破壊された武道場、磔にされた部員達、彼らの四肢に食い込んだ螺子は、傍から見てるだけでも痛々しく、運動能力に致命傷を与えている事が容易に伺えた  
 
『なーんだ、こんなもんか』  
『この学校の柔道部は凄い、って散々聞かされてたのに、期待外れだなー』  
 
その中心では、学生服に身を包んだ少年がつらつらと言葉を並べていく  
 
『あぁそうか、柔道自体が時代遅れのマイナー競技だもんね』  
『なーんて、ウソウソ、だからそんなに怒らないで、鍋島先輩』  
「ぐっ……このっ……ウチの部員を放せやっっ」  
 
球磨川の足元、柔道部の主将が四つん這いになるような形で吠えていた  
格好だけを見れば跪いているように見えるが、そうではない。両手の平を畳の上に縫い止められているのだ、極大サイズのネジによって  
 
「なんでやっ、このっ、このっ」  
 
『あちゃー、先輩に嫌われてしまった』  
『まぁいっか、仲良くなれない人がいるのは当然だよね』  
『きっとボクの事を良く知ってもらえれば、鍋島先輩もボクの事を好きになってくれるに違いない』  
『それはそうと鍋島先輩、螺子が抜けてしまうので、手を動かさないでくださいでもらえませんか』  
 
猫美がいくら手を動かしたところで、ネジはびくともしない、このまま無理矢理動かしていれば、先に猫美の手の方が裂けるだろう  
「知るかっ、知るかっ、くそっ、くそぉっっ!!」  
『うーん、困ったなぁ』  
『あっ、そっか』  
猫美の体がガクンと落ちる  
またも極太サイズのネジが新たな場所を縫いつけたのだ  
 
「ーーーーーーーーーッッ!!」  
 
今まで両方の手の平を縫い付けていたネジが、今度は猫美の腕を貫いていた  
両腕を、片方ずつ4つ、合わせて8本のネジが与える激痛に、猫美が体を反らし、声にならない悲鳴を上げる  
 
『うん、そうだよね、動かせるから動かしたくなっちゃうんだ』  
『だからこうやって、絶対動かせなくすれば良かったんだ、ボクって頭良いなぁ』  
「ひっ・・・はひっ・・・」  
 
荒い吐息をつく猫美が、完全に固定された腕を目の当たりにする  
二の腕から先を繋ぎ止められ、立ち上がる事はおろか、顔を上げる事すら出来ない  
猫美からは、靴とズボンしか見えない相手が、かろやかに喋り続ける  
 
『でも鍋島先輩、今日は動きが悪かった気がするんですけど』  
『ひょっとして体調でも崩していたんですか』  
『それは悪い事をしてしまったなぁ、じゃあ、ボクからのお詫びの印です』  
 
顔を上げられず、何を取り出したのか猫美からは見えない  
そしてそれよりも、眼前に迫ってくるネジの方が脅威だった。  
既に先端が口の先に入っているが、ネジは尚も止まる事無く進み続ける  
 
『これ、早速先輩に使っていいですか?』  
『駄目な訳ないですよね』  
『折角の後輩からの贈り物なんだから、先輩ならきっと心優しく受け止めてくれる筈だ』  
『うん、そうに違いない』  
 
その一方的な独断に対する猫美の反応は無い。いや、反応出来ないのだ  
ネジは必死に抵抗する猫美の口を押し開き、容赦なく口の中へ侵入した  
口を一杯に開いても入りきらないネジは、猫美の口をあり得ない角度へと押し開き、全体の半分程進んだ所で止まった  
猫美の口から、入りきらないネジの残り半分が突き出ているような形になっている。無論、喋る事は出来はしない、呼吸すら苦しいのだ  
 
「ふぅーっ、はぁーっ、ふぅーっ」  
 
両手が地面に縫い止められ、口に異物を突っ込まれる、そんな異常事態に既に猫美の理性はかき回されていた  
そして更に、猫美の下半身から、普段着ている柔道着の、ズボンの感触が掻き消える  
ズボンだけではない、その下のスパッツまで一緒になって消えている。  
 
「!!?」  
『どうしたんですか、鍋島先輩、そんな不思議そうな顔をして』  
『今からコレを入れるんだから、下は脱がなきゃ入れられないじゃないか』  
 
そう言って球磨川は、手にした巨大なシリンダー浣腸を見せ付ける  
その中身は、緑色に濁った気色悪い液体が渦巻いている  
 
「ーーっっ!?−−−っっ!?」  
『あれ?まだ何か言いたいのかな』  
『あっ、そっか、そもそも服を着てるのが校則違反なんだっけ』  
『仕方ないな、仮にも生徒会長代行だし、校則違反の生徒を見かけたら注意しなきゃいけないな』  
『心苦しいけど仕方ない、これも生徒会長の務めだ』  
 
再び猫美の体から衣類の感触が消え、今度は一糸纏わぬ生まれ姿になる  
四つん這いの姿勢を強要され、素っ裸の股間を相手に後ろから見られている。  
抵抗すら許されないこの状況に、普通ならば羞恥心に支配され、暴れる所だろう  
 
