「ねんねーん ころりよおころりよ・・・」
どこかから温かな子守歌が聞こえてくる、と思ったのは、夜も八時を過ぎたぐらいの帰り道だった。
信のヤツとバカをしていた結果がこの時間の帰宅なのだが、まぁ楽しかったから良しとする。
「かーらぁす、なぜ鳴くの・・・」
今度は、別の歌。
しかし心のこもり具合はよくわかる。
声は公園から響いてくるようだ。
俺は、子守歌に惹かれるように公園へと足を踏み入れた。