夜半の人吉家リビングにて、人吉瞳は座椅子に座ってテーブルの上にある紙の束を眺めていた。
瞳は裾にフリルがついた白い長袖シャツと黒いレギンスだけの気軽な格好で、見かけは小学生が難題の宿題を遅くまで悩んでいるようだ。
けれど手に取った紙の一枚には過去勤めていた施設で作られたカルテのコピーが記されていて子供が見るような書類ではなかった。
それぞれに子供の白黒写真と個人情報が記載されており全てに共通しているのは血液型がAB型。
普通カルテには存在しない異常欄という項目には千差万別なアブノーマルの力が記されていた。
瞳は施設に通院していた事がある子供達のカルテを人伝に掻き集め、箱庭学園に来訪するかもしれないマイナスを調査していたのだ。
「足りないわねえ」
とはいえ自分が受け持った患者だけではなく、他の医者達が担当していた子供も
合わせるとアブノーマルの持ち主はとても多い。
所詮控えでしかないカルテには表層的な情報と簡単な異常の説明しか載っておらず。
彼、彼女らが自己の異常に対して肉体的にも精神的にも悩んでいたのか喜んでいたのか諦めていたのか
そういった踏み込んだ事情までは記されていなかった。
「せめて施設がまだ残っていたらなあ」
フラスコ計画に連なる施設はすでに無く失われた物はあまりに多い。
「茶淹れてきたぜお母さん」
「ありがとうね善吉くん」
そこへジャージの善吉がやってきてテーブルへティーカップを置いた。書類を見ながら瞳は紅茶を一口飲むと顰めてた眉が緩む。
「へえ美味しいじゃない。お茶淹れるの得意だっけ?」
カルテを数時間ほど読んで疲れていた脳にミルクと砂糖がちょうどよい甘さで染み渡り
背を座椅子にもたれかかせた瞳は笑顔でお茶を味わっている。
「めだかちゃんが淹れたほうが上手いんだけどな」
善吉も腰をおろしカルテの束を手に取るとペラペラとめくり見る。
「でもよ、これだけあって足りないのかよ」
「うーん、せっかく集めてもらって贅沢言っちゃいけないんだけどねえ。
確証は無いけれど、アブノーマルだった子供がもしかしたらマイナスになってるかもしれないのよ」
「マジかよッ……!」
数百人分を超えているカルテはサーティンパーティー以外の十三組生徒も幾人か含まれている。
彼らは異常ではあるが過負荷ではないはずだ。
「都城くんって名前だったよね。異常が強すぎて人生ごと異常に取り込まれかけてたっていう子。
私が診てきた子供たちはアブノーマルではあったけれどそこまでの強度はない子供が多かった。
パーティや球磨川くんみたいな規格外はほんの一握り」
あえてめだかは含めていない。
「けどね。思い返してみると異常自体はさほどでもないのに球磨川くんとどこか似てる空気を持った
医者としては失格なんだけど、正直に言えばとても傍にはいたくないいられない
近くにいるだけで息苦しくて気分が悪くなるような子供もいたの」
「お母さんから、あまり聞きたい言葉じゃねえな……」
重く述懐を述べる瞳に少しだけ傷つく善吉。
「ごめんね善吉くん、よしよし」
「頭撫でるんじゃねえ!」
「ともかくね、そういう子がどうなったのかが知りたいわ。弱かったはずの異常が弱いままなら例え転校してきても
脅威にならないでしょうけど異常が心に取り込まれてたらマイナス成長してるかもしれない」
言葉と共にカップを置いて一息つく。
瞳の言う異常が過負荷に変わるというのはつまりどちらも根っこはたいして変わらないという話だ。
同一軸上にある異常はプラスとマイナスという方向性の違いだけで簡単にひっくり返ってしまうということだ。
善吉にも幾つか思い当たることがあった。
異常と心は独立しているものではなく繋がっている。なによりもめだかが行動を持って実証し続けてきた。
殺人衝動というマイナスにしかなりえない異常を人間が好きだから大事だから抑え続け生きてきた宗像もいる。
結局は心の持ち様でよくも悪くなるということなのだろう。
「誰でも同じだよな……」
それはごく普通の人間が成長していく事と何も変わらない。
「そうそう。だからこそ一緒にいてくれる友達がいてくれればいいよね。
善吉くんはその点私よりもずっとアブノーマルの子供達を助けてるじゃない」
「そんな覚えねえよ」
