メモリア魔法陣 第1段階 第6戦 勝者 グリン  
 
「ふぅ……危なかった…」  
グリンは額の汗をぬぐった。  
苦戦の末の勝利だった。  
体のあちこちに打撲の痕がある。  
「帰ったらマルチーノに手当てしてもらお…」  
 
彼をここまで苦しめたのは、ただ一人の少女だった。  
「やりにくい相手だったな…」  
その少女は目の前で気を失っている。女神の三十指の一人コモレビ。  
散々傷つけられた相手だったが、憎しみは沸いてこなかった。  
むしろ感謝している。  
彼女との戦いの中で、自分自身の精神の弱さに気づき、戦う理由を決心できたから……。  
 
「……やりすぎたかな?」  
勝負とはいえ、相手は女の子だ。年齢も自分より下に違いない幼い子。  
グリンは、幼い少女に攻撃したことは勿論、手を上げたことすらなかった。  
不安が胸に浮上してくる。  
「死んでないよな……」  
強力な魔法をぶつけたとはいえ、戦った中で相手の耐久力などは把握していたので、  
相手を殺すほどの攻撃ではない……それは感じていた。  
でも万が一……。  
気になってうつ伏せに倒れているコモレビを仰向けに返す。  
 
スースー。  
 
「良かった。呼吸してる…。」  
ほっと胸を撫で下ろす。  
だが、コモレビの身体は、傷だらけで痛々しい。  
自分でやったこととはいえ、申し訳ない気持ちが頭をよぎる。  
「そういえば……」  
ふと、試合に行く前にマルチーノが持たせてくれた手当てのセットのことを思い出す。  
「ちょっと手当てしてあげたほうがいいかな…」  
突然沸いた親切心を胸に、救急箱の中から治療薬を取り出した。  
治療液を塗りたくって、コモレビの身体を手当てしていく。  
顔…肩…腕…手のひら…足先…膝…太もも………。  
「太もも!?」  
治療に夢中で気づかなかったが、コモレビのスカートをめくっているではないか。  
誰も見ていないというのに思わず顔が紅潮する。  
ドク…ドク…。  
意識してしまった瞬間から、心臓の鼓動が早まった。  
少女の肢体をまじまじと見つめたのは生まれて初めてのこと……。  
グリンも王子とはいえ年頃の少年……女性の身体に興味が無いと言えば嘘になる。  
「でも…治療しないとな…」  
治療という言葉を吐いて、よぎる好奇心を捨て去ろうとする。  
だが実際はその逆だ。好奇心が治療という言葉を利用して行為を進めようとしているだけにすぎない。  
治療…と呪文のように何度も呟きながら、そのままスカートを捲り上げていく。  
 
「!!!! ぶはぁーーーっ!」  
思わずグリンが噴き出す。  
「どどどど…どうして!?」  
目の前の状況にうろたえるグリン。  
「何で穿いてないんだよォー!!」  
思わず叫んでしまった。  
彼女の下半身には、普通は着けられているはずの下着の姿が影も形も無かった。  
理由は簡単なことだった。  
コモレビは相手のオーラを吸収し、一時的に大人の姿に変身する魔法使い。  
下着などを着けていては、変身したときに邪魔になる。  
冷静に考えれば分かる範疇だったが、焦るグリンには到底思いつかない。  
 
「で、でも、治療しなきゃな…」  
しばらくの間、迷ったが、治療という免罪符を口に、治療を再開することにした。  
顔を背け、横目で見ながら、治療薬を塗っていく。  
(……女の子の身体ってこんな風になってるんだ……)  
綺麗な色の肌。  
うっすらと生えた栗色の毛。  
線のような割れ目のすじ。  
できるだけ見ないように…と思いながらも視線は、初めて目にした女性の秘所に釘付けになっていた。  
「ココ…は、良かった…傷は無いな…」  
秘所に治療薬を塗りたくる事態は避けられた。  
安堵の中で、微かに惜しむ心がひっかかる…。  
ハッ…… ブンブンブン。  
顔を振り、自分自身のやましい気持ちを戒める。  
 
