「さて。撮影再開といこうか」
「……」
僅かに残った制服の切れ端も取り去られ、結乃は完全な全裸になっていた。
それでも、俺を強い意志の光を灯した目で睨みつけている。
(いいねぇ。これでこそ犯し甲斐があるってもんだ)
この意思の光が消える頃には、結乃は完全に俺に屈服することだろう。
その瞬間のことを思うと、生徒会室ですん止めした俺の股間ははちきれそうになっていた。
俺も結乃にあわせるかのように全ての服を脱ぎ捨てている。
ガラスで仕切られた放送用のDJブースの中には、全裸の男女が一組いるだけだった。
「ビデオは……順調だな」
放送部が所有している5台のカメラが総動員で、この部屋の様子を映していた。
あらゆる角度から、結乃の痴態の全てを収めることが可能となっている。
「おっと。マイクの角度も重要だよな」
本来ならば、校内放送やラジオドラマの収録に使うはずのマイクも、しっかりとオンになっている。
結乃がこれからあげるであろう、あられもない声は超高音質で永遠に残ることになる。
「会長。聴こえますか? カフはあげたままにしてあるんで。ゆっくりとそこで聴いていてくださいね」
会長は、外の椅子に縛り付けられ、ガラス越しに中の様子を眺めることしかできない。
そんな状態でも、俺に向かって何かを叫んでいる様子が見える。
「あ、そちらからの指示は聴こえませんから。俺の好き勝手にやらせてもらいます」
俺達の声は会長に聴こえるのに、会長の声は一切聴こえない。
これらが、俺の指示で結乃自らが整えた、陵辱の最終ステージだった。
「さてと……」
会長を結乃の正面に置き、俺は結乃の背後へ回る。
結合部を見せ付けてやりたい気持ちはあったが、それよりも結乃が犯される表情を見せてやることの方がダメージが大きいと見た。
結乃は何かを言いたげに俺を睨むが、会長の身の安全のために漏れそうになる罵倒の言葉を必死に飲み込んでいる。
「ここで、何度もお昼の放送をしてたよな。本物のDJみたいでかっこよかったぜ?」
「……褒められても嬉しくない」
覗き込む俺から、結乃は顔ごと横を向き視線を逸らす。
筋弛緩剤の効果は薄れているため、その動きには力強さが戻りつつあった。
「もっといい声で鳴かせてやるよ。DJなんかじゃ味わえないような快感を教えてやるよ」
「や、やだ! お願い……他の場所で……」
「却下だよ。決まってんだろ?」
あえて乱暴に。結乃の頭を、力任せに机に押し付けてやる。
額を机につけて動きを封じると、空いているほうの手を結乃の胸に持っていく。
「こうやってやると、やっぱり結構質感あるよな」
仰向けだった頃に比べると、そのふくらみの存在をはっきりと感じられる。
張りもあり形もいい乳房は、まだまだ成長の余地を残していそうだった。
「もっと大きくしてやるよ! 俺のモノが挟めるくらいにな!」
「そんなの、いらない……ひ、あ、くぁ……ふぁああああ!」
軽く手を動かしてやるだけで、結乃は声をあげる。
その身体はあっという間に桃色に染まり、ひとまずおさまりかけていた昂ぶりを思い出させられてしまう。
「あ、会長。すみませんね。分かってると思いますけど、こいつの処女はいただいちまいました」
ガラスの向こうで、会長が俺を睨みつけている。
叫んでも無駄なことは分かっているので、口は動いていない。
「おっぱい揉むくらいはしたんすか? 俺が知っている頃よりは随分と育ってたもんで」
会長が座らされている椅子の前の机には、結乃の過去を映した写真が置いてある。
腐っても生徒会長にまでなった男だ。
写真と、自らが受けた暴力から、今の事態はおおよそは繋がっているだろう。
「うぅ……」