善吉自身は2歳の頃自分がめだかの運命を決定的に変えたのは覚えてないし
宗像にしても戦って友達になっただけで助けたなんてつもりはない。
「でも球磨川くんは別格かなあ。あの子は生まれた時からああだったんじゃない」
身も蓋もない厳しい意見だが善吉も悪行という言葉には収まらない最悪さを実感しているのでなんとも言えない。
瞳は腕と首をぐるぐると回して身体を解し伸びをする。
「んー流石にちょっと疲れたわよん。今日は終りにするから悪いけど肩でも揉んでくれない?」
「おう」
過負荷の調査で骨を折ってくれた母親のために腰を上げる。
「お願いね」
両手をやたら華奢な肩に添えて指圧すると指が肩に沈み瞳は気持ちよさそうに声を漏らした。
疲労が若干溜まってるだけの瞳の肩は柔らかくて肩こりなどはないようだ。
「……ん、いいわよ」
肩甲骨の上を親指が擦るように動き、鎖骨の上あたりをくにくにと指圧する。
「江迎って言ったじゃねーか。お母さん本当はあいつの事知ってるんじゃねーか?」
「どうしてそう思うのかしら?」
善吉はカルテの束の一枚を取り出すとそこには幼い江迎向江の写真と診察者である人吉瞳の名前があった。
「むー目ざといわねえ」
「なんでしらばっくれてたんだ?」
屋上で瞳と江迎が戦った時、江迎は瞳と過去出会った記憶があるのを思い出して問うたのを
そ知らぬ顔で瞳がとぼけたのを善吉は覚えていた。
瞳はしばし無言になると善吉へと向きなおって話し始める。
「彼女さ触ってしまったらなんでも腐らせてしまう。犬も猫もみんな腐らせて死んでしまうって悩んでいたわ」
「っ!?」
子供の発言にしてはあまりに重い。例え子供じゃなくとも触れたら殺してしまうだなんて善吉の想像に余る境遇だ。
「彼女は絶望してたんだと思う。私も死んだほうがいいんでしょうかなんて言われたのは後にも先にもあれっきり。
江迎ちゃんはほぼ間違いなく過負荷のせいで人生を狂わせたんでしょうね」
善吉は顔を悲痛げに歪める。
「それでああなっちまったのかよ」
触れたくても触れれない誰かと手を繋ぐ事も喧嘩する事も抱きしめる事もできない。
狂いきった執着と愛情は、過負荷のせいで人との触れ合いに飢えた裏返しの感情だったのだろう。
「そうだね。私は救う事ができなかった。それどころか彼女が暴走するのを暴力を振るってでも止めたのが精一杯。
善吉くんにはあんまり知られたい話じゃないかな」
「…………」
言葉に含まれた苦悩と翳る表情は善吉の言葉を無くすには十分だ。
「善吉くん―――――江迎ちゃんは不幸かもしれないけれど、自分がどうにかできるだなんて思っちゃ駄目だよ」
図星を突かれたのか息を飲む善吉。
幼い子供に言い聞かせるよう人差し指を立てて瞳は言葉を重ねる。
「過去はどうあれ、もう彼女は過負荷である自分を肯定しちゃったんだから。
助けれなかった私が言えた義理じゃないんだけど、助けるって行為は正しいだけの事じゃないの」
「そう、だな――」
しゅんと泣きそうなほど頭を下げた善吉を瞳は優しく撫でると堪えているのかされるがままだ。
「もう、包丁で刺された娘だってのに気にしすぎよ。なんでこんなに優しくなっちゃったのかな」
嬉しそうに困っているかのように、苦笑しながら善吉を撫で続ける。
「だから―――ね、私に任せときなさい!今度は江迎ちゃんを止めるだけじゃなくて救ってみせるわ」
「おっ……お母さんっ!!」
「そんな嬉しそうな顔しちゃって。現金な子だねえ――ほら肩の続きしてよね」
善吉はどれだけ信頼しているのか母親の言葉で心配毎はなくなったと喜んで肩揉みの続きを始める。
「なんかマジで嬉しいぜ。ほんとありがとな」
「あーら、そこまで反応いいと江迎ちゃんに嫉妬しちゃうわよん」
瞳は肩に置かれた両手に手を重ねた。
「ね、こっちも気持ちよくしてほしいなあ」
重ねられた手が下げられると善吉の両手に薄い布越しから伝わる淡い膨らみが伝わってくる。
「う、おおっ」
大きな善吉の手に被せられた小さな手が押さえられ揉むように動かされると
指がうっすらと沈んでは浮かび上がり、小さくも酷く官能的な触感が善吉を襲う。
「いきなりすぎじゃねーか……」
実際のところ、前にも学校でやってしまっただけに、また求められるのに抵抗はない。
やはり善吉は母が大好きだ。
(んっ?)
