球磨川禊が生徒会長に就任して一週間経った。  
箱庭学園の生徒は全裸四足歩行を強制され、地獄の様相を呈していた。  
もはやまともに授業など行なわれておらず、校舎のどこにも人影は見当たらなかった。  
かつてスペシャルの特別体育科だった三年十一組も例外ではない。  
机も椅子も撤去されがらんとした教室。その中央に、一人の女生徒が全裸で拘束されていた。  
鍋島猫美である。  
そして入り口の「三年十一組」のプレートの上には紙が貼られ、「処刑年凌辱組」と書いてあった。  
 
天井に刺さった大きな螺子、そこから伸びた鎖に両手を縛られ、猫美は宙吊りにされていた。  
同様に、床にも2本の大螺子が刺さっており、広げられた両足が鎖で縛り付けている。  
柔道には邪魔ではないかと思えるほど豊かな乳房、わずかに腹筋が浮き出て引き締まった腹部、  
よく鍛え上げられながらもむっちりとした尻……。  
この裸身を見る者がいれば、誰しもが生唾を飲み込み下腹部が反応するのを止められないであろう。  
だが同時に、その者は驚愕に顔をひきつらせていたに違いない。  
 
なぜなら……猫美の口と秘部には螺子が刺さり、ゆっくりと回転していたからだ。  
 
長さ50センチほどの太い螺子が、刺さるでもなく抜けるでもなく、抽挿を繰り返しつつ  
ゆるやかに動き続けている。微妙な軟らかさであり、口の中も膣内も傷つけてはいない。  
しかし、この拷問が開始されてから既に24時間が経過している。  
「ん………く………んっ……ん……………」  
時々断続的に呻き声を漏らすことしかできず、丸一日以上も口と秘部を犯され続けていた。  
全身から流れる脂汗で、彼女の足元には水たまりができており、それに加え、口元からは涎が垂れ、  
秘部からも愛液がとめどなく太腿を伝ってしたたり落ちる。  
しかし猫美は何度も意識を失いそうになりながらも、ぎりぎりのところで鋼鉄の意志により正気を保っていた。  
 
球磨川に一糸報いるまでは、絶対に屈してたまるものか。ただその一念だけが彼女の心を支えていた。  
 
「『いやー、頑張ってるねえ』」  
教室の扉が開き、場違いに暢気な声を上げながら、球磨川が入ってきた。  
猫美は首を動かし、球磨川をにらみつける。  
すぐにでも罵詈雑言を浴びせたいが、口を螺子で塞がれていてはそれもままならない。  
「『そんな怖い顔しないでよ、今抜いてあげるからさ』」  
球磨川は屈託のない笑顔で、猫美の口から螺子を引き抜いた。  
「ぷはぁっ!はあっ、はっ!」  
猫美は荒々しく呼吸をして酸素を貪る。丸一日ぶりのまともな呼吸だった。  
続いて球磨川は、彼女の股間の螺子をゆっくりと抜いていく。  
ずるずると引きずり出された螺子は、猫美の愛液にまみれていた。液が糸を引く。  
「く……はっ………!」  
螺子が抜き取られた後は、秘部がぱっくり口を開けたままで、きれいなピンク色の秘肉が丸見えになっている。  
こちらは唇と違ってすぐには元のようには閉じない。陰唇がヒクヒク震えながらゆっくり収縮していく。  
 
しかし酸素を取り込み、球磨川が目の前に現れたことで、猫美は闘志を取り戻した。  
まずは嫌味の一つも言う振りをして、こいつを挑発しなくては…。  
「けっ!丸一日もこんなおもちゃで可愛がってくれておおきに。あんたの粗チンよりはよっぽど気持ちよかったわ」  
「『気に入ってもらえた?でも粗チンなんて言われると傷つくなあ、実際こんなに大きくないしね』」  
「一体どんな原理で動いてるん?きっとあんたのキモくて下衆な心がエネルギー源なんやろ」  
「『うーん、僕もよく仕組みはわからないんだよね、強いて言えば”僕が球磨川禊だから”かな。あははっ』」  
 
猫美は内心で舌打ちした。怒らせてこちらのペースに持ち込もうとしても、なかなか乗ってこない。  
のらりくらりとかわされて、気がつけば逆にこっちが踊らされている。こんなやりづらい敵は初めてだ。  
こいつと『あいつら』が相手でさえなければ、こんな無様な姿になることはなかったのに……  
 