目に涙をためたままの結乃は、完全に俯いてしまう。
話す覚悟は固めていたとはいえ、こういう形でばらされるとは思ってもいなかったはずだ。
「あっ、あっ、ふぁああっ、ひっ、ひぁ、あっ、あぁあああっ!」
何かを抗議しようにも、薬の効果により、俺の手にその先端を摘まれると言葉は全てあえぎ声に変えられてしまう。
それは、更なる会長への裏切りの意識を結乃に植えつけていく。
だが、会長は依然として怒りに満ちた目で俺を睨み続けていた。
そして、俺と目線が外れた瞬間には、場にそぐわない優しげな笑みを浮かべる。
この期に及んでも、会長は結乃を最後まで信じて、心を守ろうとしていた。
「ふぅん。思ったよりも動じないか」
結乃の言う通りに、過去など会長に関しては些細なことのようだった。
ひょっとしたら、この場を切り抜けられたのなら、悪夢として何事もなかったかのように二人は今までの関係を続けていくのかもしれない。
(無事に切り抜けられたらの話だけどな)
乳房の感触を楽しんだ後、俺はその手を結乃の秘所へと持っていく。
「ひ! や、やぁ……ん……っく、あ、はぅ……」
「なんだ? もう湿ってきてんのか?」
中断で乾いたはずの結乃の秘所からは、新たな愛液が湧き出し俺の指を濡らす。
俺は溢れ出る愛液を指にまぶすと、湧き出す場所とは違う穴へとあてがった。
「そこ……そこは、違うっ……!」
「違わねーよ。言っただろ。お前はもう俺の所有物だ」
「でも……でも、そんなところ、きたな……っひゃうっ!」
「んだよ。あっという間に咥えこんだな」
「嘘……こんな……やぁ……」
入り口をくすぐっただけなのに、括約筋が収縮して俺の小指の先端を招き入れる。
ひょっとしたらこっちの素質もあるのかもしれない。
「会長。どうします? こっちの処女くらいは会長にあげましょうか?」
「やだぁ! あ、はぁ……んっく……は、あ、あぁん……」
首を左右に何度も振るが、身体は意思とは無関係に俺を受け入れようとしている。
「指くらいならすぐに入るな、これは」
「あ、あっ、待って、待ってっ! そこは……あっ、ああっ、ひぁあああううっ!!」
さほど力を入れることもなく小指の第一間接の先までが、入っていく。
「くぅっ、ひぁあああああんっ! っふ、ぁっ、っく、うぅっ、ううっ、んぅぅううっ!!」
「ほらほら。会長、見てるぜ? そんなに乱れていいのか?」
「あ……だめ、だめ、そんな……だめぇっ、や、なんで、こんなに、あ、はぁあああ!」
ゆっくりと中をかき回してやると、あっという間に結乃の声が切迫したものに変わっていく。
「気持ちいいんだろ? 指を動かすと、きゅって締まってくるぜ?」
「そんあ、こと、ある……あ、はず……やぁ……せんぱい……みないで……あ、あ、あっく……ひゃぅうう!」
「ダメですよ、会長。目を逸らしたら……分かってますね?」
あくまでこれは、結乃が俺のものになったことを、結乃自身に思い知らせてやるための儀式だ。
最後まで見ていてもらわないと、何の意味もない。
悔しそうに会長は口を結ぶが、結乃の身の安全のために目を逸らすことはできなくなった。
互いを思いやる気持ちが、さらに互いを絶望の底へと沈めていく。
「安心しろ。こっちはもうしばらくは勘弁してやるよ。でも……開発しとくに越したことはねーな」
処女はてっきり会長に捧げたものだと思っていたときは、無理やりにこっちを奪ってやるつもりでいた。
だが、そうでなかったからには焦る必要はない。
楽しみは長く続けるべきだった。
「ふぁ、あっ、ひぁあっ、ああああああああんっ!! それ、だめ、だめなのぉっ!」
「もっとも、そんな必要もなさそうだけどな」
