今日も暑かったなぁ、ああ冷たいシャワー気持ちいい。
「ひめのんおかえり、今日のごはん何?」
明神さんはまるで子犬みたいだよね、第一声がごはんって。
ああ、年上の男の人を可愛いって思ったの初めてだよ。
可愛いって思ってたのに、私、いつから明神さんのこと異性として意識し始めたんだろ…
意外とがっしりした肩、細いのに筋肉質の腕、私を「ひめのん」って呼ぶたびに
上下する喉仏。男の人にも色気ってあるんだね。
私、いつの間にか明神さんのこと好きになってた。
でも明神さんにとって私はただの住人で。妹のようにかわいがって
接してくれるけど、恋愛対象にはならないんだよ。
だって私はただの女子高生で。明神さんは案内屋という立派な仕事をしている社会人で。
私はシャワーの水圧をあげ、そっと太ももの間にあてがう。
これは最近覚えた行為。うたかた荘は正直プライバシー云々などとは
言ったみたところで全くもって無意味なもの。壁やドアをすり抜ける住人がいるからだ。
こんな行為は風呂場でしかできない。
勢いよく噴出す水は、私の一番敏感な部分を弾く。
「あぅ、んん…」
聞こえないようにしなきゃ。あ、あ、でも気持ちいいよぅ…
シャワーヘッドをクリトリスに押し当てる。空いた手で胸を包み、
ひっかくように乳首をいじる。
「んぁ、みょうじんさぁん…」
オナニーする時いつも明神さんの顔が浮かぶ。私ってエッチなコだよね。
こんなことしてるって知られたら嫌われちゃうよ。
「あ・あ…イク…っ!」
ビクビクと体中が痙攣し、私は頂点に達した。
決まって達した後は変な罪悪感のようなものを感じる。でもやめられない。
「……みょうじん、さん…」
もどかしい。恥ずかしい。切ない――――