屈辱に耐え、望まぬ快感に身悶える鷹乃の悲鳴が収まるのを待って女は近づき
始めた。もはや鷹乃の身体の状態が"完成"しかけていることは誰の目にも明らか
であった。そのことは鷹乃自身、自覚していることである。
鷹乃は自分のほうに歩んでくる女が自分を破滅に追いやろうとしていることを
理解していた。鷹乃は自分の身体にされる攻撃が何であれ快感になり、望まぬ
事態へと導くことも理解していた。
如何なる防御も快感に換えられる、ならば"先手必勝"とばかりに鷹乃は近づいて
くる女に対して攻撃を行った。その判断自体は間違っていなかったが、鷹乃の
身体は本人の考えている以上に"完成"しており、殴りかかったパンチにスピードも
威力もなく、空しく弧を描くだけであった。
「ざ〜んねん」
「ぐはっ!」
女は鷹乃の拳を軽くあしらい、すぐさま反撃に転じた。鷹乃の股間を女の太腿が
蹴り上げた。女はそのまま蹴り上げるのではなく、自らの太腿を用いて鷹乃の股間を
虐待し始めた。そして女の両方の掌は鷹乃の尻肉をガッチリと掴み、こね始めた。
「ふぅあっ〜!ふぅあっ!!」
最悪の攻撃であった。鷹乃は今一番敏感になっている箇所を攻撃されたのである。
鉄棒よりも太いとはいえ女の太腿はゆっくりと巧みに鷹乃の股間を責め、既に快感の
発生源に成り下がっていた尻肉は爪を立てられるたびに痛みと快感を鷹乃の脳に
送りこんでいた。
「うっ!?うぐぅ!!」
うめき声を上げる鷹乃の口を女は自らの口で塞いだ。これがファーストキスで
あった。そのキスは普通の女の子が夢見るような素敵なものでなく、鷹乃の転落を
呼び寄せる悪夢でしかなかった。鷹乃を破滅に導く悪魔は舌となって口の中に侵入を
開始していた。
「うぅっ・・・」
女が同じ女である自分にキスしたことに惑わされた鷹乃であるが、それよりも自分の
口の中に女の舌が侵入してきたことにパニックを起こしていた。
鷹乃はキスを誰にも許したことはなく、知識などでしか知らなかった。そんな少女に
とって相手の舌が自分の口の中に蹂躙するために侵入してくるなど夢にも思わなかった
に違いない。このことは今までの何よりも鷹乃に屈辱感と敗北感を与えた。
「うっ、うぐっ!うぐっ、うっぅっぅう」
女は舌を鷹乃の口の中に入れ、思うがまま嘗め回した。口の中を舐られた鷹乃は
自分の舌で女の舌を押し出そうと試みるが、女はその抵抗を軽く受け流す。逆に
女は鷹乃の舌に自らの舌を絡ませて引っ張り出そうとする。鷹乃は慌てて舌を
引き戻すが、女はそれに合わせて舌を鷹乃の口の中に再度侵入させる。
「んぶっ!!」
女は舌と同時に多量の唾液を送り込む。鷹乃がその唾液に咽ると女は鷹乃の
口中を嘗め回してから舌を抜く。離れた鷹乃と女の口の間には二人の唾液が
入り混じって糸を引いた。
「はぁはぁはぁ・・・うぷっ!」
僅かな息継ぎの後、女の攻撃は再開される。有効な抵抗ができないまま、鷹乃は
女によって口の中を弄ばれた。だが女の攻撃はそこだけではなかった。女の両手は
鷹乃の乳房を揉みしごき、鷹乃の股間は女の太ももにより突き上げられた。鷹乃は
女を自分の身体から引き剥がそうとしていたが、女の身体は微動だにしない。鷹乃の
体力と精神力はこれまでにないくらいに消耗させられていた。
「(ダメダメダメダメダメ!感じてない!感じてない!!)」
必死に自らの身体を鼓舞する鷹乃の精神、だがそれは女がそうコントロール
しているに過ぎなかった。より長い時間、鷹乃を苦しめ、さい悩ませて、その姿を
楽しむためである。徹底した絶望と敗北感を鷹乃に刻み込む、女はそのように志向し、
行動していた。
「ふぅあっ・・・ふぅぁっ・・・」
