所々の壁にかけられた灯りに怪しげな色の炎が踊り、  
それが本来は闇に包まれているはずの遺跡に不気味な明るさを与えている。  
乾いた空気、積もった埃、生命の気配を感じない静寂。  
 
そんな雰囲気に、なんとも似つかわしくない、賑やかな少女が居た。  
赤い髪、赤い瞳、幼げな印象を感じるあどけない顔立ち。  
そして、それらにまったく不釣合いな、黒い重鎧に身を包んでいる。  
一人。少女の他には何も居ない。にも関わらず、少女はひたすら賑やかだった。  
 
「この我が直々に貴様の貧相な体を護ってやっているというのに  
 何が不満だというのだ」  
声の主の姿は見えない。低く、男の声のようだが、どこか異質で、  
まるで人間の声ではないようにも思える声だ。  
「だっ、誰が貧相よっ! ヘンタイ魔王!」  
これに鎧をまとった少女が憤慨した様子で反応する。  
「――マオ様、足元にお気をつけください」  
またしても声だけ、別の少女が会話に割って入る。  
どうやら鎧をまとった少女に向けた注意だったらしいが、  
男の声との応酬に気を取られていた少女は、気が付かなかったようだ。  
「ぅわ!?」  
崩れた床石に足を取られた少女が、盛大な金属音を伴ってひっくり返る。  
「あた〜…」  
「――大丈夫ですか? マオ様」  
それを気遣うもう一方の少女は、姿はどこにも見えない。だが、会話の内容から  
察するに、状況は把握しているらしい。  
「うん、なんとか…」  
マオと呼ばれた少女が、がしゃがしゃと鎧を鳴らしつつ身を起こした。  
「ありがと、ラウム」  
少女の声――ラウムに心配はいらないとマオは手をひらひら振ってみせた。  
これも見えているのだろう、はい、と安堵の声が返った。  
 
「よっ、と…」  
立ち上がって埃を払い落とす。  
「う〜、酷い目に遭った」  
派手に転んだ割には、怪我などはしていない。鎧のおかげだろうか。  
ふー、と息をついたとき、突然マオの至近で何かが怒声を発した。  
「バカモノ! 我を身に付けたまま転ぶな!」  
男の声だ。びっくりして首をすくめたマオが恐る恐る弁解する。  
「わ、わざとじゃないよぉ」  
マオは自分に目線を向けて話している。正確には、自分の胸のあたりだ。  
我を身に付ける、という言葉の通り、男の声はまさにマオが身につけている鎧から  
発せられていた。  
「この鎧は我の体の一部だと言ったはずだ! 大切に扱わんか!」  
「あうぅ、ご、ごめんなさいぃ…」  
だが、鎧は機嫌を損ねてしまったらしい。  
謝っても、なだめても、ぶつぶつと文句を言うばかりだ。  
…しかも何かまた失礼なことを言われている気がする。  
何でこんな目に…マオは一つため息をつくと、がっくりと肩を落とした。  
 
「ねーベルゼブブ。機嫌なおしてよぅ」  
マオは自らが身にまとう鎧――自称魔王、ベルゼブブのご機嫌を伺いつつ  
遺跡の奥に向かってトボトボ進んでいた。  
「フン。貴様の貧相な体を守るのが、どれだけ大変なことか分かっているのか」  
「貧相貧相言うなぁっ!」  
実は先程から幾度か魔物、といってもスライムだが、に遭遇して撃退している。  
魔物と戦うための剣を貸してもらってたり、色々とアドバイスを貰ったり  
(主にラウムから)と、助けてもらっているのは事実なのだが、それにしたって、  
女の子に対して何て失礼な魔王だろう。  
 
そんなやりとりをしている間に、また1匹、部屋の奥の方から、スライムがモタモタと  
近寄ってくる。動きは遅いし、何か飛ばしてくるわけでもないし、はっきり言って  
弱っちい。  
そんな凶悪そうにも見えないなぁ…そう思いつつ改めて観察してみる。  
大きさはマオの両手で1匹を抱えられるくらい。  
緑色の半透明で、ぷるぷる震える体にはそれなりに弾力があるように見える。  
まるでゼリーのようだが、ある程度自由に形状を変えたり、柔らかくなったり、  
硬くなったりもできるらしい。  
目と口があって、あれは手…かなぁ?  
よく見れば、それなりに愛嬌を感じる。  
「…ちょっとカワイイ、かも」  
 
