ユメ凌辱[幕間劇2]
―――あれから、私は何度もあの人に突かれ続けて、いつしか疲れて意識を失ってしまった。
目を覚ますと最早終電に間に合わないのに気が付き、事務所に電話を入れた。私は昨晩はアンジェラの所に泊まった事になっている。
その後私は再び体を弄ばれた。買わされた避妊具が尽きてしまい、どうしてもそのままは無理ですと頼んだら、「それなら体で受け止めるんだな」と体中にあの人の白くて熱いモノを浴びせられた。
事が終わった後、シャワーを浴びながら私は涙が枯れるまで泣きじゃくった。
それから、私は事ある毎に呼び出されて、あの人に犯されている。
自らの身を守るために、私の鞄には常に避妊具を忍ばせざるを得なかった。
ある時、淫らな行為の最中に私はふとあの人の顔を見た。
「――――うッ!」
熱い激流が私の中に出される瞬間だった。
その表情は普段の恐いモノとは違い、何故か穏やかな感じすら覚え、私はそれが忘れられない。
―――その感情を、私は何と呼べば良いのかわからない――。
―再び幕、そして変調―
ユメ凌辱[metamorphose]
「この娘か、菊池ユメ」
サングラスを掛けた奴が俺のPCの画像ファイルを開きながら言う。
……こいつがあの魔法石を買ったサイトを俺に教えた男だ。数年前に知り合って以来の腐れ縁で、色々とヤバい事を一緒にしてきた。
そういえば奴がサングラスを外したのを見た事無いな…。
「今度俺にも犯らせろよ」
「…また3Pかよ」
「そう言うなよ、たかだか二回目だろ?」
「違う、三回目だ」
奴はユメを結構気に入った様子で、しつこく食い下がる。結局、奴の申し入れを受ける事になった。
数日後。
いつもの様にユメをこの部屋に呼び出した。違うのは奴もここに居る事だ。
「……え……この人は……一体……」
「よぉ、菊池ユメちゃん」
奴はやはりサングラスを掛けたままでユメの横に回り込み、肩に手を掛けた。
「今日はオレも混ぜて貰うぜ」
「……!?」
ユメは奴と俺の顔を見比べて、そしてその言葉の意味を理解した。みるみる顔面蒼白となってゆく。
「いやっ…そんな事……止めて下さいっ…………」
ユメは俺の袖元を掴み懇願するが、勿論受け入れられる筈は無い。
「駄目だ…俺に逆らうつもりか?」
俺は冷たく言い放つ。
そして淫らな宴の幕は上げられた……。
「や……放してッ………」
俺はユメの後に回って両腕を掴み、その自由を奪う。「それじゃあ早速」
奴は遠慮無くノースリーブのパーカーを下着ごと捲り上げ、ユメの胸を露に晒させた。そして両掌で乱暴に揉み上げる。
「いやっ…痛いッ……」
頭を振って拒絶するユメ。「うおっ、柔らけェ」
奴はそのまま乳首を摘み、ユメの胸を存分に嬲る。
「いやっ…触らないでッ」
その眸には涙が溢れ始めている。だが言葉と裏腹に、ユメの先端はツンと尖って硬さを増してゆく。
「じゃあ俺はこっちをイジらせて貰うぜ」
俺はユメのスカートの中に左手を入れ、その股の間に触れる。既に下着には愛液で染みが滲んでいた。
「はあぁぁんっ」
ユメは小さく身を捩り抵抗しようとする。俺は右手を腰に回してその動きを抑えつつ、左手は下着の中に滑り込ませてユメの性器を弄ぶ。
くちゅ……くちゅっ…
「あぁっ……や……そこ…いじらない…で……あんっ…………」
その内に奴は掌だけではなく、舌も使ってユメの胸を責め立てていた。片手で存分に乳房を揉み、舌で乳首を転がす。
「はあぁっ……そんなに……され…はんっ…したら……わたし……もう…」
二人がかりの愛撫に、ユメは完全に翻弄されて恥ずかしい姿を晒している。
「いいぜ、イケよ」
俺は耳元で囁き、左手で膣を更に激しく掻き回す。
奴も咥えた乳首に歯を立てて絶頂へ誘う。
「ほら、イッちまいな」
「あっ…あっ……あ…イッ…はあッ…はッ……あああぁぁぁぁぁッ…!!」
ビクンビクンッ、と身体を痙攣させてユメは立ったまま絶頂を迎えた。