話は24時間前に遡る。  
球磨川は生徒会室の窓を開けて、校庭を眺めていた。全裸の女子生徒たちが、行進している。  
行進とは言っても四つん這いなので、追い立てられる家畜の群れと言うべきかもしれない。  
遠目から見ても、半数くらいの女子が恥ずかしさのあまり泣きじゃくっているのがわかる。  
球磨川の生徒会長就任によって「直立二足歩行の禁止」「衣服着用への厳罰化」が義務付けられて以来、  
女子生徒たちは意味もなくあちこちを行進させられ、家畜並みに扱われる屈辱を味わわされ続けていた。  
 
木刀を振るい、罵声を浴びせ、蝶ヶ崎蛾々丸と志布志飛沫が女子生徒たちを追い立てる様子を、  
球磨川は楽しそうな笑顔を浮かべて見物している。  
その背後で、生徒会室入り口の扉が音もなく開いた。その人物は静かに金属バットを振りかざし、  
声も立てずに一瞬のダッシュで球磨川目がけて襲い掛かった。  
グワシャッ!! 鈍い音を立てて窓枠がへし曲がった。当たっていたら即死だったに違いない。  
 
「『うわー、怖ーい!いけないよ、暴力は。話し合おうじゃないか!』」  
いつもの人を食ったような調子で、球磨川はオーバーに怯えてみせる。もちろん無傷だ。  
「ちっ、意外とええ反射神経してるやん」  
襲撃者は舌打ちしつつ、笑みを浮かべる。鍋島猫美であった。  
「『そんなことないよ。でも僕っていじめられっ子だったからさー。  
  そういう風に殺気丸出しで近づいてこられると、怖くてつい逃げちゃうんだよね』」  
屈託のない笑顔を球磨川は浮かべる。猫美は腹立たしかったが、気を取り直して再びバットを振りかざした。  
球磨川の恐怖政治が始まって、箱庭学園は地獄と化した。猫美は理不尽な『校則』に従わず姿を隠し、  
球磨川を抹殺するチャンスを虎視眈々と狙っていたのである。  
 
「そーかい、そーかい。じゃあ今度は正面から堂々といかせてもらうわ」  
例え人殺しになろうと、こいつはこの世から消さなくては……。  
猫美は渾身の力を込めて、バットを球磨川の脳天に振り下ろす。球磨川はなぜか避けない。  
もらった…!と猫美が思った瞬間、そのバットは木刀によって止められた。  
「な、何やて!?」  
自分と球磨川の間に、いつの間にか志布志飛沫が現れて木刀を受け止めていたのだ。  
 
「鍋島猫美さん、校則違反ですよ。衣服着用と直立二足歩行は厳禁だと知らないのですか?」  
さらに、背後から聞こえた声にギクリとした猫美は、ちらりと後ろを見た。蝶ヶ崎蛾々丸だった。  
(アホな!?こいつら二人、たった今校庭にいたはずやのに…!?)  
その猫美の心の内を見透かしたかのように、球磨川が説明する。  
「『驚いた?この二人を”校庭にいなかったことにした”だけなんだけどね。  
  でも大切な友達のピンチだから、二人とも喜んで駆けつけてくれたってわけさ!』」  
「はいはい、お友達お友達。人使いの荒い生徒会長様だぜ」  
「まったく、私達もいろいろと多忙なのですから、軽々しく呼ばないで下さいよ」  
ごく当たり前かのように志布志と蝶ヶ崎が相槌を打つ。猫美の背中に冷たいものが走った。  
(「大嘘憑き(オールフィクション)」とか言うたな、何でもありやんけ……こらあかんわ……)  
 
「でいっ!」  
猫美は金属バットに力を込め、志布志を押しのけると飛びずさった。さっき叩き壊した窓枠に飛び乗る。  
「三対一じゃ分が悪いわ。また日を改めて来るさかい、首を洗って待っとけや!」  
捨てゼリフを言ってはみたものの、正直勝てる気はしなかった。  
とにかくここは逃げるに限る。そう思って猫美が飛び降りようとした時、両足に激痛が走った。  
「ぐああっ!?」  
たまらず猫美は窓枠から転げ落ちた。何が起こったというのだ?  
見ると、志布志が蝶ヶ崎の足を木刀で殴りつけていた。次に志布志は肩を打ち据える。  
「ぐふっ!!」  
やはり猫美の肩に衝撃が走り、床に這いつくばった。だが実際に殴られている蝶ヶ崎の方は平然としている。  
「ま、まさか……お前のダメージが…うちに……?」  
 
