麗らかな昼下がり。学園のひっそりとした林の中の空間。そこにあるベンチが彼のお気に入りだった。この静かで一人になれる所でぼーっとするのが楯祐一のマイブームだったりしたのだ。しかし訪問者は突如やってきた。  
「祐ちゃーん」  
「ぅわっ!」  
祐一が座っていた横にすりよってきた一つの影。それは結城奈緒である。それまで意識を飛ばしてた祐一は不意打ちに大声をあげた。  
「ナニ考えてるの?こんな静かな所でさ」  
「別に…ただぼーとしていただけだっ」  
突き放す様にはぐらかした。しかし…  
 
むにゅ  
 
奈緒は祐一の腕を掴み自分の胸を押し当てた。  
「いきなり何するんだっ」  
「えーとね、ちょっとききたい事があってぇ……祐ちゃんってあのお節介巨乳女と女性ホルモン皆無女のどっちが好きなのぉ?」  
「はぁ?」  
そういえばこの間も杉浦碧リーダーにきかれたばかりだった。鴾羽舞衣と玖我なつき。そのどちらが好きという事。  
「お前には関係ないだろうが」  
 
祐一ははぐらかし、奈緒を振り払おうとした。が。  
「えーだって知りたいんだもん…それに」  
奈緒は祐一のズボンのチャックに手をかけた。  
「あたしがあんな女達より巧いって教えてあげるわ」  
にやりと口元を妖艶に引き上げると、祐一が声をあげる前にソレを引き出した。奈緒は嬉しそうに笑うと、  
「祐ちゃんって童貞?」  
といい、ぺろりと舌をソレにあてた。  
「お前こんな所で…く」  
祐一は質問に答えずにこの状況をどうにかしようとするが、すでに奈緒は祐一の先端をくわえていた。  
「あたしてっきりあの女とやっちゃってるのかと思っちゃった。だって肉欲獣だもんね」  
更には話が噛み合わない。ちゅぱちゅぱと音をたてはじめ、我慢汁を吸い寄せていた。奈緒は丁寧に口に含んですったと思えば、放して裏側や付け根付近を舐め回した。  
相手が奈緒だとわかっていても、体に押し寄せる快楽は自分一人では得れないものだった。それを表すかのようにソレ自身は大きくなり自己主張をはじめた。  
ここは外。誰かに見つかってはまずいというのに。  
 
ちゅっ、ちゅぱ  
 
それを解っているのか解っていないのか…奈緒はわざとらしく音をたてる。  
祐一は既に限界だった。  
「くっ…くっそ」  
「あ、待って」  
びゅっ…じゅる、ごく。  
奈緒は祐一の放たれた精子を飲み込んだ。  
「お…お前」  
「ふふ〜ん。今だしたってかけるトコないじゃん。外だしね。だから飲んであげたのよ。あー祐ちゃんの濃厚だったわ…たまってたのね」  
祐一の顔が思わず赤くなる。さっきからやっていた事が頭の中でリピート再生されていた。  
「さてと…」  
奈緒は立ち上がると自分の鞄のケータイをあさる。  
「今日の事は内緒にしてあげるからさ、今度どっかで奢ってね」  
メール画面を開いたみたく、メールをすざましい速さで打ち出した。  
「じゃ、あたし用事あるから。またね、祐ちゃん♪」おい、待てと祐一が言う声も遠く奈緒は一人で歩いていった。そんな奈緒の表情は信じられない位にこやかだった。  
 
こーゆーのって奪った方が勝ちだよね。ふふふん。覚悟しててね、祐ちゃん♪  
 
*end*  
 
 

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