そんなスライムを見て、マオに一つ疑問が湧いた。  
「ね、ベルゼブブ」  
「うむ」  
「なんで私が襲われるの?」  
魔物といえばとりあえず人間を襲う、というものかもしれないけど…  
しかしこれに対するベルゼブブの答えはちょっと予想していなかった。  
「魔物が若い娘を襲う理由など決まっている。  
 奴らの餌食にならぬよう気をつけるんだな、小娘」  
「え…」  
マオが固まる。若い娘。餌食というのは、つまり『そういう』ことだろうか。  
「えーと。それってつまり」  
動揺が声に出てしまった。顔もちょっと熱くなってる気がする。  
「フフン。貴様が想像しているとおりだ。いやらしい小娘め」  
う…頭の中がぐるぐる回って言葉が詰まってしまう。  
「もっとも貴様のような小娘では、ロリコン趣味の奴でもないと  
 食指が動かんかもしれんが」  
「うるさいっっ!」  
 
「――あの、ところでマオ様…ちょっと危険ですが」  
ラウムの遠慮がちな呼びかけに、マオはふと我に返って、そして、  
声を上げずにはいられなかった。  
「えぇ!? な、何コレ!?」  
先程までは確かに1匹、目の前に居ただけだったはず。それが、どこから湧いたのか、  
いつの間にやら複数のスライムにすっかり取り囲まれてしまっていた。  
「も、もっと早く言ってよぉ!」  
「――ずっと申し上げていたのですが…」  
「ぅ…」  
またしても冷静さを欠いている間に聞き逃してしまっていたらしい。  
うあぁぁぁぁ、バカバカバカー! 心の中で自分とベルゼブブを叩きまくる。  
いや、いや! こういう時は、まず落ち着かないと!。  
マオはゆっくりと呼吸を整えて、自分が置かれている状況を確認した。  
3〜4Mくらいの距離をおいて…6匹。正面、左右、背後と完全に囲まれている。  
いくら動きが遅いといっても、これをまともに相手取っていたら、1匹仕留める間に  
他の5匹の接近を許すだろう。  
戦うにしても逃げるにしても、このまま真ん中に居ては危険だ。  
となると――囲まれてはいるが、相手の数は6匹。スライム1匹1匹の間隔は結構  
広い。走れば何とか捉まる前にすり抜けられそうだ。  
 
よし。マオは意を決して地を蹴って、そして見事につんのめって転んだ。  
「ぅわ!?」  
なんか、さっきもこんなことがあったような…。  
「あたた…な、何?」  
何で転んだのか理解できない。だが答えはベルゼブブが教えてくれた。  
「小娘、足をスライムに押さえられているぞ」  
「先に言えぇ!」  
見ると、ベルゼブブの言うとおり、スライムが右足を飲み込んで  
地面にへばりついている。…7匹目、だ。  
触れられていたのが素肌ではなく、具足だったので、気づけなかった。  
まずい。これを何とかしなければ立ち上がることすらままならない。  
だが、引いてみても押してみてもべっとり絡み付いて離れそうにない。  
 
何とか引き剥がそうと、マオがじたばたもがいていると、  
再びラウムが口を開いた。とても言いにくそうに。  
「――あのぅ…マオ様…。その体勢でそのように動かれますと…まるで、その…  
 誘っておられるようにしか見えないのですが…」  
 
「え?」  
状況をまったく無視しているかのようなラウムの言葉に、マオはきょとんとした。  
そして今の自分の格好と体勢を確認する。  
身に付けている鎧は、手足や肩はしっかり覆っているが、どういうわけか肝心の体は  
ミニスカートのワンピース。ニーソックスとスカートの間で太ももがちらちらと  
見えている。胸を守る甲はあるが、胸の下半分を隠すだけで、上の方は  
これまた素肌が露出している。  
鎧としては実用性がまったく無さそうなのだが、ベルゼブブ曰く、  
物理的な力で守るわけではないからこれで良い、のだそうだ。  
人の目が無かったので気にしていなかったが、改めて見ると結構恥ずかしい格好をして  
いるのではなかろうか。一部のお兄さんたちには非常にウケが良さそうなデザインだ。  
 
