ミカゼと  
リュシカの  
イ・ケ・ナ・イ♥魔法講座。  
 
「ミカゼです」  
「リュシカですょ」  
「ミカゼと」  
「リュシカの」  
「「イ・ケ・ナ・イ♥魔法講座!!」」  
 
「で、ミカゼさん  
これは何をするコーナーなんですか?」  
「俺たちが日ごろ慣れ親しんでる(?)魔法…  
一口に魔法と言っても様々な魔法がある。  
だけどそれらはある一定の枠内の作用しか働かず、  
俺たちの理想の魔法とは遠くかけ離れているんだ」  
『意外にまともな論旨ですね…』  
「そこでこのコーナーでは、  
その枠からの脱出、  
つまりは魔法の新しい用途を発見するんだ」  
「なるほどー」  
 
「で具体的にどうするんですか?」  
「うん、早速全国の大きいお友達が考えてくれた、  
新しい魔法の用途を実施、論証して意向と思うんだ」  
「どんなのがあるんですか?」  
「伊万里国、Kさんの考えてくれた用途は、  
【マスターキィ】を使って相手の服を開ける。  
つまり真裸にするって事だな」  
「うわっ、早速大きいお友達らしい意見ですね」  
「でも在り来たりだなぁ。  
Kさんの通過した点は我々が約一年前に通過しているッッ!!」  
「意外に最近なんですね」  
「さて次のお便りは、  
住所不定、PN:城マニアさんからのお便りだ。  
僕の考えた魔法の新しい用途はこれです。誰も思いつかなかったでしょう!!  
【ウィンクルディレクター】を使って、服を剥ぐ。  
その時すべて剥ぐのではなく、見えそで見えないチラリズムが好ましい」  
「既にやられましたょ  
というか城マニアさんの変わった趣味が丸見えですね?」  
「うん、でもあの時は袖だけだったからね。  
脇のあたりをちょこっと擦って、  
脇と下着、欲を言えば乳首がチラと見えれば満点だったけど」  
「ミカゼさんの趣味もまた変わってますね」  
「そうかな?  
さあ次行ってみよう。  
G・M・Aの城にお住まいの、PN:あくあたんら〜ぶらぶさんからだ」  
「ネーミングセンスが素敵ですょ、壊れるくらいに」  
「【マザー】もしくは【極楽連鞭】を使って、緊縛プレイ」  
「双方命の危険が大きいです。  
ちなみの後者は経験済みです」  
「リュシカも随分変わった変態プレイが好きだなぁ」  
「死ぬか生きるかの瀬戸際でしたけどー」  
 
「でもみんな駄目だなぁ…」  
「あれ、そうですか?  
わたしは、  
大の大人が日頃何を考えて生きてるかわかって勉強になりましたけど」  
「いいかいリュシカ?  
今回寄せられたお便りは何れも既出のものばかりだ。  
だけどそのどれもがやれば確実に己の地位を犠牲にするようなものばかり。  
つまり直接的なんだ。相手の許可無くそんな事をしたら犯罪だろ?」  
「完全に趣旨が変わってますね。  
というか帰りたくなってきました」  
「まぁ待って。  
最後に僕の考えも聞いていってくれ。  
これは間接的で相手を傷つけることなく、しかもお互いが気持ちよくなれる方法なんだ」  
「最初の魔法の新しい用途の発見っていう目的、完全に忘れましたね?  
…で、何なんですか?その方法は」  
「ずばり女神の三十指が一人、チョーさんの魔法、  
【怨身万華鏡】を使う事だッッ!!  
今日は実際に行ってその結果を見るためにご本人に来て頂いた」  
「来ちゃってるんですかっ!?」  
 