「その通り。私のスキル『不慮の事故(エンカウンター)』によって、私が受けたダメージを  
 全てあなたに押し付けているのですよ」  
「『そういうことー。蛾々丸ちゃんが、さっき言ったでしょ。校則違反はいけないって。  
 だからちょっぴり荒っぽい手段で引き止めさせてもらったってわけさ!』」  
「校則違反者にはお仕置きしなくっちゃなぁ!ほら、ほら、ほら!!」  
志布志は蝶ヶ崎の肩、背中、腹、足と全身満遍なく木刀を叩き込む。  
「ぐはっ!うっ!ぎ、あっ!!」  
猫美は立ち上がることすらできず、倒れ伏して体を痙攣させるのみであった。  
手や足の見える部分は生傷で見る見る埋め尽くされ、制服もボロボロになっていく。  
「そんじゃ、とどめといくぜ!」  
志布志は、表情一つ変えない蝶ヶ崎の頭部目がけて木刀を振りかぶった。  
「や、やめ……!」  
息も絶え絶えの猫美の声など無視して、木刀が打ち下ろされる。猫美の意識はそこで途切れた。  
 
 
そして気づいた時には、裸に剥かれて宙吊りにされていたというわけであった。  
見るも哀れな惨敗である。しかし、猫美の闘志はまだ挫けていなかった。  
 
「ふん、そう言えばさんざん可愛がってくれたけど、傷は治しよったんか。お・お・き・に」  
志布志によってメッタ打ちにされた全身の怪我が、綺麗に治っている。  
大方、「大嘘憑き」で「暴行をなかったこと」にでもしたのだろう。  
「『うん、せっかく螺子で気持ちよくなってもらおうとしてるのに、傷だらけじゃ  
  集中できないかと思ってさ。満足してくれた?』」  
「けっ、そんなことやろと思ったわ。ほんまゲスなやっちゃ」  
「『ありがとう、最高の褒め言葉だよ!それに、そんなに恥ずかしがって照れ隠ししなくても、  
  味を見れば一目瞭然だしね』」  
そう言って球磨川はしゃがみこむと、猫美の足元の水たまりに指を入れ、ペロリと舐める。  
猫美の顔がひきつった。  
 
猫美の足元にできている水たまりには、全身から流れる脂汗、股間からしたたる愛液、  
そして言うまでもなく小水も混じっている。  
いかに強靭な精神で性的拷問に耐え抜いた猫美であっても、生理現象に逆らうのは不可能であり、  
この24時間の間に、こらえきれず2回失禁してしまっていた。  
その恥ずかしい液体が入り混じったものを、球磨川は美味しそうに味わう。  
「『ん〜、デリシャス!やっぱりスポーツで鍛えた人は、いい味出してるね』」  
「ど、ドアホ!変態っ!」  
猫美は思わずさっと顔を紅潮させて球磨川を罵る。こいつのペースに乗せられまいとすればするほど、  
いいように弄ばれる。人心を操作する事に関しては、球磨川は悪魔的な才能を持っていた。  
 
さらに球磨川は笑顔でさらりと言った  
「『ねえ、せっかくだから鍋島さんがおしっこするところ、見てみたいなー』」  
「アホかっ!だ、誰が見せるかっ!!」  
しかし猫美は内心では青ざめていた。普通の人間なら、1日に最低4回以上はトイレに行くものであり、  
猫美の24時間で2回の失禁は十分抵抗した内に入る。そして既に3度目の限界が近づいていたのである。  
心の内を読まれているとしか思えない。だが、こいつの前で漏らすような恥辱は絶対に避けなくては……。  
 
