夜。辺りが闇に染まった頃
月光に照らされ、校舎の屋上に人の姿が浮かび上がる。
おかっぱの髪、小さな身体、まだ幼さの残る顔立ち、忍装束姿の尾久崎晶だ。
拓海に女だとバレて以来、何となく拓海と顔を合わせずらくなり
見まわりを口実に部屋から出てきたのだった。
「はぁ……オレ何してんだろ…」
晶は、初めて抱いた感情をどうしていいのか分からないでいた。
「……やっぱり戻ろう」
(戻ったら少し素直になってみよう。隠そうとするからいけないんだ)
少し吹っ切れた表情で、その場から立ち去ろうとした
と、その時、晶の目の前に恐らく地面から伸びいるだろう細長い触手が現れた。
「な…これは!」
晶は危険を感じ、自分のチャイルドゲンナイを呼び出そうとした。しかし
細長い触手が晶の足と腕に絡み付き、そのまま晶の身体を宙に浮かせてしまった。
「くそっ!離せ!」
抵抗しようとするも手と足を縛られ身動きがとれなくなっていた。
「こいつ一体何なんだ!」
「…もしかして、こいつオーファンか!?」
晶の読み通り、この触手の主は、しぶとく生き残っていたオーファンだった。
「まさか生き残りがいるなんて…」
その時、晶の忍装束の隙間から無数の触手が入っていき、晶の身体を這いずり回り始めた
「っ!?」
触手は、晶の胸の突起を弄りはじめた。
「うっ…んぅ……」
晶の身体が反応したのを感じとったのか、
太ももを、ぬるぬるとした新たな触手が上っていき、晶の秘部に到達した。
「あっ!? ゲ…ゲンナいっっ!…ふぁっ……」
ゲンナイを呼び出そうとしたが、その前に触手が、秘部の一番感じやすい突起を弄りはじめた。
「んっ…ああっ!」
(こ…こんなヤツ相手に感じるなんて……)
晶は触手の主に対して嫌悪感を感じたが、それ以上にこんなものに弄ばれ、感じてしまう自分を嫌悪した。
「やめ…うぁぁっ……あっはあぁっっ…」
触手の拘束を解こうと晶は必死に抵抗したが、その行為は触手をさらに愉しませ、自分の快感を増やすだけだった
晶は自分の中で何かが来るのを感じ取っていたが、それを必死に押し殺した。
それを受け入れてしまったら触手の主を悦ばせるだけだというのが分かっていたのだ。
「こ、こんな…んっ、ヤツに……オレは屈しない……んんっあっあんっっひあっ」
触手は晶がなかなか達しないのに苛立ったのか、少し乱暴に愛撫をしてきた。
「ひっ!いっんんっっっあんっあんっあっあっああぁぁぁぁ!!!」
あたりにアンモニア臭が漂う
乱暴にされたことで、まだこの快感になれていない晶は潮を吹きながら達してしまった。
「はぁ…はぁ……くっ…」
晶は余程悔しかったのか、唇をかみ締める。
その時、地中に潜ったままだったオーファンがその姿をあらわした。
それはまるで、イソギンチャクのような姿をしていた。
その頃、拓海は部屋で晶の帰りを待っていた。
「晶くん遅いなぁ…」
部屋の時計はもう11時を指していた。
「もしかして…なにかあったのかも」
(でも、僕が行っても足手まといになるだけだし…)
拓海は行くかどうか少し迷っていたが、決心した顔ではっきりした声で言った。
「やっぱりいこう」
「くそっ…オレをどうするつもりだ!」
しかし、晶の叫びはオーファンには届かない。
オーファンは晶を自分の方へと引き寄せ、中央から今までとは違う太く硬い触手を出した。
「ひっ!」
晶はこれから起きることを察したのか、達したばかりの上気した顔を恐怖で引きつらせる
オーファンは、無数の触手で晶の服を破いた。
そこには晶の剥き出しになった秘部があった。月に照らされた白い太ももからは愛液が何筋もの道を作っている。
オーファンは太く硬いものを晶の秘部にあてがった。
「や…いや……やめろ!!」
オーファンは、晶の秘部にあてがっていた触手をおもいっきり突いた。
「うああぁぁぁっっっっっっ!!!!!」
月明かりに照らされた白く美しい太ももから一筋の血が流れる。晶が処女を散らした証だった。
晶は痛みから気を失いそうになるが
(こ、こんなヤツに負けるわけには行かない……)
屈辱に耐えながらチャンスが来るのを待った。
ずちゃ…ぐちゅ……
「いっ…うあっっ…」
触手が動くたびに晶の身体に痛みが襲う。と、晶の固く閉ざされた瞳から涙が零れ落ちた。
(うっ……初めてなのに…こんなヤツに!)
