「・・・なつき・・・・・・なつき・・・」  
トントン。細くて綺麗な白い指が、机を叩く。  
「すー・・・すー・・・ん?・・・な、なんだ静留!私は寝てないぞ!!」  
がばっ頭を上げ、勢いよくこたえるなつき。  
そんななつきを見て、はぁっ・・・と溜め息をつきながら、静留は言った。  
「かわいいお口に、よだれはんがついてますえ」  
「なっ!!」  
ばばば、神速の速さで手で口を覆うなつきだが、そこには何もついてなかった。  
「騙したな、静留!」  
「騙すも何も・・・しっかりと寝てはった人が、寝てないなんて嘘言うからやないの」  
「う・・・」  
「なつきは、今がどれだけ切羽詰ってるのか、わかってるんやろか?」  
にっこり、そんな満面の笑顔を向けてくる静留。  
大抵の人間は思わず見惚れてしまう、清楚な日本美人の、綺麗な綺麗な笑顔。  
だがなつきには、それが何よりも恐ろしいものに見えた。  
(や、ヤバイ・・・顔も目も笑っているが、心は笑っていない)  
静留を本気で怒らせるとどうなるか、身をもって痛いほど知っているなつきである。  
なんとか機嫌を直してもらおうと、大声で静留にいった。  
「もちろんだ!明日のテストで私の留年は決まるからな!がんばって勉強するぞ!!」  
「一箇所、間違ってるとこがありますえ・・・」  
「えっ?」  
「明日やのうて、今日どす。なつきが居眠りしとる間に、日ぃをまたいでしもたさかいに」  
 
なつきが急いで時計を見れば、時刻は午前0時15分。  
前にチラッと見た時は、確か9時くらいだったはずだ。  
つまり、3時間以上寝ていたということになる。  
「なんで起こしてくれなかったんだ!」  
「うーん、なんやえらい気持ちよさそうどしたからなぁ。ちょっとぐらいええかな、思いましてん」  
ちょっとのはずが、その寝顔に見惚れて3時間経過していたことは内緒である。  
(ほんま、かわいらしかったわぁー・・・長い睫が、フルフルいうて震えてるとこやか、特にもう・・・)  
そんなことを思いながら、静留が内心でうっとりとしていると、その横でなつきが  
「もう時間がないじゃないか!テストの開始が朝の10時だろ。用意する時間も含めて・・・残り9時間!?」  
そんな悲鳴をあげて、顔色を失っている。テストまでもう、日にちどころか時間がない。  
そしてそのテストに失敗すれば、めでたく2度目の留年が決定してしまうのである。  
 
「まぁ、うちのなつきは賢い子やから。これからやっても、十分間に合うはずどす。そうやろ?」  
ニコニコと笑いながら、こともなげに言い放つ静留。  
「それに、さっき寝るまでにみっちりやってましたしな。残りは復習の時間にあてる気どしたから。  
昨日からやってたことがちゃんと頭にはいっていれば、あとはそうあせることもない思いますけど。  
なつき、一回やったとこは、ちゃんと覚えてはるよね?」  
右手の人差し指をぴょこんっとかわいらしく立てて、疑いのない視線をなつきに向けて続ける。  
「うちが立てた完璧な傾向と対策さえしっかり覚えとれば、留年なんか怖くないよってな♪」  
ちなみに静留は、昨日から泊り込みでなつきに勉強を教えていた。  
こんなのになんの意味がある、とごねるなつきを、それは必死で説き伏せ、根気強く教え、  
よくぞここまでというほどに急成長させたのは、誰であろう静留なのである。  
 
「・・・・・・・・」  
「なつき?」  
「・・・・・・・・た、多分大丈夫だ」  
ニコニコと笑顔を向けてくる静留から、なんとなく目をそらしながらこたえるなつき。  
その様子に、静留の唇の端が少しだけ上がる。  
「な〜んか、怪しいなぁ。心配になるやないの。ほんま大丈夫どすか?」  
「もちろん、大丈夫だ!」  
「ほんなら、今から復習のテストやってもええよな?」  
「もちろんだ!!・・・テスト?」  
「えぇ、テスト。うちが作った特製のテストどす。ほんまは最後の締めに、本番の直前に解いて  
もらおぅおもて用意してたんやけどね。なつきが自信満々やから、今解いてもらいますわ♪」  
柔らかく笑いながら、静留は鞄からプリントの束を取り出し、机に置いた。  
なつきの頬を、冷たい汗がつつーと流れる。  
「えと、その、それはだな、しず」  
「まさか、一度言い切ったことを、反古にしたりせえへんよね」  
爽やかな微笑でなつきの反論を封じ込め、静留はこう続けた。  
「楽しみやわぁ〜。なつき、全部80点以上が合格やから。足りんかったら・・・な♪」  
わかっとるやろ?  
そんな京都弁が、どこかから聞こえてくる気がした。  
 