空いたままの秘所からは、愛液がこぼれ続け足元に水溜りを作る勢いだった。
そして、呼び起こされた昂ぶりはあっという間に結乃を絶頂へと駆け上がらせていく。
「会長〜。耳塞いだ方がいいかもしれませんよ。こいつ、イクとき凄い大きな声を出すんで」
無論、手足を縛られている会長にそんなことができるはずがないのは、結乃も分かっている。
自分の、あられもない声を会長に聞かれることを避けることが出来ない。
その事実が、崖っぷちで結乃が転がり落ちていくのを踏みとどまらせていた。
「やっべ。指が食いちぎられそうだ……」
「や、やぁっ。お尻……熱いっ……! また……くる……きちゃうよ、ダメぇ……」
手を握り締めて、結乃は襲ってくる感覚に抗うがそれもすでに限界だった。
「やだぁ! 先輩! みないで……!! こんなあたし……違う……あ、はぁ……」
懇願するために会長を見ると、もろに目が合ってしまう。
「〜〜〜〜〜〜〜!!」
その瞬間に、結乃の身体が一度硬直して、直後に反動で跳ね上がった。
「ひぁ、あっ、くぅぅぁあああああうっ!! あぁああああああああああああああ!!」
結乃の口から、絶頂を告げる叫び声が漏れる。
放送室に入って、ボロボロの会長を見つけたときと同じか、それ以上の声だった。
「あ〜あ。会長。耳塞げなかったみたいですけど、平気でしたか?」
意地悪く会長に聞いてやると、さすがの会長も目線を下に向けている。
ルール違反だが……結乃がイク瞬間を目の当たりにはしたので、そこには触れないでおいてやる。
「まったく、結乃は。会長の前でアナルを弄られてイッちゃうんだなんてなぁ」
「や、やぁ……言わないで……」
「むしろ、見られて感じたんじゃないか? 本当にエッチだな、結乃は」
「違う……そんなこと、ない……やだぁ……」
イッた余韻で身体を起こすことさえできず、結乃は机につけたままの顔を弱々しく横に振る。
筋弛緩の効果の減少と引き換えに……媚薬効果はこれからが最高潮を迎えるところだった。
この状態では結乃の意思を身体は聞いてはくれない。
そして……刻まれた快楽は永遠に結乃を縛ることになるはずだ。
「さて。じゃあ、こっちは遠慮なく使わせてもらおうかな」
「ひぃい! や、やだぁ! あ、あ、あぁああああ!」
一気に指を二本突き入れてやると、脱力していた結乃の身体が跳ね上がる。
快楽に反応することだけが、身体に力を取り戻させるという皮肉な状況だった。
「くぁ! ん……あ、はぁ……やぁ……ん……」
あれだけ狭かった結乃の入り口はあっという間にそれを咥えこむ。
赤く充血した秘所は、幼い清楚さを失い……淫らに成長を遂げようとしていた。
「マイクの前で……会長の目の前で……犯してやるからな!」
「や! いや! やめてえええ! きゃあああああ!!!」
机に押し付けられたままで、結乃は動く箇所の全てに命令を送り俺の手から逃れようとする。
筋弛緩の薬の効果が想像以上に薄れているのか、それとも、最後の力を振り絞っているのか。
ガラスの外で、会長が結乃を応援するようにその様子を眺めていた。
それが、結乃に新たな力を与える。
「やだ! 触らないで! 離してよぉおおお!」
頭を押さえつけた俺の手を、弾き飛ばして顔を上げて髪を振り乱す。
「おいおい、マジかよ。すげーな」
予想外の反撃ではあったが……相次ぐ陵辱に弱った結乃の身体ではそれが限界だった。
体重をかけるようにして、両手を机に押し付けて結乃の上半身の動きを奪ってやる。
「まあ、イキのいいのはいいことだよな」
「ひ……」
下半身はといえば、入り口に触れた俺のモノの感触に完全に萎縮してしまっていた。
「やだ……来ないで……やめて……」