「じゃあ…次は…」  
覚悟を決めて、更にスカートを捲る。  
ローブのスタイルになっているコモレビの服は、上着もスカートも一体化している。  
そのままスカートを捲くっていくと案の定、臀部・腹部・胸部が目に飛び込んできた。  
やはりそこには下着など存在してない。  
僅かにだけ膨らんだ幼い乳房が目に入ってくる。  
「小っちゃいな…でも、この年ならこんなものなのかな…」  
目を覚ます気配の無いコモレビに対し、だんだんと大胆になっていくグリン。  
治療薬を塗ろうと、小さな膨らみに手を伸ばす。  
柔らかい……。  
それはほんの少しの膨らみだったが、しっかりとした弾力を備えていた。  
こんなに柔らかい物なんだ……。  
自分の胸板とは明らかに別物。  
さっきまで肉弾戦で戦っていたとはいえ、肉体の造りそのものからして違っている。  
自分が触れている人間が、幼くとも女性であることを改めて確認し、弾力を味わっていく。  
揉みこむように治療薬を塗っていく。  
 
「ん?」  
ふと、それまで一度も開くことの無かった少女の瞳が動いた。  
だが、目の前の裸体に夢中になるグリンは気づかない。  
少女は、気絶から立ち直った後の虚脱感もあり、自分に起きていることがまったく掴めず、動けなかった。  
だが、自分の乳房に繰り返し訪れる刺激…それが彼女に状況を理解させた。  
「うわああああ…」  
「!!」  
恐怖を帯びた悲鳴が木霊した。  
グリンはやっと少女が気絶から立ち直っていることに気づいた。  
「うわああああああああああ!」  
「ま、ま、待って!! 俺の話を聞いてくんない?」  
慌てて、説明をしようとするが、コモレビには通じない。  
「あああ!! いやあああっ!!」  
涙を浮かべ、後ずさりするコモレビ。  
今にも逃げ出そうとする彼女を押さえつけた。  
もちろん、自分の無実を証言するためだ。  
だが、それがコモレビに更に恐怖を与える行為だということが分かっていない。  
「頼む、俺の話を…」  
「お願い……それだけは………それだけは………」  
コモレビはメモリア魔法陣に臨んだ時から、死の覚悟は出来ていた。  
だが、辱めへの覚悟は頭に無かった。  
もちろん、そんなつもりはグリンには無いのだが……。  
悲愴な表情を浮かべ、恐怖に震えるコモレビ。  
「違うんだ!! 何もしてないから!!」  
「うぅ……。うあぁ……うぅ、えっぐ」  
少女の頬に大粒の涙が零れ出ていた。  
「その……なんていうか……ゴメン。」  
グリンはとっさに説明することが出来ず、一言謝った。  
「うっ……ひっく……」  
「ゴメン…本当に……」  
「うわあ…………えっぐ」  
だが、コモレビの耳には入っていないようだった。ただ嗚咽を繰り返す。  
言葉がダメなら……せめて……。  
次は、涙を拭おうとコモレビの頭を抱きかけるようにして、顔にシャツを押し付けた。  
「うあ?」  
自分の顔に押し付けられた暖かな感触。  
Tシャツ越しに心臓の音が聞こえた。小刻みな鼓動。  
それに触れ、コモレビは徐々に落ち着きを取り戻す。  
「ごめん…そんなつもりじゃ無くて…ほら……怪我させたじゃんか、俺。  
 だから、治療してやろうと……」  
 
