〜日常の性活・大人への一歩  
 
13歳にして重い罪を負わされた少女がいた。大切な妹も、家族も、  
友人も、故郷も、全てを失った。彼女は同じく生き残った二人とともに、  
愛する人たちの死を、見たのだ。そしてその代償として、不老不死を得た。  
そう、彼らは永遠の罪を得たのだ。  
とはいえ彼らももとは普通の人間である。あの時まで、幸せに暮らしていたのだ。  
いや、今だって人間の感情を失ってはいない。その証拠に、彼らは愛を  
感ずることができるのだ。それは、彼らに残された数少ない幸せだった。  
 
思春期にある少女、アクアは、近頃異性への関心が芽生えてきたようだ。  
当然のことである。アクアは男性である仲間、ティトォにいろいろと  
聞きたいことがあった。ただ、アクアは非常に繊細で、気の弱いところが  
あった。だからいつも、ティトォに話しかけようとしてはためらった。  
そんなアクアの気持ちを、ティトォは推し量ることができた。  
「アクア、最近何か悩んでることでもあるのかい?何でも言ってごらんよ。」  
ティトォは優しく声をかけた。  
「え、な、なんでもないよ。ちょっと考えごとしてただけだよ。」  
「その考えごとっていうのが、つまり悩みなんだろ?気にしなくてもいいから  
全部僕に話してごらんよ。」  
「…。」  
アクアは何やら恥ずかしそうな顔をした。少し黙り込んで、ようやく声を出した。  
「ティトォは、その、彼女とかっていたの?」  
「え?い、いや、いなかったけど。」  
「ああ、そう、うん、わかった…。」  
「急にそんなこと、どうしたんだい?」  
アクアは自分のした突拍子もない質問に、言葉が続かなくなった。  
下を向いてほんのり顔を赤らめているアクアを見て、  
「僕になら、悩みを打ち明けてくれてもいいだろ?これからもずっと一緒なんだし。」  
そう言うティトォがとても親切に思えて、アクアはなんでもなかったで  
済ませるのも悪い気がした。  
「ティトォなら、その、女の人のこととか聞いても、何か知ってると思って…。」  
 
「そのね、実はあたし最近…。」  
自分の口から発せられる言葉にますます顔を赤くするアクアの様子を見て、  
ティトォも大体のことを察した。ティトォだってそんなこと面と向かって  
話すのは照れくさいことだが、アクアが真剣に悩んでいるのを見ると  
そうもいられない。アクアの肩に手を置いて、目線を同じにした。  
「アクア、僕もちゃんと答えられるか分からないけど、性の悩みを一人で  
抱え込むのは良くないよ。恥ずかしくないから、ほら。」  
ティトォは全てお見通しだったようだ。アクアは少し勇気付けられて、  
「あたしね、ときどき身体が急に熱くなって、心臓がばくばくして、  
なんだかちょっといい気持ちになっちゃう時があるんだけど、やっぱり  
それっておかしいよね?」  
「おかしくなんかないよ。女の子なんだから、当然のことなんだよ。」  
「…そうなの?でも、この前ちょっとさわってみたら、その、なんか  
べとべとした水が出てて、で、さわると余計に気持ち良くなっちゃうんだ。」  
さすがにティトォも答えにくい内容だが、ティトォだって男だし、それなりの  
知識はある。心配するアクアを安心させてあげたかった。  
「大丈夫だよ、アクア。その、恋愛感情の始まりみたいなもんさ。アクアも  
思春期なんだから。」  
「恋愛感情?ってことは、やっぱりえっちなことなの…?」  
また顔を紅潮させ、アクアはうつむいてしまった。  
「あ、ああそうじゃなくて、えーと、男の僕でもあるし、自然なことなんだよ。」  
「…ティトォもあたしみたいになっちゃうの?」  
だんだん話がティトォの思った方向とはずれてゆく。恐らくアクアは純粋に  
悩んでいるのだが、ちょっとばかり知識のあるティトォとどうもすれ違う  
ところがあるようだ。ティトォも返事に困る。  
 