なつきは一夜漬けの知識を総動員して、死ぬ気でがんばった。  
 
「国語、82点。古文、52点。数学、90点。歴史、88点。生物、84点。・・・どすか」  
「・・・」  
「・・・」  
「・・・あの、し、静留?」  
「・・・なんどすか?」  
「いや、何も言わないから」  
「あきれとっただけどす。はぁっ・・・合格したんは、別にええんんどす。よおやりました。  
うちも教えた側として、えらい誇らしいですわ。むしろ、古文のこの、どうしようもない  
点数はなんなんやろかぁ、思うてましてな。簡単やろうに・・・どうしはったん?」  
「し、仕方がないだろう、苦手なんだから!得意な静留と違うんだ!!」  
「苦手やいうから、特に重点的に教えた気がするんやけどなぁ」  
ぐっ、と言葉をつまらせるなつき。静留は複雑そうに続ける。  
「昨日今日と、あんなにがんばったんはなんなんやろか・・・」  
そういって、笑っているが笑っていない笑みをなつきに向ける。  
「とりあえず、この結果は、お仕置きが必要やね」  
静留のしなやかな手がなつきに伸びてきて、髪をゆっくりとなでていく。  
自慢の黒髪はサラサラのストレートで、枝毛一本見当たらない。  
そのすべらかな感触を楽しみながら、なつきの耳元に唇をよせ、  
「静留せんせの特別授業、ちょお試してもらうさかい、覚悟しいや」  
そう囁く静留は、怒っているというよりは、どこか嬉しそうだった。  
 
 
「なつき、ここの答えはどうなるか、わかりますか?」  
背後からなつきを抱きしめる形で座っている静留が、耳元でそっと囁く。  
2人の前には、テーブルに広げられた古文の問題集。  
「んんん・・・はぁ ・・・あぅう・・・・・・けり、だろ・・・・・・ひゃあ!」  
途端、静留の右手の指が、なつきの奥深くをさらにかき混ぜる。  
なつきの秘所に差し入れられた2本の指が、グジュ、グジュと卑猥な音をさせながら、回転する。  
「ひぐぅ・・・すまん、違う・・・・・・けれ、だな」  
静留の与えてくる秘所からの刺激に、息も絶え絶えになりながらこたえるなつき。  
間違っては攻めを激しくされ、それによって思考が鈍くなり、また間違える。  
そんなことを三十分ほど繰り返していたために、なつきの身体はすっかり快感に慣らされていた。  
綺麗な顔を真っ赤に染め、気を抜くと下を向いて見えてしまう、静留の手が差し入れられた自分の  
下半身から目をそらそうと、必死で前の問題集に集中しようとする。だが、  
「はい、よぉできました♪」  
そんななつきの努力を弄ぶかのように、そういって、  
静留はなつきの立ち上がりかけたクリトリスを、親指でピンっとはじいたりする。  
「んはぁぁあ!」  
突然の大きな刺激に、なつきは思わず声をあげ身をよじる。  
身体の奥から、ジュンっと何かが溢れてくるのがわかる。  
とろとろに溶けてしまいそうな身体が、気持ちいい反面、恥ずかしくてたまらない。  
2本の指が内壁をなぞり、感じるところを確かめるように動くのに、敏感に反応してしまう。  
 
「んンン・・・静留、正解したのなら・・・・・・ああんっ! ・・・指を、ぬい・・・ くぅぅッ!」  
なつきの懇願にも、静留はどこ吹く風といった体である。  
むしろ逆効果だったようで、  
「なんや、ちゃんとわかっとるやないの。ほんなら、次はステップアップしよか」  
そんなことをいいながら、なつきの胸に這わせた左手を、優しくうごめかせはじめた。  
シャツの前をあけ、フロントホックのブラを外し、なつきの形よく整ったバストを直に揉みたてる。  
小さめだが、手に吸い付くような感触がすばらしい、静留が世界一愛するバストである。  
(ああん、やっぱりなつきのバストはんは、最高やわぁ)  
そう考え、内心満面の笑みを浮かべながらも、表面上は冷たい風を装って、なつきに指導する静留。  
「次は、すこおしばかり難しいけど、この問題、解いてみてくれはりますか?」  
緩急をつけて、なつきのバストをもみしだく。もちろん、右手は秘所を攻めるのをやめない。  
やめないままに、左手で柔らかな胸を刺激していく。  
「ちょっとまて!・・・上と下、いっしょにというのは、、んくぅ、だ、ダメだ!」  
あそこだけでもいっぱいいっぱいなのに、胸まで弄られるとなると、もはや勉強どころではない。  
快感にとろけそうな頭を必死で繋ぎとめながら、なつきは必死で静留を止めようとする。  
「ええからええから。はよう答え。せやないと」  
こうなるんだ、とばかりに、手のひら全体でなつきの綺麗なバストを包み、上へと持ち上げる。  
その持ち上げた手を円を描く様に回しながら、人差し指と中指の間にキュっと乳首を挟み込む。  
挟んだ指を小刻みに動かし、立ち上がりかけた小さな乳首を刺激すると、なつきの身体が  
ビクン!と後ろへ大きくのけぞった。  
「あぅっ!んんんッ・・・それダメ・・・・・・あん!あン!」  
乳房から、乳首から、強烈な快感が沸き起こり、なつきを襲う。  
 
