんの前でこんな事、言っちゃって」  
 「大丈夫だよ、サリー。すぐに慣れるから」  
 深深と謝る吉永サリーを何ら咎める事無く、旋風寺舞人はニッコリと微笑むと、  
パジャマに包まれたサリーの華奢な体をそっと、優しく抱き締めた。舞人の抱擁に、  
サリーの紅潮は既に限界を越えようとしていた。  
 「どう?まだ緊張する?」  
 「い、いえ……何だか、心が落ち着いてくるような気がします……。  
舞人さんの体から、暖かい空気が私を包んで……」  
 緊張が薄れたのか、サリーは頬を赤らめながらも微笑む。舞人の抱擁がサリーの  
気持ちを高ぶらせ、緊張を吹き飛ばしたのだ。  
 「サリー……石鹸の匂いが、とても心地良いよ」  
 パジャマ越しに感じるサリーの感触、その匂いに、舞人は率直な感想を述べた。  
 
 巨悪・ブラックノワールを滅ぼしてから数ヶ月後、舞人とサリーは結婚した。  
そして、その日の夜、寝室の大きなベッドの上で、舞人はサリーを仰向けの状態で寝かした。  
と、言っても、サリーは眠りに付く様子を見せず、真上の舞人を見上げている。  
 「……私、ずっとこの時を待ってました……。世界で一番愛する人に、  
自分の想いの全てを捧げる時を……」  
 そう言うと、サリーは口を噤んだ。暫しの沈黙の後、サリーはゆっくりと口を開いた。  
 「……私を……抱いて下さい……」  
 頬を赤らめながら、サリーは勇気を振り絞って言った。すると舞人は、サリーに笑顔を見せると、  
その唇にキスをした。一瞬大きく目を見開いたサリーだったが、ゆっくりと瞼を閉じ、舞人からの  
キスを受け止める。  
暫くして、舞人の唇がサリーから離れた。サリーの唇がかすかに開くと、舞人はすかさず、  
自分の舌をサリーの唇の隙間に差し込んだ。口から侵入してきた異物感に、サリーは思わず  
眉間を震わせるが、すぐに自分の舌を舞人のそれと絡ませた。舌が絡み合う音と唾液の水音が、  
静かな寝室に小さく響く。  
 舌と舌が絡み合う濃厚なキスをしつつ、舞人の片手は、サリーの右胸を揉み始めた。  
 「ん……ぁ……」  
 胸を愛撫されたサリーは、舞人が唇を離した瞬間、かすかな声を上げた。  
 舞人は片手でサリーの胸を揉みつつ、もう片方の手で、サリーのパジャマのボタンを  
一つ一つ丁寧に外した。舞人が一旦愛撫を止めると、上のパジャマははだけ、  
中からシンプルなデザインの白のブラジャーが見えてきた。  
 「ゃ…やだ……」  
 か細い声で呟くサリーを無視して、舞人はブラジャーのフロントホックを外した。  
すると、やや大きめの裸の胸が、舞人の前に姿を現した。  
 「は、恥ずかしい……」  
 胸をはだけられ、真っ赤になった顔を両手で伏せながら、サリーは呟く。  
 「何も恥ずかしがる事なんか無いよ。とっても綺麗だよ……」  
 「……ほ、本当…ですか……?」  
 微笑む舞人の言葉に、サリーは顔を覆う両手をゆっくりと下ろしながら応えた。  
 
 舞人の両手が、サリーの両方の胸をゆっくりと揉みしだく。  
 「ん……ぁ……あ……」  
 頬を赤らめ、声を上げながら、サリーは舞人の愛撫に身を委ねる。  
パン生地でもこねるかのように、サリーの胸を数回丁寧に揉むと、  
舞人の指が、サリーの胸にある桃色の小さな蕾を転がし始めた。  
 「……ぁ…やだ……くすぐったい……」  
 乳首から伝わる刺激に、サリーがその身を微かに悶えていると、舞人の唇が、  
サリーのもう片方の乳首にキスをした。続けて今度は、その舌で蕾の周りをなぞって行った。  
 「きゃん……!」  
 両方の胸から絶え間無く襲ってくる刺激に、サリーは子犬の鳴き声みたいに、声を上げた。  
 柔らかく、そして大きめなサリーの胸を愛撫しつつ、顔を乗せると、手の空いた片方の手を、  
下の方に進ませた。  
舞人の片手が、サリーのパジャマのズボンの大事なところを覆う部分を2,3回上下に撫でる。  
撫で終えると、今度は、パジャマの中にその片手を潜り込ませた。パジャマのズボンに包まれた  
白のショーツの真下の部分を、舞人の片手の中指と人差し指が上下になぞると、サリーはようやく  
下から来るふしだらな刺激を感じ取った。  
 
 ……チュ……  
 
 それと呼応するかのように、ショーツの方から、鈍く、小さな水音が聞こえてきた。  
 「や……舞人さん……そこは…やめて下さい……」  
 サリーは恥ずかしそうな顔で、舞人に行為の中止を要求する。しかし舞人は、ショーツへの侵犯を  
次の段階へと進ませた。  
 
