薄暗い森に獣とも人ともつかぬ足音が響く。  
その音は素早く街明りのある人里から遠ざかってゆき、次第に日中でも太陽の光が差し込まぬ程の深層へと溶け込んで行った。  
足音の主…人間願望の最後の一人となったコモンは自らの状況を悔いる事無く、その口許には嬉しそうな笑みを刻んでいる。  
…その原因は先程自分が倒した案内屋、そして…  
「離して…離してよッ…!」  
傍らに抱え込んだ少女(収獲)…姫乃によるものだった。  
暴れる彼女の脇腹に回した腕を離れぬ様に痛い程締め付け運ぶ。時折自分の鋭い爪が肌に食い込み、痛みに小さく呻く彼女の声さえ今のコモンには心地良かった。  
 
そして四方暗闇に包まれた森の最深部と思われる…僅か広い草むらに着くと、乱雑な仕草で彼女をその場に放り投げる。  
「きゃ…!」  
周りが見えない姫乃は転がった拍子に端の木に身体を強くぶつけてしまい、悲鳴と共にその場に蹲ってしまった。  
とん、と軽い足音を立て側まで近付き、その様子を下から覗き込むコモン。  
そして笑い混じりに姫乃に語り掛ける。  
「…なァ、見た…?さっきの案内屋。マジで笑えるよなあ?あんなんで守れると思ってんだから…はは…馬鹿過ぎて笑える。」  
 
「………!」  
刹那、彼女の脳裏に先程の明神の姿が浮かぶ。  
自分の所為でボロボロになっていった明神さん。動けなくなるまで只ひたすらに私を護ろうとしていた。  
暖かい物が込み上げて来る。コモンの前であろうと抑える事が出来なかったそれは、姫乃の頬を伝い一滴流れ落ちていった。  
「何?泣いてんの?」  
それをコモンが興味深気にまじまじと観察する。元が動物のコモン…泣く習慣等勿論無い彼に取っては物珍しい以外の何物でも無いのだ。  
「そんなに涙って出るもん?あいつが負けたのがそんなに悲しいのか?……ホルトやキヌマが消えちまっても俺は御覧の通り、涙なんてこれっぽっちも出やしないぜ?」  
「あんた達なんかと一緒にしないで…!明神さんは…明神さんは負けてなんかない…すぐにでも追い着いてあんたなんか…あんたなんか…!」  
涙でぐしゃぐしゃになった顔を今目の前にあるであろう相手の顔に向け、必死に自分への慰めとも取れる言葉を吐く姫乃。  
それを聞いたコモンはより一層口許に刻んだ笑みを深くし、その指先の鋭い爪を彼女の襟元に引っ掛けると一気に下まで引き裂いてしまった。  
「いやっ…!」  
すると面白い程綺麗に服が下着と共に裂け、まだ幼さを残す…汚れを知らぬ白い肌が露わになる。  
 
「じゃあお前の大好きな案内屋が来るまで…楽しませて貰っていい…?」  
その言葉と同時に暗闇で周囲の様子が把握出来ぬ姫乃にも…確かにコモンの舌舐めずりの音が聞こえた。  
「い…や……あ…っ!」  
華奢な両肩を掴まれ、背中に当る木に更に強く押付けられる。そして二度程グ、と指先に力を入れると彼女を拘束する事無くあっさりとその手を離してしまった。  
否…拘束する必要等無い。  
“動くなよ”  
殺気の篭る指先での押付けは、言葉を発さぬ無言の脅迫なのだ。  
それを直感的に悟り、抵抗も出来ずに自分がこれからされるのであろう悍ましい行為に小さく身を震わせる姫乃。  
そんな彼女の様子にはお構いなしといった風に、血の通わぬ冷たい手が小さな乳房を覆った。  
「ひ…っ…」  
ひやりとした感覚に思わず声を上げる。  
その手は柔らかい手付きで一回り彼女の乳房を撫で回すと、尖った爪先でまだ何の反応も示してはいない中心の突起をピン、と弾いてみせた。  
「やぁっ…痛…」  
同時にびく、と彼女の身体が跳ね上がる。恐らく傷付いてはいない。しかし…いつ自分が殺されてしまうかという脅迫観念が姫乃を支配し、痛みに敏感に反応をさせてしまう。  
例の如くそれに煽られたのであろうコモンは一気に彼女との距離を縮めると、子供の狐が母親の母乳を啜る様な仕草で幼い乳首に吸い付いた。  
そしてちゅぱ、ぴちゃ…等と業とらしく音を立てながら心とは裏腹に硬くなりゆく突起を吸い出したり舌先で転がしたり…と思う存分弄ぶ。  
 