そして今の自分の体勢は。  
前に倒れこんだ状態から手と膝をついて上半身を起こしている。  
右足は膝から下が地面に押さえつけられて動かせず、左足も同じ形にせざるをえない。  
…これって。  
いわゆる四つん這いの状態だ。  
 
短いスカートで、四つん這い。試しに再び右足をどうにかしようともがいてみると、  
腰を振っているようにしか見えない。自分では見えないが、後ろから見れば  
スカートの裾からのぞく太ももと、腰を振るたび見え隠れするショーツが  
さぞかし煽情的な光景を生み出しているに違いない。  
「え、やっ、そういうつもりはっ…」  
ラウムの言っている事を理解したマオの顔が真っ赤になった。  
そんなマオに興奮したわけでもないだろうが、マオを取り囲んでいたスライムたちが  
ゆっくりと集まってくる。  
 
マオの瞳に恐怖が浮かぶ。  
「あ…い、いやっ…来ないで…」  
だが、スライムたちは構わずにマオの体にぺたぺたと貼り付き始めた。  
スライムというのは冷たいものだと思っていたのだが、マオに触れてくる感触は、  
表面は生温かく、芯は熱い程の熱を持っている。そして表面が粘性の液体で  
覆われていて、ぬるっとしている。  
なんていうか…つるつるした舌みたい?  
「ひゃっ!」  
胸元や太ももといったところに、この感触を感じて、思わず声が出る。  
 
な、何とかしないと…  
とは言ったものの、スライムを何とか引き剥がそうと掴んでも、表面は滑るし、体は  
文字通り掴み所が無いし、ずるずると手から逃げていってしまう。  
「まあ、その程度の下級魔如きに今の貴様は殺せぬ。命の危険は無いから安心しろ」  
「あ、そうなんだ…って、いや! そうじゃなくて!」  
命に危険は無いと聞いて安心したのは確かだが、だからといってこの状況がOKという  
ものではない。  
「――スライムは満足するまで精気を吸い取れば、たぶん解放してくれますよ」  
「せ、せーきをすいとる?」  
これもまた、あまり安心な言葉ではないのだが。マオの反応にラウムが説明を補った。  
「――魔物が人間を襲うのは、精気を吸い取るためです。その方法は様々ですが…。  
 スライムの場合は身体に危害を及ぼす方法ではありませんし、マオ様は今、  
 不老長寿の身体となっていますから、スライム程度から精気を吸われても、  
 ほとんど影響はありません」  
吸い取る方法…さっきから二人が口を開く度に引っかかる言葉がある。  
だが、二人はマオが次の質問を発する前に、あっさりと話を終わらせてしまった。  
「そういうことだ。まあ、諦めてせいぜい楽しめ」  
「――マオ様、どうぞごゆっくり」  
「ええ!? 楽しめって…ちょ、たすけろー!」  
 
マオの抵抗も空しく、スライムたちがマオの身体を弄り始めた。  
「やっ、ちょっとっ…そこはっ…!」  
いくつかの生暖かい手がぬるぬるとショーツ中に入り込んでくる。  
反射的にびくっ、マオと背中が反り返った。  
別のスライムが胸と鎧の隙間に身体を滑り込ませてきて、中で動き回っている。  
「だ、ダメだってばっ…んっ…はぁっ!」  
マオの胸を覆っていた鎧が外れ、ベルゼブブに貧相貧相とからかわれていた割には、  
意外に大きな胸がぷるんとこぼれた。  
いつの間にか腕にもスライムが絡みつき、地面に貼り付けられてしまっている。  
逃げることも抵抗することもできず、スライムに身体を蹂躙される感触に、口を結んで  
耐えることしかできなかった。  
 