「は、はじめまして。  
わ、わ、私、め、女神の―」  
「煩いから標準語喋れ」  
「うわ、超ゴーマン」  
「私、女神の三十指のチョーと申します。  
今回は私のようなものをこのような―」  
「時間が無いので割愛」  
「鬼だ…」  
「【怨身万華鏡】…。  
相手を魔法器具の映写機によって捉え、  
自身の身に起こった事を捉えた相手にも起こさせる、言わば捨て身の魔法。  
例えば、自分が殴られると捉えた相手もそのダメージを受ける」  
「ジョジョのラバーズみたいですね」  
「君が何故そのような事を知っているかは置いといて、  
早速彼に魔法を使ってもらおうか。  
では先ず向こうにいる女の子を映写してくれ」  
「向こうの…ってアクアさんじゃあないですか!?  
知らないですょ?変な事して後で怒られても」  
「確かに。  
アクアを相手に黒い事を目論むのは、  
正直どこかの光り輝かんバカか妹狂い位なものだろう。  
凡人がやったら間違いなく砂にされる。  
だけど―」  
「だけど?」  
「ほらエロや萌えって魔力あるじゃん?  
魔力だよ魔力、マテリアルパワー」  
『ハァ?』  
 
「何を?  
って、何ヤッテルンディスカ!?」  
「後半部分が声にならない叫びとなってるな。  
見ての通り、  
自慰だよ。オナニーだよ」  
「分かってますょ!  
でも行き成り、女性の前でなにするんですか?」  
「そんな事より彼女を、アクアを見てみろ」  
「うわ、否定された!  
…アクアさんを?」  
 
「ふぁ…っ、んっっ、あぁっ…」  
「ミカゼさん、もしかして…?」  
「そう、コレが狙いだよリュシカ。  
【怨身万華鏡】によってアクアを間接的に自慰させてるんだ。  
男勝りな女の子が弱気になった時に見せる、あの艶やかさ。  
年頃の女の子が時折見せる、あの魅力。  
そして何より、ロリータッ!!  
そこにシビレる、あこがれるぅっ!!」  
「ミカゼさんの趣味って本当に変ですょね、偏りすぎです」  
「あ…いや…な、なんでこんな…  
あそこが…可笑しくなってるぅ…」  
「成るほど、アクアは性知識には疎いと」  
「ばかなデータを取らないでくださいよ。  
それよりこの計画の弱点見つけましたょ?」  
「へ、この計画に弱点?  
そんなバカな」  
「この計画の弱点は…  
同時にチョーさんの自慰行為も拝見しなくてはならない事ですッ!!  
等価交換の法則にしては大きい代償かと」  
 
「何だそんな事か。無問題だよ、リュシカ。  
それでも俺は一向に構わんッッ!!!」  
「…そうですか。  
で、そろそろイキそうですよ、彼」  
「あっ、やぁ!  
何か、何か来るようっ!  
ぅ…んんっ!!  
…はぁっ、や…ぁ」  
「イッたな」  
「イキましたね」  
「さーてアクアの行為も見れたし  
今日はこの辺でお開きと言う事で」  
「描写がまったく無かったチョーさんが不憫です」  
「見たかった?」  
「いえ、全く」  
「でも彼のおかげなんで、  
ほんの気持ち程度だが、こんな描写を用意した」  
 
〜中年自慰中〜  
 
「…無い方がマシのような」  
「さ、今度こそお開き…」  
「そこで何をしてるのかな、ミカゼ君?」  
 
「う…うわぁぁぁっ!  
【爆裂ロリータ】【大地の破壊神】【飴玉(スパイシードロップ)】【創造無き破壊】  
アクア…不老不死の魔法使いアクアッ!!」  
「あらあら、見つかっちゃったです」  
「話はそこの枯れ果ててるオッサンから聞いたよ」  
「な、何でしょうかその目が笑ってない笑顔は?」  
「いえね、とっっってもいい事をしてくれたようで、  
そのお返しがしたいだけだよ、だよ?  
あははははははははははははは」  
「あのー、もしかしてご立腹なさってるでしょうか、アクアさん?」  
 
「小便は済ませたか?  
神様にお祈りは?  
部屋の隅でガタガタ震えて命乞いをする心の準備はOK?」  
「ひっ…」  
「拘束制御術式  
第3号・第2号・第1号 開放―  
状況A 「スパイシードロップ」発動による承認認識―  
目前敵の  
完全沈黙までの間  
能力使用限定解除開始」  
「いや…」  
「もう逃げられませんね。  
かくして役者は全員演壇へと登り…」  
「では教育してやろう  
本当の魔法使いの闘争と言うものを」  
「暁の惨劇は幕を上げる、ですね」  
「た…助けて」  
「豚の様な悲鳴を上げろ」  
「イヤァァァッッッ!!!」  
 
続かない。  
 

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