会長の存在に力を得ただけに、それを破られたことはより大きなショックを与える。
会長はといえば、せめてその光景を見ないように目を伏せるだけだった。
唇からは……暴力で受けたものとは別の、新しい血が滲んでいた。
「やだね。お前は会長の目の前で何度もイって……最後は俺に中で出されるんだよ!」
「ダメ! そんなの絶対にダメぇえええええ!」
言葉とは裏腹に先端を少し滑らせだけで、結乃の膣は俺を導きいれる。
少しずつ、少しずつ……俺は結乃の膣内へと、肉棒を進めていく。
「やぁ……お願い……やめてよぉ……ん……ひぅ……先輩……みないで……」
ガラスの向こうでは……結乃の懇願に応えるように、会長がその目をきつく閉じて横を向いている。
「いいのかよ? 愛しい彼女の……淫らなところ、見たくないのか?」
俺の言葉に、会長は狂ったように首を振る。
「まあ、いいけどな。見たくなったらいつでも目を開けていいぜ?」
会長が約束を反故にしていることを、今は問わない。
会長が目を閉じても、耳は塞げないので結乃の声は嫌でも耳に届く。
いつまで我慢できるか、それはそれである意味では見ものだった。
そして目を閉じようが、目の前で犯されていることに変わりはない以上……。
結乃と会長の心には深刻なダメージが加えられていくはずだった。
「あぁ……はぅ……やだよぉ……志雄せんぱい……」
「忘れさせてやるよ。すぐに俺のことしか考えられなくなるさ」
耳元でささやく俺の言葉に、結乃の身体に微かに力が戻るのを感じる。
瞳にも……何度か見せた強い意志の力が再び宿っていく。
「そんなこと絶対にない! あなたになんか……負けないんだから!」
振り返り、俺を睨む結乃に俺はほくそえむ。
結乃を変えた根源の存在への想いをここで壊すことができる。
それでこそ、わざわざ舞台を変えた意味があるというものだ。
「なら試してやるさ」
「ぁああっ、や、やぁ、あ、はぁああああ!!」
結乃の宣戦布告に応じるように、俺は一気に奥までモノを突きたてる。
背中を反らして、声をあげる結乃だったが、今度はすぐに唇をかみ締めて俺を睨み返してくる。
「んふぅ……こ、こんなのに……絶対に負けないんだから……っく……」
「なら俺も本気を出すぜ?」
俺は背後から結乃の胸を両手で鷲づかみする。
中空を揺れていたそれが、俺の手にすっぽりと収まったのを確認してから、指の間に乳首を挟み込んだ。
「や、やだ……そんな……胸ま、で……っ、あぅ……っ! ひぁ、ああんっ!」
「大きくしてやるって言っただろ?」
今のやや小ぶりな今のサイズも悪くない。
だから、その姿を忘れないようにビデオだけではなく、まだ固さの残る感触と共に記憶に焼き付けていく。
「ひ、ぁ、あ、あっ、んっ、くふっ、ふぁっ、ふぁああっ!」
互いの腰がぶつかり合う音が、会長室に響き渡る。
容赦のない突き入れにも、今の結乃の膣内はしっかりと応えていた。
それなのに……。
「せん……ぱい……しお、せんぱい……」
ガラスの向こうでは、会長が結乃の声に応えるように、目を開けて中の光景を眺めていた。
痴態を見せて、見せ付けられあっているというのに……会長がガラスの向こうから呼びかけに応えて結乃の名を呼んでいるのは口の動きで分かった。
互いの目が合うたびに、愛する人の名前を呼ぶたびに……結乃は、崩れ落ちそうになる身体を建て直し、俺を睨む。
まだ……その目から強い意志の光が消えてはいなかった。
「あ……っ、くっ、んっ、んふぅぅっ……志雄先輩、志雄先輩……せんぱい……」
だが、俺に焦りはなかった。
会長の名を呼ぶ回数が増えてきていることは、そうしないと陥落する自分を理解しているからだ。