「ティトォがよかったら、ちょっと教えて。その、どうなっちゃうか。」  
アクアの質問は、心の奥で何らかの関心があるからなのか、それはわからないが、  
アクアの様子は、まさに思春期の、大人への一歩を踏み出したかのように、  
色気があり、ティトォも心臓がどきどきしだした。  
「分かったよ、アクア。じゃあちょっとだけ、一緒に、その、さ?」  
自分が何を言ったか、ティトォも頭の中が真っ白になってよくわからない。  
ただ一緒に座ってゆっくり話し合おうとしただけなのだが。  
「え?そ、そんな…。恥ずかしいよ、ティトォ。」  
アクアはそのように捉えたらしい。ティトォも言い直そうかと思ったが、  
雰囲気で良い言葉がすぐには出なかった。  
「あ、アクア、そうじゃなくて、その、ここでゆっくり…。」  
「でも、ティトォなら大丈夫かも。ティトォ優しいし、それにティトォと  
話してるとなんかどきどきしてくるもん。」  
ティトォを見つめる純粋な瞳はなんとも初々しく、きれいで、女性的だった。  
アクアは、突然の申し出に戸惑いつつも、ティトォなら安心して身を  
委ねられると思ったのか。昔からの仲だし、アクアはほとんど無知であるし、  
アクアの気づいていないところでアクア自身駆り立てられたのかもしれない。  
ティトォも年頃の男である。女性が自分に向かって好意を示してくれば  
それなりの好奇心というものが出てこよう。  
とにもかくにも、二人は内に潜む恋愛感情によって確実に引き寄せられ、  
気がつくともう引き返せない状況になっていた。  
プリセラは今いない。夢の樹に、二人だけの空間ができた。  
 
「一緒に、見せ合いっこ…するんだよね?…ティトォ先に見せてよ。」  
とんだ勘違いによる雰囲気に、ティトォも引き下がることはできない。  
少し間があったが、覚悟を決めたようだ。  
「んんじゃあ、見せてあげるよ。」  
そう言って自らの服を下ろした。  
照れてはいるが、思いのほかアクアは真剣にティトォのを見つめていて、  
例のことをアクアに教える準備は早々に済んだ。  
「ここを、こうやってこすったりすると、僕もアクアみたいに  
気持ちよくなったりするんだよ。」  
「すごい…こんなに大きくなっちゃうんだ。」  
「どうだい?これで悩みも解けたろ?」  
「でも、あたし何もしなくてもあそこが濡れてきちゃうことあるよ?  
やっぱりおかしいよ。」  
「そんなに心配なら、ちょっと見せてごらんよ。」  
そういいながらさすがにティトォは今の発言を取り消そうとしたが、  
「ティトォも見せてくれたし、見せ合いっこっていう約束だし、じゃあ…。」  
このままではいけないと思いつつも、ティトォは何かに駆られて  
制止の手を止めてしまった。  
そのときティトォは紛れもなく、アクアに性的欲求を抱いていた。  
「どうやってティトォみたいになるの?」  
「ああえっと、それはだね…。」  
恐る恐るアクアに触れるティトォ。あまり見るのも良くないだろうと  
目をそらそうとするが、やはり男の性だろうか、どうしても目がそちらに  
いってしまう。  
 
「ここをね、こう…ちょっとここに座ってごらん。」  
アクアを脚の上で向き合うように座らせたのはいいが、なにぶん格好がまずかった。  
二人とも下半身は丸出しである。そうしてアクアに「講義」をするのだ。  
「やっぱり恥ずかしいよ。でも、なんか、気持ちよくなってきた。あのときと  
同じ…。ティトォ、ここ、すごく大きくなってるよ?」  
「アクア…。」  
ティトォの手にアクアの液体がわずかに絡む。  
しばらく無言の時が流れる。  
「…気持ち良いかい?アクア。」  
「うん…できればもっと、続けて欲しいな。」  
これは明らかに性的な交わりを行っている状態である。ティトォは  
そのことを認識していた。まずいことだと思った。だが、やめられなかった。  
アクアはそのような認識は恐らく持っていない。しかし、本能というものが  
人間にはあるのだろう。その点で二人は共通した。  
「ねえ、どうしてこんなふうになっちゃうんだろ。」  
「好きだと、思うからさ。」  
「じゃああたし、ティトォのこと…。ティトォはどうなの?」  
「僕も、アクアと同じだよ。」  
「好き…なの?」  
「ああ…。」  
二人はもう少し先に進むことにした。人生で、それは大人になった証である。  
 