女は再度、口を離した。なすすべもなく蹂躙された鷹乃の口は女の口との間に
幾筋もの細い糸が伸びており、その全てが鷹乃と女の唾液が混ざり合ったもので
ある。唇が離された僅かな時間、それは鷹乃が崩壊間近の理性を立て直すための
時間でもあった。しかし、それは抵抗する力を失いつつある鷹乃にとって、終局を
引き伸ばすだけの苦しみに満ちた時間でしかなかった。
鷹乃の息が整いかけたのを感じた女は凌辱のための動きを行おうとした。女が
動くのを見た鷹乃は懸命に顔を背けた、これ以上女に唇を奪われないために。
しかし女はそんな鷹乃の防御を嘲笑し、別のポイントに攻撃を変更した。
「うぁあああっ!!」
次なる攻撃先は鷹乃の右の乳房であった。女は鷹乃の乳房に口を寄せると
思い切り吸い付いた。その音はイヤらしく、倉庫中に響き渡った。
「うぅあっ・・・や、やだ・・・恥ずか・・・うぁうああっ!」
女は鷹乃の乳首を吸い、噛み、しゃぶり、転がし、刺激した。そのたびに鷹乃は
叫び声を上げる。男どもの囃し立てる声は鷹乃を更なる絶望に突き落とそうとした。
感じてはいけないはずなのに、反応してしまい、それを隠すことすらできない。
鷹乃は自分の乳房をむさぼる女の顔を引き離そうと力を込めた、が・・・
「くぅああっ!」
深々と突き刺さった肛門の留具が鷹乃を刺激した。途端に脱力をする鷹乃、
そうしている間にも女は鷹乃の乳首を弄び、鷹乃の抵抗力を削ぎ、鷹乃の身体を
完成させようとしていた。
「ぷっ」
女は鷹乃の右の乳房から口を離した。これは鷹乃の行動によるものでは
なかった。鷹乃の右の乳首がポイントとして完成したからである。女は次に鷹乃の
左の乳房に攻撃を変更した。女は同じように鷹乃の左の乳首を吸い、噛み、
しゃぶり、転がし、刺激し、鷹乃は同じように叫び声を上げた。そして左の乳首が
完成したときに鷹乃は力を入れるどころか立っていることすら困難な状態に
陥っていた。
股間に当てられた女の太もものおかげで鷹乃はかろうじて腰砕けには
ならなかった。しかし鷹乃の両方の乳首は女の唾液によってぬめり、湿らされ、
完成させられていた。そして何よりも鷹乃の心身の抵抗は破断界に達しようと
していた。
女を見つめる鷹乃の顔には子供のような怯えが浮かんでいた。この女に
滅茶苦茶にされるという恐れは確定された未来であり、自分に阻止する術が
ないこと、そしてどのように滅茶苦茶にされるか、想像することができないこと、
泣きそうな鷹乃の表情を女は満足そうに眺めるとポケットから新たな器具を
取り出した。
「これ何か分かる?」
女は鷹乃に問いかける。鷹乃はそれが何かは分からなかったが鷹乃を凌辱する
ためのものであることは漠然と理解でき、そしてそれは間違ってはいなかった。
「これはね・・・こう使うのよ」
女は筒の先端を鷹乃の右の乳首に被せると反対側の筒の底に付いているボタンを
押した。筒の中に仕込んだ歯が鷹乃の乳首を挟んだ。
「イぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ」
鷹乃の悲鳴が倉庫中に響く。筒のはさむ力は意外と強く、噛まれたかのような
苦痛を鷹乃の乳首に与えた。
「痛い・・・取って!お願いだから取って!!」
「ダメよ。もう一個あるんだから」
女は鷹乃の左の乳首にも同じことを行い、鷹乃は同じように悲鳴を上げた。
「痛い・・・痛いの・・・・・・」
両方の乳首を挟まれた鷹乃はあまりの痛さにのた打ち回りたいくらいであったが、
少しでも身体を揺らすと乳首に付いた器具が動いて更なる苦痛を引き起こし
かねない状態であった。いや、むしろ深刻なのは鷹乃の身体がその苦痛を快感に
