ほたるが帰ってきてからしばらくしたある休日のこと。  
ほたるに招かれて、僕は白河家の前までやってきてインターホンを押した。  
「こんにち…わああぁぁぁぁっっっ!」  
カチャリと鍵の開く音がして、僕は扉を開け…そして、中に入ったところで思わず大声を上げて後ずさった。  
だって、扉を開けたところには。  
「健ちゃん、いらっしゃ〜い」  
僕の彼女が待っていたのだ。  
…なぜか、体操服姿で。  
 
 
僕と彼女と体操服と  
       〜written by 黄泉〜  
 
 
「ななななななんなんだその格好は?!」  
「えー。何か変?」  
絶対変だ。喉まで出かかったその言葉はかろうじて呑み込んだ。  
前から、どうもほたるは感覚が普通からちょっとずれていると思っていたが  
ここまでとは思わなかったというか何というか。  
「家の中でする格好じゃないと思うし、そんな格好してるのを家の人に見られたら…」  
「大丈夫だよ。お姉ちゃんはお菓子作り教室だし、お父さんとお母さんは  
今朝から1泊2日で温泉旅行って言って出かけてるから」  
そうか、それじゃあ僕が無理矢理この格好にさせたと思われて余計な誤解を招くようなことはないんだな。  
…って、そういう問題じゃなかったか。そう思って何か言おうと思った矢先、ほたるから思わぬ発言が飛んできた。  
 
「それに、健ちゃんこういう格好が好きなんでしょ?」  
「…はい?」  
突然、何て事を言い出すんだろうか。  
そりゃあ、僕も健全な男の子だから彼女がこういう格好をしているのは嫌ということはない。  
でも、この言われようはまるで僕が変態みたいではないか。  
「ほたる、どうしてそう思ったのかは知らないけど僕にそんな趣味は」  
「だって、健ちゃんの部屋の机の裏にある隙間に隠してあった本に、こういう格好ばっかりのが…」  
「ゴメンナサイ」  
反論を封じられ、1も2もなく僕は謝った。そりゃあもう。  
この前気づかれてたときに本の隠し場所は変えたはずだったんだけどまさか既にバレていて、  
しかもあの本を見つけられているとは…。  
別に制服フェチってわけじゃないんだけど、まぁ、1冊くらいはそういう本くらい持ってたりもするわけで。  
「で、どうかな?」  
「どう、って?」  
「もう…せっかくこんな格好になったんだから、何か言ってよぅ…」  
「う…」  
言われて、あらためてまじまじとほたるの姿を見つめる。  
家の中というミスマッチ故か。学校で何度も見たはずの格好なのに全く違ってひどく淫靡に見える。  
白いシャツをわずかに押し上げる胸が、ブルマの上からでもその肉付きの良さが分かるお尻が、  
ブルマから伸びる太股が、僕を誘っているようだった。  
やっぱり少しは恥ずかしかったのか、もじもじと微かに足が震えていて、  
そのせいで太股の付け根のところが微妙にこすり合わせられている。  
その様子がより具体的なことを連想させるようで…  
「ほたる、もう我慢できない…」  
「ちょ、ちょっと健ちゃん…。苦しい…」  
理性の糸が切れるってこういう事を言うのかな、とかバカなことを少しだけ考えながら、  
思いっきりほたるを抱きしめていた。  
 
ベッドに腰掛け、その上にほたるが座って僕が抱きかかえるような体勢になって唇を重ねる。  
本当はせいぜい十数秒なのだろうがそれが数分にも思えるような濃厚なキス。  
舌を絡め、口の中を、歯を、思うままに舐め回す。  
そうしてからゆっくり唇を離すと、二人の間に唾液で光る橋がかかった。  
「んん…」  
間近にあるほたるの顔は既に上気しているのがわかる。  
そんなほたるの服の上から胸を…触ろうとしたんだけど、二人の体が近すぎてかえって難しいのに気づいた。  
触るだけなら無理でもないけど、ちゃんとした愛撫になるかは怪しい。  
僕は少し考え…そして、おもむろに両手をほたるの背後に回し、ブルマに包まれたお尻に触れた。  
「ちょ、ちょっと健ちゃん?!…あっ…はぁっ…」  
回数を重ねているうちに気が付いたけど、ほたるは意外とここが弱い。  
いつもと同じでまず胸から来ると思っていたところに不意打ちをしてみると、甘い声が出てくる。  
弄るたびに反応が返ってくるのが嬉しくて、そのままお尻を責めると、  
いつもと違う化学繊維の感触におかしくなりそうだった。  
軽く撫でたり、やや強めにこねるようにして揉んでみたり、  
時には手を前の方に回してブルマ越しに秘裂の上を撫でてみたり。  
そのたびに嬌声が上がるので感じているのは間違いないと思うんだけど、  
なぜかほたるは目を潤ませながらもどこか不満そうにしていた。  
「ここ触られるの、そんなに嫌?」  
言いながら、さらにお尻をこねるようにして撫でてみる。  
 