「『そんなこと言わないでさあ、お願いだよ!』」  
球磨川は猫美の背後に回ると、汗にまみれた両の乳房を鷲掴みにした。ゆっくりと揉みしだく。  
「くっ!……う……!」  
猫美の体がビクンと軽く痙攣する。球磨川の揉み方は実にツボを心得ていたものだった。  
責められ続けて疲弊した肉体に、新たな快感の刺激を与えてくる。全身の毛穴が広がるような感覚。  
しかし同時に、尿意をこらえている下腹部まで力が抜けてしまいそうになる。  
気を抜けば一気に漏らしてしまうだろう。猫美は下半身に力を込め直し、股間を締めた。  
だがそんな猫美の抵抗を嘲笑うがごとく、球磨川は彼女の下腹部に手を伸ばした。  
「く、はあっ!」  
クリトリスを右手の親指と人差し指でつまみ、ころころと転がす。ゾクゾクする快感が猫美を捕らえた。  
「『ほーら、我慢は毒だよ。大丈夫、生理現象なんだから恥ずかしくなんかないよ』」  
球磨川は耳元で囁きながら、秘芯をなぶり続ける。左手で乳首を愛撫するのも忘れない。  
「うっ!…い、いや……くぅ!……はっ、ああっ!!」  
もう限界だった。猫美の体がぶるっと震える。  
 
じょろじょろじょろじょろ……  
 
湯気を立てる黄金の奔流が猫美の尿口からほとばしった。猫美は涙目で顔をそむける。  
「くううっ…!」  
早く止まれ、早く止まれと念じても、もはや体がいうことを聞かなかった。  
床の上に大きな黄色い池ができてゆく。そしてようやく勢いは衰え、滝の流れは止まった。  
「く……!」  
例えようもない屈辱に、猫美は押し潰されそうになる。  
だが気力を振り絞り、彼女は自分自身に発破をかけた。  
(まだや、猫美!まだ最後のチャンスが残ってるやないか!ここで屈服してたまるかい……!)  
 
「『あー、たくさん出たねー。スッキリしたでしょ』」  
「う、うるさい……乙女に恥かかせよって……」  
猫美は消え失せそうな声を作って、弱々しく吐き捨てた。「誘いの隙」である。  
心が折れかけ、陥落しそうな素振りを見せれば、球磨川は傘にかかって攻めて来るはず……。  
その予想通り、球磨川は猫美の乳房を揉み続けながらこう囁いた。  
「『そんなこと言わないでさ、今度はもっと気持ちよくしてあげるからさ』」  
 
その言葉を待っていた。猫美は心の奥底で「よっしゃ!かかった!」と快心の叫びをあげた。  
囚われの女捕虜をさんざん嬲った挙句、男が最後に行うのは陵辱と相場が決まっている。  
しかし、球磨川が自分を犯そうとした時こそが、最大の逆転のチャンスなのだ。  
 
猫美の経験人数は軽く3桁に到達している。中学時代、自分も処女だったにも関わらず、  
阿久根高貴を逆レイプして童貞を奪ってからというもの、数々の男を食ってきた。  
しかしいかにも彼女らしいのは、単なる色情狂のヤリマンではなく、  
セックスすらもトレーニングの一環として、鍛錬していたということだ。  
どこを攻めれば男が喜ぶか、どれくらい射精を我慢できるのかなどを実戦で学び、  
男どもを手玉に取ってきた。そして今では膣圧も自在にコントロールすることもできる。  
球磨川がペニスを挿入したところを全力で締め付ければ、たちどころに脳溢血を起こすだろう。  
自分の女の武器を凶器に変える、これこそが猫美の最後の奥の手であった。  
(さあ、犯してみぃや。その汚いチンポぶちこんだ時があんたの最期や…!)  
 
しかし悲しいかな、やはり球磨川は猫美を上回る悪魔であった。  
「『ねーねー、アナルセックスってしたことある?』」  
「え?」  
「『僕も初めてなんだけどね。鍋島さんも一度してみようよ、結構いいらしいよ!』」  
最後の希望はもろくも打ち砕かれた。故意か偶然か、猫美の罠は巧みにすり抜けられたのだ。  
その上、さすがの猫美もアナルは未体験だ。肛門括約筋まではさすがに鍛えていない。  
「い、嫌っ!そんなん…嫌あっ!」  
「『もう、照れちゃって可愛いなあ!リラックスしてよ』」  
球磨川は言いながら、引き締まった猫美の尻たぶを左右に広げた。  
人の目に晒されるのを恥ずかしがるかのように、アナルがきゅっと締まる。  
 
「やめぇっ!やめぇ!嫌やあっ!!」  
完全に計画が頓挫し、無力な生贄と化した猫美は、体をよじって拒絶しようとする。  
だが首を振った勢いで背後の球磨川が一瞬視界に入った時、猫美の背筋にゾクリと寒気が走った。  
ズボンをおろした球磨川の下腹部には、思いもよらぬ隆々とした鉄塔がそびえ立っていたからだ。  
(な、何あれ……あんなデカいもんお尻に入れられたら……裂けてまう……!)  
 