乳房は堅くしこりきり、乳首は前へ向けて大きく隆起してしまう。  
2本の指で蹂躙されっぱなしの秘所は、与えられる静留の的確な愛撫にしとどに濡れそぼり、  
こんこんと身体の奥から蜜を溢れさせ、なつきの内腿までも愛液でベトベトにしていた。  
(ダメ・・・だ。答えないといけないのに、頭が・・・んくううぅ・・・気持ち 良すぎて )  
快感のあまり、ほとんど思考が停止し、ボーっとなっていたなつきは、  
静留のさらなる愛撫によって、現実に引き戻される。  
「ほら、はよう。ここはどうなるん、なつき?」  
ぎゅう。静留の右手の親指が、ちょこんっと包皮から顔を出したなつきのクリトリスを押しつぶした。  
「ひぎぃぃぃッ!」  
強烈過ぎる快感に、頭の中が真っ白になり、なつきは絶句する。  
「答えてくれんと、勉強にならんやないの。そんなに難しいどすか?」  
ぎゅう、ぎゅう、ぎゅう。  
「あはぁっ!くぁッ!!ヒャ・・・んく・・・まっ・・・やめ、しず ・・・る」  
「まぁ、しゃあないわ。今回はうちが答えをいうさかい、ちゃんと覚えときいよ」  
静留は静かに答えを言った――指をかき回しながら、その言葉を一言づつくぎり、  
韻をふむように、同時にクリトリスを刺激するというオマケつきで。  
ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ!ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ!  
これにはなつきも一たまりもなく、  
「や・・・!!もう、ダメ・・・・・・!!ふわっ・・・あああぁあぁあ!!!」  
大きく背をのけぞらせ、背後の静留の胸に身体を押し付けるようにして、イッてしまった。  
ぐったりと背をもたれさせ、荒い息をはぁはぁ、はぁはぁ、とついている。  
そんななつきを見て、抜き取った指についた愛液をペロリと舐めながら、静留は艶然と笑って言った。  
「次の問題は、どれがええやろか、なつき?」  
 
 
「うち、ちょっとイケズやったなぁ。でもほら、お仕置きやから・・・」  
お仕置きと称する激しい勉強会が終わったあと、静留はぐったりするなつきを優しく抱きしめ、  
首筋にキスの雨を降らしながら、甘い声で言った。  
堪忍な、とでいうように、さきほどまでとは違い、壊れ物でも扱うかのように、  
なつきの上気した綺麗ですべらかな肌に、唇をはわせていく。  
首筋を、肩を、鎖骨を、静留の整った唇がすべり、赤い痕を刻んでゆく。  
「んっ・・・」  
心地よい刺激に、なつきが目を閉じて、身体を静留にそっとまかせる。  
「なつき・・・」  
愛しげに名前を囁き、静留はなつきの柔らかな唇に、ゆっくりと朱唇を押し当てた。  
最初は触れる程度だったのが、何度も繰り返すうちに、徐々に深いものへと変わってゆく。  
「あん・・・んんン・・・」  
恍惚とした表情で、なつきもキスを受け入れ、返してゆく。  
お互いの舌を相手の口内に差し入れ、絡ませあっていく2人。  
「んふっ・・・ふわ・・・ん・・・・・・うぅンん・・・ふわぁぁ ・・・・・・ンンン」  
何分過ぎたかわからないほどに唇を貪りあっていた時、  
なつきを抱きしめていた静留の右手がふいに動いた。  
なつきの背を滑り、キュッとしまったヒップをさわりと撫でる。  
 
