[最終話までのあらすじ]  
 
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 護を自分の物にしようとするエメレンツィアは、お兄さまと銀のマリアに貰った、何だか良く解らないけど凄いビアトリス縄で絢子と護を縛り上げたのだった。  
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「やめなさいっ、エメレンツィア! 護から離れなさい!!」  
「絢子さんっ! ううっ」  
 
 何だか良く解らないけど凄いビアトリス縄の威力は凄く、三大ビアトリス使いと謳われた絢子ですら身動き一つ取れなかった。  
 
「ふふ…吉村護。さあ、その陰茎を私に見せて下さい」  
「わわっ、やめてっ! エメレンツィアったら!」  
 
 仰向けにされた護のズボンを、そしてパンツをずり降ろすエメレンツィア。  
 
「ちょっと何て事するのよ! 護! 逃げて…ひ!」  
「わあ…」  
 
 エメレンツィアと絢子は同時に息を飲んだ。  
 大きい。  
 この小柄の護にはおおよそ似つかわしくない猛々しいペニスが垂直にそそり立ち、激しく脈動していた。  
 
「嬉しいです、護。私との性交がそんなに楽しみなんですね」  
「いや…違うよこれは…とっ、とにかくやめてぇっ!」  
「しごいて差し上げますね」  
「あっ、ダメっ! あああっ!」  
 
 絢子は初めて見た護の『雄』に激しく興奮し、動揺し、気付かない内に股間を濡らしていた。  
 しかしすぐ我に返ると、その魅惑的なペニスの持ち主に激しい叱責を浴びせた。  
 
「まっ、護っ! そ…それっ…それをしぼめなさいっ!!」  
「そ…そんなぁ…無茶ですよ、絢子さぁん…ああっ」  
 
 エメレンツィアの指は、護が絢子を思って一人でしごいていた時よりも、優しくデリケートに護のペニスを撫でる。  
 
「わっ、私を好きならっ! 私以外で…そっ、そそそそそソレは大きくならない筈よっ!」  
「だっ、ダメなんですっ、こればっかりは…あああっ!」  
「…護…私の指が良いのですね…」  
「あっ、あああっ、ちが…ふあぁぁ…あ?」  
 
 エメレンツィアの指が止まる。  
 快楽に耐えていた護は、絢子の涙目を見て心が痛んだ。  
 
「どうです、ベアトリーチェ。護の陰茎は私の刺激を受けてこれから射精するのですよ」  
 
 勝ち誇った様にエメレンツィアは絢子に語る。  
 
「まっ、護はそんな事しないわっ! ね? 護!?」  
 
 すがりつくような目で見られて護は困った。  
 絢子は多分、男性の生理を理解していないのだろう。  
 
「絢子…さん…んああっ!!」  
 
 エメレンツィアの指の動きが激しくなった。  
 今までの愛撫から一転、ペニスを握りつぶす様に激しく擦り上げるその小さな指。  
 
「護、負けちゃだめよ! 私たちは無敵なのよ!」  
「む…無理ですぅ…絢子さぁっ…あっ、あっ、だめっ! それ以上したらっ!」  
「イクのですね? 私に手淫されて護は射精するのですね?」  
「いやーっ! 護は…私を裏切らないわっ!」  
「いいえ、殿方とはこういうものなのです、ベアトリーチェ!」  
 
 発育期の少年のペニスは、恋愛の対象では無いとは言え、この透き通る様に美しい小柄な少女にしごかれている、という事実だけでもう限界だった。  
 
「いやぁ…護…出しちゃ…いゃぁ」  
「綾っ、こぉっ、さああんっ、ごめんなさあぃっ!」  
 
 護が、自分の指で快楽を炸裂させようとしている。  
 エメレンツィアは陶酔していた。  
 
「護ーっ、射精して下さい、ほら、ほらほらほらっ! ああ…素敵ですその顔…」  
 
 激しくしごいたまま、エメレンツィアは護の唇にキスをした。  
 
「…ん」  
「! んぷうっ! あああっ!」  
 
「あ…あ゛ーーーーーーーっ!!」  
 
 絢子の素っ頓狂な声が響く。  
 
「キス…したぁ…護がぁ…私じゃない女の子と…キスぅ…」  
「そうです、接吻です。愛の形です」  
 
 相変わらず激しく護のペニスをしごきながら、エメレンツィアは絢子の方を見る。  
 
「男性の下半身は生理。しかし接吻は…愛です」  
「ま…まもるがぁ…」  
「吉村護の心も体も、これから私の物になるのです」  
「やぁ…やあぁぁ…嘘よぉ…」  
 
 そんな二人のやりとりはもう護の耳には聞こえていない。  
 プロイセンの魔王に仕込まれたその指技と、脳みそまで舐め取られそうなエメレンツィアのキスは、童貞少年にとても耐えられる刺激では無かった。  
 
「エメっ、エメレンツィアっ! ダメっ、出るっ、もうもうだめぇっ!」  
「出して下さい! さあ! 吉村護! イク時にはまた愛の接吻をしてさしあげます!」  
「おねがぁい…エメレンツィア…せめて…せめてキスだけはしないでぇ…」  
「ダメです、キスをして射精すれば、護の肉体と心は同時に私の物になるのです!」  
 
 もう絢子は、プライドも何も捨てた。  
 
「何でもしますぅ…エメレンツィア…。ドイツに行けというなら行くわ…あなたの奴隷になれというのなら…なります! だから…だから…」  
 
「護を私から取らないでえぇー!」  
 
 しかしその絢子の叫びは、既に護の耳には届いていなかった。  
 
「あっ、もうっ、出るっ、そこまで出てるぅ…エッ、エメっ…!」  
「…護!?」  
 
 護はエメレンツィアの名前を呼びながらイこうとしている…。  
 
「嘘よぉぉ! 護ぅ! 私を見てぇ! お願いよぉ!」  
「イクっ、イクぅ! エメレンツィア! エメレンツィア!」  
「さあ吉村護…接吻をして差し上げますから…私の物になって…下さ…いっ! んぷっ!」  
「んー! んーーー! ぷはっ、エメっ、えへめんひあぁぁーっ、でッ…で…でええっ!」  
 
 絢子の両目から、ぶわっと涙が溢れた。  
 同時に、護のペニスから欲望の威が吹き出した。  
 
「でたああーっ! んっ! …んむむむぅ…はあ…エメ…ぷはぁぁ…はあ、はぁ…んんん…ん」  
「吉村…護ぅ…ぷふぅ…んーっ、んむうぅぅ…ちゅ…ちゅ…んんっ…んん…ん」  
 
 エメレンツィアは握った指で精液の方向をコントロールし、自分の身体にまんべんなく白濁液を散らした。  
 
「ん…エメ…レンツィ…あぁぁ…ふぁ…ああ…ううあぁ…」  
「護…吉村護…気持ち良かったですか?」  
「ふぁ? ああ…んんん」  
「気持ちよかった、と言ってくれれば、もっと凄いことをして差し上げますよ?」  
 
 絢子は失禁していた。  
 既に茫然自失となり、二人のピロートークを聴いているしかなかった。  
 
「あ…き…気持ちぃ…良かったぁ…よ…エメレンツィア…」  
「…ああ! 素敵です、吉村護…! 好きです! 愛してます!」  
「エメ…レンツィ…あ…」  
 
 絢子のビアトリス能力が永遠に消えたのは、その晩の事だった…。  
 
 
「護くんに女神の祝福を!」  
      完  
 

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