阿久根先輩が生徒会に入って数日。当初は断固拒否したかったが、生徒会長のめだかちゃんが決めてしまった以上俺の意見など聞き入れられるはずもなく、今ではそれなりに馴染んでいる。  
……それなりに馴染んではいるだが、めだかちゃんが何処に行っても阿久根先輩が付いて来るため以前のようにめだかちゃんとなかなか二人きりになれなくなった。そのせいかここ最近フラストレーションが溜まっていた。  
「……ハァ…」  
そんなこんなで油断していたのだろう。ため息を吐きながら放課後の、人気のない学校を歩いていても後ろから近付いてくる気配に気付けなかった。  
「なんやえらく暗いなぁ。オマケに隙だらけやし。まぁそっちの方が都合いいんやけど」  
「……は?」  
とん、と首に衝撃が走り、俺の意識は吹き飛んだ。  
 
 
「う…うぅ…」  
暗闇から反転。光が差し、意識が戻ってくる。  
「お、やっと起きた?」  
「こ、こは……?」  
「ん?なんやまだ寝とるんか?見よう見まねの当て身でも意外と効くもんやなぁ。ここは道場の裏側の倉庫。普段だぁれも来ないウチの秘密の場所なんよ。ほれ、いつまでも寝とらんと早く起きぃ」  
ぺちぺちと頬を叩かれ、ようやく完全に意識を取り戻す。  
「……は?鍋島先輩?…ってなんですかこの状況!?」  
俺は椅子に座らされ、手は後ろ手に、更に胴と足もそれぞれ一緒に椅子に縛り付けられていた。  
「ようやく気付いたん?…まぁ端的に話すとウチが人吉クンを拉致ったんよ」  
「はぁ!?拉致ってなんでそんな事するんですか」  
「イヤやなぁ前に阿久根クン通して伝えたやないか。ウチは人吉クンを諦めた訳やない、って」  
「だからってなんでそれが拉致に繋がるんですか……」  
「わからん?…んー人気のない部屋に二人の男女。まぁ何が起きても不思議やないよねぇ?」  
「……ってちょっとまて!あんたまさか…!」  
今更のようにガタガタと暴れるが、しっかりと椅子に縛り付けられて動けない。  
「そのまさか、や」  
先輩はニィィと笑い、そう言うと俺のズボンのチャックを下ろし、分身を取り出した。  
「それじゃ、いただきます」  
先輩はあーんと口を開くとパクリと音が聞こえるような感じで分身を咥えた。そのまま口の中で舌で転がしてくる。  
 
「くっ!止めろ…先輩っ……!」  
「ん、ン…」  
「うぅ…ぁ……」  
「ひほひひ?ひほほひふん」  
「う、ぁ…!喋る…な…!」  
「ぷはっ…ふふっ大きくなったなぁ。ウチの口そんなに気持ちかったん?」  
「くっ…!」  
「可愛いなぁジブン。かわい過ぎて、いじめたくなってきよるわぁ」  
そう言うと再び分身を口に含み、ジュポジュポと顔を前後に動かす。  
「くっ…ぁ…」  
更に舌を絡ませ、裏筋を舐めたり、玉を揉んだり弄り倒す。与えられる快感に射精感が高まっていく。  
「ぐぅ…せん…ぱ……も…」  
「まだ射精したらだめよ」  
だが射精す直前に先輩は口を離した。  
「く…はぁ…は…ぁ…!」  
「苦しい?楽になりたい?」  
「はぁ…ゼェ…」  
「……んー…反応ないなんてつまらんなぁ……仕方ない」  
ペロリ、と裏筋を舐めると再び口の中に分身を入れる。  
「く…ぁ…」  
「ん、ん…ひほひひん?はひへひひほ」  
「ぐっ!…めだ……ごめ……ぐ、ああ…!」  
「ん!んんん!」  
ビクンと分身が跳ねると勢いよく先輩の口内に射精をする。ごくごくと先輩の喉が動いているのが分かる。  
 
