不知火の里に朝日が昇る。雀のさえずる声があちこちで響く爽やかな朝だ。  
その中の一際大きな屋敷が、獅子目言彦の住居であった。  
柔道場のように広い和室のど真ん中に、常人の3倍はあろうかという  
巨大な布団を敷き、言彦は眠っていた。  
その布団の腰の辺りが、高さ1メートルほどに盛り上がり、もぞもぞと動いている。  
朝勃ちにしてもいささか度を越した大きさだ。  
 
そしてちょうど朝七時に、言彦はぱちりと目を覚ました。  
「うむ、よく眠った」  
言彦はつぶやくと、布団を払いのける。  
その中の、股間の盛り上がりの部分から、全裸の美少女の姿が現れた。  
言彦の上にまたがった状態で、秘部には巨根が突き刺さっている。  
 
安心院なじみである。  
 
腰まで届く長い黒髪で後ろ手に縛られた安心院は、騎乗位のまま  
言彦の上で一晩中犯されていたのだった。  
「う…うう……!」  
安心院の半開きの口からは涎が垂れ、目の焦点も定まらない。  
彼女のこんな姿を見たら、球磨川禊や黒神めだかは目を疑ったであろう。  
だが、これは言彦や安心院にとっては珍しいことではない。  
5千年前に言彦に対峙し、一億回以上敗北した安心院は敗れる度に犯された。  
そして5千年ぶりに対決したが、結果は変わらなかったというだけのことである。  
 
言彦がたった今目覚めたにもかかわらず、その巨根は意思を持った生き物のように  
脈動と蠕動を続けており、さながら自動操縦で安心院を陵辱していた。  
「あっ!……あ、くぅっ……!」  
安心院の体が時々ビクンと痙攣する。断続的に上り詰めているのだ。  
快感と苦痛の繰り返しは、ある意味一方的な拷問より性質が悪い。  
そんな彼女の存在など目にも入らないように、言彦は立ち上がった。  
「く、うっ!」  
安心院は呻き声を立てた。男根は刺さったままなので逆さ吊りになる。  
しかし言彦の恐るべき逸物は安心院をぶら下げた状態で、ぐいっと屹立した。  
彼女の体が持ち上がった。手を使ってもいないのに駅弁スタイルになる。  
「はううっ!」  
そのはずみで安心院はまたイカされた。股間から愛液がだらだらと流れる。  
そんな痴態も全く目に入らない様子で言彦は着替え始めた。  
言彦にとって彼女は、無意識で肌につけている褌かパンツ程度の存在でしかなかった。  
 
 
茶の間に向かうと、そこには朝食の用意がされていた。  
和室6畳ほどの大きさの、これまた常軌を逸した大きさのちゃぶ台の上には、  
満漢全席かと思うほどの料理が並んでいる。  
不知火の里の者が召し使い代わりとして、支度しているのである。  
だがうっかり殺されてはかなわないので、呼ばれない限りは姿を見せない。  
しかし意に介さず、言彦はどっかと腰をおろす。  
「うぐっ!」  
子宮を突かれた安心院の悲鳴など聞こえぬ様子で、言彦は食事を始めた。  
掃除機で吸い込むかのような勢いで、料理を平らげてゆく。  
料理が消失するのには、3分もかからなかった。  
 
朝食を終えた言彦は、ちゃぶ台の傍らに置いてあった新聞を読み始めた。  
先程の食事並みの凄まじいスピードで、新聞の記事の内容を頭に入れてゆく。  
だが、その視線が新聞の広告欄に釘付けになって止まった。  
週刊誌の広告であった。  
 
『独占スクープ!ビーストアイドル須木奈佐木咲・決意のヌード』  
 
「げ……げげげげげげげげげ!!新しいいい!!」  
言彦は無気味な笑い声を上げた。  
「人気絶頂のアイドルが脱ぐとは!実に新しい!これは見逃すわけにはいくまい!!」  
言彦はすっくと立ち上がる。またも子宮を突かれた安心院が呻いた。  
そして言彦は脱兎のごとく走り出した。屋敷の塀を飛び越え、山を目掛けて走る。  
「うあああああっ!!」  
安心院が悲鳴を上げた。凄まじいスピードで走りながらも言彦の男根は全く硬度を失わず、  
容赦なく安心院の秘部を突きまくる。激烈なピストン運動だ。  
安心院の艶やかな黒髪が風になびき、乳房がゆさゆさと揺れる。  
さながら言彦は、安心院という美しい槍を掲げて突進する荒武者のようであった。  
「いっ!あっ!うあっ、はぐう!あああああああ!!」  
しかし安心院にして見れば、常軌を逸した陵辱行為でしかない。  
その上、”不可逆のデストロイヤー”たる言彦に与えられた感覚は、  
苦痛だろうと快感だろうと、全て持続し続けてしまうのだ。  
何度もイッてしまい、愛液が風に舞う雨粒のように飛んでいく。気が遠くなりそうだ。  
 
山を7つほど越え、50キロ以上走ったところで、言彦はとあるコンビニにたどりついた。  
不知火の里にはコンビニなどない。言彦は時々ここまで買い物に来ているのである。  
「いらっしゃいま……ひっ!?」  
バイトの青年の顔が思わずひきつる。  
鬼のような筋骨隆々の巨漢と、その腰の辺りに、どう見ても駅弁状態で結合している  
美少女の組み合わせである。驚くなと言う方が無理な話だ。  
 
言彦は青年の視線も意に介せず、雑誌コーナーでお目当ての週刊誌を手に取った。  
巻頭グラビアでは、須木奈佐木咲が全く出し惜しみすることなく、  
美しい裸身をこれでもかと言わんばかりに誇示している。  
『売れる時に売らないでどうする!これが経済動物の心意気だぜ!』  
と、彼女の直筆で挑発的な煽り文がページを彩っていた。  
 
 
(続く)  
 

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