学校であれば、放課後のチャイムが鳴ると同時に、生徒たちが廊下に溢れだすもの。  
それは国家によって設立された東ビ付属とて例外では無い。あっというまに人と声が氾濫する。  
しかし、東ビ付属が他の学校とは違う。それは奇跡の物質ビアトリスを学ぶ所である以上に、  
ある一人の女が居る事だ。よって廊下の様子も他の学校とは違う。  
具体的に言えば、その一人の女が廊下へ出た途端、人並みがまるでモーゼの十戒のように割れる。  
鷹栖絢子、魔女ベアトリーチェの名を欲しい侭にする、学校だけでなく人類の畏怖する存在である。  
よって、彼女から人が遠ざかるのは日常茶飯事だった。その事実に慣れたように、歩いていく彼女。  
だが、この時一人の女生徒が、絢子に話しかけた。  
「あら絢子、今日も愛しい恋人のもとへ行く訳ですね」  
そう言って、高らかに笑う変な髪形の女性。だが絢子は彼女を無視した。  
「ちょっと・・・聞いていますの?」  
勿論聞こえている。しかし、相手をする事がバカらしい。はじめの頃は彼の名前が出るだけで、  
取り乱したものだが。荒らしや厨房は無視するのに限る。  
しかし、次の一言が絢子を止めた。  
「せっかく吉村さんに関する新情報を伝えようと思ったのに」  
「・・・何よそれ?」  
足を止めた事に、にやり顔になる彼女。彼女は絢子に近づいて、耳元に何かをささやいた。  
途端、魔女ベアトリーチェはトマトよりも真っ赤になった。  
「な・・・な・・・!」  
「思ったとおりの反応ですわね〜。魔女ベアトリーチェも、その事には奥手でしたか」  
「殺すわよ汐音!」  
「あら、私は親切心で忠告をしてあげただけですわ。それに、この問題は恋人の責任でなくて?」  
そういわれて、言葉につまる絢子。耳まで赤くなった顔をぶんぶんと振る。  
汐音は笑って、次の行動に出た。  
「行動するなら、この本を参考にしてよろしくてよ」  
 
放課後は、教室から人が出ると言ったが、ある生徒はまだ机に座っている。  
掃除がある訳じゃない。人を待っている。その人の事を思うと、護は自然と笑顔が浮かぶ。  
「・・・絢子さん」  
名前を言った。  
魔女ベアトリーチェにも彼氏が居た。吉村護、最近東ビ付属に転校してきた少年だ。最近鷹栖絢子の雰 
囲気が、変わってきた原因だ。いや、一番変わったのは護かもしれない。あの人の事を思うだけで、顔 
が赤くなる。  
かっこよくて、強くって、そして、かわいい女の子の絢子さん・・・。  
学校にとっては畏怖の存在が、護にとってはとても愛しかった。  
「今日は遅いなぁ?どうしたんだろう」  
何時も教室まで、迎えに来てくれる彼女を、にこにこ顔で待っている護。すると、廊下の方が騒がしく 
なる。  
彼女が来た。護は立ち上がると、教室の入り口へと向かった。そして、彼女をみつける。  
「絢子さん・・・。・・・!?」  
護の動きが止った。理由は単純だった。  
めちゃくちゃ怒っていた。  
殺気がびしびしと伝わってきた。周りの者達も止る。  
「あ・・・、あの、どうしたんですか?」  
おそるおそる聞いたが、答えは聞こえなかった。そして、襟首をいきなりつかまれた。  
「わ〜〜〜!?」  
そのまま引き摺られる。お尻と廊下の間に煙が起きるほど、素早くひきずられる。  
原チャリよりもスピードが出てる。そしてあっという間に、護は暗い場所にほうりこまれた。  
「いてて・・・。いきなり何をするんですか絢子さん」  
こすった尻としまった首をさすりながら、護はなみだ目で言う。  
「それに、なんでこんな所に・・・」  
ここは体育倉庫だった。人気の無い、暗い場所である。色々と疑問を浮かべる護に、絢子はたった一言 
だけ答えた  
 