くんくん…。  
コモレビが鼻を鳴らした。  
確かに自分の身体のあちこちからは治療薬の臭いが漂っている。  
コモレビは、自分の早とちりである可能性を少しずつ受け入れていた。  
「そう………なの?」  
「ははははは…そうだよ…」  
乾いた笑いだった。最初は確かにそうだった…でも、途中からは……。  
「あたしは、てっきり、陵辱されるんじゃないかと……」  
「ははは…そんなことないよ…」  
乾いた笑いは続く。  
「そうですよね……。  
 あなたが真っ直ぐで素直な人というのは戦いの中で分かっていましたから。」  
「そっか、サンキュー。」  
グリンはニヤッと歯を覗かせて笑顔を見せる。  
どうやら理解してもらえたようで、ひと安心……。  
「でも、本心じゃない……ですよね。」  
「えっ!?」  
思わず目を見開いてしまった。  
自分の心が見透かされたことに思わず動揺する。  
「どどどどどうして!?」  
「それくらい、あたしにだって分かります。  
 どう思ったら、男性がココを固くするかくらい…。」  
コモレビが視線をグリンの股間に向ける。ズボンの上からでも良く分かるほどそこは膨張していた。  
「あ、こ、これは……。その……。」  
かあっと頬が熱くなった。グリン自身からは見えないが、顔色も真っ赤だ。  
「ふふっ。グリン王子も男の人なんですね。  
 あたしの身体に興味があったんですか?」  
 
コモレビが笑顔を覗かせる。  
この子、こんな可愛い笑顔ができるんだ……。  
 
「あっ!」  
突然グリンが叫んだ。  
「ごめん。服脱がせちゃってたから。その…着ていいよ。」  
思えば、下半身はローブが捲れあがって丸見えだ。  
全裸に近い少女を気遣い、照れながら背中を向ける。  
「もう良いなら、言って。そしたら振り向くから。」  
「うん。分かった…。」  
グリンの背後から衣服を身に着ける音がした。  
ぎゅっと目を瞑る。  
今すぐ振り返って一糸纏わぬ姿を見つめたい…そんな衝動に耐える。  
「もう、いいよ。」  
ほんの数秒だったが、グリンの中では何十分も経過しているような感覚だった。  
「オッケー。」  
にこやかに振り向いたグリン。だが、その笑みは一瞬にして凍りついた。  
 
「どどどど…どうして!?」  
目の前の状況にうろたえるグリン。  
「何で全部脱いでるんだよォー!!」  
服を着せたつもりが、コモレビはローブを全て脱ぎ捨てた姿になっていた。  
コモレビはグリンの動揺に笑顔で返すと一言告げた。  
「あたしも…グリン王子…あなたに興味があるんです。」  
 
 
俺ってロリコンなのかな……?  
何も身に纏っていない少女の姿に心臓の音がバクバクと鳴っていた。  
思わず生唾を飲みこむ。  
早くその肌に触れてみたい…。  
その願いとは裏腹に、足は根をはったように動かなかった。  
いや、足だけではない。身体全体が動かない。  
石にでもなってしまったかのように。  
「では、お邪魔しますね。」  
コモレビの落ち着いた声。その言葉と同時にコモレビが歩む。  
一歩一歩進むごとに二人の距離が縮んでいった。  
2メートル……1メートル……50センチ……30センチ……。  
やがて、二人の距離はゼロになる。  
身動きひとつとれないグリンをコモレビがぎゅっと抱きしめた。  
肌と肌が触れ合い、互いの鼓動が聞こえてくる。  
「その……緊張してますか?」  
「あはは、んなことないって。」  
あからさまな強がり。  
「そうですか、良かった。」  
コモレビにも、強がる様子が手に取るように分かったが、敢えてグリンの口車に乗ってみせた。  
「………」  
少しの間沈黙が流れた。  
静寂に包まれた中、二人の呼吸と鼓動の音だけが響いていた。  
 