「………っ…」  
「何?感じてんの…?」  
「違っ…」  
「違わない」  
詰まった様な呼吸を始めた姫乃の様子に早速食い付くコモン。  
彼女の否定の言葉を遮ると、太股をなぞる様にスカートの中へと手を侵入させた。  
そして僅かに熱を持った恥部の…割れ目なのであろう小さな窪みを、ショーツの上から軽く押えてやるとぢゅ…と粘着質な水音が響く。  
「はは、…濡れてる」  
「違…そんな…あっ!!」  
彼女の言葉を待たずに勢い良くショーツを引き千切る。  
姫乃は一瞬の生地が食い込む痛みに思わず身体を前のめりにさせるも、コモンの胸元に自分の額がぶつかった瞬間聞こえた小さな舌打ちにすぐに身体を元の位置に戻した。  
そしてコモンはそんな彼女に構う事無く自分の人差し指、中指の爪先を歯で噛み千切ると間髪入れずその二本の指を姫乃の窒に差し込んだ。  
「い…いやぁぁっ!!」  
まだ何も受け入れた事の無い幼い窒内は異物感と痛みにひくひくと痙攣を起こす。  
差し込まれた子宮口まで届く長い指はそんなものお構いなしに熱い窒内を掻き回す。  
まだ滑らかな肉ヒダ越しに膀胱部分を押し上げる様に刺激してやると、熱い内部が更に熱を持ってゆくのが分かった。  
「…ひっく…ぅ…いや、いや…たすけて…」  
「明神さァん…ってか?」  
 
おどけた口調で明神の名前を口に出した彼に我慢ならなかったのか、姫乃は精一杯の気力を振り絞って目の前に居るであろう相手の顔部分に平手を放った。  
しかしその手はコモンをすり抜け虚しく宙を掻く。  
「……何してんの…?」  
冷ややかな声が響いた。  
姫乃の背筋を悪寒が支配するよりも早く、彼女の小さな身体は背中から地面に叩きつけられてしまう。  
「うあ…!は…っ!」  
高い悲鳴が響く。そして圧力に乱れた呼吸を整える暇を与えられぬ侭、脚を両側に大きく掴み上げられると湿った窒内に性器を捩じ込まれてしまった。  
…ぢゅぶ…ぶ…  
「あぁーーっ…!!!い…っいやああっ!!!痛いよォッ!!」  
空気を押し出す様な音を立て挿入された肉棒は処女膜なのであろう僅かな引っ掛かりを無理矢理突き抜け、硬い子宮口へと易々と辿り付いてみせた。  
続いて休む間も与えぬ程、その子宮口目掛けて思い切り何度も何度も肉棒を突き上げ始めるコモン。その顔を覆う表情は快感と言うよりも面白い玩具を手に入れた子供のそれであった。  
……と…ふとある匂いが鼻につく。  
処女膜が破れた所為にしては多過ぎる血の匂い、これは…  
「…い…や…ぁ…」  
月経…?だ…  
 
「はははっ!!すげえ、こんな珍しい交尾初めてだ…もしかして俺って運がいい…」  
「…や…!」  
「指入れてた時には気付かなかったな。はは。俺の指も血まみれ?」  
指を口に運びながら血の匂いに本能を刺激されたコモンは先程よりも激しく姫乃の最奥を突き上げ始めた。  
ぢゅぽぢゅぽという音と共に血の線が恥部の割れ目を伝い流れ落ちる。  
「…痛い、いたいよ…っ…!やめて…んっ…お願いぃ…」  
「痛いばっかりか?…人間の女はココがいいんだっけ?」  
「え…きゃ…ああぁっ!!」  
腰の動きを緩める事無く彼女のクリトリスを親指の腹で押し潰す様にぐりぐりと刺激してやる。するとあまりに強すぎる刺激に堪え切れなかった恥部はぴゅ…と僅かに潮を吹き未だ擦られ続けている窒内を収縮させて達してしまった。  
「……ァ…」  
それと同時に意識が飛んでしまった姫乃に気を配る事無く突き上げ続けたコモンは、彼女の子宮口目掛けて精を叩き付ける。  
 
 
それから数時間経っても、案内屋はやって来なかった。  
 
暗い森の中で意識を取り戻した姫乃の耳に届いたのは、コモンの欠伸だけとなる。  
 
 

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