休日の昼間。舞衣は巧海に用があって、男子寮を訪れた。
寮のインターホンを押すと、いつもとは違う声で返事が返ってくる。
ドアを開け舞衣を迎えてくれたのは、巧海と同室の少年、尾久崎晶だった。
部屋を見渡しても、巧海の姿が見えない。
「あれ?巧海、出かけてるの?」
「あぁ…今、夕飯の買い物に…。大分前に出てったから、ちょっと待ってれば帰ってくると思うんですけど…。」
「そっかぁ。帰ってくるまで、ここで待ってても良いかな?」
舞衣は巧海のベットにボフっと座る。
晶は客がいるのにカーテンをしめて自分の部屋にこもる訳にもいかず、台所へ行きお茶を沸かした。
「あ…、別にいいのに。私も手伝うよ。」
そう言って舞衣は、晶のいる台所へと行き茶を沸かす手伝いをする。
「台所、綺麗に片付いてるね。男の子の部屋じゃないみたい。巧海にちゃんと片付けおしえておいて良かったぁ。」
そう言いながら、ニコニコして湯を沸かす舞衣の横顔を、晶は無意識に見つめていた。
密かに恋心を抱いている少年にそっくりな横顔。
巧海の、「おねえちゃん」。
晶は、巧海の姉思いで優しいところにいつのまにか心惹かれていたが、
何かあれば「おねえちゃんおねえちゃん」と言っているのが少し不愉快に思えるときがあった。
いくらルームメイトとして、親友として親しくなったとしても、姉弟の間に自分は入り込めないのだと嫉妬心を覚えたこともある。
しかしこうやって間近で見てみると、優しそうで暖かい雰囲気のあるお姉さんで、
巧海がしょっちゅう「おねえちゃん」と言っているのもなんとなくわかる気がした。
そんなことを考えながら晶の視線は、舞衣の大きな胸へとずらされてゆく。
自分の胸もこれくらい大きくなるのか…とか、巧海はこれくらい大きくないと満足しないのか…とか…
ぼーっと考えてるうちに、舞衣の声がした。
「…晶くん、もしかして、興味あるの?私の胸。」
その声にハッとした。
「えっ、あっ、ちが…そういうんじゃなくて…」
変な勘違いをされたら困ると、慌てて否定する。
舞衣にとって自分は男なんだから、変な風に取られたら…。
すると、舞衣から意外な言葉が飛び出した。
「…そうだよね、興味あるよね。」
違う!そんなんじゃない!
晶は心の中で叫んだ。
「いつも巧海がお世話になってるし、今日はサービス。巧海が帰ってくるまで、ちょっと遊んじゃおっか、二人で。」
舞衣が何を言っているのか晶には理解出来なかったが、舞衣が来ていた上着を脱ぎ始め、そこでやっと現状を察した。
「な、なにを…」
そして、舞衣は晶のズボンに手をかける。
「巧海には、秘密だからね。」
晶の腰に巻かれているベルトがはずされていく…
「いゃ、やめろぉ、だめだぁ!!」
「大きい声出したらだめだよ。バレちゃったらどうするの」
そう言って舞衣は、晶のズボンとパンツを同時に勢いよくずり下ろした。
だが、その瞬間舞衣の表情が凍る。
「いやぁぁぁ!」
晶の叫び声なんて舞衣の耳には聞こえず、ただただ目の前の光景に目を丸くした。
晶についてるはずのものが、ないのだ。
そのかわり生えそろっていない恥毛と、その間にある割れ目が見える。
「…はぃぃぃぃぃぃいぃぃぃーーーーーーーーーー!?」
舞衣が大声で叫んだ。
「…み、みるなぁ……」
晶は羞恥で顔を真っ赤にしながら声を絞る。
舞衣は驚きのあまり床にぺたんとすわりこんでしまった。
「……あ、晶くん…?ど…どういう…」
目の前の事態に、脳がついていかない。
晶君に、ちんちんがついてない…。
巧海には付いてるのに。
なんで?