コモレビは一呼吸置くと、グリンのズボンに手をかける。  
「お…おい…。」  
「シャツは自分で脱いでくださいね…。  
 あたしじゃ脱がせられませんから……。」  
「え? あ、ああ……」  
ゆっくりとグリンのズボンのファスナーを下げるコモレビ。  
グリンはそれを見て、慌ててTシャツを脱ぎ捨てる。  
コモレビはズボンとパンツを一緒にして擦り下ろす。  
固く、大きくなった肉棒が姿を見せた。  
「大きいですね……」  
そそり立った肉棒にそっと手をかける。  
「え? そうかな?」  
「えへ…」  
コモレビは照れ笑いすると、その肉棒を軽く握り締め前後させた。  
うわ……何だこれ…………すっげ…気持ちいい……。  
かつて感じたことも無いような快感に思わず身震いする。  
コモレビには、グリンの悶える表情が面白くて仕方ない。  
肉棒を前後させるスピードを更に早くした。  
「うはっ」  
気持ち良さに思わず声が漏れた。  
 
「気持ちいいんですね。 じゃあ……」  
コモレビは、スッとしゃがみ込むと、その肉棒の先にそっとキスする。  
「あっ…」  
そして、グリンの顔を見つめながら、口に含んだ。  
「ああっ!」  
突然訪れた口内の粘膜の刺激に更に悶絶するグリン。  
「ほれはほうれふは?(これはどうですか?)」  
コモレビは口内の肉棒を舌で刺激しながら、唇を前後させる。  
くちゅ…くちゅ…。  
ああ……やっべ……気持ちよすぎる……。  
体中の力が全て抜き取られている感じだった。  
快感の波が次々に押し寄せてくる。  
これほど甘い快感は産まれて初めての経験だ。  
コモレビは、グリンの顔を覗き込み、その気持ちよさそうな表情に満足すると、  
更に唇の動きを早めた。  
「あ……ダメだ……これ以上は!!」  
グリンが制止しようとするが、コモレビは動きをやめようとしない。  
それどころか、肉棒の下についた袋に指を這わせ、更なる刺激を与えていく。  
くちゅ…くちゅ…くちゅ。  
「ホントに……これ以上は……」  
押し寄せてくる快感。  
「ダメだ……から……」  
訴えがどんどんと力なくなっていく。  
「………」  
最後には、口をパクパクさせるだけになってしまった。  
そんなグリンを見て、幼さと淫靡さを兼ね合わせた笑顔を見せるコモレビ。  
口を動かしながら、舌を絡める。  
くちゅくちゅくちゅ。  
グリンの肉棒がビクッと震えた。  
「あああッ!射精る!!」  
「!!」  
ドプッ!  
グリンの肉棒がコモレビの口の中に精液を放った。  
思わず口から肉棒を離すコモレビだったが、その勢いは止まらない。  
ドプッドプッ!  
逃げたコモレビの顔をも汚した。  
「はあっ……はあっ……」  
ひとしきり精液を放つと、グリンは我に返った。  
大量の精液がコモレビの顔を伝っている。  
そして、唇の端からも唾液と混ざった白い液体が零れていた。  
「ゴメン……。あまりにも気持ちよくて……」  
かがみこんでコモレビに謝罪する。  
コモレビは口内の精液をコクンと飲み干す。  
「そ、そんな…。飲まなくても!!」  
「こちらこそゴメンナサイ……。  
 すごい量だったから……思わず引いちゃいました……」  
 