「あーーーっ!嫌ぁっ!やめえ、お願いっ!!」  
パニックに陥った猫美は悲鳴を上げるが、球磨川は既に点火状態だった。  
「『そんなに喜んでくれるの?うれしいなあ。じゃ、行くよ!』」  
肉棒の先端がアナルに押し当てられる。そしてズブリと突き入れられた。  
「ぐは!…あああっ!!」  
 
焼け火箸を突き刺されたような、灼熱の痛みを猫美は感じた。  
華奢な球磨川の体には似つかわしくない、太く凶暴な逸物がアナルに没入していく。  
「痛っ!……あ、うああっ!……ぬ…抜いてぇ……!」  
未知の痛みに猫美は呻き声を上げるが、球磨川は構わずにピストン運動を開始した。  
猫美を宙吊りにしている鎖が軋んだ音を立てる。  
「くっ!……う…ううっ!………はああっ……!!」  
彼女の全身からは、またも脂汗が吹き出る。その艶やかに濡れ光る猫美の体に、  
腰を動かしながらも球磨川は愛撫の指を滑らせる。  
首筋から腋の下、乳房から脇腹、そしてクリトリスと、敏感な箇所をなぞられる度に、  
猫美の体内に苦痛とは別の感覚が生まれてきた。  
 
(な…なんやこれ……き、気持ちええっ……何でや…こんな奴に……  
 何で犯されてるのに気持ちええんや…! おかしいやろ、猫美……!!)  
 
今や、アナルの抽挿も快感に変わっていた。  
「はっ……んんっ……はうぅっ……!」  
自身の呻き声が、いつの間にか甘やかな響きを帯びていたことに気づき、猫美は愕然となる。  
(あかん!感じたらあかん!)  
しかし理性でいくら拒もうとしても、肉体はそうはいかなかった。  
丸24時間苦痛を与えられた後の、巧みな愛撫と初めてのアナルセックスという飴と鞭。  
(駄目や……気持ち良過ぎるっ!……イカされてまう……!それだけは、それだけはっ……!!)  
 
「『予想通り、君のアナルは最高だね、鍋島さん!僕もう我慢できないや、中に出すよ!』」  
球磨川の声が遠くで聞こえる。中出し?アナルの中に? やめて、そんなこと……  
猫美は最後の理性を振り絞って、歯を食いしばる。これ以上無様な姿を晒すわけにはいかない。  
だが球磨川の腰の動きが早くなり、尻穴を抉られる度に、熱いものが下腹部に込み上げる。  
「ぐぐっ…!ぎ、いいいっ………ううーっ!!」  
頭の中で何かが弾けた。それと同時に猫美の下半身がビクンと大きく痙攣し、  
透明な液が二度、三度と床の上にほとばしる。彼女は絶頂に達してしまったのだ。  
それを見届けた球磨川もニヤリと笑って、猫美の中に放出する。  
ドクン、ドクンと脈動を感じたかと思うと、直腸の中が生温かいもので満たされる。  
そして球磨川が逸物を引き抜くと、ヒクヒク動くアナルから、ドロリと大量の白濁液が流れ落ちた。  
 
「はぁっ……はぁっ……ああ……」  
とてつもない脱力感と敗北感が猫美を襲う。今までの懸命の抵抗が、全て無に帰したような気がする。  
これだけ派手にイカされたのでは、土下座して敗北宣言したにも等しかった。  
一筋の涙が猫美の頬を伝う。悔し涙など流したのはいつ以来だろうか……。  
 
だがそんな猫美に、球磨川はさらに追い討ちをかけた。  
「『あー、気持ちよかった。じゃあね、鍋島さん。出産の時は立ち会ってあげるからね』」  
「な、何言うてるん……」  
「『もちろん、君と僕との赤ちゃんのことだよ。男の子がいい、それとも女の子?楽しみだなあ』」  
「アホ…抜かせや……アナルセックスで子供ができるわけなんか……」  
「『さーて、どうかな。なんたって僕は球磨川禊だからね!』」  
猫美の全身を凄まじい悪寒が走った。そうだ、こいつは球磨川禊。常識なんか通用しない男だ。  
こいつならアナルへの射精で妊娠させることすら可能なのではないか?  
 