転じようとしていることであった。鷹乃の大事なところは乳首が挟まれたことに
反応し、更に液を垂らし、乳房と肛門に与えられた刺激が来ることを待ち望んでいた。
そして、それを鷹乃の理性は懸命に拒んでいた。
「これね、簡単には抜けない優れものなの」
「うわぁっっっっ!!」
女は指の間に両方の筒を挟むを思い切り引っ張った。その筒に引っ張られて
鷹乃の乳房も引っ張られる。
「ほら、抜けないでしょう」
「うわっ!い、いや・・・や、やめて!引っ張らないで!!」
鷹乃の哀願をものともせずに女は筒を上下左右に引っ張った。そのたびに
鷹乃の乳房は動かされ、悲鳴を上げさせる。
「あと、こういうのもあるわよ」
女は散々、乳房を弄ばれてぐったりしている鷹乃の目の前にもう一つ別の
器具を出した。それは多少形が異なってはいたが同じような筒状のものであり、
おそらくは同じような用途に用いられることは鷹乃にとって想像できる範疇の
ことであった。
「どこに使いましょうか」
鷹乃はその器具に怯えた。鷹乃は今の自分は身体のどこを攻撃されても
望まぬ状態−イってしまうことになることが分かっていた。そして今なされて
いる変質的な行為で達してしまうことは鷹乃の精神に拭い難い屈辱を刻み
付けるであろうことも。
「フフフ、ここにしようかしら」
女は鷹乃の股間に手をやり、弄った。
「み〜つけた!」
「そ、そこは!」
女の指先は度重なる嗜虐に反応し大きくなった鷹乃のクリトリスに触れた。そこに
対する嗜虐は鷹乃の精神に破滅的打撃を与えることは間違いなかった。
女の次の行動から逃れようと鷹乃は腰を引いた。だが一瞬遅く、鷹乃のクリトリスは
筒に捕えられてしまった。
パチン!
筒は音を立てて鷹乃のクリトリスをはさみ、その刹那、鷹乃は女の声を上げた。
そして鷹乃の股間からは湯気が出て、パンツを別の種類の液体で更に湿らした。
このことは鷹乃の精神に大きなダメージを与えた。
鷹乃は男嫌いであり、そのため恋人との甘い性交を夢見たことはなかった。だが、
肛門と乳首とクリトリスを道具で責められ、失禁して達してしまうことなど想像すら
していなかった。この無残な事実は鷹乃の精神に与えたダメージは計り知れ
なかったが、彼女にとってより深刻なのは身体がこれを受け入れてしまったことで
あった。もはや鷹乃は正常な性交で満足することはできなくなってしまっていた、
そしてこれは後日、彼女は更に絶望に叩き込むことになる。
「あっ・・・あっ・・・ああっ・・・」
衆人環視の状況でイッてしまったこと、失禁してしまったこと、しかもそれが
自分のクリトリスを挟まれたことによる変態的な行為によってであること、これら
全てのことが鷹乃を打ちのめしていた。
愚弄し、囃し立てる男どもの声は鷹乃の耳にも聞こえていた。鷹乃はこの
屈辱的な状況からその身を隠したかったが、女は鷹乃の身体をがっしりと
捕えて離そうとはしなかった。もっともイってしまった鷹乃の身体はいま
脱力状態にあり、ここで女が手を離したとしても逃げるどころかその場に
崩れ落ちるのが関の山であっただろうが。
「お漏らしなんて・・・アナタって見かけによらず赤ちゃんね」
嘲笑する女から鷹乃は顔を背けた。女は鷹乃の顔の前に指を持っていった。
その指は筒で鷹乃のクリトリスを挟んだ方の指であり、手は直後のイってしまった
鷹乃のおしっこで濡れていた。
「ほらほら、見て見て。あなたのおしっこよ」
女は鷹乃の顔目掛けて指を弾いた。おしっこが水滴となって鷹乃の顔に飛ぶ。
鷹乃は目を閉じて、おしっこが目に入るのを防いだ。
屈辱に耐える鷹乃、女はそんな鷹乃の姿を見て満足げに目を細めた。