「あ、救急箱にティッシュが入ってたっけ。  
 ティッシュ…ティッシュ……」  
ティッシュを探すグリン。  
その背中に暖かい物が押し付けられた。  
「えっ?」  
思わず振り向くグリン。  
振り向いた唇に唇が押し当てられる。  
柔らかな感触。  
キス…………?  
唇が触れ合うだけの軽い口付け。  
「順番……逆になっちゃいました。」  
先ほど自分の精液を放った口だというのに、ほのかに甘い香りがした。  
「このままで……いいですか?」  
コモレビは自分の顔についた精液を指でぬぐって綺麗にする。  
グリンの肉棒はさっき射精したというのに固さは全く衰えていなかった。  
グリンは、反射的に頷いた。  
幼い顔に艶やかな表情。  
思わず引き寄せ、抱きしめてしまっていた。  
本能が身体を動かしていた。無言でコモレビを押し倒す。  
「あっ……」  
突然のグリンの行動に戸惑うコモレビ。  
グリンには、性的な経験こそ無かったが、一人の男性として、それらしい知識は身につけている。  
この続き……何をするのかは、分かっている。  
いきりたった肉棒を手にコモレビの秘所に挿入しようとする。  
確か…こうやって……。  
だが、哀しきかな、生半可な知識のため、膣の場所が把握できておらず、思うように挿入出来ない。  
……あれ?……あれ?  
焦れば焦るほど上手くいかない。自分が情けなくなっていく。  
「あたしに…任せてください……」  
そう告げると、コモレビは、静かに目を閉じた。  
「え? あっ!」  
グリンの目の前でコモレビが姿を変えていく。  
身長はグリンを追い越し、顔から幼さが抜け端正な顔立ちに変わる。  
乳房もあっという間に膨らみ豊満な乳房に変わる。  
ウエストのくびれもはっきりとした形状に。  
「グリン王子…あなたの不安な心を吸収させてもらいました…。」  
気づけば、さっきまでの不安・焦燥感・劣等感・悲愴感……そういった心の乱れが収まっている。  
これが、「人間の負の感情を吸収して自身を成長した姿に変換する」彼女の魔法。  
マテリアルパズル「オーライーター」。  
 
「勝手に魔法を使ってごめんなさい。  
 でも、成長した姿の方が、膣も広がって挿れやすいでしょうから……。  
 イヤでしたか?」  
「あ……いや。  
 どっちも同じコモレビだから……。」  
きょとんと見つめるコモレビ。  
「あれ? 俺…変なこと言ったっけ?」  
その顔に、逆に面食らう。  
「だって………。  
 あたしの名前……呼んでくれたから……。」  
「そういえば……。」  
気づかなかった……。  
ここまで行為を進めているというのに、その中で相手の名前すら呼んでない。  
「本当に順番が滅茶苦茶なのね。」  
「はは、ホントだ。」  
二人そろってクスクスと笑う。  
さっきまでの張り詰めた空気は、どこかに消え失せていた。  
「ありがとう。 じゃあ、あたしがリードするから…」  
成長した姿になったコモレビが、グリンの肉棒を軽く握る。  
その感触だけで快感が生まれ、肉棒がビクンと震えた。  
コモレビは、今にも暴れだしそうなそれを押さえつけ、膣にあてがう。  
「んっ……」  
肉棒が挿入口に触れると、コモレビも小さくあえぎ声を漏らした。  
表情に艶っぽさが滲みでている。  
コモレビも気持ちいいのかな………?  
膣の入り口は肉棒の先からでも分かるほどしっとりと濡れていた。  
「そのまま腰を突き出して…。」  
「ああ…」  
コモレビに言われるがままに腰を突き出す。  
ぬるっ…という感触とともに肉棒が膣内に収められていく。  
「ふああ…」  
「んぅ……」  
二人が同時に官能の吐息を漏らした。  
うわァ……何だよコレ。さっきの口より数倍気持ちいい……。  
ぬるぬるしてて……締まってて……。  
挿入して間もないというのに、射精感を感じるほど激しい刺激が脳に入り込んできた。  
これが擦れたら……どんだけ……気持ちいいんだろ……。  
たまらず、肉棒を前後させてみる。  
「はぁん!」  
「うあっ!」  
コモレビが甲高い声を上げた。  
聞いたことの無い声と膣内の気持ちよさにグリンも思わず叫んでしまう。  
 