 舞人の手が、サリーのショーツの中へと潜り込んだ。そこにはもう、真っ裸な部分しかない。  
 
 クチャ、クチャ……  
 
 「んぁ……いや…いや……」  
 大事なところを指で弄くる音と、ふしだらな刺激に喘ぐサリーの声が二重奏を奏でる。  
3,4回、ショーツの中への愛撫が続くと、舞人の手が、ようやくショーツの中から顔を出した。  
サリーは瞼を固く閉じ、舞人から顔を背けた。しかしそれは、舞人に対する嫌悪感からでは無い。  
 「サリー」  
 黙々と愛撫を続けていた舞人が、ようやくサリーに話し掛けてきた。  
恐る恐るサリーがゆっくりと瞼を上げると、半透明の蜜がこびり付いた舞人の手が、  
サリーの澄んだ瞳に映った。目の前に映るものに、サリーは顔を真っ赤にして、困惑した。  
 「舞人さん…どうして……?そこ…とっても汚いのに……」  
 「君の体は、どこも汚くなんか無いよ」  
 「ほ……本当ですか……」  
 自分の羞恥心を払い除けようとする舞人の言葉を、サリーは確かめようとする。  
すると、舞人は何も言わず、ただ微笑みながら頷いた。すると、サリーの瞳から、  
涙がうっすらと浮かんできた。  
 「俺……何か、まずい事でもしたのかな……」  
 「そんな事ありません……舞人さんがそこまで私を愛しているのが嬉しくて……」  
 サリーを傷付けたと思ったか、謝ろうとする舞人に、サリーは涙を浮かばせ、  
笑顔を見せながら、舞人に感謝の言葉を伝えた。  
 「ありがとう……俺も、君のような人と出会い、結ばれた事を嬉しく思うよ」  
 再び笑顔を見せると、舞人はやはりまた再び、サリーとキスをした。2回ほど唇を合わせると、  
舌を絡ませた濃厚なキスを始めた。  
 
 キスを終えると、舞人ははだけたままのサリーの上のパジャマを脱がし、  
続けてパジャマのズボンを脱がした。そして、中から漏れてきた蜜で濡れたショーツをゆっくりと脱がす。  
生まれたままの姿となったサリーを見つめながら、舞人もまた、自分が着ているパジャマを脱いだ。  
床に脱ぎ散らかされたサリーのパジャマと下着の上に、舞人のパジャマとシャツ、トランクスが被さる。  
自分と同様、生まれたままの姿となった舞人を、サリーは頬を赤らめながら見上げる。  
サリーの視線の先には、すっかり固くなった舞人のものが立っていた。  
 「ま、舞人…さん……」  
 目の前で固くそそり立つものに、サリーは言葉を失った。一方舞人はと言うと、サリーの中から  
出てきた蜜によって濡れた薄い草むらを見ていた。そこから、サリーの大事なところまでが  
蜜に浸されている。余計な前戯はいらない。そう確信すると、舞人のものが、サリーの大事なところの  
入り口である小さな溝を上下になぞる。  
 
 チュ、チュ……  
 
 溝を覆う蜜が舞人と擦れ合う。  
 「…ん……!」  
 その感触に、サリーは瞳を閉じると、緊張の面持ちで首を左右に振った。  
 (ど、どうしよう……舞人さんのが……私…初めてなのに……)  
 心の中で不安の念を漏らすサリー。自分の"初めて"は舞人に捧げる事を、サリーは結婚する前から、  
否、初めて出会った頃から、そう固く決めていたのだ。しかし、いざその時が来ると、  
全くの未知の事態に、底知れぬ不安が高まる期待を凌いでいた。その反面、愛する舞人の前で  
不安な表情を見せて、がっかりさせてはいけないという気持ちも確かにあった。だが、  
現に舞人の目の前には、不安と緊張に瞳を閉じるサリーの姿があった。  
 「怖いのか?」  
 たまらず、舞人はサリーに尋ねる。舞人の言葉に、サリーはようやく我に返った。  
 
 「い、いえ!全然大丈夫です!」  
 「でも…怖がってるところを、無理やりやる訳には……」  
 「そ、それくらい……平気です!愛する舞人さんとなら、どんな事にも耐えます!」  
 「ありがとう…」  
 サリーの健気な言葉に心打たれると、舞人は三度サリーにキスをした。  
 「……いくよ……」  
 キスを終えた舞人の言葉に、サリーは覚悟を決めたかのような表情を見せた。  
舞人はサリーの片足を上げて、自分のものをサリーの中に入れる準備をする。  
 
 ズプ…  
 
 舞人のものの先端が、溝の中2センチのところまで入った。  
 「ぅ……」  
 サリーは苦痛を押し殺して、懸命に舞人を自分の中に受け入れようとする。  
 「あ……」  
 サリーのうめき声のトーンが上がった。舞人のものは半分まで入っている。  
 「くっ……!」  
 舞人は気合を入れると、自分のものをサリーの中目掛けて一気に叩き付けた。  
 
 ブッ……!  
 