だって、晶くんは巧海とおなじ男の子で…
どうして…?晶くんは…
…
「…そういうこと……。晶くん、女の子だったんだ…」
「いや…これは…その…色々と…、事情があって…。」
「そうやって男の振りして巧海に近づいて、巧海のこと取っちゃおうって、思ってたんだ」
「ち、ちがう!俺はそんなんじゃ!」
晶だって好きで男のふりしてるんじゃない。
巧海とだって自分が望んで同室になったわけじゃない。
だが今の舞衣は、そんなことは知ったこっちゃなかった。
「だから巧海、私からどんどん離れてっちゃって…。」
「…」
また沈黙が続く。
舞衣はすわりこんだまま、下を向いて黙ったままだ。
どうしていいのかわからない晶は、とりあえず服を着ようとずり下げられたズボンをはきなおそうとする。
そのとき…
「…でも、びっくりだけど、いいか。」
舞衣がケロっとした口調で言う。そして、ドンッと晶を押し倒した。
履きなおそうとしたズボンが再びずり下がり、晶の秘密の場所があらわになる。
「私が、巧海に釣り合うような女にしてあげるから」
軽やかな口調とは裏腹な舞衣の無表情な顔に、ゾクっとする。
しかし晶は舞衣を騙していたことの罪悪感からか、抵抗できなかった。
そして上着に手がかけられる。一気に捲り上げられ、サラシに巻かれた胸をつかまれた。
「ちょっ…!何してるんだ!だめだ…っ、こんなのぉ…」
「小さい胸…。こんなんじゃ巧海は満足しないよ。もっと大きくなってもらわなきゃ。」
そう言ってサラシをほどき、晶の控えめな胸を思いっきり揉みはじめる。
「んぁ…、やめ…いたぃ……っ…」
ちょうど思春期の真っ最中の、胸もまだ小さいが確実に大きくなっている最中である。
成長中の乳房は、服がこすれただけでも痛い。そんな箇所を、思いっきり揉まれている。
痛くて、涙が出そうだった。
「だめだよ。こんなんでへこたれてたら、巧海に釣り合うような女にはなれないんだから。」
そう言って今度は、ぷっくりと膨れたピンク色の突起を刺激する。
最初は乳首全体を撫でるように…。そして、次は突起を弾く様に。
「んぅう…はぁ……ぁ、ぁ…」
さっきとは違う痛みと、けだるい快感が晶を襲う。
顔がぽーっとなって、何がなんだかわからなくなってくる。
つままれてコリコリと刺激されると、何ともいえないやるせない感覚が襲ってきて勝手に声が出た。
下腹部にまで、ずんと気持ちよさが響く。
「ふぁ…、ああぁっ…っ」
「いい?晶くん。私くらい大きくならなきゃ駄目よ。」
「…ぁ」
自分とは比べ物にならないほどの大きな乳房。
そしてその胸の持ち主は、大好きな巧海にそっくりで…。
快感と羞恥で意識が朦朧としていた晶の目には、舞衣が巧海と重なって見えた。
そして、無意識のうちに舞衣の乳房に手が伸びる。
自分がさっきされたように、今度は舞衣の突起を刺激してみる。
「んぅ…ぅ…、…どしたの…、晶くん…?」
「さっき…おれにも同じようなことしたから…仕返し…」
そう言って、今度は口に含む。
片方を舌でチロチロと舐めながら、もう片方を指先で弄くってみた。
「はぁ、ぁ…、んはぁ…!
…晶君…巧海にもこういうこと、…してあげてるの…?」
「ち、ちがう…。アイツと俺は、そんなんじゃ…」
晶は舞衣の乳房から顔を離す。
「はぁ…はぁ……。巧海とは、まだしてないんだね…。じゃあいつかそういうこと、することになったときの為に…」
そう言って今度はまた舞衣が晶の身体に触れ、そして晶の恥ずかしい、女の子な場所に手を伸ばす。
すでに愛液でぐちょぐちょになっていたソコを、指で刺激する。
最初は割れ目を2〜3回なぞり、そのまま今度はクリトリスをこすった。
「ん、ん、んんっ…!ああぁあぁっ!!」
コリコリと刺激すると、その度晶の表情が快感に染まってゆき、甘い声を漏らす。
「あぅ…、ひぃぃっ、いぃぁ…っ…」
さらに後から後から、熱くてぬるぬるした愛液があふれて来る。
「これだけ濡れてれば指入れても、大丈夫だよね…?」
そういって愛液が溢れ出している入り口へ、指をそうっといれていく…。
「ひぃああぁあぁああっあああぁん…!!」
指が入れられ、中で出し入れされる。
今までに味わったことのない感覚に、頭がおかしくなりそうだった。
(気持ちいい…けど……こんなの……たくみぃ…)
舞衣の指の動きが激しくなる。
「えへへ…晶くん、なんか可愛いなぁ…」
「うふぁっ…、か…かわいくなんて…ないっ……ぁっ!」
出し入れされるたび、理性がどっかへ飛んでいって気持ちよさで身体がいっぱいになる。
「あぁ・・・あ、あぁ…っ、もう…っ…あっぁぁぁぁぁ!!」
晶が果てる、ちょうど寸前だった。
---ガチャ
「晶くん、ただいま!」
その場が凍る。
事に耽っていて、二人の上気していた顔が一気に青ざめる。
巧海はぽかーんと口をあけて、何がおこってるの?という顔でこっちを見る。
身体の力が抜けたのかバサっと荷物がその場に落ちた。
「巧海・・・!ち、ちがうの、これは・・・!」
舞衣が慌てた声で否定するが、巧海はあいかわらずぽかーんとしているだけだった。
「……しょうがないよね。巧海、あんたも一緒にあそぼっか。
私と晶くんで、…気持ち良くしてあげるから…。」
こうして舞衣と巧海、そして晶は、超えてはならない一線を越えてしまうのだった…。