だが、スライムたち執拗な責めに、次第にマオの息は荒くなり、顔に朱がさしてくる。  
敏感な部分に触れられる度にぴくん、と体が震えるのを抑えられない。  
膝が揺れて、落ち着かない様子でモジモジしだす。  
「いや…あん…」  
切なげな吐息に甘い声が混じり、あどけない瞳も色を帯びてきたように見える。  
服従の姿勢を強制されたまま、快楽から逃れようと腰をくねらせる様は、  
今までのマオからは想像もできなかったような色気を感じさせた。  
「ほお小娘、貴様もなかなか艶っぽい声が出せるではないか」  
「ふふ、素敵ですよ…マオ様…」  
二人の声で、一瞬我に返る。  
「え…あっ…や、やだっ。見ないでっ……んんっ!」  
いやいやするように首を振るが、またすぐにびくんっ、と身体がはねる。  
「見るな、と言われてもな」  
 
マオに纏わりついたスライムたちは、争うように敏感な部分を撫で回している。  
「あっ…あんっ…! やぁ! だ、ダメぇ…ぅあっ!」  
抑えようと思っても、身体はしっかりと反応してしまい、甘い喘ぎ声が漏れる。  
 
お腹の下の方が熱い…疼いてる…。  
身体の中心がとくん、とくん、と脈打つ度に奥から溢れてくるのを感じる。  
スライムたちも頃合だと思ったのかどうか知らないが、ショーツがゆっくりと  
ずり下ろされるのが分かった。あそこが空気に触れる感覚。  
露になった身体の芯を複数の手が押したり擦ったりと弄り回す。  
その度に痺れるような快感が全身を掴み、びくんびくんと腰が跳ねる。  
うぁ……っ、あ、ああぁぁあっ! くぁ…ぅ、ひぁんっ!  
私の声? 鼻にかかった泣き声みたいな声が聞こえる。  
でも……ダメ、何も考えられない……  
 
どれくらいの時間そうしていたのだろう、ふとスライムたちが動きを止め、  
手足に絡み付いていたスライムもゆっくりとその拘束を解いた。  
無論、マオを解放するためでは無い。  
スライムたちがマオの身体を引いたり押したりして体勢を変えさせる。  
マオはもう抗わなかった。惚けたような表情で、むしろ瞳に期待の色すら浮かべている。  
そうしてスライムたちはマオの身体を仰向けに横たえ、脚を広げ、持ち上げさせる。  
 
これって…M字開脚ってやつ、だよね…  
 
まるで、とろとろに蕩けきった自身を見せつけられているようだ。  
恥ずかしい、という気持ちはあるのだが、それもどうでもいいと思えてしまうくらい、  
身体の奥が疼いている。  
スライムたちが再びマオの身体を這い上がってくる。  
股間に4匹。左右の胸の膨らみに1匹ずつ。顔のすぐ近くに1匹。  
 
「あ……」  
股間に近付いた1匹が、体を変形させて口の部分を突き出すように伸ばした。  
そしてそれをマオの入り口にあてがうと、奥へと沈めていった。  
「ふあっ…は、入ってくるぅ……ぅあっ…はあぁぁぁぁぁぁぁっー…!」  
びくびくびくっとマオの身体が痙攣し、ぢゅぷぷぷぷ…と卑猥な音が響く。  
スライムの表面の粘液と、蕩けきったマオの中から溢れ出た愛液が絡み、太ももを  
伝い垂れた。  
 
「あ……ぁぅ……」  
どうやら奥まで到達したらしい。スライムの動きが止まる。  
だが、続けて2匹目、3匹目が同じようにマオの股間に口を伸ばした。  
「そん、なっ…無理だよぉ……あ、あああッ! ひぁぅぅっ!」  
より細長い形になり、マオにあまり負担をかけないようにして入り込んでいく。  
そうして3匹がお互いに絡まるようにしてマオの中に口を突っ込む。  
股間に張り付いた最後の1匹は、流石にもう入れないと考えたのか、中に入り込もうとは  
せず、代わりにマオのもっとも敏感な芽に口づけた。  
「ひ…ぁ……ッ!」  
あごが跳ね上がって、声が詰まる。  
「あああぁぁッ!」  
ひとつ遅れて快楽の叫びが上がった。  
 
ぢゅるぢゅる、ちゅぅぅぅぅぅ、ずっ、くちゅ、くちゅ  
粘液質の音がいやらしく絡み付いて聞こえる。  
あ、やぁ…吸われてる…私、吸い取られてる……  
スライムがマオの中やクリトリスを吸い上げると、まるで全身の力が抜けていくような  
感じがして、それが抗いがたい快感となってマオの意識を捕える。  
 