だからこそ瞳のいつもとは違う様子にすぐ気づいた。
普段の子猫のようなあったかい手は冷え縮まって
幼子のごとき無邪気さと聡明さを併せ持った余裕が感じられない。
それどころか目に見えるほど肩が震えて頼もしいはずの母が何かに怯えているのが伝わってくる。
それは自分のなにかの感情に似ていて―――
(まるで……まるで球磨川と直面した時の俺みたいだ)
善吉の胸の奥がきゅっと締め付けられる。
「すまん、お母さん」
背中を包み込むよう抱きしめると驚くほど細くて頼りない。
不器用な善吉にはこれぐらいしか慰めを思いつかなかった。
「俺だけじゃねえよな。お母さんだって過負荷に心折られそうになったんだった」
幼い江迎を止めた話だって言いたくないのを無理に話させてしまって勝手に落ち込んだのを慰められて
(畜生!一番気に病んで苦しんでるのは俺じゃなくてお母さんなのにっ!)
「な、なに言っちゃってるのよ善吉くん。私はそんな」
否定は強い抱擁に塞き止められて、代わりに大粒の雫が桜色の頬へと溢れ落ちた。
「なによ、もうはずか、しいん……だ、から……」
瞳の頭を掻き抱くよう撫でると耐え切れないように嗚咽を漏らす。
善吉は胸の奥の疼きを抑え切れず、ただただ瞳を抱きしめ続けた。
「んー不覚だわ。克服したつもりだったのに」
十数分後けろりとした表情の瞳だったが泣き腫らした目は涙が止まってもまだ赤い。
「たまにはお母さんが俺を頼ってくれよ」
「生意気ねえ」
そう言いながらも逞しい腕の中で居心地がよさそうにしており
見た目は仲のいい兄妹でとても母と息子には見えない。
「いやマジでだ。ちょっとやりにくいが俺が江迎と戦ったって」
「それはほんとにダメ。だったら私が相手するわ」
取り付く島もないが相性が悪すぎる相手にわざわざぶつける意味もない。
「けどよ、トラウマみてえなもんだし……」
瞳が泣いた記憶なんて善吉にはほとんどない。それだけに心配だった。
「……のわりには引くぐらいマジ蹴りしてたな」
助けてもらったとは言え、めだかちゃん以外の女が蹴り飛ばされる記憶も善吉にはほとんどない。
「あーそれはー……」
頭上の善吉を見上げ両人差し指を頬に当てぶりっこしつつ
「ムカついたから蹴っちゃった♪」
「台無しじゃねえかっ!!」
抱いた瞳を押しやる善吉。
「なによもー」
「嘘泣きかよ!くそっ騙されたっ!!!」
「違うってば。ほんとよほんと。ただ――」
口ごもりながらそっぽを向いて
「江迎ちゃん、善吉くん刺した上に色目使って誑かそうとしてたんだもん」
唇を尖らせてる表情は子供そのものだ。
「そりゃ切れちゃうわよ。善吉くんは私のなのに……」
なお呟きながらも顔がほんのり赤くなってる瞳を見て善吉は
さっきの気持ちとはちょっと違う
けどよくにた胸の中の何かを持て余してジャージ越しに胸元を握りしめる。
(うおおっ!お母さんがなんかすげえ可愛いだと!!)