「成程…確かに感度が良いみたいだな」
「だろ?」
俺と奴はその場に座り込んで肩を上下させているユメを見下ろして話す。
「おい、早く犯らせろよ」
奴はユメを犯す事しか頭に無いらしい。
「まぁそう焦るなよ」
俺はベルトに手を掛けながら奴を諭す。
「と言う訳だユメちゃん…まずはコイツを鎮めて貰うぜ」
俺は反り返った肉棒をユメの顔に押し付けた。
「……はい…」
ユメは目蓋を伏せて俺の命令を受け入れた。
「んっ……んん……んっ……くふっ…」
ユメは俺のモノを咥えて頭を前後に動かしている。
「おい…手を休めるなよ、ユメちゃん」
奴の冷たい言葉に、ユメは止まりかけた右手を再び動かす。その掌の中には奴の勃起した肉棒が握られている。
「おおッ…手コキも上手じゃねェか。これもお前が仕込んだのかよ」
「まあな…ユメちゃんはエロい事が得意だからな」
ユメの口を愉しみながら俺は奴の質問に答える。俺の台詞に、
「……むふんッ……ふぉんな……ちが…………」
ユメが反論しようとした。だが、咥えたまま喋ろうとする事で舌や息が更に俺を刺激する結果になる。俺のモノがユメの咥内で大きさをまた増した。
「おいおい、そっちばかりじゃ無くてこっちもしゃぶれよ」
奴の言葉にユメは俺のモノから口を離し、頭を右に向けて今度は奴の肉棒を口に含んだ。
そして大気に晒されてそそり勃った俺自身に左手を添えて、滑らかにしごいていく。既に溶岩の如く熱を帯びた肉茎に比べるとユメの掌は少し冷たく、それがまた堪らなく心地良い。
「何だよ…こいつフェラは下手糞だなァ」
奴は苛立たし気に吐き捨てた。見ると、ユメのフェラは確かにいつも俺に奉仕するのに比べると明らかにぎこちない。
「もっと頭を動かせよ、こうやってなッ」
奴は片手でユメの頭を掴んで無理矢理に前後にスライドさせた。
「むッ…んんッ…ひゃっ……ひゃだっ………」
大粒の涙をポロポロ零して嫌悪を表すユメ。
「オラァッ、もっと舌を動かせよッ」
奴の叱咤はさらに続く。
それに懸命に耐えながら、ユメは俺達二人のモノを代わる代わる咥えて奉仕を続けた。
「おい見ろよ、ユメちゃんのあそこを」
奴はしゃがみ込んで口と手で奉仕を続けるユメの恥部を指差す。
そこは既に愛液が溢れ、太腿はおろかフローリングの床にまで滴れていた。
「オレらのを咥えて興奮してやがる」
「……いやっ……そんなこと……ない…です……」
俺のモノから口を離し、俯きつつ訴えるユメ。その口元から一筋の唾液が糸を引く。その姿に俺の欲望は膨れ上がる。
「よし、オレが挿入れてやるぜ」
「だめえっ……許して…それだけは……」
ユメは奴の方へ向き直り、潤んだ眸で懇願する。
「……堪んねェなあ、その表情」
逆効果だ。奴の下卑た欲望を増長させただけだ。
「こいつは邪魔だッ」
奴は一気にユメの下着を脚から脱ぎ取る。
「やッ…!」
ユメは短い悲鳴を上げた。
「ちょっと待てよ、コイツをちゃんと付けろよ」
俺はコンドームを取り出して奴に差し出す。
「ハァ?何言ってやがるんだ!生でぶち込むに決まってんだろ」
奴の口調が段々直接的な表現になって来ている。キレかかっている兆候だ。
「後に仕えた俺の身にもなれよ、お前の精液まみれのユメなんて御免だ」
チッ、と奴が舌打ちする。
「仕方ねェなあ…ゴム付きで我慢してやるか」
奴は渋々納得したようだ。手早くコンドームを装着していく。
「これで勘弁してやる…サッサとケツをこっちに向けろッ!!」
荒々しい口調で怒鳴りつける。ユメはまた涙を流したが、観念したのかゆっくりと四つん這いになる。
「…………ッ…」
両手両足を床に付け、ギュッと両の目蓋を閉じ、ユメは恥辱に耐えて唇を噛み締めている。
「よーし…ユメちゃん」
奴はユメの耳元で何かを囁いた。俺にはサングラス越しでも明らかに眼を爛々とさせているのが分かる。
