土曜日の夜、テレビが見られないのは夜が長く感じてしまって、とても退屈で仕方  
ない。  
という訳で、姫乃は今日も管理人室にいた。  
習慣というものはそう簡単に変えられる訳ではないのだ。家にいた時のようにお菓  
子とジュース持参でテレビの前に子猫のようにちょこんと座っている。それがとても  
あどけなくて可愛い。  
明神はというと、相変わらず少し離れたところで壁にもたれて時折にやにやしなが  
ら姫乃を眺めていた。その手には缶ビール。  
ひとつ番組が終わって、夢中になって見ていた姫乃はリモコンを握りながら傍らの  
相手を振り返る。  
「あ、明神さん。この後見たい番組とかあります?」  
「いや、別にないけど」  
「じゃあ、また一時間見ても、いいですか?」  
「構わないよ。普段あんましテレビつけてないからさ」  
「じゃあ…お言葉に甘えて」  
姫乃の前にあるペットボトルのジュースはまだ半分しか減っていない。土曜日の夜  
は子供にとって一週間の中で一番楽しいひとときなのは、明神にも良く分かってい  
ることだ。それをテレビなしで過ごすのは多分苦痛だろう。まあ、自分には特別見  
たいものなんかないしと気楽なものだ。  
新しく始まったドラマに見入っている姫乃の横顔がひどく無邪気で幼い。  
何だかなあ、というもやもやした気分になって、明神は少しぬるくなった缶ビールを  
一口飲んだ。  
突然新しい環境に飛び込んできて、しかも人間ではないものも普通にうろうろして  
いたり突然バトルになったりするこの場所で生活するのは、さぞかしびっくりしただ  
ろうなと思う。今は少し慣れたようだが、ごく普通の感覚の子にしてはよく我慢出  
来たものだと感心はしていたのだ。  
女の子は案外たくましいのかもな。  
目の前の簡単に折れてしまいそうな華奢な少女 からは、とても想像出来ないこと  
なのだが。  
 
「明神さん」  
唐突に、姫乃は顔を向けてきた。  
「退屈じゃ、ないですか?」  
「いやー、そんなことないけど」  
元々明神はそれほど何かに執着がある方ではない。テレビもただ何となくあれば  
いいかなと思って置いていただけで、普段はいつもニュースぐらいしか見ていない  
のだ。だから、姫乃がこうして夢中になって見ているのはきっとテレビにとっても嬉  
しいことだろうなと思っている。  
それに、何といっても女の子がここにいるのは、殺風景な部屋に可憐な花が咲い  
たようで明るく思えるのだ。  
「さっきからテレビ独占してるし」  
「子供はそんなこと気を使わなくていいの。テレビなら好きなだけ見てなさいって」  
「あー、また子ども扱いするし」  
決して拗ねても怒ってもいない顔で、姫乃は頬をぷーっと膨らませる。それが子供  
っぽいというのに気付いていないのがやっぱり可愛い。  
「私、そんなに子供じゃないですからねっ」  
赤い花模様のTシャツにジーンズのスカートがひらりと動く。  
「ひめのん?」  
「それ、少し下さい」  
まだジュースは残っているというのに、からかわれて大人ぶりたいのか視線は缶  
ビールに向かっている。飲める筈がないのにと思いながらも面白半分に差し出し  
てみた。  
「飲むかい?」  
「うん…いいですか?」  
これから秘密を作るみたいな口調で、姫乃は缶を受け取った。そしてまだ大分残  
っている中身をぐいっと煽る。  
「おい!そりゃちょっとヤバ…」  
どう考えても飲みつけてはいない姫乃は案の定咽せながらも、ほとんど飲んでし  
まっていた。  
「どうですか?明神さん。私もうおと」  
言葉が終わらないうちに、がくりと首が垂れる。  
「ひめのん?おい、ひめのん!」  
 