やば……コレ……気持ちよすぎる………。  
さっきの口も良かったけど……、それ以上だ……。  
今にも射精してしまいそうな刺激が頭を巡る。  
激しすぎる快感に動きを止めようとしたが、グリンの理性は、身体を押さえつけられない。  
腰を前後させ、コモレビの膣内を貪る。  
「ああ!」  
コモレビもグリンの動きに感じているようだ。一際艶やかなあえぎ声を放つ。  
「はぁ……コモレビ…。気持ち……いいの?」  
「あん……うん……いいよ。グリン王子は?」  
「俺も……すっげ……気持ちいい……」  
グリンは更にコモレビを蹂躙しようと腰の動きを早める。  
一気に脳内に快感が入り込んでくる。  
「うああっ!」  
グリンの脳が爆発する。  
ダメだ……出るっ……。  
「あああっ!」  
唸るような声と同時に肉棒から大量の精液が暴発して膣内に流れ出る。  
「あっ……」  
コモレビもそれに気づいたようだった。  
グリンは、ハッと我に返り、肉棒を引き抜こうとする。  
しかし、コモレビがグリンをギュッと抱きしめ、その動きを封じ込めた。  
「ああっ…」  
膣内に溢れ返る精液。  
最後の一滴まで、コモレビの中に放ち終えると、グリンはそのままコモレビに倒れんだ。  
「はぁ…はぁ…」  
大きく息を吸い込むうちに、冷静になっていく。  
そして、自分のしでかした行為の重大性を認知する。  
「あ……。その……。ごめん……気持ちよすぎて……我慢できな」  
謝罪の言葉を放つグリンの口がコモレビの唇で塞がれた。  
唇の間からコモレビの舌が入り込んでくる。  
奥に逃げようとするグリンの舌を捕らえ弄ぶ。  
「んぐっ…」  
コモレビは、ディープキスを続けながら体勢を変え、グリンの上になる。  
そして、グリンの口内の隅々まで舐め尽くすと、ようやくコモレビは唇を離した。  
 
「グリン王子のだったら……あたしは平気だから……。」  
「えっ?」  
意味深な言葉だったが、その真意がつかめず思わず聞き返してしまった。  
コモレビはそれに応えることなく、にこっと笑うと、グリンの肉棒が入ったままになっている秘所に手を当てた。  
そこには、グリンの肉棒を伝って、精液と愛液の混合液が流れ出ていた。  
「いっぱい……出たのね…」  
「そりゃあ……すっげ…気持ちよかったから……」  
「それにまだ……固い……」  
コモレビの言葉の通り、グリンの肉棒は二度精を放ちながらも、固さを維持し続けている。  
「今度は、あたしも最後まで……」  
「うん……」  
グリンはコモレビを抱きしめながら、上に乗ると、刺さった肉棒を前後させた。  
再び快感が生じる。  
だが、二度射精したこともあって、快感に耐性が備わっていた。  
射精感に苦しむことなく、その快感を楽しむ。  
「ふああっ」  
コモレビの淫らなあえぎ声が木霊する。  
コモレビも感じてる……。  
その声が、またグリンを高揚させた。  
そして、徐々に腰を動かす行為に夢中になっていく。  
時には激しく、優しく……緩急を織り交ぜて、コモレビの膣内を味わい尽くす。  
「ねぇ……。胸も…触って……。」  
コモレビがグリンの手を取り、乳房に導く。  
魔法を使う前は、ほんの少しの膨らみだったそこは、今でははちきれんばかりに膨張していた。  
乳房を捏ねるように揉みしだき、それに付いている突起を口に含んでみる。  
更に舌の上で転がす。  
「あふぅ……イイよ…それ。」  
ねぶるうちに、突起は固さを増してくる。  
乳房に没頭しながらも、腰は動かし続けた。  
「だめ……そんなに……されたら……。  
 あたし……。」  
「あぁ…俺も気持ちいい……」  
「あたし……もうイキそう……」  
「うん、分かった。」  
コモレビの言葉を確認すると、グリンは腰を動かすピッチを早めた。  
「はああああっ……」  
それに合わせてコモレビがよがり狂う。  
 