だが猫美は違う、まだ心は折れていない  
 
もう両腕は使えない、だが自分にはまだ足が残っている。それも無傷で  
反則技や禁止された絞め技、殺人技は、手よりもむしろ筋力の強い足を使ったものが多い  
そして、柔道部を強襲した、憎い男は、その足の近くにいる。  
それも無防備に、急所を、動脈や気管のある首を晒して  
猫美の全力なら、相手の首を取れれば絞め落とすまで5秒とかからない  
そのまま絞め続ければ無論死に至る。猫美は容赦するつもりは無かった  
 
「(死ねっ!)」  
 
『あっ、そうだ』  
『浣腸って苦しいらしいし、暴れるといけないから』  
『両足も動かせないようにしておこう、これで安心だ』  
 
猫美が、足を振り上げ、頚動脈を狙うその直前、絶妙のタイミングでネジが猫美の足を刺し貫く  
 
「んっっ、ひっっ、っっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああーーーーーーー!!!」  
 
三度絶叫が響く  
いつでも動かせるように準備を整えていた足に、一瞬にして致命的なダメージが入る  
全身から嫌な汗が噴出し、限界を超えた痛みに反射的な悲鳴が上がる  
 
「はひっっ・・・・あひっっ・・・」  
 
口内をネジに占領され、何一つ言葉を出せない  
「痛い」とも「助けて」とも言う事が出来ず、「逃げる」事も「戦う」事も出来はしない  
完全に抵抗する力を失った猫美の肛門に、シリンダー浣腸の冷たい感触が伝わってくる  
 
恐る恐る振り向いた猫美の目に、毒々しい緑色をした液体の入った浣腸が写る  
 
「んぅっ・・・んんー・・・」  
 
ネジの突き出た顔をふるふると振って、否定の意を示すが、それに構う事なく浣腸が押し込まれる  
それを決して受け入れないように、体中の力を込めて必死に抗う  
 
『鍋島先輩、もっと体をやわらかくしてくださいよ』  
『浣腸の先が入らないじゃないですか』  
『それとも、ネジで拡張してから入れた方が良かったですか?』  
「ッッ!!?」  
 
恐ろしい提案が軽く口から飛び出る。そうだ、こいつなら平気でやりかねない  
既にネジの恐怖が体の髄まで教え込まれた猫美は、カチカチと震える歯を止められないまま、肛門に込める力を少しずつ緩めていく  
 
『あはははは、ズブズブ入っていくなぁ、これは面白いかも』  
 
力を緩めた肛門はあっという間に浣腸の先端を受け入れる  
もはやここまで来てしまったらどうやっても抵抗できない。  
尻に力を込めたところで押し返す事はできないし、無理矢理押し込まれる液体を受け入れるしかない  
 
『よぉーし、じゃあ、いっくぞー』  
 
ぐぎゅるるるるるる  
「(あぐぁぁぁぁっっ、痛いっ、痛いっ、痛いひィィィ!!!)」  
 
無遠慮に押し込まれる液体、これは通常の浣腸などとは比べ物にならない激痛を伴う  
何しろ、浣腸の中身はあの江迎向江の能力で腐らせた固形物なのだ  
ドロドロの液体になるまで溶解した汚物は、猫美の体の中で暴れ回る  
即座に排泄しなければ、体の中から溶かされても何ら不思議ではない  
感染症や衛生的な観点から見ても最悪であり、今すぐ病院に運び込むのが適切だろう  
 
それを、猫美が苦しむのを楽しそうに見ながら、球磨川は笑顔で押し込んでいく  
 
「(焼けるっっ・・・体がっっ、こんなの、痛いなんてレベルじゃ・・・っっ、助けっ、助けてっ、誰かっ、助けッ・・・・!!)」  
 
排泄しようにも、体は肛門に異物が侵入している状態では、条件反射で筋肉を硬直させてしまう  
本来は異物の侵入を防ぐ為の反射回路なのだが、それが裏目に出て、体内の毒物を排泄する事が出来ない  
 
ぶちゅっ、ぐちゅっ、ぶりっ・・・汚らしい音を立てながら、異常な量の汚物が猫美の体へ侵入していく  
 
『ふう、あぁ疲れた』  
『これで最後まで入ったかな』  
 
「あっ・・・はぁっ・・・あぁっっ・・・」  
全ての侵入が終わる頃には、体が体内から犯され、激痛を与えられ続け、激痛によって失神すら許されなかった猫美は、既に廃人同然と化していた  
 
満足気な球磨川が乱雑に手を動かし、すぽん、という小気味良い感触と共に浣腸器が取り外される  
それから一呼吸置いて、猫美の股間から凄まじい勢いで汚物が噴出し始める  
 
ビチャビチャグチャドチャビチャ・・・形容しがたい音が道場の床を汚していく  
猫美は、やっと排泄する事が出来た悦びが頭を支配し、普段からは想像も付かないほど力ない笑顔を浮かべているだけだった  
 
『うわー、人前でウンコするなんて、何考えてるんだろう』  
『少しは羞恥心持てよクソ野郎』  
『なーんて、ウソウソ、我慢出来なかったんなら仕方ないよね』  
『まぁ特に何事も無かったんだから、終わりよければ全て良しって事で、また今度ゆっくりお話しましょう鍋島先輩』  
 
数十分後、日課のトレーニングで柔道部を訪れた善吉が見たのは、全裸で壁に磔にされている柔道部員と  
武道館の真ん中で、放心状態のまま、素っ裸で倒れている猫美だった  
 
 
 

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