「うう〜…ジブン出し過ぎちゃう?オマケにまだ元気やし。……ところで人吉クン…さっきなんて言うた?」  
「は……?」  
「覚えてへん?"めだかちゃんごめん"て言うたんやで?やっぱり人吉クンと黒神ちゃんってそういう関係?」  
「う…それは……」  
「……ちぇっ…天才っちゅうんはホンマにずるいなぁ。ウチの欲しいモンみ〜んな持っていきおる。でも」  
「せ、先輩……?」  
何やら不穏な空気が漂って来た……。  
「そんな色々持っとるんやから人吉クンくらいもらっても良いよね?」  
「ちっ!ちょっと待てぇ!」  
「イ・ヤ・や。流石にホンバンは勘弁してあげようと思うたけど、気が変わった」  
くっ、目が本気だ。  
ガタガタと思い切り暴れるが、現実は甘くない。縄は弛まず、手足はがっちりと固定されたままだ。  
まずい。とにかくまずい。どうにかしないと。  
「……さて、覚悟は出来た?」  
先輩は俺を見ながら服を脱いでそんな事を聞いてくると、上に跨がってくる。所謂対面座位という奴だ。  
「実はさっき人吉クンのを舐めてる時からあそこが疼いて我慢出来へんねん」  
ふっ、と顔を近付けて耳元でそんな事を囁いてきた。  
 
「ぶっ!んな事知るかぁ!いいから止めろ!」  
「聞く耳もたん。ほな、人吉クンいただきます」  
先輩が腰を落とすとズブズブと音を立てて分身が先輩の膣内に沈んでいく。  
「う……く…ぅ…」  
「あ、ああ…!」  
一旦奥まで落とすとそのままズチュズチュと腰を動かし始める。  
「くっ……うぁ…!」  
「……いいっ!これぇ…!!あっ…あん!」  
先輩は俺の背中に手を回して抱き締めながら、腰を更に上下させる。  
「き、気持ち…ぇええよぉ!……人吉クんんん!」  
「くぁっ!せ…せん、ぱ…や、止め……ろ…!」  
先輩の膣内は暖かく、ぎゅうぎゅうと締め付けてくる。  
「ああっ…くぅん!」  
「く…う……」  
「あはっ!人吉クンも…んっ…気持ち……アッ!…良さそうやなぁ!」  
「く…くそっ……ぐぅっ…!」  
「あん!膣内でビクビクして…!イキそうなん?…んっ、ん!」  
「う!…ぬ、抜いてくれ……先輩っ…!」  
「ええよぉ!このまま……ウチの膣内に射精してぇぇ!!」  
 
「止め…う…うぁあっ!」  
「あっ熱いのが入っ…ああああああ!!」  
遂に我慢出来ずにドクン、と先輩の膣内に欲望を吐き出す。  
「は…ハァ…はぁ…!」  
「あ、は…良かったで……人吉クン……」  
先輩が腰を引き抜くとドロリと白濁の液体が滴り落ちた。  
 
 
「じゃ、ウチは手ぇの縄だけほどいて退散させてもらうで」  
「………………」  
俺は今どよ〜ん、と沈んでいる。めだかちゃん以外とヤって、しかも膣内射精まで……うぅぅ……。  
「なんやえらく沈んどるなぁ。無理矢理が気に食わんかったんか?なんならもう一度ヤる?」  
「もう勘弁して下さい……」  
「ぷっ…アハハ!安心しい。もう拉致ったりはせぇへんよ。膣内射精した責任取って、とも言わん」  
「ならなんでこんな事をしたんですか……」  
「ん?ただ、ウチはこれくらい卑怯な手を使ってでも必ず人吉クンを手に入れるつもりっちゅうんを知っておいてもらおうかと思ってな。最初はここまでヤるつもりもなかったし」  
「…そうですか……」  
「まぁこれからもアタックするから覚悟しい。ほなまたな!」  
先輩は縄をほどいてそう言うと逃げるようにそそくさと部屋から出ていく。  
「…またな……か…」  
ハァァ、と大きくため息を吐く。無理矢理とは言え先輩とこんな事して、明日から一体めだかちゃんとどんな顔して会えばいいんだ……。  
俺は縛られたまま唯一自由になった手で頭を抱えた。  
 
 
終わり  
 

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