「ひゃうっ…。触られるのは嫌じゃないけど…何でさっきからお尻ばっかり…」  
「何でって言われても…この体勢だと触りやすいし、おっきくて柔らかくて触り心地は良いし…」  
「ううぅ〜」  
僕としては誉めたつもりだったのだが、それでもほたるは不満顔だった。  
そのことを不思議そうにしたのが僕の顔に出たのか、不満と諦めをブレンドしたような口調でほたるは言った。  
「お尻ばっかりおっきくなっちゃってなんか格好悪いし…。ちょっとは胸も大きくなって欲しいのに…」  
「別に気にすること無いと思うけど…」  
「健ちゃんが気にしてなくても、ほたるは気になるのっ!」  
ぷい、とほたるは横を向いてしまう。  
まぁ、本気で怒っているわけではないのはわかるから気にするほどではない。  
「じゃ、ご期待に応えまして…」  
おどけてそんな風に言いながら、体勢を入れ替えてほたるをベッドに押し倒した  
。白い体操服を捲り、その下のブラもたくし上げて双丘に触れると、手に吸い付くような感触と  
確かに感じられる柔らかさに心を奪われそうになる。  
「僕はこの胸好きなんだけどな…すべすべしてて触り心地は良いし、感度も良いし…」  
手のひらにちょうど収まる膨らみを丹念に撫でていく。  
固くなり始めた乳首を掌で転がすと、ピクリと体が震えたのが分かった。  
「それに何より、好きな人のの身体だからね」  
「健ちゃん…ふあぁっ、んああぁっ!」  
やっぱりほたるにはこういう王道なセリフが効く。普段なら絶対言わないそんな言葉をかけながら、  
右胸の方に顔を近づけていった。  
控えめな膨らみの先端で自己主張する蕾を口に含んで舐め回す。  
その間も右手ではほたるのもう片方の胸を愛撫するのを忘れない。  
「はうっ…。ふああぁっ!…んああぁっ!」」  
舌が胸を這い、手が膨らみの形を微妙に変え、指が乳首を弾く。そのたびに甲高い声が上がった。  
しばらくの間そうしてから、胸にやっていた手を下に動かしていく。  
ブルマの中に手を入れると、その中は既に洪水になっていた。  
 
「こんなにグショグショになってる…ほとんど触ってないのに…」  
「やぁっ…言わないで…」  
「実は僕じゃなくてほたるの方がブルマ好きなんじゃないの?」  
「そんなことないもぉん…ひゃあっ!」  
そうやって言葉で虐めながら、中指を第2関節まで入れてほたるの中を掻き回していく。  
胸への責めで十分なほど昂ぶっていたのか、キツいくらいに締め付けてくるのに容易に奥まで入って行った。  
そのまま、内壁を擦りつけるようにして刺激する。  
「あ、やぁ…、イイっ、気持ち、イイのっ!」  
指を出し入れし、時折回転させるたびにあられもない喚声が出てきた。  
それと共に部屋の中に充満してきた濃密な性臭が僕の理性を少しずつ浸食していく。  
衝動に動かされるままブルマとその下のショーツをずらすと、  
両足の間でヒクヒクと息をする桜色の肉とブルマの紺色の組み合わせがもの凄くエロティックに見えた。  
そのままそこに顔を近づけていき、そっと口づける。  
「やっ…そんなとこ…。汚いよぉ…」  
「この前、ほたるは僕のに口でしてくれたじゃない」  
「それは…そうかもしれないけどぉ…。んあっっ!」  
ずらしたブルマとショーツの下からは部屋に立ちこめているよりもさらに甘くて強い匂いがしてくる。  
両方の手で花弁を拡げ、その狭間に舌を入れて中の肉襞をなぞっていく。  
そうすると奥の方からさらに蜜が溢れてきて少しだけ僕の口の中にも流れ込んできた。  
「ほたるの味がする…」  
さらに言葉責めをしつつ、少しだけ顔を離して花弁の少し上で息づくピンク色の突起を露出させた。  
そのまま舌で転がしてみる。  
「ふぁ、ふぁぁ、ああっ、ダ…。あっ、あああっっっ!」  
陰核と割れ目を交互に舐めていく。あるいは、舌で肉真珠を包みながら指を膣内に入れて同時に責めてみたり。  
ほたるはもう絶頂が近いようなのをシーツを掴んで耐えていた。目の焦点も定まらなくなってきたように見える。  
とどめとばかりに、最後に歯でクリトリスを噛むように刺激すると、  
「イっ…。あぁっ、あああああぁぁぁぁぁっっっっっ!」  
ほたるは2,3回背中をのけぞらせ、全身をブルブル痙攣させた後にグッタリとベッドに沈み込んだ。  
荒く呼吸をする彼女の頬に口づけ、呼吸が落ち着くまで僕はしばらく髪を撫で続けた。  
 
