どうしてそんな話の流れになったのかは分からない。  
 いつものように、命のお子様っぷりをからかっていたハズが、ちょっとエスカレートしたのが悪かったのか。  
「あんた、キスもしたことないんでしょ……?」  
 お遊びのつもりで、ほんの少し唇を触れ合わせたら、この、世間知らずの同級生が勝手に勘違いしたのだ。  
 
「何だ、奈緒は私が好きだったのか」  
 一人納得した顔で、命は奈緒に近付いた。  
「はぁ? んな訳ないでしょ!」  
 奈緒の罵倒にも構わず、命はとん、と彼女を床に押し倒すと、制服をめくった。  
 抵抗する暇もなく、あっと云う間にブラジャーも取り去られてしまう。  
「って、あんた何して…あんっ」  
「奈緒のは小さいな」  
 自分を棚に上げて失礼なことを言うなり、命は二つのふくらみにかぶりついた。  
「あぁっ。ち、ちょっと止めなさいよ! 命! んあっ」  
 小さいが、いつも大剣を振り回しているせいで固い指が、器用に動いて乳房を撫でまわしている。  
 そのうちにしこってきた突起を摘んだり弄ったりし始めた。  
「固くなってきたぞ。感じてるのか?」  
「やめっ……言わないでっ。ああっ……ふわぁっ」  
 
 自分の身体が玩具にされているようだ。  
 奈緒は必死で抗おうとしたが、快楽に支配されつつある身体は言うことを聞かない。  
「んうっ! ひぁっ……あんた、こんなコトっ、あぁっ、して、タダで済むと……っあふっ」  
「何がだ? 舞衣は喜んでくれたぞ?」  
「なんで、すって……んあぁっ」  
 思ってもみない返答に一瞬抵抗する力が抜ける。  
 その隙を逃さず、命の指が下腹部にのびた。  
 くちゅ。  
 下着の上から秘部を触られただけなのに、奈緒の腰がびくっと跳ねた。  
「すごいな、ぐちょぐちょだ」  
 こんな状況だというのに、命の声も表情も全くいつもと変わりがない。  
 それが却って奈緒を追い詰めた。  
 けろっとした、子供の言動。  
 ただ指と口だけが、別の人格のように的確に奈緒の弱い所を見つけ出して責め続ける。  
 ぐちゅ……ぐちゅ……。  
 水っぽい音が鼓膜に響く。  
「はぁんっ、も、もうやめっ……ひっ……あふぁっ」  
「何を言う! これからが本番だ」  
 
「ほんば……? あぁっんっ」  
 不安になって上体を起こそうとしたが、力が入らない。  
「最初からミロクは痛いらしいから、今日は指だけにしておくぞ」  
 宣言するなり、まだ誰も受け入れたことのないそこへ、指が侵入した。  
 そのまま遠慮なく掻き回す。  
「ぅんっ! ひぁっ……いやぁぁっ……ああっんっ」  
 いつの間にか二本に増えた指が内側から襞を蹂躙する。  
 奈緒はもう、なすがままに快感に身を委ねた。  
「やぁっ……ぁあっ……も、だめぇっ。あぁぁっっ!」  
 
「奈緒、「イッた」のか?」  
 はぁはぁと荒い息をつくだけで、返事をする余裕もない奈緒に命が声をかけた。  
「その様子だとイッたんだな? 良かったな。ん!」  
 相変わらず普段通りの能天気な笑顔だった。  
 今度から、命だけは馬鹿にしないでおこう、と奈緒は遅すぎる後悔を噛み締めた……。  
 

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