下校途中の姫乃は街で偶然明神に会った。
「あ!明神さん」嬉しそうに手を振る。
「あ〜ひめのん。学校終わったの?」
そして二人でうたかた荘に帰る途中
巨大なツリーがイルミネーションで飾られてた。
「わ〜キレイだね」子供の様にはしゃぐ姫乃の姿が愛しくみえた。
明神がボソッと呟く「あぁ今年も一人か…」
それを聞いた姫乃は「私がいるじゃない?」そう答えた。
「あ〜そうだったね。今年は可愛いひめのんが一緒だ」
頭を掻きながら照れを隠す姿に姫乃も笑みが溢れる。
「つうかひめのん、俺にクリスマスプレゼントは?」
「なっ何言ってるんですか!急にそんな事!」
「そっかぁ、残念だなぁ…」
悲しそうな明神の横顔をイルミネーションが切なく照らす。
その姿にどうする事も出来ない姫乃が明神の顔を掴んだ。
小柄の姫乃が長身の明神の顔まで背伸びをしながらキスをする。
「はい、私からのプレゼント」
呆気に取られた明神の顔を見てまた笑う姫乃。
「こ、子供チュウで何を言ってるんだよ」慌てる明神。
「赤くなってるよ明神さん」「うっウルサイ!」
二人は互いを追う様に無邪気に走りながらアパートまで帰った。