※小ネタ・エロ無・ギャグ・ほぼ鞠独白(かな空気程度)
「…くそ、眠れねぇ」
俺は何度目かしれぬ溜め息をついた。時計は深夜一時をまわっている。
不眠は美肌の大敵だというのに、今夜は何度寝直しても目が醒めてしまう。
俺様の美貌が不眠ごときで消し飛ぶわけはないが、イライラして仕方がない。
しかもこんな時に限って、茉莉花は特別な用事で不在で、あいつと二人きりだ。
ふと首だけ動かし、あいつの方を見る。
さっきまでは布団にダンゴ虫の様にくるまっていたが、今は顔をこちらに向け、夢でも見ているのか、にやけている。
「…気持ち悪い奴」
俺様が寝付けねぇっていうのに、このメス豚は惰眠を貪りやがって……
余計にイライラが募ってきた。
俺は静かに自分のベットを抜け出すと、メス豚のベットの掛け布団を捲りあげ、その耳元で甘く囁いた。
「かなこさん。今夜はとても冷えるわね。一緒に寝ましょう」
――数秒後、この世の物とは思えぬ絶叫がすぐ傍で聞こえた気がしたが、俺様には全く関係ない――
End.