「んん!?」  
ぷはぁっ、となつきが唇を離し、狼狽もあらわに叫んだ。  
「し、静留!!まさか、まだするんじゃないよな!?」  
「・・・・・・・・・」  
「・・・し、静留?」  
見ると静留は、顔を真っ赤にして、身体をもじもじさせている。  
「なんや、その、なつきのかわいい姿見よったら、うちも気持ちよぉなりたくなってん・・・」  
かぁっ。自分で言った言葉が恥ずかしくなったのか、静留の顔がさらに赤くなる。  
つられてなつきの顔も、どんどん赤く染まってゆく。  
「大好きななつきを、気持ちよぉできただけでうちは満足なんどす。それはほんまどすえ。  
お仕置きしてた時も、勉強を一応考えてたから、うちの方はええ思うて・・・第一、なつきの  
テストがちゃんと終わるまでは、そういうの我慢しよ思てたのに・・・あかんなぁ、うち」  
真っ赤になって、少し落ち込みながらも、静留は言葉を続ける。  
「むしろ、なつきがかわいすぎるのがあかんのやろか。それとも、うちが節操ないんがあかんのやろか。  
せっかくきばって勉強教えて、なつきの役に立とうおもとったのに・・・」  
その声は、どんどん小さくなっていく。自己嫌悪に陥っているようである。  
「とりあえず、勉強しよか!うちとのことは、テストが終わってからでもできるさかい。  
時間もあんまりないよって――んん!」  
そう無理して喋る静留があまりにもかわいく思えて、なつきは思わず自分からキスしていた。  
「な、なつき?」  
突然のキスに、真っ赤になって惚ける静留。  
「・・・一回だけだからな!それが終わったら勉強するぞ!」  
「え?それって」  
「くどい!やるのか、やらないのか!?」  
恥ずかしいのか、なつきも茹でダコのように顔を紅くして、そっけない態度で言う。  
なつきの想いに気付いたのか、静留は真っ赤な顔に満面の笑みを浮かべ、急いで言った。  
「やらしてもらいます!!」  
 
 
その後・・・  
 
 「つぅ・・・腰が。腰が・・・。足がガクガクで・・・歩けん」  
 「堪忍な〜、なつきv」  
 「なんで朝から、タクシーに乗らなければならんのだ・・・」  
 「1人で歩けまへんから、しょうがないどすわ。今もうちが肩貸して、ここまでなんとかやないの」  
 「誰のせいだ、誰の・・・一回だけっていったよな、私は?」  
 「あん。だってあんなにかわいいこといってくれはるんやもん。それになつきかて――」  
 「わあああー!学園の中で変なことをいうな、静留!!」  
 「ふふふ、テストがんばってなぁ。・・・あっ!」「ん?」ちゅっ「・・・・・・」「おまじないやで♪」  
 
 「おや、どうしました?顔が赤いですよ、玖我さん」  
 「うるさい!早くテストをよこせ!」  
 
 
テストはおおむねできた。静留との猛勉強が、実を結んだといえる。  
やはり静留は、教えるのがうまいのだとあらためて見直したなつきであった。  
問題であった古文はといえば・・・  
 
(こ、この問題はっ!ああ、これも!!これもっ!!・・・お仕置き、恐るべし)  
 
お仕置きで復習した箇所がことごとくあたり、かなりの高得点が期待できる結果に終わった。  
ただ、その際にお仕置きの内容までも思い出してしまい、1人顔を赤らめるはめとなった。  
(ふふふ、かわええなぁ、なつきのここは)  
など、古文のテスト中、ずっと静留の声が頭から離れず、妙な気持ちになったのは、  
静留には絶対に内緒である。  
 
テストも無事終わり、なつきは開放感と共に、静留と学園を歩いていた。  
肩をかりながら、ゆっくりと正門に向かって歩いてゆく。  
「なんとか無事終わった。静留のおかげだ、ありがとう」  
「なんやの、急に」  
「いや、静留がいないと、多分ダメだったろう。本当に、感謝してる。何かお礼をするよ」  
なつきはそういって、静留に向かって深々と頭を下げた。  
「やめとくれやす。うちは、なつきのために何かしたかっただけどすから」  
ニコニコと笑顔を浮かべながら、静留はとても嬉しそうに言った。  
が、その後少し目を細め、  
「ただ・・・なんかお礼をくれるいうんなら――」  
ペロリ、となつきの首筋をなめた。肩を貸していたのが幸いした、一瞬の早業であった。  
「なつきがええわ♪」  
「なっ!?」  
「今夜は――ちゃうな、1週間くらい、がんばりましょな♪」  
「い、一週間!?」  
「もうお仕置きとかはないから、安心してな。今日からは・・・愛し合う2人の行為どすから」  
ポッと顔を赤らめる静留。ア然と呆けるなつき。  
「そうと決まれば、なんや精力がつくもんでも食べて、気合いれんとな〜。  
うち、腕によりをかけてつくるさかい、期待しとき、なつき♪」  
 
ははは・・・なつきの乾いた笑い声が、青空に広がった。  
                          (終われ)  
 
 
 

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