それを見ていた残りのスライムも行動を始めた。  
胸にとりついたスライムが両手でマオの膨らみを抱えて、むにむにと感触を  
確かめるように揉み上げつつ、その先端を口に含んで吸い上げる。  
「やぁぁぁ…ふぁ、くぅんっ…ん、はぁぁ…んん」  
今までと異なる感覚に、マオの声色も変わる。  
 
そして最後に、顔の近くに居たスライムがマオの口にキスするように口を押し付けた。  
「んぁっ、ぅむっ?」  
口の中にぬるりと入り込み、舌に体を絡めて吸い付く。  
「ふぅぅぅぅ?! んむっ、〜〜〜〜〜〜っ! んんーっ!」  
舌を吸われると、それすらも強烈な快感となって意識を振り回される。  
 
既にマオはスライムの与える快楽の虜になっているようで、身体中を愛液と粘液に  
まみれさせて、腰を振っている。  
「あぁっ、んっ、ぷぁっ…んちゅっ、んあぅっ! あはぁ、ゃあんっ!」  
時折口を吸われつつ、胸の膨らみはスライムの愛撫にあわせて形を変えては弾み、  
その先端の突起を吸い上げられる度に切なげな声を上げる。  
クリトリスに吸い付いたスライムは、緩急強弱をつけて吸ったり離したりしながら、  
手も伸ばして周辺をぬるぬると撫で回したり引っ張ったりしてマオの意識を翻弄する。  
そして中に入り込んだ3匹は思い思いに体を抽挿させたり、中で動き回ったり、  
絡み合ってはそこかしこを擦り上げ、吸い上げる。  
「くぅっ、あっ、あ、あああぁぁぁぁぁん!」  
全身から送り込まれる逃げ場の無い快楽に、マオはあっさりと絶頂に達してしまった。  
マオの身体ががくっ、がくっ、と大きく痙攣し、焦点の定まらない目から涙がこぼれる。  
乱れた呼吸が肩とお腹を大きく上下させている。  
 
どくん、どくんと絶頂の余韻が糸を引くように快感を残し続ける。  
「ぅ…あ……っはぁ……はあ……ん」  
朦朧とする意識。  
だが、スライムたちはまだ「満足」していないようだ。再び、より以上に激しくマオの  
身体を貪り始める。  
引き始めていた快感の波がまたすぐに全身を飲み込み、一瞬で絶頂に押し上げられる。  
何も考えられない、そんな意識の中でマオは自分の絶頂の叫びを聞いた気がして、  
そしてそのまま意識は真っ白に塗りつぶされていった。  
 
 
「おい小娘。そろそろ起きろ」  
「……ん……ふにゃぁ…もっと吸ってぇ…」  
 
……  
 
がばっ! と跳ね起きたマオは、周囲と自分の状況を把握しようと、首を振りまくった。  
半裸にされていた服、というか鎧は元通りにきちんと身に着けている。  
…ぱんつ……も穿いてる。  
場所は…スライムに襲われた場所から動いていない、のかな。  
身体は…少し気だるさを感じるけど、別にそれ以外に異常は感じない。  
えと…あそこも別におかしな感じは…しない。  
 
夢、だったとか? ちょっと期待する。  
「えっと…」  
「なかなかの見ものであったぞ、小娘」  
「うああああああああああ…っ」  
夢じゃなかったあああ…っ。  
マオは耳の先まで真っ赤になって頭を抱え込んだ。  
「――まぁ、まぁ。落ち着いてください、マオ様」  
「あぅあぅぅ」  
ラウムの言葉にも半分泣きながら意味不明な言葉を返すだけ。  
 
しばらくして落ち着いたマオがようやく口にした言葉は  
「もう帰るぅー」  
半泣きで訴えたこの言葉も、モチロン容れてもらえなかった。  
「フハハハハハ、残念だが我の目的を達するまでは付き合って貰うぞ!」  
「うう…もうヤダ……」  
マオはがっくりと肩を落とし、恨めしそうな目を鎧に向けながらも、逆うことはできず、  
再びトボトボと奥に向かって歩を進めて行くしかなかった。  
…目的を達成するまで、っていつまで…? …そんな事を考えながら。  
 

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