「へへ、気持ちいいな…。」  
アクアにしてみればちょっとした大人の遊びだったのかもしれない。しかし、  
ティトォにとってアクアは紛れもない、性の対象であった。  
不意にアクアが身を揺すり、偶然ティトォのそれに触れた。  
それを見てアクアが言った。  
「ねえ、あたしだけじゃ悪いよ。ティトォにもやってあげる。どうすればいい?」  
「え、そうかい?じゃあ…。」  
ティトォが簡単に手ほどきをするとアクアは素直にそれを実行した。  
「ティトォ、おっきいね。」  
初めて触れる異性。不安と好奇心と、こみ上げる熱い気持ちがアクアの手を動かす。  
慣れない手つきながらもその小さな手による愛撫はティトォの感情を瞬く間に  
高まらせた。  
「上手だよ、アクア。僕も気持ち良くなってきたよ。」  
ティトォは感情を抑え切れなかった。  
「アクア、いっそのこと、服も全部脱いじゃおうか?」  
照れるアクアだったが、ティトォは半ば強引にアクアの服を脱がせようとした。  
「やだ〜、ティトォのえっちぃ!」  
「大丈夫だよ、僕も一緒に脱ぐから。」  
「一緒にだよ、うそだったら怒るからね。」  
アクアは後ろを向いて着衣を全て取り払った。  
 
「アクア、こっち向いてごらん。」  
「ティトォもほんとに脱いだ?」  
さっきだって見せて触らせていたのだが、全裸になると余計に羞恥心が芽生えるらしい。  
両手で大事なところを軽く隠している。  
「ど、どうするの?」  
「さっきの続きさ。」  
いよいよティトォの興奮は冷めやらない。  
「そこに寝てごらん。…そうそう、それでちょっと脚を開いてみて。」  
「こ、こう?」  
ティトォはあらためてアクアの身体を眺めた。  
子どもの体つきにほんのりと大人の兆候を見せ、肌は透き通るように滑らかで、  
無駄なものなどどこにもない。いや、一箇所だけ、ちょうどアクアが手で覆っている  
部分だけ、かわいらしいものが付いている。かざりのようなそれはなんの邪魔者でもなく、  
むしろティトォの性欲を駆り立てるものだった。  
さらに手でアクアの脚を広げ、ついに局部へと目を遣った。  
細い脚の根元に位置するアクアの女性器は、実に健康的で若々しく、  
汚れの一つも知らない状態であった。  
「そんなに見ちゃやっぱり恥ずかしいよ…。」  
アクアの声で我にかえったティトォ。  
「ああごめんごめん。さっきの続きだね。」  
だが男なら誰でも惹かれるその光景にティトォは平静を保てない。  
「すぐにまた気持ち良くなるよ。」  
ティトォはアクアの秘部に顔をうずめた。  
「そこ、汚いよ?ティトォ。」  
「心配ないよ、アクアはきれい好きだしさ。すごく、かわいいよ…。」  
ティトォが顔をうずめたまま、再び静穏な一時が流れる。  
 