 「あ!!」  
 舞人のものが全て入ると同時に、サリーの中にある"何か"が破れる音が聞こえてきた。  
たまらず大声を上げるサリー。間も無く、ハァハァ…と息をしながら、瞼を開けた。  
処女膜を破壊された激痛によるものなのか、サリーはぼんやりと天井を見上げていた。  
 
 「…リー……サリー……!」  
 遠くからサリーの名を呼ぶ声が聞こえてくる。だが、声の主はすぐ間近にいた。  
 「舞人さん…!」  
 我に返ったサリーが、真上から心配そうに見ている舞人に気付いた。すると……  
 「あ……舞人さんのが……」  
 自分の中にある異物感をすぐに察した。次の瞬間、その瞳から涙が浮かんでいた。  
 「痛いのか……」  
 「……いいえ……嬉しいんです……。私の体が…舞人さんを全て受け入れたのが…」  
 涙を零しながら、サリーは舞人のものが全て自分の中に入った事を喜んだ。  
最愛の人に"初めて"を捧げ、最愛の人を自分の中に受け入れた事がとても嬉しかったのだ。  
 
 「あぁぁんっ!!あぁぁぁっ!!」  
 寝室に、淫靡な刺激を享受する可憐な少女の叫びが聞こえてくる。  
 
 ズチャッ、ズチャッ!!  
 パンッ、パンッ!!  
   
 固くそそり立つものとふしだらな蜜が交じり合う音と、肉がぶつかる音が、続けて聞こえてきた。  
舞人はサリーの大事なところ目掛けて、腰を前後に激しく動かす。  
サリーの中にある舞人のものが、それと連動して、サリーの中で前後に動き、きつく締まる  
淫らな肉を擦る。  
 「あ…あ……舞人さ…ん……凄い……!!」  
 サリーは途切れ途切れに呟き、ベッドのシーツを力一杯に握り締めながら、  
舞人の激しい律動を受け止める。  
 
 「ま…舞人さん…舞人さん……!!」  
 うわ言のように愛する男の名を呼びながら、サリーはその肢体を上下に動かす。  
大き目の胸が、中の淫らな肉が揺れ、そこを侵す愛する男のものに刺激を与える。  
   
 「あ、あ、あん……もっと、もっと……舞人さんの…舞人さんの……」  
 体勢を変え、四つんばいになったサリーが、背後から激しく律動する舞人に懇願する。  
 「あ、く……サリー……いいよ…とってもいいよ……あ…!」  
 何故か舞人の様子がおかしい。サリーを背後から襲う律動が少し鈍くなった。  
そろそろ限界が来たようだ。  
 
 再び元の体勢に戻った。舞人がその体を上から覆い被せると、サリーは細腕でそれを抱き締めた。  
先程よりは動きはやや鈍くなっているが、その間にも、互いを求め合う行為は続いていた。だが……  
 「ま、舞人さん……私…私……もう……」  
 サリーが自らの限界を告げる。それを受けた舞人は、自らの限界をギリギリのところで抑えていた。  
 「サリー……俺もそろそろ……」  
 「はい……舞人さんの……私の中に全て注いで下さい……」  
 「ありがとう…サリー…サリー……!!」  
 笑顔を見せながら言うサリーに応えるかのように、舞人はラストスパートをかけて、  
さっきの倍以上のスピードで腰を前後に動かした。  
 「あぁぁんっ!!くぁぁぁぁぁんっ!ま、まい…と……舞人さん……!」  
 「サリー……いくよ……!」  
 「き、来て…来て下さ…」  
 サリーがそう言い終えようとした次の瞬間、サリーの中にいた舞人のものから、  
白濁色の熱い奔流が噴き出された。  
 「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」  
 限界を迎え、サリーはありったけの声で叫びながら、自らの限界を告げた。  
そして、舞人の中から吐き出された奔流は、一滴残らず、サリーの中に叩き付けられた。  
 
 
 「ハァ…ハァ……」  
 全てを終え、ぐったりした様子で、サリーはベッドの上で横たわる。  
体力を激しく消耗しながらも、舞人は、サリーの中にあった自分のものをゆっくりと  
引っこ抜いた。白濁色の小さな流れが、サリーの溝から腿を伝う。  
汗を滲ませながらも、半ば力の入らない腕でサリーを抱えると、自分の方へと向かせた。  
 「サリー……とっても良かったよ……」  
 「私も……舞人さんの愛を全身で受け止めて……嬉しいです……」  
 「サリー……俺たち、これからもずっと一緒にいよう……」  
 「……はい……」  
 サリーは満面の笑みを見せると、舞人とキスをした。  
 
 間も無く、二人は互いに手を繋ぎ、生まれたままの姿で眠りに付く。  
永遠の愛を誓い合った運命の日の終わりを告げるかのように。  
しかし、互いに愛し合い、支え合う運命の日々は、始まりを告げていた。  
 

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