「大丈夫よ、 ビアトリスでカメラは全部映らないようにしているから」  
「え?」  
「トイレみたいに盗み撮りされる事はないわ」  
その言葉を聞いた途端、護から血の気がサーっと引いた。  
「・・・その様子だと、本当みたいね。汐音から聞いた時は、耳を疑ったわ」  
口調は冷たいが、顔を真っ赤にして怒っている。  
「吉村護!あ、あなたはなんで、学校のトイレなんていう場所で、・・・お・・・、お」  
なかなか言えないようだったが、なんとか言う。  
「オナニーなんかしたのよ!」  
「ご・・・、ごめんなさい!」  
反射的に謝った護は、顔を真っ赤にしながら、泣いていた。よりにもよって、絢子さんに知られるなん 
て。  
恥ずかしさで舌を噛み切って死にたくなった。  
本当に自分でもどうかしていたとしか思えない。だけど、あの日、授業中にふと淫らな妄想が起こって 
しまって・・・。  
絢子の裸や、喘ぐ姿を想像して、・・・おさまりがつかなくなったのだ。実際、昼休みまでずっとたち 
っぱなしだった。  
だから、昼休みにトイレに駆け込んで、やってしまった・・・。  
罪悪感は勿論あった。個室の壁にひっついた精液をふきとると、惨めな気分になった。  
逆にその気持ちが、たちっぱなしになっていた物を、おさめてくれたのだが。でも、よりにもよって絢 
子に知られてしまった。  
「ごめんなさい」  
涙を零しながら、護はもう一度あやまった。絢子の顔が見れない。どんなひどい言葉がかけられても、 
文句は言えない。  
しかし、予想していなかった言葉だった。  
「わ、私でしたの?」  
「え?」  
「だ、だから、その・・・私を想像してしたの!?」  
突然そんな事を聞かれて、護は慌てた。正直に言ったら、殺される。だけど迫力におされた。  
 
「は・・・、はい・・・」  
「そ、そう」  
それだけ言って、絢子は何もしてこない。逆にそれがつらかった。暫くしてから、絢子が動いた。  
「顔をあげなさい、護」  
「・・・」  
「あげなさい!」  
怒鳴られて、顔をあげる護。その瞬間、ぎゅって音がした。  
「あああ!?」  
自分の股間が踏まれる音だ。痺れるような感覚が、下半身から脳天に抜けるように奔る。  
「い、痛いよ絢子さん!やめて!」  
「やめてですって?学校のトイレでオナニーするような変態が何言っているの!」  
ぎゅ!ぎゅ!ぎゅ!  
「ああ!」  
断続的に踏まれる股間。そのたびに、声がもれる。だが、はじめ苦痛だったのが、だんだんと快感に変 
わる。  
それと供に、苦悶の声も、喘ぎ声に代わっていく。  
「やだ・・・、やめてよ絢子さん・・・。あぁん!」  
「やめてですって?涎たらして感じてるくせに何言ってるのよ」  
魔女ベアトリーチェは冷たい声でそう言った。  
「・・・もう二度と、ふざけた真似をしないように調教してあげるわ!」  
ぎゅ!  
「ああああ!」  
どぷっ・・・。びゅる・・・、びゅ・・・。  
絶叫しながら射精してしまった。ズボンがしめり、生臭い匂いが股間からたちこめた。  
 
「う・・・うう・・・」  
涙が出てくる。足で踏まれていってしまって。それも、大好きな人にみられながら。  
(・・・怒られて、当然だよね)  
絢子さんでオナニーして、それも学校なんかでした、自分が悪いんだ・・・。泣きながら、そう思って 
いると、  
突然、正面から抱きしめられた。  
「あ、絢子さん?」  
顔にあたる胸の感触にドキドキする。抱きしめながら、絢子は言った。  
「ごめんね護」  
「え・・・」  
「私のせいで、こんな苦しんでいたなんて・・・」  
そう言って絢子は、濡れた股間を優しく撫で始めた。体をよじる護。  
「あ、絢子さぁん・・・」  
「これからは、私がしてあげるから」  
そう言って唇を塞ぎながら、あそこを優しく手で撫で続けて。  
「だ、駄目・・・今いったばかりだから・・・敏感だから・・・」  
「・・・本当に、すぐ、勃起するのね。あの本の通り・・・」  
「え・・・?本って・・・ひゃあ!」  
言葉が喘ぎ声で遮られる。布と精液でつつまれたまま、扱かれるペニスがひくひくする。  
絢子はふふんと鼻をならしながら、勝ち誇ったような笑顔で護をみつめる。  
「いくらでも出していいわ。最後まで搾り取ってあげる」  
「そ、そんな・・・。・・・ひぃん!ごめんなさい・・・また出ちゃう・・・!」  
喘ぎ叫びながら護はまたいってしまう。どくどくと溢れる精液、ひきつけを起こしたように揺れる体。  
かわいいイク姿に、絢子もだんだんと興奮しはじめた。  
 
なお、参考書のショタ子の正しい調教方法は、漫研にて入手したものです。  
 

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