「しゅっぱいわね・・・良かったわね、アナタ糖尿じゃないわよ」
女は鷹乃のおしっこの付いた手を嘗めた。それも鷹乃の顔の間近で舌を大きく
出して味わうかのように。
「でもガキくさい小便ね、青臭くて・・・臭い、臭い、ああっ臭い!!」
「・・・くっ!」
今の鷹乃のできるのは顔を背けて女の言葉に耐えることだけであった。
「お子チャマなのに・・・そのオッパイ、本当にケシカラん」
「ひぃやぁぁぁっ!!」
女は鷹乃の乳首に付いた筒を持って引っ張った。まだイッてしまった余韻の残って
いる鷹乃の身体はこの乳首への暴虐を快感として捉えようとし、まだ崩壊していない
鷹乃の理性はそれを懸命に堪えようとした。結果、鷹乃の身体は引っ張られた筒に
付いていく形で動かされた。
「お仕置き!お仕置き!お仕置き!」
「あっ!いっ、痛い!痛い!」
女は鷹乃の乳首を無理矢理引っ張って後ろに向けさすと既に布が破けて剥き出しに
なっている鷹乃のお尻に強烈なスパンキングをした。
パンッ!パンッ!パンッ!
「痛い!痛い!や・・・や、止めて!!」
度重なる叩打により真っ赤に腫れたお尻に更なる打撃、痛くないはずなどある訳
なかったのだが、一度達してしまった鷹乃の身体は開き直ってスパンキングを快感
として受け止めようとしていた。
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「ひゃん!ひゃ・・・!あふっ・・・あぁぁぁあふっ、ああああああああっ!!」
鷹乃は耐え切れず嬌声を上げた。その瞬間、女は鷹乃の尻を叩く行為を止めた。
鷹乃はハッとして口を手で抑えた、だが既に遅かった。鷹乃は恐る恐る女の方を
振り向いた。女は嘲笑まじりの笑みを浮かべていた。
「この変態娘」
「あっ・・・ち、ちが・・・」
女は鷹乃の身体から手を離すとそのお尻に向かって回し蹴りを放った。その威力は
大きく鷹乃の身体は数メートル飛ばされた。工場の倉庫の床を転がされる鷹乃、
しかしながら、その際に受けた打撲や擦傷などは痛みよりも気持ちいいという感覚の
方が大きかった。薬の効果はいまや最高潮に達し、持続しようとしていた。
「お仕置きされているのに・・・感じるなんて、破廉恥な子ね」
「あっ・・・くっ・・・・・・」
「もっとお仕置きしないといけないかしら」
邪気たっぷりの顔で女は微笑む。鷹乃の恐怖心はここで最高点に達した。快楽の
末に破壊される、それは前段階を味合わされた鷹乃にとって確実に来る未来であり、
言いようのない恐怖となって彼女を襲った。
「(逃げないと・・・逃げないと)」
咄嗟に立つことができなかった鷹乃は四つん這いになって這い出した。
「ふぅあっ!」
床に手を着くたび、膝が着くたび、電流のような衝撃が身体を走った。いまや
身体を動かすこと自体が鷹乃を追い詰める行為になっていた。それでも理性と
恐怖心を動員した鷹乃は懸命に這いずり回って倉庫の支柱にたどり着いた。
そして、その支柱を支えにして立ち上がることを試みた・・・が。
「あああっっっ!!!」
立ち上がろうとしたときに力が入り、それが肛門の留具を刺激してしまい、鷹乃は
だらしなく崩れ落ちてしまった。
「あっ・・・あっ・・・」
絶望の表情で鷹乃は振り返る。女はその鷹乃の表情を目を細めて見つめる。
女はもう少しイジめようか、それとももう食ってしまおうかと算段していた。対する
鷹乃の方はもはや逃げることは叶わない、自分はここで犯される、誰も助けには
来ない、絶望に魂が打ち砕かれようとしていた。この時になって男たちは動き出した。
「おらぁ〜いっけ〜!!」
「俺、一番な!!」
もはや抵抗力を失った鷹乃に対して男たちは群がろうとしていた。