「あはぁっ…ダメ…もうダメなの!!」  
激しさを増す運動に、グリンにも昂ぶりが訪れる。  
「あぁ…俺も……出そうだ。」  
「はぁ……うん……」  
コモレビの瞳が虚ろになっていく。口が開いたままになり、唾液が漏れる。  
「あああああぅ! 来るっ!!!」  
コモレビがグリンの身体をギュッと抱え込んだ。  
「あああああああぁぁぁぁぁっ!」  
そして、ビクビクっと身体を奮わせ、絶頂に達する。  
同時に膣が急激に締まり、グリンの肉棒を一層激しく絞り込む。  
「あああぁっ!!」  
その刺激に耐えられず、グリンも精液をコモレビの中に放出した。  
びゅくっびゅくっ。  
三度目の射精。  
それでいながら、勢いも量も衰えてはいなかった。  
 
「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」  
二人の荒い呼吸が混じる中、コモレビの身体が空気が抜けたように縮んでいく。  
彼女の魔法が解けたようだ。  
「気持ち……良かったですか?」  
「ああ…………ホントに良かった……」  
「ふふっ……嬉しい。あたしも凄く気持ちよかったです。  
 じゃあ……ソレ……抜いて下さい。」  
気づけば、膣に収められたままの肉棒に強烈な圧迫感が押し寄せている。  
コモレビの魔法が解け、彼女が幼い姿に戻ったのと同時に膣の大きさも小さくなっていた。  
「…………」  
「グリン王子?」  
コモレビの要望に、無言になるグリン。  
「グリン王子!?」  
そして、問いかけるコモレビを抱き締めた。  
「えっ!? グリン王子!?」  
「ゴメン……。このまま……。もう一度……いいかな?」  
「そ、そんな……。もう充分……。まだ満足できないんですか?」  
「ああ……うん……。」  
「そんな、これ以じょ…はぁぁぁっ!」  
コモレビの言葉を遮り、腰を突き動かすグリン。  
膣が狭まったために、先ほどよりも強い刺激を感じる。  
「すっげ……締まってる……」  
「はぁっん!だって、それは……小さくなってるから……ああぁぁっ!!」  
コモレビを抱きしめたまま、肉棒を前後させていく。  
 
「んはぁっ……そんなに……欲求が……」  
「違うんだ!!」  
グリンの動きが止まった。  
「え?」  
「コモレビ……だから……。コモレビだからなんだ…。」  
「そんなことは………ありません。  
 それに……今のあたしじゃ胸も無いし…子供っぽい顔だし……」  
「そんなこと関係ない!!さっきも言ったじゃんか!  
 どっちもコモレビだから!!」  
「違います!グリン王…」  
動くコモレビの唇を捕らえるグリンの唇。  
舌を滑り込ませ、先ほどのコモレビのディープキスの仕返しとばかりに、口内を弄り尽していく。  
ひとしきりコモレビの口内を貪ると、舌を戻し、軽くキスをして唇を離した。  
「コモレビ、頼みがあるんだ……」  
「頼み…?」  
「王子はいらないから……グリン……って呼んでくれよ。」  
「えっ?」  
「お願いだから……。」  
「そんな…王子は…王子で…」  
「キミを……好きになったんだ……」  
「ちょ、ちょっと、どういうこと?」  
「だから……その通りだよ」  
「何を…言って……。あなたはメモリア国の王子で……。  
 あたしは…それに敵対する女神の三十指で……。」  
「いいんだよ。そんなこと関係あるもんか。  
 コモレビは、俺のこと……キライなのか?」  
「そんなことは…………」  
返答に困り、思わず黙り込んでしまうコモレビ。  
だが沈黙はコモレビの甘美な声によって破られる。  
「あぁぅっ」  
グリンが腰のスライドを再開させていた。  
「はぁぁっ……ダメぇぇ…………。  
 普段のあたしだと……キツすぎて……感じすぎるから…はぁぁんっ!」  
「俺も、さっきより……キツくて…気持ちいいよ…」  
「ダメ…ホントに…はぁっ!気持ち良過ぎる…」  
「コモレビ……コモレビィいい!」  
「はぁっ……グリン…おう……じ…」  
「コモレビ!!……コモレビ!!」  
「はぁああ…グリン……グリン!!」  
「コモレビっ!好きだ!コモレビーーーーっ!」  
「グリンっ!! ああっ! グリ…ンっ…」  
呼んでいなかった分を取り戻すように、その名前を連呼するグリン。  
コモレビもそれに答えるようにグリンの名を呼んでいた。  
 