「うにゃーーー」  
真夏の猫のようにだらりと畳の上に伸びてしまった姫乃は、真っ赤な顔をしてい  
て虚ろな目のまま見上げている。  
「参ったなあ…」  
正直、困ったなあと思いながら頭を掻く。  
目の前で女の子がこうなるのは全く予想外だったからだ。まして、まだ幼いと言  
ってもいい少女である姫乃と一緒にいるのはどんなシチュエーションでも怪しい  
ことこの上ない。  
おまけに飲酒までさせている。ヤバ過ぎる展開だ。  
「うーん…明神さーん…」  
妙にハイになっているのか、姫乃は今にも歌いだしそうな楽しげな顔で寝返りを  
打つ。あまりにも無防備な様子に、変な考えを起こしそうになって内心慌てなが  
ら声をかける。頬をぴたぴたと叩いてやる。けれど姫乃はいい気分でへらへら笑  
ったままだ。  
「ひめのん、もう帰らないと危ないよ」  
「うー…何がですかあ?」  
「んー、つまり…怖い狼さんに襲われちゃうよってこと」  
「へーきへーき」  
目の前の危険を察してもいないのか、姫乃は起きる気配もなく虫のように身を捩  
じらせる。  
「平気ってさあ、ひめのん」  
「んー…だって、狼さんってサングラスかけてて優しくて」  
ころころと寝返りを打つ間に剥き出しになった足の間からスカートの中がちらりと  
見えた。見てはいけないものを見せてくるのは、それが無意識であってももう誘  
惑でしかない。  
「目の前にいる人でしょお?だったら怖くないもん」  
ごくりと喉が鳴った。  
「ひめのん…ヤバいぐらい可愛いね…」  
「えへへー、ありがと」  
Tシャツもスカートも全部たくし上げても嫌がらない少女に理性を崩されて、明神  
はしてはいけないと決めていたことを実行しようとしていた。  
 
「はうあぁん…何、してるんですかぁ…」  
「ひめのんが悪いんだからね…そんな風になってさ」  
「あぁん、明神さん…狼さんになってる…」  
何も知らない少女が、首筋を吸われてくすぐったそうにけらけらと笑った。決して  
嫌がってはいないのが愛らしくて、目の前で桜色に色付く小振りの乳房をきゅっ  
と揉む。途端にくたりと投げ出されていた体がぐっと反った。  
「はああ!」  
畳の上で振り乱された髪が、生き物のようにうねって悩ましい。片手を乳房に残  
しながら、もう一方の片手を真っ白なショーツの中に忍び込ませていく。まだ誰も  
触れていない場所が、異物を感じて驚いたようにひくつく。  
「あん、そこダメですっ…」  
「どうして?」  
「だって…恥ずかしい…」  
もう誰に見られても言い訳出来ない状況なのに、まだそんな可愛いことを言う唇  
を塞ぎながら、指先がそこをじっくりと宥めるように慣らし、やがて快感を引き出し  
ていく。濡れることすら経験がないような幼い少女の体は、次第に妖しく息付い  
ていくように花開いていった。  
男を押し退けることも知らないまま乱されていく少女は、だんだんと望まれるまま  
に変化を遂げていく。  
「あ、あ、ああぁ…気持ちいいよう…」  
注意しながら掻き回していたそこにとろんと指先を濡らすものを感じた途端、明神  
の最後の理性が呆気なく溶け崩れた。ショーツを取ると、もう待っているようにそ  
こがうねる。  
「ひめのん、していい?」  
本当は返事なんかいらない。  
ただ、ずるい大人の面がそう言わせているだけのことだ。それすらも姫乃は知ら  
ずにゆっくりと細い両腕を回してくる。甘えるように潤んだ瞳が罪悪感さえ抱かせ  
るほどに綺麗だ。  
「…うん、いい…いっぱい可愛がって…」  
そんな顔をされたら、男は完全に落ちる。  
もう何も考えられなくなって、明神は姫乃の足を抱え込むとズボンのファスナーを  
開いた。  
 
