「フォーメーションG計画」  
 
「ふっふふーん、ふっふふーん」  
今日も元気に学校に登校して、元気に日々の日課をクリアし、元気に下校中だ  
怪しい男「式森和樹だな?」  
「ふぇ?」  
返事をしようと後ろを振り向いた・・と思った頃には意識が飛んでいた  
 
「遅い」  
珍しく苛立ちを見せる美人メイドリーラ  
「遅いですねご主人様」  
右腕のネリーも心配の模様だ  
「そうだな・・何時もの予定より既に35分も経過している・・何か悪いことが」  
最近多忙な和樹であるが、遅くとも6時くらいには寮に戻るが今は悪いことに18時半だ  
(多忙な理由 1エロ娘4人に連行されイチャイチャする 2生徒会室に呼び出され淫乱会長とイチャイチャする 3生物部にお邪魔して生命の不思議発見!  
4指導室に呼び出しを喰らった所、保健室で拉致される 5その後指導室に赴き説教を喰らう)  
「隊長!!隊長宛に電話です!!」  
「ん!?何だ今立て込んでいる」  
「そ!それがっ!」  
少々青ざめた様子の部下を見るに尋常ではないもしかして!  
「私だ」  
「ようやく出たな・・隊長さんよぉ・・大分探したぜぇ、用件だけ言うあんたらの主人は預かった・・」  
「目的は何だっ!!!」  
珍しく逆鱗しそこを聞こうとする  
「まぁ慌てるなぁ・・72時間以内に指定の口座に・・そうだな100億!100億用意しろあんたなら簡単だろぉ?」  
「単位は!?ドルかっ!?」  
「いいやぁ・・最近ドルは安心できねーからなぁ「日本円」で頼むよぜ?じゃぁなまた電話するよっ!」  
ガチャりと音を立てて電話が切れる  
「っく!逆探は!?」  
「それが・・いくつもの場所を経由してるようで不可能です」  
「プロの犯行か・・っち!準備を整えろ!」  
「了解!」  
何も言わなくても意志は伝わるだろう・・  
 
悪人A   「しっかし無駄にとしろーばかり集めましたなぁ」  
ボスっぽい役「不満か?」  
「不満も何も!あいつの手にかかれば瞬きする間に全滅してるでしょうね」  
「そんな相手なのか?」  
「えぇ相手もプロですから」  
 
「圧倒的に火力が足りない・・仕方ないあれを使うか」  
日本に駐屯と言うことで一応は平和な国なので火力に圧倒的に劣っている これでは救出作戦は困難だ  
急ぎ足で自室に向かい執務机をちょっと乱暴に開け、数多くの携帯電話の中から一つを引っ張り出す  
「もしもし、ただ今お時間の程よろしいですか?」  
「用件を聞こうか」  
つい癖で日本語で話したが日本語で帰ってきた それもそうだ相手もプロだ  
「依頼があります、至急の依頼です、依頼額は100億用意します、是非受けて頂きたいのです」  
「いいだろう、あんたの所に行けばいいのか?」  
「そうですか!ならば出来るだけ早く来て頂ければ幸です」  
最低限の事だけを伝え電話を切る、次の電話に持ち替える  
「もしもし、私です」  
「あーあんたか!なんだ?何か欲しいのか?メモが必要か?」  
「そうですね、いいですか?」  
「あーどうぞ」  
相手にメモを取るよう促す よういう用件だし量も多い  
「A5を2それの120を100で7.62を2万、プーマを4それの30を16000で5.56を4万、XM8を20でドラムマガジンで15をM320で5をM870で、40GRを1500に12を500  
5.56Nは20万、M95を5、12.7を100・・・・・・」  
(説明は要らないと思うがA5=レオパルド戦車、プーマ=歩兵戦闘車、それのとは弾丸のことであるし、用意数も「A5を2」と判りやすく2輌である)  
「おいおい、なにを始める気だ?」  
「第三次大戦ですっ!!!」  
まだ注文は終わってないのか話を続けたようだ  
「で?どーすんだ隊長、どこに拉致されたかも判らない・・」  
褐色肌のメイドセレンだ  
「判ってる、こんな事もあろうかとナノマシンを注入しておいた」  
「抜かり無い訳ね・・で?だいとりょーに頼んで空爆要請もするか?」  
「それはしない、この件は絶対に他に知る人間が居てはならない機密事項だ」  
それもそうだ主人を拉致されたとえっては、例え救出しても威信に関わる事態である  
「で?結局どーすんの?救出は当然として・・」  
「皆殺しだ」  
「ワオ!!」  
さりげなくとんでもない発言をするのがこの人物だ  
「じゃぁあれか「無限カチューシャ」と「ヒートレスリボン」と「ステルスソックス」とか解禁しちゃうのか?」  
「無論だ」  
(説明しよう!!格上のメイドが使用出来る禁断アイテムについて!「無限カチューシャ」どこからともなくC4だろうがスティンガーだろうが  
無限に弾丸を供給してくれる夢のカチューシャだ!「ヒートレスリボン」銃の銃身加熱を一切起こさなくする一対多数用の専用付属リボン♪  
「ステルスソックス」これを身につけるとX線、赤外線、各種レーダー等電子兵器に対し無敵になれる)  
 
