「なぁ…胸って揉んだら大きくなるって本当かな?」
「「はぁ…!!?」」
現代案内屋野郎親睦会(ただの飲み会)にて、ほろ酔い気分の夢気分だった空気が冬悟の突飛な一言により壊れた。
宴会のサラリーマンよろしくネクタイを鉢巻き化させた白金と、飲酒からの眠気で目つきが益々悪くなった正宗の眼がテンになる。
気まずいと言うか、呆けて言葉が出ない二人の沈黙に冬悟が俯いて謝る。
「ごめん、あの…スルーして良いから…」
「いやいや、何言ってるの冬悟ちゃん☆何?悩み?おっぱいが何?」
「その歳で『おっぱい』言うと危ない人だぞ、白金。どうせ、姫乃絡みだろ。」
「えっ?興味あるな〜お兄さん☆ ちょっとで良いから口滑らせちゃってよ?」
「事細かに話せ、おかずにするから」
さすがは酔払い、下ネタ大好き酔払い。
崖から滑ってポ○ョになっちまえ、白金!!フリーが長くて辛いのか、正宗!?
そんなこんなで、ブツブツ途切れて無駄に長い冬悟の回想をまとめてみます。
姫乃に「私、冬悟さん満足させれてる?」と迫られる→もちろんと答えるも不満そうな姫乃→実は胸が大きくなりたいとの事
→胸大きい=巨乳=澪→そういえば、明神(先代)のセクハラででかくなったとか…?
→いやでも、都市伝説みたいなもんだろ…→……とりあえず、お友達(案内屋仲間)に聞いてみる?
ってな感じで、彼は先程の質問をしたらしい。
「うわー…不純☆」
「何でだよ!?俺は純粋な気持ちで、姫乃の胸でっかくしてやりてぇだけだ!!」
「それが不純なんだよ、冬悟。」
「あのね、胸なんて『脂肪の塊』だよ?女の子って太ること嫌がるのに、脂肪付けさせるってどうよ?
本当に好きならね…『おっぱいなんて関係無い、そのままの姫乃が俺は良い!!』ってぐらいのカッコいい台詞言わなきゃね☆」
本当に良い事言ってるけど、『おっぱい』で台無しですよ白金さん…
「まぁ…男は一度は巨乳に憧れっけど、まぁ…最終的に形だな。」
「え〜それは違うよ、正宗君☆そこは個人の差だからね、僕は脚派だし☆
しいて、言うなら…」
「言うなら…?」
「「感度」」
「やっぱ、反応していただかないとねぇ…?」
「俺は必死に耐えてるシチュエーションが好きだけどなー」
「あ〜正宗君、昔『ペットで何飼いたい?』って聞いたら、『S女』って答えたもんね☆」
「俺、強い奴屈服させるのが好きだから。最初からМは面白味がないような気がする。」
「このひねくれたドSめ☆」
アハハハハハ…みたいに爽やかに笑う変態二人。だから彼女できねぇんだよ!!
「何か、生々しく感じるのは俺だけか…?」
取り残された凡人は、悩みを解決させども疎外感でいっぱいだった。