そして、呼んだ回数だけ、陥落したときの罪悪感は大きくなっていく。
限界を越え、ここで気をやれば結乃がこの学校で築き上げてきた全てが崩壊する。
「頑張るねぇ。じゃあ、これはどうだ?」
「え……あ……や、やだ……! 離して!」
胸を弄っていた手を、結乃が身体を支えていた机についた両手に移動させる。
後ろ手にそれを取ってやると、支えを失った結乃の身体は倒れていきそうになる。
だが、しっかりと腕を掴んでいるので、結乃の身体は宙を所在無さげに揺れることになってしまう。
「あ、あ、あ、あぅ……助けて、せん……ぱい、あ、あはぁ……」
解放された乳房が揺れ、存在を主張したままの乳首が中空に桜色の円を描く。
自由を奪われた身体を、ガクガクと揺らしながら、結乃はたまらず会長に助けを求める。
当の会長は、相変わらず身体の自由を奪われ声さえ届けることを許されていないというのに。
「やぁ……な、なんか……変……ま、また、なの? くぅ……やだ、先輩……助けて……」
助けなど来ないことは、結乃は百も承知だ。
言わば、これは心を保つための呪文。
呼ぶたびに、会長への思いを確認し、抵抗する力を呼び起こしているに過ぎなかった。
「どうした? 声が随分とイヤらしくなってきたぜ?」
「あっ、はっ、はっ、くっ、そんな……わけ……んっ、ひ、ひぁっ、うぅうう……」
抑えられないならば、と声そのものを封印しようとするものの、与え続けられる刺激がそれを許さない。
心と身体が離れていく……今頃結乃はそんな体験をしているはずだった。
「あ……っく、んっ、んっ、せん、んぅっ、しお、あ、せん……あぁああああああああああ!!」
名前を呼ぼうとするタイミングに合わせるように、結乃の奥を突いてやる。
完成できない会長の名前は、結乃に与える力も弱いのか……俺を睨む回数は徐々に減っていく。
「や、やぁああああ! そんな! あ、は、ダメ! やぁああああ!」
首筋に舌を這わせてやると、結乃の膣内が急激に収縮する。
汗のしょっぱさを味わいながら、俺は結乃に俺が触れた証をつけていく。
「あ、や、やだぁ……もう、これ以上、しないでぇえええ!」
俺を振り返った結乃の目は潤みきっていて……睨むどころか、身体に訪れる限界を伝えてしまう。
「変……。なんで? 先輩! やだ、先輩、どうして、こんな……やぁ……だめぇ、いやなのぉ」
かくん、と結乃の首が落ちる。
光を失いつつある目が……結乃の陥落の瞬間を数えていた。
目の前で名前を呼び、自分がどれだけ応援しても……結乃の歓楽は止められないことを悟ったのだろう。
そんな結乃をみつめる会長の顔色も……完全に絶望に染まり、頬を涙が伝っていく。
「もうだめぇ……あ、やぁ、あ、あぅ、んぅ……せんぱ……あぁ……せんぱい……」
新たに生まれた涙は結乃のものだった。
会長への想いに支えられてきた心を……結乃の身体の方が否定していくことに絶望した涙だった。
「あぁああああ!くる、くるよ、きちゃうよぉっ!」
身体中を痙攣させる結乃を、俺はさらに激しく責め立てる。
俺の突き入れのままに揺れる身体は、迫り来る絶頂への期待感に力を取り戻していく。
「だめぇええええ!! 助けてぇえええ! しおせん……」
途中で結乃は、会長の名前を呼ぶのを止める。
もう抑えきれない、身体の中からの爆発に……結乃は愛しい人への想いが負けるのを恐れた。
「イっちまえよ! おらぁあああああああ!」
「あ、あ、あぁ、は……はぁ、あああああああああああああああああああ!!」
身体をピンっと張り詰めると、結乃は今までで一番大きく、淫らな声で登りつめていく。
力なく崩れ落ちていく身体を、俺は支えてやることをしなかった。
結乃は、そのままブースの机に倒れこんでいく。