「ごめん、ひめのん…俺、もう我慢出来そうにないや」  
自分で驚くほどに膨張しきったものの先端を濡れて潤みきっているそこに押し当  
てると、本能からか一瞬だけ不安そうな表情になった。  
「あん、熱い…」  
「ひめのんを大人にするよ」  
「何?あぅ、はぁあああんっ!!!」  
潤んでいるとはいえ、初めて異物を受け入れるそこは強引に切り開いてくるもの  
に対処しきれずに痛みに怯え、萎縮しかけていた。  
なるべく宥めようとゆっくりするつもりが、もうそんな余裕すらないままに幼い内部  
を掻き乱す。処女だったそこが拒むように締めつけ、ぎこちなくうねる度に男にこ  
の上ない悦びをこれでもかと与えてくる。それがたまらなくいい。癖になりそうな  
ほど良かった。  
「いや、いやああ…痛い、怖いようぅ…」  
びくびくと体が可哀想なほどに跳ね、抵抗するように両腕が侵略者の体を押し退  
けようと必死になっている。さっきまで陶酔していた瞳から涙がぽろぽろと零れて  
は落ち、畳に黒い染みを作り上げていた。  
可哀想だとは思っても、こうなってしまっては本能に従うしかないのが男というも  
のだ。  
「ごめん、でももう最後までしないと」  
「いやあ…大人になるのいや…」  
激しく腰を使って攻められ、がくがくと限界まで揺すぶられながらも姫乃はしゃくり  
上げていた。どうしてこうなってしまったか、それすら考えも出来ないままに。けれ  
ど、そのうちに妖しい疼きに支配されてきたようだった。  
固く閉じられていた瞼がゆっくりと開く。見上げた瞳はどこか色が違っているように  
感じた。女になったのだ。  
「は、あん…そこ、熱いの…」  
「ひめのん?」  
「大人にして…私を。明神さん…」  
細い腕に力が入る。  
思わずゾクリとして突き上げる動きを早めた。とろとろになっているそこが迎えるよ  
うに蠢く。  
「あん、いい…いっぱい、して…」  
陶酔の余り反らせた白い喉に口付けながら、射精してしまうまでのわずかな時間  
を愉しむ。この心地のいい時間が弾けてしまうのは惜しい気がした。  
 
「はぅ…ん」  
「ひめのん、ひめのん…すげー可愛いよ」  
胸の高鳴りが伝わってくる。喘ぎ過ぎてはあはあと息を継ぐだけの唇の端から唾  
液が零れ落ちていた。愛しさで一杯になりながら、明神は姫乃の頭を抱え込んで  
ひたすらに内部を掻き回し、突き上げる。  
「あ、あん…溶けちゃう…っ」  
「いいよ、一緒にそうなろう」  
「ふぁ…もう…!」  
限界が来たらしい。ただ柔らかく包むだけだった内部が突然強く締まる。その刺  
激に思わず呻きながら、腕の中の華奢な体を抱き締める。明神にも激しい射精  
感が訪れた。  
「くっ…やべっ」  
姫乃の為にも中で出したらいけない。そう思っていたのに間に合わず、白いもの  
が中をたっぷりと満たしていく。  
処女の中はあまりにも気持ちが良過ぎたのだ。  
身支度もそこそこに、疲れ果ててそのまま眠り込んでしまった姫乃の体を拭きな  
がら、明日どんな顔をすればいいのかと考えてしまう。  
 
「うーん…」  
翌日の朝、姫乃はいつものように目覚めてきょろきょろと周囲を見回した。  
そこが自分の部屋ではないのが信じられないようだ。  
「あれえ?私何でここにいるの?」  
そういえば昨日はテレビを見ていて、子ども扱いされたのでビールを飲んで、そ  
れからどうしたっけ?御丁寧に布団の中に寝かされているけれど、肝心のここの  
主はどこに行ったのだろう。  
あれからのことは全然分からないようだ。  
「お、起きたんだ」  
ドアが開いて、クエスチョンマークだらけになっている頭を抱えた姫乃の前に明神  
がどっかりと座る。その顔はやけにすっきりとしていた。  
「明神さん、私ここで寝ちゃったんですね」  
「うん…あんまりよく寝てたからさ。そのままにしといた」  
「ごめんなさい…」  
すっかり恐縮している姫乃の頭を撫でながら、大人の余裕を店つけるように明神  
は笑った。  
「でもさ、可愛かったから」  
あの時、ほんのわずかな間に見た妖しい面影が姫乃の中にある。またそのうち  
に見られたらいいのに、と思いながらも今はまだ以前と変わらない関係を保って  
いたい。  
そんなずるい考えがあった。  
一度目覚めた狼は、もう眠らない。  
 
 
 
     オワリ  
 

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