泥まみれ傷まみれになっていたが、精悍な顔、モデルのように引き締まった身体、
それでいて均整の取れたプロポーション、寿々奈鷹乃は浜咲では5本の指に入る
美少女である。こんな獲物が目の前にあって我慢できる男などいようはずが無い。
「ま、待て!誰がいいと言った!!」
女の制止を無視して、男たちは鷹乃に駆け寄る。女の注意がそれ、プレッシャーが
なくなった。鷹乃の身体は薬効がたっぷり効いていたが、恐怖が少なくなったために
少しは動けるようになった。
鷹乃は支柱に抱きついて注意深く立ち上がると支柱を背中にしてもたれかかった。
そして、先頭立って走ってくる男の股間目掛けて蹴りを入れた。カウンターの形で
股間を蹴られた男はその場に崩れ、のた打ち回った。しかし、鷹乃のできた反撃は
そこまでであった。二人目、三人目の男に身体を掴まれて、支柱に押し付けられた。
「このあま〜」
鷹乃に蹴られた男は股間を押さえながら立ち上がった。普段の鷹乃の力だったら
金玉が潰れていたかもしれなかったが、今の力では多少痛い程度のダメージしか
与えることができなかった。この男はどうやらリーダー格らしく、他の男に鷹乃を
押さえつけるように命令した後、鷹乃の顔目掛けて平手打ちをした。
「このっ!このっ!」
鷹乃はパンパンと往復ビンタで頬を張られた。歯を食いしばって耐える鷹乃だが、
三発目のビンタは来なかった。そこでは女が頬を張った男の小指を掴んでいた。
「だ・れ・が、動いていいと言ったのかしら」
口調こそ穏当であったが、語気には殺意がこもっていた。その姿に周囲の男どもは
恐怖心を感じた、それは先ほど鷹乃が女に感じたものとは別の恐怖心である。
「お前の指図なんか・・・うぎゃぁ!」
女は男の小指を反対方向に曲げた。男はたまらず悲鳴を上げる、周囲の男たちは
助けるどころか女の雰囲気に明らかに呑まれていた。この女はこの男の指を平気で
折るだろう、いや殺すことも躊躇しまい。女と男どもでは明らかに格が違っていた。
「はいはい、さっさと元の場所に戻る」
女は男の小指を持ったまま、元の場所に引きずっていった。
「おい!お前、俺の親父が誰か知って・・・うぎゃぁあぁ」
「それがどうしたの?」
「あなたたちもいつまで、そこにいるつもりなの」
女は男たちの元いた場所まで男を引きずって行き、他の男たちもぞろぞろと付いて
戻っていった。鷹乃はその場で呆然と立ち尽くしていた。鷹乃は男たち同様、女の
放つ殺気に呑まれ、恐怖のあまり立ちすくんでいた。
「(なんで・・・あんな化け物とケンカしたのだろう・・・)」
「(勝てると・・・思っていたの・・・・・・)」
「(どうして・・・わたしは・・・ここにいるの?)」
鷹乃は自分が襲われている少女を助けようとして、ここに来たことを思い出した。
そして力もないくせに少女を救おうとしたことを激しく後悔した。
「(ここに来なければ、こんな目に遭わずに済んだはず・・・)」
「(ここに来なければ、あの女に痛めつけられることのなかった・・・)」
「(ここに来なければ・・・)」
しかし鷹乃は自分の考えを反芻しているうちに思いなおし、そして恥じた。もし
自分がここに来なければ、その少女がここで酷い目に遭っていたに違いなかった。
そして、あの女に嬲られ、弄ばれ、痛めつけられて、下劣な男どもの餌食にされて
いたはずである。小柄な少女にとって鷹乃に加えられた虐待と凌辱はもっと悲惨な
事態を招くのは容易に想像できた。鷹乃はそんなことを放置しておけるような性格の
持ち主ではなかった。
「(大丈夫!まだ、動ける)」
自分だから、まだ動くことができる。鷹乃は自分の体力に自信を持っていた。
