心を読む、人の機微を感じとる  
誰もが大なり小なり所持する能力のハイエンドクラス  
人の心を取り込んでしまう行橋未造  
その弱々しい異常性は、高みにある異常よりも一般性には恐怖に映った  
『自分の心が掠め取られる』恐怖  
恐怖を受けた一般性が行ったのは迫害であり、抵抗であり、反発だった  
心を感じる故に、日々剣呑になり行く空気を吸いながら  
優しいが故に、その剣呑すら受け入れた行橋未造  
今や人格さえ無視されたクラスメートたちの玩具になっていた  
 
「ちゅ、じゅちゅぅ、ぺろ、ちゅぅぅぅ」  
「あいっかわらず、お前のフェラはいいなぁ、マジで」  
「ぷはっ、そうかな、ありが、んぐぅっ!?」  
「しゃべんなよ、いきそうなんだからよ」  
学校の教室らしき一室  
そこには10人を超える男女が集まっていた  
その男女が汚ならしい笑みを浮かべながら、一人の制服姿の少年にフェラチオをする行橋未造を眺めていた  
あどけない容姿に不釣り合いな虚ろな目をした未造は、周囲から向けられる侮蔑の思考を受け入れながら奉仕を続ける  
自分の頭を掴み、自分勝手に腰をふる少年の心を感じながらそれに従い舌を動かす  
「ちゅぅ、ぺろ、ぺちゃ、んんん、くふぅ」  
「あ、あー、やべ、いい、いいわ、まじで」  
心を感じることが出来る異常性を使えば、性感的に未発達な少年を絶頂させることなど容易かった  
例え、自分のアナルをクラスメート達にいじられながらとしても  
「次はこれ入れてみよーよ、これ」  
「えー、そんなんはいんなくない?」  
「いいじゃん、入れてみれば!」  
四つん這いになっている未造のズボンを遠慮なしに降ろした女子生徒二人は、床に広げられたローターやらアナルバイブを手に取り楽しそうに話していた  
楽しそうに話ながら、その目には小動物をなぶり殺すような陰鬱な光が宿っていた  
「んぶぅん、んっく、つゅぼ、ちゅぅぅぅ」  
「あー、出るっ、出すっ、出すぞっ! ・・・・・・んっぁぁぁ、出た」  
「んんん、・・・・・・んく、ごくん・・・・・・あ、あはぁ」  
口に出された精液を飲み込みながら、毎回のようにゆっくり崩れ落ちる  
「あ、行橋くんいったんだぁ、さすが化け物、きもっ!」  
心を感じとる  
快感は精神において苦痛に並び立つ波長である  
フェラチオをしながら、している相手の快感は全て感じ取ってしまう  
しかも、する度に、相手が変わる度に快感の度合いは変わる  
それぞれの人格により変わるからだ  
それにより慣れも対処もできない  
フェラチオすれば、その快感が  
射精に導けば、その解放が未造に染み渡る  
「あ、あ、んんん、ふぁっ、あっ、あっあっ!」  
頭を床につけ、尻を高く上げる姿勢  
自分を観察するクラスメートたちに見られているアナル、ペニス  
そのペニスは受け取った快感から抜けきれず、未だにビクビクと射精をしていないのに、したように脈動していた  
射精の快感を得ていても、実態快感ではないので生殺しのようなものだった  
それを既に  
「じゃあ俺が最後だな、ほら行橋10人目だ、これで終わりにしてやるよ、今日はな」  
「あ、あぁ、解ったよ、まかせて」  
9人の射精快感を受けながらの無射精  
常人なら発狂していても不思議ではない  
しかし、数多の思考を飲み込んで尚自我を保つ行橋未造にはそんな逃げ道すらない  
震える小さな身体に力を入れ、頭を上げると奉仕を始める  
「ぺろ、ぺろ、ちゅっ・・・・・・あむっ」  
小さな口と、柔かな舌を巧みに使いフェラチオをする  
相手の快感を頼りに、奉仕をする  
自分で自分のをなめてるような快感の反動に、犬の尻尾のようにペニスを揺らす  
クラスメートたちはそれを笑う  
後ろに控える女子生徒二人も声をあげて笑い、各自手にしたアナルバイブを未造なアナルにおしあてる  
 