「あ……やぁ、せん、ぱい……」
とめどなく流れる涙が、机に染みこんでいく。
虚ろな目で、ガラスの向こうの会長への謝罪の言葉が口をついていく。
「ごめん……なさい……わたし……汚れて……うぅ……」
大切にしていたものを全て失い……。
想いさえも快楽に負けて塗り替えられた。
さすがの会長も放心したように、中空に視線を泳がせるだけだった。
結乃の謝罪に応えることもない。
それを……結乃が、拒絶だととっても、何の不思議もないだろう。
「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい」
もう誰に謝っているのかも分かっていないかのように繰り返す。
今の結乃は、何もない。ただの空っぽの存在だった。
「おっと……。まだ休むには早いぜ?」
「ひぃ……あぁ……や、やだ、あ……」
未だに俺の怒張は結乃の中に収まったままだった。
空虚になった結乃を、俺という存在で完全に満たしてやる。
そうすれば……俺は結乃の全てを手に入れることができるはずだ。
「お前だけ満足して終わるわけないだろうが!」
「あぁああああ! ひぃいいいい! やぁあああああああああああああ!!」
強く突き入れると、結乃はそれだけで大げさに悶えた。
同時に、俺のモノが、覚えのある収縮に巻き込まれ、背筋を快感が駆け抜ける。
「おい、まさか……?」
「あぁ……なに、これ?」
口から涎を垂らして、結乃は力なく俺をみつめる。
間違いない。たった一突きで、結乃はまた達してしまったのだった。
「はははははは! んだよ! 会長を裏切ったらもう見境なしか?」
「そ、そんな……うそ……」
耐えていた快楽が、きっかけを得て解禁されたのか……。
完全に、スイッチが入った結乃の身体は、『イキっぱなし』の状態を迎えていた。
「いいぜぇ。我慢してた分、一気に受け入れちまえ!」
「あぁああああああああああ! うそぉおおおおおおお! やだ、また!!!」
芸も何もない俺の突き入れに、結乃は背を反り返らせる。
絶頂の後は、敏感になる……それを体現するかのようだった。
「あぁあああああああ! やぁ!! あ、はぁ……あ、あぁあああああ!」
もはや、ガラスの向こうの会長のことなど気に留める余裕もない。
際限なく感度を増していく自分の身体に、結乃は完全に翻弄されていた。
「あっ、やっ、こんな、だ、だめ、だめ、だめぇぇっっ!!」
数回突くだけで、襲ってくる絶頂は、結乃の膣内を激しく収縮させる。
(まだだ! 徹底的に俺のモノでイカせるんだ!)
一度絶頂を迎えさせた時点で、結乃との勝負はついていた。
だが……空っぽの結乃を、快楽で満たすためにも……今、イかせられるだけイかせる必要があった。
「く……」
必死で堪える俺だったが、さすがにもう限界を迎えようとしていた。
我慢に我慢を重ねた射精の瞬間を、俺はこの場にいる全ての人間に告げる。
「出すぞ! 会長もしっかりみとけぇええええ!」
「ひ……あ、あ、あああああああああああっっっ!!」
分かるだけで、二桁に届こうかという結乃の絶頂に合わせて俺は最後の一突きを加える。
あれだけ嫌がった中出しを拒みもせずに……結乃の膣内は俺の白濁で満たされていった。
堪えに堪えただけに、俺も今まで記憶にない程の量が、際限なく放たれ続ける。
「はぁはぁはぁ……あぁ……ふあぁあああ……熱い……熱いよぉ……」
「はぁはぁはぁはぁ……」
俺と結乃は同時に机へと倒れこんでしまう。
さすがに、俺の体力も限界だったが……まだ、これで終わりではない。
本当の意味で結乃を手に入れる。
それこそが、今日までかけた計画のクライマックスだった。