だから、あれだけのことをされてもまだ動くことができる。あの小柄な少女は
そうではないだろう。
「(まだ・・・負けていない)」
屈服寸前に追い込まれてはいたが、まだ鷹乃は負けたわけではなかった。
鷹乃の身体はまだ蹂躙され尽してはいなかった。
「(だから・・・負けるわけにはいかない!)」
まだ鷹乃の身体は奪いつくされていない、だから負けてはいない。少女を救う
ことは既にできている、あとは自分を救うだけ。自分を救えたら勝ちである、
鷹乃はそう考えた。
鷹乃の状態はかなり酷い。
浜咲の制服は既にボロキレと化していた。上着は僅かに左肩の袖が残って
いるだけで、あとは全て倉庫内に散らばる布の切れ端に変わり果てていた。
鷹乃の白いブラは、ホックが変形し、ベルトは切られ、カップが分離して床の
上に撒き散らされ、見るも無残に破壊されていた。
ミニと言っても差し支えないスカートは切り裂かれ、その長さは股上で形容
しなければならなかった。しかし、それでも前は元の長さの半分以下とはいえ、
下着を隠す役割を果たせていた。後ろの方はほとんどなくなっており、ベルトの
ように腰に巻いた部分のみが残されていた。
鷹乃のパンツはまだその役割を守ることができていた。鷹乃お気に入りの白く
上部に小さな赤いワンポイントのリボンの付いたパンツは鷹乃の出した液と小便に
よりすっかりびしょ濡れになっていたが、鷹乃の大事なところを隠し続けていた。
しかし、それはパンツによるものではなかった。パンツの後ろ側はすっかり
引き裂かれて鷹乃のお尻を露にしていた。それでも鷹乃のパンツが大事な
ところを隠し続けることができていたのは鷹乃の肛門の留具とクリトリスの筒が
パンツの布を巻き込んだ形で差し込まれ、挟んでいるからであった。
黒いニーソックスは度重なる攻撃や転倒によって大きな穴が開いており、むしろ
鷹乃の足にまとわりつく黒い布といった風情である。
現在の鷹乃が着けている布の総面積で新たに衣装を作ったとすれば、それは
鷹乃が恥ずかしくて着ることができないほどの大胆なビキニしか作ることが
できないであろう。
それでも鷹乃の衣装の状態は彼女の身体の状態に比べるとまだましと言えた。
顔はせいぜい男の往復ビンタと女の口辱程度であったが、身体のいたるところに
打撲や擦り傷などが付いていた。だが問題なのは坐薬の効果の方であった。
薬効は鷹乃の身体の前進を回って効果を十二分に発揮し、あらゆる痛みを
快感に転化していた。今の鷹乃にとって全身の打撲や擦り傷は心地よい感覚と
なって、彼女の精神を嬲っていた。
薬効と女の的確な攻撃は鷹乃の身体を開発していった。特に深刻なのは
お尻の部分であり、真っ赤に腫れていながら更なる虐待を求めて止まなかった。
鷹乃の身体は今や全身性感帯の状態にあると言っても過言ではなかった。
その感覚がボディブローのように鷹乃の理性に傷を負わせていたの対して、
もっと大胆に切り刻んでいる箇所が存在していた。
鷹乃の肛門に深々と差し込まれた留具は彼女が力を入れるたびに刺激し、
乳首とクリトリスを挟んでいる筒は強烈な痛みと快感を彼女に齎していた。特に
乳首に付いた筒は彼女が呼吸するたびに動く乳房に合わせて動き、彼女を
連続的に苦しめていた。
もはや鷹乃の心身のエネルギーは底をついており、必死にかき集めないと
崩れ落ちてしまわんほどに追い込まれていた。それは鷹乃自身が自覚している
ことであった。おそらく、次に鷹乃が起こすアクションが彼女にできる最後の
行動であろう。それに失敗すれば鷹乃はあの下劣な男どもにその身体を
蹂躙されるのは間違いなかった。
鷹乃は最後のチャンスに賭けようとしていた。