愛されているなんて恥ずかしくて言える訳もないが自覚はあった。
けど遊ばれるように抱いたり抱かれたり、余裕すぎる瞳を見てばかりで
こんな可愛げに嫉妬している瞳を見るのは初めてだ。今日のお母さんは色々と初めてだ。
善吉のじぃっとした凝視を受けると、瞳のふっくらとした頬がますます林檎色に染まっていく。
ドクンドクンと止まらない胸の高鳴りを善吉は抑える事ができない。
「……一回蹴ったら落ち着いたけど、あれぐらいじゃ応えない子だし……」
横を向いてぶつぶつ呟く瞳の腕を引っ張ると一気にキスをした。
「んぅっ!?」
ちゅっちゅっと音を立てて唇が触れ合って啄ばまれて目を見開いて驚く瞳の口内を貪るように舌が掻き回す。
揺れる頭を善吉が両手で抑えひたすらに続けられる粘膜と粘膜の交合。
くちゅりと音を立てて唇が離れると瞳は大きく息を吐いた。
「はあぁっ……善吉くん……いきなり積極的すぎるわよ」
「俺、すげえお母さんとやりたい」
返事になってない答えを返す善吉は目を据わらせジャージの上下を脱ぎ捨て
シャツとトランクスだけになると瞳の軽い体を引っ張って抱きいれた。
「ちょっ善吉くん!……んぅっ、くちゅ……」
またも唇が塞がれる。
瞳は乱暴に口内を舐られる快感と息子の逞しい懐中に囚われる背徳感に身を委ね目をつむった。
善吉は人形のように軽い瞳を背中側から抱き瞳の胸に触れる。
「やぅっ!」
反応は劇的だ。
幼く淡い膨らみが無骨な指にほぐされると瞳は耐え切れないのか嬌声を上げ
先ほどの涙と共に身体の防波堤まで崩れ去ったかのよう堪らないほどに感じてしまう。
善吉の両手がシャツ越しに撫でられてちっちゃな突起を摘み上げると悲鳴があがった。
「んああぁっぅっ!」
くりくりと摘まれた乳首を中心に五指が揉むように動き微電流がお腹の中の中まで瞳を襲う。
善吉の指が数cmほどしか沈まない小さな、けど柔らかすぎる膨らみを蹂躙するたびに
瞳の手足がピリピリと痺れてるように突っ張っていた。
(善吉くんの手が気持ちいいのぉ……)
動きは止まらない。
左手は引き続き胸をこねくりまわして、逆の手がシャツとスリップの下から潜り込んで直接素肌を探り当てる。
「……あっ、んぅ、ふぁああっ…………!」
熱くゴツゴツとした息子の指先が直接性感帯をまさぐる激しい快感。
服の中で右手が複雑に動き回りそのたびに瞳は喘ぎを漏らしてしまい
興奮する善吉の荒ぶった呼吸がうなじに吹きかかるのすら気持ちがよくて瞳は身を震わせる。
善吉の胸の間にすっぽりと収まる小さな肢体。
親子でよく似た癖っ毛だというのに瞳の髪にはシャンプーなどの合成香料とは違う自然ないい匂いが漂ってきた。
年齢不相応だが外見相応の瑞々しい柔肌が汗と共に善吉の指へまとわりついて触っているだけでも気持ちがよくてしょうがない。
善吉は乱暴に扱っている自覚はあるのだが荒い手の動きは止めれず
わずかな膨らみを両手で思う存分にこね回し、突起を人差し指と中指で摘み上げながら幸せな感触を堪能する。
激しい愛撫にも快感を示す瞳は善吉の腕で喘ぐたびに芳醇な少女の匂いを撒き散らし善吉をますます興奮させた。
「はあっはあっはあっ…………」
荒く呼吸を繰り返すのは善吉か瞳か、それとも両者なのか
興奮と快楽に脳までを焼かれる二人には同じことなのだろう。
善吉の左腕に瞳がよりかかり横抱きの体勢になると母子は目を瞑って唇を重ねた。