先ほどの感覚がアクアにも残っていて、静穏な空間も次第にいやらしい音で  
満たされてゆく。  
ティトォがそこを撫で、舌で愛すたびに、アクアの感覚器官に血が通い、  
熱を帯び、快楽が分泌される。その機能は13歳の身体にもう備わっているのである。  
「さっきより気持ちいいよ。でも恥ずかしいよ。」  
「恥ずかしいから余計に気持ちが良いんだろ?」  
少しだけ指を入れてみる。小さな器官をいじってみる。そして、吸い付くように  
ティトォはアクアを自分のものにしようとした。本能がティトォを支配した。  
「僕が下になるから、アクアは上に乗って、同じようにしてみてよ。」  
言われるがままにアクアは体勢をとる。  
「…こうでいいの?」  
戸惑いながらも、アクアは舌を使ってちろちろとティトォに奉仕してみた。  
上手いとは言い難いが、自分なりに一生懸命努力するその姿だけでも十分だった。  
「んん、気持ち良いよ、アクア…。」  
アクアは徐々に潤いを増していき、ティトォの顔面にその液体が塗りつけられていった。  
目に映るもの全てが新鮮だった。柔らかなアクアの臀部を揉みしごき、その谷間にも  
探検の手を進めていった。  
アクアにとっても初めての体験である。大人の世界がこんなにも恥ずかしいもの  
だとは知らなかった。ゆえにその快楽も強烈だった。  
いつの間にかアクアは舐めるだけでなく、その先に吸い付くようになり、  
やがて口いっぱいに含んでティトォに快楽を提供した。  
 
「試してみるかい?」  
「う、うん…。」  
もう二人の関係は「ごっこ」じゃ済まなくなってしまった。  
これはまさしく生殖行為そのものだった。  
「でも、そんな大きいの、本当に入るの?」  
「そのために今準備したんだろ?」  
「んんじゃあ、そっとね、ゆっくりね。」  
準備は十分すぎるほどできていた。ただ何といっても相手は陰毛すらろくに  
生えていない13歳の少女である。だからこそティトォはより一層事を進めたがったのだが。  
アクアを下にして、両脚を開いた格好をとらせ、先端をあてがった。  
もうティトォに迷いはなかった。  
体重をつかって入り口のやわらかい箇所を慎重に通過させた。  
思ったより進まない。内部は相当締め付けが強いようだ。  
「痛くないかい?」  
「うん…大丈夫…。」  
進めるだけですでに快感であった。ゆっくり、アクアの体温を感じながら  
中へと進む。ときどきびくっとしたように急に締め付けが強くなる。  
随分な時間が経ったように思われた。ようやくティトォは奥にまで着いたのだ。  
その瞬間、ティトォは全身をアクアに密着させ、両手で強く抱きしめた。  
アクアの体温と、呼吸と、心拍が伝わってきた。アクアの心拍もティトォと  
同じくらい強かった。  
この瞬間、二人は完全に溶け合ったのだ。  
「アクア…。」  
「ティトォ…。すごいね、全部入っちゃった。」  
しばらく二人はそのままでいた。お互いの呼吸を確かめながら…  
 
「痛かったら言ってごらん。」  
「う、うん…。」  
ティトォはゆっくりと腰を引いた。そしてまた体重をかける。  
アクアは何もしていないのに、ティトォには強い抵抗が加わる。  
再び腰を動かし、それをゆっくりと、少しずつ速度を速めながら続けてゆく。  
二人は先ほどの熱を取り戻してきた。それとともに動きがだんだんと滑らかになる。  
「アクアの中、温かくてすごく良いよ…。」  
「あたしも、なんか、熱いよ…。」  
ティトォは全体重を使ってますます行為の勢いをましてゆく。  
アクアもそれに応えようと、自分なりにいろいろ工夫してみる。  
局部に力を込めてみたり、ティトォの振動に身を合わせてみたり、  
ティトォに喜んでもらおうと一生懸命努めた。  
次第に全身から汗が吹き出る。  
言葉は減り、二人の息遣いがただ響く。  
ティトォがアクアを抱きしめ、全身を密着させ、体温と汗と心拍が交じり合う。  
アクアが湧き上がる感情に思わず快楽の声を漏らす。  
「はあ、はあ、熱い…熱いよ、ティトォ…ん、んん!!…。」  
アクアの精液がティトォに絡み、そこから下半身を濡らしてゆく。  
とても子どもの身体とは思えないほど、アクアのそこは活発だった。  
ティトォがアクアの両足を今一度大きく開かせる。  
そして背中側から手をまわし、精液で湿るその谷間を愛撫する。  
 