次の瞬間、稲妻が走るかのように、猫美の脳裏にいくつかの映像が浮かんだ。  
臨月の腹を抱え、絶望に打ちひしがれた暗い表情で産婦人科に向かう自分と、笑顔で付き添う球磨川。  
分娩台で股を広げ、産みの苦しみに顔をゆがめる自分。そしてアナルから這い出てくる赤ん坊。  
その顔は球磨川にそっくりだった…………。  
 
「ああああああっ!!嫌あああああああっ!!」  
猫美は狂ったように暴れた。手首と足首の鎖で縛られている部分をすりむいて、血が出たのも構わず暴れた。  
「誰が!誰がおのれの赤ん坊なんぞ産むかあっ!!嫌やぁっ!!」  
涙を流し、尻を振り、注ぎ込まれた精液を少しでも体外に押し出そうと、彼女は豊満な裸身をくねらせる。  
球磨川はニヤニヤしながら彼女に顔を寄せた。涙でくしゃくしゃになった猫美の顔がこわばる。  
「『でもねえ、正規の手段で妊娠すればもしかすると、僕の精子の活動を阻害できるかもしれないね。   
  アナルの方も僕の精子を駆逐できるくらい元気な人に注ぎこんでもらえば、もしかして、ね』」  
「う……う……うああああああああ!!!」  
猫美は再び泣き叫びながら暴れ始めた。球磨川は薄笑いを浮かべながら、教室を後にする。  
 
二日後。  
球磨川、志布志、蝶ヶ崎の生徒会三役は校内を巡視していた。  
そして元「三年十一組」、現「処刑年凌辱組」の教室の前を通りかかると、男子生徒の行列ができている。  
校則を遵守して、みな全裸で四つん這いだが、その顔はそれぞれ興奮を隠し切れずにいた。  
球磨川達が教室をのぞくと、そこでは猫美が数人の男を相手に乱交の真っ最中であった。  
「んっ!むぐっ!……んっ、んっ…んーっ!!」  
四つん這いの彼女は、またがった生徒に秘部を、尻を抱え込んだ生徒にアナルを貫かれながら腰を振り、  
口にペニスを咥えながら、両手でもそれぞれ1本ずつのペニスをしごいていた。5人を同時に相手しているのだ。  
懸命に口を動かしているから、くぐもった声しか出せていない。  
 
「ううっ!」「で、出るっ!」  
前後の穴を犯していた2人の生徒が同時に射精した。フェラチオされていた生徒も発射する。  
「ぷはぁっ!……ま、まだや……まだ足りひん……次、来いや!」  
口から溢れた精液が流れるのも構わずに、猫美は交替を促す。  
射精した生徒達が引っ込み、また新たな生徒が猫美の下から秘部に挿入し、もう1人がアナルに捻じ込んだ。  
口も新たなペニスを咥えると、懸命にしゃぶり始める。何かに取り憑かれたかのような乱れ様であった。  
 
「へー、たいしたもんだねえ。あの『反則王』をここまで壊すなんて、どんな手品使ったのさ?」  
「『べっつにー。ただ軽いジョークを言っただけなんだけど、真に受けちゃったみたいだね。  
  僕の”大嘘憑き”はそんな面白手品じゃないんだからさ。何でもできるわけないじゃん』」  
「まあ、球磨川さんの話術や心理誘導は、手品と言うより悪質な詐欺のようなものですからね」  
「『えー、蛾々丸ちゃん、ひどいなー』」  
エロティックにして凄惨な光景を眺めながら、三人は呑気に笑いあった。  
球磨川の子供を産みたくないという一心で、猫美は自らの首を締めたのである。  
 
猫美の目はもはや虚ろで焦点が合っていない。何が目的でこんなことをしているのかも、もう思い出せない。  
だが彼女は一心不乱に腰を振り、男を求め続ける。悲痛な叫び声が校舎に響いた。  
「まだや……まだや……もっと、もっと精液まみれにしてぇ!!誰でもええ、早く妊娠させてやああああ!!」  
 
(END)  

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