瞳は乞うように、善吉は求めるようにお互いキスを繰り返す。
キスを続けながらも善吉は抱いた左手で胸をまさぐり、右手をレギンスの中に差し入れた。
「んぅっ……!」
喘ぎが唇を通して善吉の中に吸い込まれ、信じられないほど感じきっている瞳の幼裂は
愛液で下着まで濡れるほど蕩けきって善吉の右手の指を濡らしてしまう。
すじに這わされた指がくすぐるように撫でると快楽で腰がぷるぷると痙攣しており
そうしてる間も善吉の左手は服の下の小さい乳房をくすぐるように撫でじっとりとした快楽を伝えている。
「……ふ、んっ、はぁっ……ぜんきちく、ん、んっ、んぅっ…………」
息を吸う間もあろうか凶暴なほどの欲は更なる口付けで瞳を食らおうとする。
瞳も舌を合わせて動かすのが精一杯でされるがままだ。
善吉は唇を離した。
腕の中の瞳はやっと開放された唇から大きく呼吸を繰り返す。
善吉は瞳を座椅子に寝かせ下着全部を脱ぐとそこには凶悪なほどにそそりたって
瞳を犯したいと主張している肉の柱があった。
「脱がすぜ」
瞳の目は今も快楽でぼやけて体には力が入らない。
それでも頷くと善吉は子供にするかのよう瞳に万歳をさせてシャツとスリップを脱がせる。
見た目通り小さく薄い瞳の乳房。
でも善吉はそれがとてつもないほど柔らかくて暖かくて気持ちいいかを知っていた。
瞳を抱えるとまだカルテの束が残っているテーブルに仰向けに寝かせる。
「ぐちゃぐちゃになっちゃうから……ね」
「我慢できねえよ」
昂ぶりは言葉では止めれず瞳は息子の欲に身体を差し出すしかなかった。
白い下着を脱がすと粘つき糸を引く女の部分がさらけ出される。
毛も生えていないそこは子供を生んだとは到底思えないほどに
幼いなりをしているがたっぷりほぐされ開いた口から蜜を垂らし
善吉のモノを待ち望んでいるのがわかった。
一気に善吉は欲情を瞳の中へと叩き付ける。
「ああぁぁぁぁっ!」
叫ぶ瞳の甲高い声色は快楽で弾けてしまいそう。
激しく遠慮のない抽挿でお腹の中がこそぎ取られるように動かれると
快楽電流が体中を走り抜け拍子で指がカルテをぐしゃりと握り締めた。
「そこっ……!んあっ、ごりごりされるのきもちいいのおっ!」
善吉は瞳の身体を貫き押し潰すかのよう何度も腰を動かす。
狭隘な膣は善吉のモノを締め上げ幾重にも重なった襞が絡みついてきて
責めているのに責められている不思議な感覚と快楽を善吉にもたらした。
「ふあっ、んあぁっ、ぜ……んきちく……んっ……」
コツリコツリと子宮に亀頭がぶつかり反り上がったカリが
臍の裏側を擦るたび瞳は涙を零して気持ちよさそうに、とても幸せそうに息子の名を呼び喘ぐ。
「好きだっ……好きだっお母さん!!」
「わたしも、んぅっっ、好きぃ……」
言葉に内包するのは家族愛と肉欲とそれ以上に含まれた男女の愛情。
力強い善吉の言葉だけで瞳の膣内がきゅっと肉の竿を締め付け
感極まったのか両手を差し出す瞳を抱きしめ覆い被さりながら激しく腰を前後させる。
善吉の胸板に顔を埋める瞳はすりすりと頬を押し付け嬉しそうに吐息を吐いた。
(お腹の中が善吉くんでいっぱいで……)
見た目は小学生とほとんど変わらないのに、成熟した瞳の膣内があまりに堅い善吉のモノで押し広げられる。
(あそこがもう善吉くんの形になっちゃってる……!)