ティトォはまわりの潤滑液を利用して、半ば無意識でそちらの秘所へも  
指を挿入した。  
前と同様血行がよく赤みを帯びた健康的な後ろの秘所は、これまた同様に  
入り口は柔らかく、内部の締め付けは激しい。  
ティトォは身体をくっつけてこすりつけるようにアクアを愛すとともに、  
後ろでも指を出し入れして調べつくすようにアクアを味わった。  
「ティトォ…そっちは、だ、だめ…!おかしくなりそう…!」  
アクアの肉体はもはや反射的に刺激に対して反応する。  
身体のいたるところが敏感になり、それはアクアの心拍から吹き出る汗と吐息から、  
また、充血し突起が鋭くなった上下の感覚器官から、そしてなにより  
びくつくようにティトォを刺激する二箇所の恥部とそこからあふれ出る愛液  
とによって容易にティトォに伝わった。  
それにより、ティトォの状態も最高潮に達しようとしていた。  
「あ、ティトォ、や、やめて、ちょっと待って…んんはぁ、はぁ、  
なんか、はちきれそうだよ…!!」  
「怖がらないで、アクア、大丈夫だから…!!」  
あまりの快感に身体が勝手に防御しようとしたのか、しかしティトォは  
そのアクアの両足を押しのけて全体重をアクアに加えた。  
二人の激しい呼吸がしばらく止まった…  
 
あらゆる感覚がその時途絶えた。ただ、身体の一部だけがどうしようもなく熱い。  
アクアの目に、同じく倒れこむティトォの姿がかすかに映った。  
二人の汗が混じりあい、静かに二人の火照りを冷ます。  
初めてのことに呆然とするアクア。ティトォが静かに言った。  
「…気持ち、良かったかい?アクア。」  
「うん…。すごく…。」  
しばらくまだ動けそうにない。が、次第に意識がはっきりしてくる。  
心臓が高鳴って全身がびしょぬれであることにアクアは気づく。  
とりわけ、自分の性器のまわりがぐしょぐしょである。  
ティトォがまだその中に入ったままであることにアクアは気づいた。  
今、その内部はまさに二人が溶け合っている真っ只中だ。  
二人の体液を通して互いの愛情が相手に染み入るようだ。  
ティトォはゆっくりと自分の身体を引き抜いた。  
「アクア、僕も気持ち良くなれたよ。アクアはすごいな。こんなに感じるとは  
思いもしなかったよ。」  
「…ティトォも、たくさん濡れるんだね。」  
「アクアが僕を受け入れてくれたからさ。ありがとう、アクア。」  
「あたし、ひとりでやったとき、こんなに濡れて気持ち良くなることなかった。」  
そう言うと、途端にアクアは顔を紅潮させ、目を潤ませて泣き出してしまった。  
 
「ど、どうしたんだい、突然…。」  
「だって、すごく恥ずかしかったんだもん。それに、ちょっと怖かったし、  
その、いろんな感情が押し寄せてきて、わけが分かんなくなって、  
でも、嬉しかった。ティトォがこんなにも優しくしてくれて…。あたし、  
どうしたらいいかわからないよぉ。」  
ティトォはアクアにそっと言い聞かせた。  
「どうもしなくていいんだよ。ただ、自分の気持ちに素直になりさえすれば。  
僕もアクアが大好きだ。だから、こんなに気持ちよくなれたんだよ。」  
「ティトォ…じゃあやっぱりあたし、ティトォのこと…。」  
大人の階段を一段アクアは上がった。いろいろと、怖いこともあったかもしれない。  
だが、こうしてアクアは初めて、自分の気持ちを見つけることができたのだ。  
「ティトォ、やっぱりあたし、ティトォのこと、好きだったんだ…。」  
「アクア…。」  
ティトォは優しく手を伸ばした。  
「立てるかい?アクア。」  
「あ、ち、ちょっと待って。その、こ、こっち見ないで。どうしよう、  
力が入らないよ。さっきからおしっこしたかったんだけど、お願い、見ないで…!」  
緊張が解け、ほっとしたのか、アクアは少々子どもに戻りすぎてしまったようだ。  
完  
 
 

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