グリンは腰を動かしながら、小ぶりの胸を優しく揉んでいく。  
「んはあっ」  
指先で小さな乳首を摘み上げると、コモレビが更に可愛らしい吐息を漏らした。  
「もう……ダメ……」  
コモレビの顔が紅く染まり、絶頂が近いことを知らせる。  
「俺も……イクよ……」  
四度目の射精へ向け、グリンも叩きつけるように肉棒を差し込む。  
「ひゃぁぁっ……はぁぁっ……」  
何度となく軽い絶頂がコモレビの身体を突き抜けていた。  
その度に、ただでさえ狭い膣内が更に圧迫される。  
それがグリンを更なる高みに連れて行く。  
「コモレビ……イクよ!!」  
「うん……あたしもぉっ!」  
グリンの身体がカッと熱くなる。  
無意識のうちにコモレビを抱きしめ、唇を合わせていた。  
「あふぅっ!」  
グリンが、子宮に到達するほど深くまで差し入れる。  
「グリン!!」「コモレビ!!」  
お互いの名を叫んだ。それと同時に二人は絶頂に達した。  
「あああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」  
コモレビは身体を痙攣したように奮わせ、グリンも小さな膣の中に四度目の精液を放っていた。  
 
 
エピローグ  
 
「……コモレビ……。やり過ぎちゃった?」  
「ううん。平気。  
 それよりも……ありがとう。」  
「え?」  
思わぬ御礼に聞き返してしまうグリン。  
「こんなあたしでも好きになってくれて……」  
「ああ……」  
「あたしも好きです。グリンおう……グリンが」  
「はは、すげェじゃん、両想いだよ。  
 晴れて恋人同士ってわけだな。」  
「それは…無理です。」  
「えっ?何で!?」  
「あたしは…女神様に仕える三十指。  
 女神様のために死ぬのが運命だから……」  
「そんなこと関係ないじゃん!」  
「でも、あたしは……」  
「じゃあ、俺、決めた!」  
「?」  
「俺がその女神を倒して……コモレビに掛けられた呪縛を解いてやるよ!  
 ははは。元々、友達のために女神は倒すつもりだったんだけどな。  
 理由が1つ増えた。」  
「そんなこと……」  
「いいじゃんかよ。そしたら晴れて、コモレビを恋人にするから。」  
「…………」  
「だから、死んだりしないでくれよ。  
 俺も………絶対に女神を倒して帰ってくるから。」  
「………うん……」  
いつの間にかコモレビの頬に涙が伝っていた。  
グリンは、それをシャツの袖で拭取る。  
「はああ〜〜。そろそろ帰るかなー。  
 なかなか帰ってこないから、オヤジ達も心配してるだろーしなァ。」  
岸から見える自分の住む城を見ながらつぶやく。  
「あ………その………。ねぇ……グリン。」  
ギュッとグリンのシャツの袖をつかむコモレビ。  
「どした?」  
「……もうちょっとだけ……二人でいたいです……。」  
もじもじと訴えかけるコモレビ。  
その姿がたまらなく愛しい。  
「うん。いいよ………。」  
コモレビの肩を引き寄せ、そっと腕を組んだ。  
空には星空が輝いていた。  
 
 
終わり  
 

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