子宮入り口まで占有している肉棒はグリグリと先端で自分のものだとマーキングしているようで
根元まで肉が埋まって瞳のお腹が内側からわずかに浮き上っているのが見えた。
瞳は激しい突き上げによる快感と自分が息子のものになってしまっている陶酔感に酔いしれる。
善吉が腰を浮かし降ろすたびにぐちゅぐちゅと湿った音が居間に響き渡って
垂れる愛液と汗がカルテをわずかに湿らせていた。
真剣な顔で苦しそうなほど快楽を味わう善吉。
逞しい胸板に抱かれ貫かれて悦んでいる瞳。
挿入しながら善吉は身体を丸め瞳の頭を上向かせながら口付ける。
唇を触れ合わせるだけではなく舌を絡めあうディープキス。
舌は舌と触れ合った時だけ性器へと変わる。
「んはあぁぁんっ……れろぉ……ずずっ…………」
敏感な粘膜が触れあい絡み合う気持ちよさに二人とも舌の動きは止まらず
善吉から注がれる唾液を飲み込んだ瞳はまるで美酒に酔いしてるかのよう表情をとろめかせた。
唇と舌から伝わる快感が善吉の脳を溶かし靄がかかる。
裏腹に瞳の中を突き擦る欲の塊はなおも足りないと腰の動きを早めていった。
射精の欲求がどんどん膨れ上がり善吉はキスをやめ瞳の足を抱きかかえて頭の横に押し倒した。
「やぅっ……!」
股間が突き出るような体勢を取らされた瞳は恥ずかしげに目を反らし初心な少女のようだ。
膨れ上がる射精欲のままに速すぎるピストンが繰り返される。
押し潰しそうなほどの激しい動きで足先が突かれるたびにがくがくと揺れ
膣の入り口からは潤沢の蜜がモノでかき混ぜられてぐちゅぐちゅと音を鳴らし挿入のたびに飛沫を飛び散らせていた。
「ふぁ、んぁっ……もっと、もっと、してえ……」
瞳は恥ずかしい体勢を取らされている羞恥心と、息子から求められている幸福感で
絶頂への階段をどんどん登りつめている。
亀頭の先が見えるほどに引き抜かれ、根元まで埋まるほど子宮を小突かれて
そのたびに涙を流しながら快楽に喘ぐ。
「お母さん、出そうだ……っ!」
腰がびくびくと痙攣するように動き善吉自身へと震えが伝わって溜まりに溜まった欲が一気に開放される。
「ぜん、きちくんぅぅっっぅっ……!」
高温の液体が瞳の膣内を、子宮を灼いていく。
どくんどくんと肉の幹が膨れ上がっては吐き出して狭く小さな瞳の中を白濁に染めていく。
瞳は精液が叩きつけられる熱くも甘い残響に抑えつけられた身体を痙攣させ絶頂を続けた。
五秒にも満たない短い時間。
射精を終えた善吉は瞳の足を下ろすとそのまま瞳にもたれかかった。
「疲れた……」
「ふぅっ、んっ……こらっ……重いわよ、ぜんきちくん」
むしろその重さが心地いいのか喜んでいるような瞳。
「わりぃ」
善吉は立ち上がると一回の射精で疲れ果てたのか少しだけふらふらしている。
「さっきみたいなちゅーしてくれたら許してあげるわよ」
いざ言われると恥ずかしいのか赤面する善吉。
言うとおり真剣な顔で目を瞑って顔を瞳へと近づけると額が軽く叩かれた。
「いてっ!」
瞳がデコピンをしたのだ。
「今日は生意気ばっかりだったから罰よん」
童女のように笑う瞳のほんのちょっとの意趣返し。
「カッ、お母さんにはかなわねえよ」
善吉もまた笑う。
「ふふ、今日はもうねよっか」
そう言って両手を善吉に向けた。
「……しょうがねえなあ」
ひょいと瞳をお姫様抱っこして歩き出す善吉。
「んふふー」
嬉しそうに笑う瞳の声が寝室へと消えていった。