「!?……そんなっ…」
ユメが狼狽して洩らす。
「さァ早く言えよ!!」
再び語気を荒げて奴が命じた。ユメの両肩がわなわなと震える。ゆっくりとユメは後ろを振り返った。
「お…お願いしま…す…」
今にも消え入りそうなユメのか細い声。
「………早く……私の……オ……オマ〇コに………あなたの……モノを……入れてくだ…さい…っ……」
恥ずかしさからか、ユメの閉じた目蓋から涙がポロポロと零れ落ちる。
「よく言えた…なッ!!」
奴は一気にユメを後ろから貫いた。
ぐちゅぐちゅぐちゅっ…。
淫らな音を立てて奴の肉茎がユメの陰唇に沈む。
「いやああああぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」
ユメは躰を反らせて嬌声を上げた。
「うぉッ……凄ェ締め付けだッ…」
奴はユメの腰を両手で掴みながら、自らの腰を激しく打ち付けてゆく。
パンッ…パンッ……ちゅッ…パンッ…ぐちゅッ……
二人の体がぶつかり合う音と、愛液が混じり合う水音が入り交じった淫靡な音が早くも部屋に谺する。
「あんッ……はぁんっ……やぁ…っ……ああッ…」
ユメが口を開けて喘ぐ。やがてその口元から唾液を垂らし始める。
「それじゃあ俺は上の口を貰うぜ」
俺は淫らに開かれたユメの口に自らの肉茎を滑り込ませる。
「…んッ…んんっ………」
ユメの眉に皺が寄る。
ぬちゅっ…ぬちゅっ……
俺とユメの液が混じり合う甘美な響き。
「んんッ………ふぅンッ……ん…んんンッ………うウンッ…………」
ユメは自ら頭を揺らして俺のモノを慰める。
「おおッ…また一段と締まりやがる…この女ッ」
奴は大きく息を吐き、更に腰を使ってユメを嬲る。
「んンン―――ッ……んんンッ……ふゥン…ッ…」
ユメが俺達二人の間で悶える。捲り上げた服から覗く背中には汗が吹き出し、艶めかしく光っている。
先に射精を迎えたのは俺の方だった。
「出すぞっ…ユメちゃんっ…飲み干せよっ」
ドクドクッ……ドプッ…ドクドクッ…ドクッ……
いつも以上に長く、ユメの口の中に俺は吐き出し続けた。
「ンンッ……ン……ゥン……ンッ……ンンッ……」
ユメは喉を鳴らし、それをすべて呑み込んでいく。それでも溢れた白濁液がユメの口から零れて床に白い染みを付けた。
「――ふう……」
俺はユメの口を汚し、安堵の息を洩らした。そして目の前のユメの痴態を愉しもうと視線を向ける。
ぐちゅぐちゅぐちゅっ…
…ぬちゅ…ぐちゅっ……
ぐちゅっ…ぐちゅっ…
「…はァン……あンッ………や……やぁっ………」
奴に責められて声を上げるユメ。その小振りな乳房が奴の腰使いに合わせて揺れている。
「や……やだぁ……はッ………も…う……ゆるし…て…よぉ……あァッ……」
いつもよりも声を詰まらせて喘ぐユメの表情。
「いいぞッ……なんてエロい身体だッ……」
奴は満足気に言葉を並べ立てる。
「やぁッ」
短い声。
ユメはふと俺の方に顔を上げた。口元からだらしなく唾液を垂らす恍惚の表情。その眸にはすがる様な色が浮かんでいた。
空中で視線が絡み、俺は無意識に目を逸らした。
「そろそろイクぜッ」
奴は叫び、ユメの頭を掴んで強引に後ろを向かせた。
「よがりまくれよッ」
そして奴が射精すると同時に、ユメは達した。
「やああぁぁぁぁ――!!」
ユメはそのまま果てて意識を失った…。
「何だよ…お前は口だけでいいのかよ?」
奴はコンドームをゴミ箱に投げ捨てながら言う。
「ああ……俺はいつでもユメちゃんと犯れるからな」
俺はズボンを上げながら、ユメと奴に背を向けたまま答えた。
「やけに淡泊だな」
奴は言う。
「まあ、でもお前が羨ましいぜ。あんなエロい躰を犯り放題なんだからな」
奴が帰ってから暫らくしてユメは目を覚ました。そして思い出した様にまた泣き崩れる。その顔は涙でぐしゃぐしゃになり、生気が抜けたかの様だった……。
――続劇――