晶は嗚咽を漏らしながら泣いた。
その様子がオーファンをさらに興奮させ、晶の中を激しく貪るように突いた。
「あぁっっ!!ひっあっくあぁっっ」
(…拓海……拓海……)
「あ、晶くん…?」
「!?拓…海……」
そこには、晶が今一番見られたくない人…拓海がいた。
「ど、どうして……」
「晶くんこそ……それ……」
晶は触手に犯されている姿を拓海見られている事に気付き、恥ずかしさで胸が押しつぶされそうだった。
「み、見るな!!」
しかし、晶の心からの叫びは拓海には届かなかった。
拓海は何が起きているのかわからない様子でその姿を見ていたが、やがてその様子を理解しショックを受けた。
「こんな…こんな姿……見るな……」
晶は羞恥心からか、顔を赤らめ瞳からは涙がとめどなく溢れ出した。
「早く…逃げ…あぁっっ!!」
オーファンは拓海にはまったく興味を示さず、先程の続きをはじめた
「くああぁっっいっ…やぁっっ…み…うあぁっっ」
「晶くん!!
ま、待ってて今助けるから!!」
拓海はその辺りの木の枝でオーファンを叩いた…だが、そんな攻撃が通じるはずもなく触手で吹き飛ばされてしまった。
「拓海!」
「拓海には手を出すな!! おまえの相手はこのオレだ!」
「あ、晶くん……」
するとオーファンは、触手を拓海の腕に絡みついて晶の正面に浮かせた。
「このっ…拓海をはなっんぐっっ!?」
晶を犯しているものと同じ触手が、今度は晶の口の中も犯しはじめた。
「ふぐっ…んんっっ…」
「晶くん!」
オーファンは、この行為を拓海に見せびらかすかのように激しく晶を犯し続けた。
「んんんんっっっ!!」
「っ……晶くん…ごめん…」
そのあまりにも痛々しい光景から拓海は目を逸らそうとした、だがオーファンはそれを許さなかった。
触手が拓海の顔に巻き付き、目を逸らさぬように頭を固定した。
(拓海にこんな姿を……)
晶の心の中は羞恥心や悲しさでいっぱいだった。
と、触手が急にペースを上げてきた。晶の頭に嫌な予感が思い浮かんだ
「んんんっっ!ふんんっっっ…んぐぅぅっっっ」
ぬちょ…ぐちゃ…ずちゅゅ…
触手のペースがどんどん上がっていき、そして…晶の中に己の欲望の全てを出し切った。
――――今だ……
晶は触手がひるんだ事を確認し、エレメントを出し
触手に犯され疲れきった身体を機敏に動かし、触手の拘束から逃れた
「ゲンナイ!」
晶はゲンナイを呼び出し、欲望を出しきり動かなくなったオーファンを攻撃した。
「晶くん! 大丈夫!?」
オーファンを倒した晶はそのまま倒れてしまった。
「晶くん!晶くん!…ごめんっ……僕は何も出来なかった…」
拓海の瞳から涙がこぼれる
「拓海……無事…だよな……」
「僕は大丈夫だよ! でも晶くんが…」
「オレのことは心配するな……おまえが無事で良かった……」
晶はそこまで言うと、糸が切れたかのように気を失った。
「晶くん…ごめんね……」
晶が目を覚ますとそこは自分のベッドだった。
身体を起こすと、先程の行為の影響か身体に痛みが走った。
「っ!……さっきのは夢じゃないんだな……」
「晶くん、目がさめたの?」
カーテンを開け、拓海が顔を覗かせた。
「晶くん、身体は大丈夫?」
「…あっ、ああ…大丈夫だ」
拓海に心配をかけないようについた嘘だった。
「オレ…風呂入ってくる…」
晶はすぐに立ちあがり、風呂場へと急いだ
拓海に先程の行為を見られたせいで恥ずかしさから顔をあわせられなかった。
「……」
拓海も気まずそうに晶を見る。
晶が風呂場のドアを開けようとしたとき、気まずい沈黙を破ったのは晶だった。
「あっ…あの…部屋まで連れてきてくれて…ありがとう……」
「えっ、そんな…僕には何も出来なかったし……ごめんね…」
「何言ってるんだ、おまえは何も出来なくて当たり前なんだからな
ただオレが迂闊だっただけだ…」
「晶くん…」
「自分のせいだなんて思うなよ。分かったな」
「うん…ありがとう」
晶は少し微笑み風呂場のドアを開けた。
シャワーを浴びる晶の頭には、先程の忌まわしい行為が駆け巡っていた。
「うっ……うっ…」
晶は自分の穢れた秘部に指を入れ、
まるで触手の出した汚らわしい液体を掻き出すかのように、何度も何度も、爪があたり血が出ても
その行為を止めることは無かった。
「くそっ…くそっ……」
シャワーのせいで泣いているのかは確認できないが、嗚咽を漏らしながら顔を悲しみで染め
晶は自分の穢れた身体を呪った。