「じゃ、ほたる…」  
「うん…健ちゃん…」  
ほたるに言って、ベッドに手を突いてお尻をこっちに向けさせる。  
元に戻りかけているブルマを再びずらし、さっきイったばかりで濡れ光る花弁を指で弄ると、物欲しそうにヒクついた。  
「ああっ、そんな…。また指なのぉっ…」  
期待していたのとは違う感覚に、ほたるが不満そうな声を上げる。  
ズボンごとトランクスを脱いで外気に触れた僕の分身は普段以上にビンビンに張りつめていて、  
すぐにでもほたるの中にいれたい気分だったが、そんなほたるを見ているとまた苛めたくなってきた。  
「どうして欲しい、ほたる?」  
「どう、って…」  
「ちゃんと言わなかったらこのまま止めちゃうからね」  
もちろんそれは嘘。ここまでやっておいて今更止めるなんて出来るわけがない。  
そもそも、今日まだ一度もイっていないのは僕の方なのだから。  
でも、満たされない事への不満と快感への欲求が頭の中を渦巻いているのか、ほたるはそのことに気づいていない。  
「うう…」  
「ほらほら、どうしたの? このまま止めて欲しいってことかな?」  
言いながらも、先っぽで入り口のあたりだけツンツンと突いて焦らす。  
そうするとほたるは物欲しそうに腰を寄せてくるけど僕はわざとそれに気づかないふりをして腰を引いてしまう。  
「健ちゃんのイジワル…」  
「意地悪してるつもりはないんだけどな…。ほたるがどうして欲しいか教えてくれたら、その通りにするよ…」  
振り向いたほたるが恨みがましい目を向けてくるのも敢えて無視して腰を離し、  
ポタポタと蜜が垂れてくる秘所を指でなぞった。  
さっきからお預けを食っている体はその程度では我慢できなかったのか。  
今のがとどめを刺してようやく理性が欲求に押しのけられたらしい。  
「あはあっ! …中にっ、ほたるの中に、健ちゃんの熱いのが欲しいのっ!」  
「よくできました」  
正直、僕も我慢の限界に近かった。紺色の布地に包まれたほたるのヒップを掴むと、  
限界まで張りつめていた肉茎を勢いよく進入させる。  
 
「あっっっっ…。あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ、く、来るうぅーーー!」  
ようやく中が満たされた喜びからか、歓喜の声を上げるほたる。  
今までの責めが効いたのか潤滑液は普段以上に多くておかげで奥までスムーズに挿入できたけど、  
決して緩いわけじゃない。むしろ、僕のモノを歓待するかのように締め付けてくる。  
「あぁっっ、はあぁっ、ひゃあぁっ、あああああんっっっっ!!!」  
腰をグラインドさせるたびにほたるから声が出てくる。  
ほたるのナカの肉襞と僕の肉茎が擦れてもの凄い快感を生み出してきた。  
ずらしたブルマが僕の外側の部分に触れる、その化学繊維の感触が  
何とも言えないアクセントになって快感を増幅してくる。  
「ひうっ…。健ちゃん、もっとぉ、もっと、来てぇぇぇぇっっっ!」  
その言葉に合わせて、僕も腰の動きを早めた。無意識のうちに両手にも力が入り、  
ほたるの豊満なお尻をブルマ越しに歪めるように掴んでいた。  
僕が動くのに合わせてほたるも腰を動かしてきて、パンパンと腰のぶつかる音が部屋の中に響いた。  
快感が加速度的に高まってくる。多分、ほたるも同様だったろう。  
「ああっ、ほたるの中、気持ちいいっ…。熱くて、絡みついてくるっ…!」  
「健ちゃん…。ああっ、イクっ、ほたる、イっちゃうよぉぉっっっ!」  
叫びを上げながら、ほたるの体が海老反りになる。  
それと同時に激しく収縮を始めたほたるの膣から慌てて分身を引き抜くと、  
力を失ってベッドに倒れ込んだほたるの背中に向け、思い切り精を放った。  
 
 
「やっぱり健ちゃん、ああいう格好が好きなんだ…」  
普段着に着替えたほたるはそんなことを呟く。  
「いや、だからそういう訳じゃ…」  
とはいえ、ある程度は暴走したのも確かだし、それに、なんだかんだ言っても、普段より気持ちよかった気がするし…。  
「嘘。健ちゃん絶対いつもより興奮してたでしょー」  
「うっ…」  
流石に気が付かれていたらしい。反論する言葉にも力が入らない。  
「次はどんなのがいい? 中学の時の制服? それともスクール水着? あっ、それよりも裸にエプロンだけとか…」  
次々とほたるは候補を挙げていった。そして、そんな格好をしたほたるを想像するとつい顔がにやけてくるのが自分でもわかる。  
なんだか、ほたるのおかげでそっちの趣味に目覚めそうな、そんな気がしたある日だった。  
 
〜Fin〜  
 

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