「二つもはいるー?」  
「さぁ、入るんじゃない?」  
「まぁ、入んなくても行橋はェラして興奮するマゾだから平気だよね」  
二人は笑いながら、押し当てたバイブを挿入していく  
「はぅっ、あっ、あ、あああっ!」  
「きゃはははっ、マジ感じてないこいつ?」  
「ちんこビックンビクンさせてるよ、きもー!」  
フェラチオの共鳴快感に、アナルを責められる実態快感、二つの快感に責められながらも、未造はフェラチオを続ける  
「んぐぅうっ、んぷっ!」  
「行橋くん頑張る〜、じゃあサービスサービス」  
「っ!」  
アナルの快感を無視するようにフェラチオをする未造を笑いながら、アナルバイブを持つ女子生徒は持ち手をグリグリと動かす  
「みてみて、ケツ汁でまくりっ」  
溢れ出す腸液を笑う女子生徒、それを観るクラスメートたちの空気が変わり行くのを未造の異常性は感じ取った  
「なぁ、俺らもしようぜ」「なんか、やばくなってきた」「俺もだ・・・・・・」  
未造を見ていた少年少女たちは、あまりに淫靡な光景に当てられ、お互いの身体を触り合い、またたくまにセックスにたどり着く  
「つゅぶっ、ちゅあ、ぷはっ、あ、あ、あぅぅぅうっ、ひ、ひにゃいっ!」  
ここからが未造の地獄だった。口からペニスを吐き出し、身体を抱き締めるようにして、口をパクパクさせる  
周囲で繰り広げられるセックス、その男女構わずの快感に脳がやける  
一人一人でも辛いのが複数  
男性だけでも辛いのが女性も  
それぞれが感じるものが一斉に未造に降りかかる  
個別性を持った人間が生涯感じ得ない、男女両方の快感を押し付けられ未造は呼吸すらままならない  
「あっ! あ、ああっ、ぃあっ! だ、だめだ、だめだっ! ひぅっ!」  
「勝手にやめんなよ、おら」  
「んぶぅっ!?」  
「そうそ、まだいじるから」「あ、あきゅぅぅっ!?」  
フェラチオをさせてい少年は、身体を揺らして快感に耐える未造の頭を掴み、奉仕を再開させ  
アナルをいじる二人も再開する  
「ん、ちゃぅっ! んんんっ!! あむっ、ふびゅぅっ!」  
少しでも処理を減らそうとフェラチオをするが、舌は上手く動かず作業は進まない  
その間にも周囲の快感は高まり行く  
その小さな身体に浴びせられる未曾有の快感にさえ、自我は保ち  
未曾有の快感地獄へ行く橋はかかり続けた  
・・・・・・・・・・・・  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・  
「あー、終わった終わった」  
「ラストはほぼらんこーだったなぁ」  
「毎回のことだよね」  
着崩れた制服を直しながら、少年少女たちは教室を出ていく  
その教室の住みには  
「・・・・・・あ、あ、あっ、ああ」  
頭を床につけ、尻を高くあげ、アナルに複数の器具を詰め込まれた未造がペニスを痙攣させながら放置されていた  
未だに射精はしていないらしく、床に汚れはない  
ただ濁った瞳で何もない場所を見つめているだけだった  
「あ、忘れもの忘れもの」  
そんな未造の元にアナルをいじっていた女子生徒の片方がやってきた  
突き出された尻の前にしゃがみ  
指をわっかにして力を混める  
その指を痙攣するペニスに近付け  
「忘れものみっけ」  
ピンッと弾いた  
「っっっっっっっっっっっっ!!!」  
虚ろな目を見開き、口を開け、身体を痙攣させ始めた未造を満足げに見つめた女子生徒は  
「じゃね、行橋くん♪」  
そう言って去っていった  
残された未造は腰を激しく動かし涙を流しながら  
「あっ! ぁあぅっ! あ、あ、ああっ、あぁぁぁぁぁぁあっっっ!」  
床に大量の精液を撒けて気絶した、その瞬間未造の世界は静かだった  
 

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