彩雲寮・・作戦会議室  
「よし揃ったな!それでは作戦の説明をする」  
「隊長!!隊長に会いたいと・・その・・訪問者です」  
何?連絡はしたが早いだろう・・ひょっとして違う人物なのか?  
「どういった?」  
「えぇと男で身長は180センチ、髪は黒、緑のTシャツを着ていて筋肉モリモリマッチョマンの変態ですっ!」  
「彼ですね、ここに通して下さい」  
「え?」  
「いいから!!丁重にお通ししなさい!死にたくなかったらっ!」  
それからその男も合流し話を始める  
「場所は太平洋の無人島、今から準備をして出れば期限の30分前には到着する、強襲揚陸で突破口を開いてそのまま雪崩れ込む」  
「作戦もひったくれも無いな」  
ド正直な流れにいつもの完全無欠の作戦を考える彼女と一緒とは思えない  
「連中は救出に来るとは思って居ても、機甲部隊まで投入するとは考えて無いはず・・そこを突く」  
「俺は何をするんだ?」  
100億貰っておいて何もしないでは信用云々の問題だ  
「スナイパーとして敵勢力を潰して貰います、それだけです」  
「そうか」  
それだけ聞いて男は黙る、大分良い仕事を貰ったものだ  
「作戦は理解したなっ!出撃だ!」  
「上に連絡はいいのか?」  
それもそうだ事態が事態と言え勝手にドンパチを始めたら譴責を喰らうだろう  
「そうだな・・・」  
数秒考えてまた電話を取り出す  
「本部、緊急連絡メイド5人1919!コードレッド!オペレーションΩ!コマンドー!繰り返しますコマンドー!・・・よし!準備にかかれ!」  
本部  
「将軍!日本より緊急のメッセージです!」  
「何?内容はっ!?」  
一瞬緊迫した空気に包まれる  
「はいっ!読み上げます!メイド5人1919!コードレッド!オペレーションΩ!コマンドー!です!」  
「なんと言うことだ・・・主要各国のトップに連絡これから自国で起こるやもしれん軍事的衝突には目を瞑れと!」  
「え?何故です!どうして!」  
「基本は太平洋地域の国々だけでいいだろうが・・・困った」  
頭を抱え苦悩を示す  
「どうしたんです?なにが始まるんです?」  
「第三次大戦だっ!!!!」  
 
強襲揚陸艦内  
「これが敵島の衛星写真だ」  
「ほーいっちょ前に要塞作った訳だ」  
四方に見張り櫓やれ塹壕やれ作ってある  
「木々もこの通りそれなりに生い茂っている、だが施設内に車が見える事から機甲部隊の展開も可能だろう」  
「で・・南と北に別れて進撃、突撃粉砕勝利ね」  
「そういうことだ」  
判りやすい作戦に誰もが唸る  
「敵に容赦はするな!絶対に生きて返すな!!判ったかっ!」  
「サッー!イエッサー!!」  
 
ボス「で?本当に来るのか?」  
悪人「えぇ100%確実に、あの男が死のうが関係ない、あんたの命をその手で握り潰すまで確実に来ます」  
「だっ!大丈夫なのか?」  
「えぇ・・一応はとしろーばかりですが数も揃えましたし、空だろうが海からだろうが近づけば判ります、それに・・あの女から貴方を守れるのは・・俺だけです」  
「そ・・そうか」  
 
約束期限1時間前  
「で?隊長さんよぉ・・金は用意できたのか」  
「用意はした指定の口座を指示して貰おうか」  
「利口じゃねぇか・・それじゃぁ・・」  
と番号を言おうとした時だそれが起こった・・大爆発音だ  
「お!おまえ!!何しやがって!!」  
「それでは受け取ってください37564ジンバブエドル振り込みましたので」(超インフレが発生していて1ドル(米)で2京ジンバブエドル突破中)  
サイレンが鳴り響く敵襲の知らせだ  
「ほーら来たでしょう?」  
「大丈夫・・」  
「大丈夫です、私はあの男の所に居ます、命が惜しいなら付いてくるか便所に籠って命乞いでもしてて下さい」  
 
「よっしゃーー!!!いくぜーー!!セレン様のお通りだっーー!!!」  
一番上陸を決め込み敵陣に突っ走る  
「私も負けては居られないな」  
無限カチューシャを使用しているので所持しているM8のドラムマガジンは不要の産物だが、要は気分の問題だ  
戦車A「行け!突入!隊長を援護して!あの柵を踏みつぶしなさい!砲手!手頃な櫓はぶっ飛ばして!!」  
島の至る所に高所から打ち下ろせる櫓を造ったが120mm滑空砲の前には無力同然である  
兵士A「行け!行け!敵襲!敵襲!!」  
兵士B「北と南に分断上陸!!突破させるな!!」  
と一番見下ろしの効く櫓から眼下を見下ろす鬼眼がある  
「状況確認・・行動開始」  
静かに・・そして正確に・・見つめる先には敵の額  
兵士C「報告っ!敵は機っ!!!」  
兵士D「どうした!!報告続けろ!おい!」  
トランシーバーを持った者が力なく倒れる・・まったく綺麗な狙撃である  
 
「どけ!どけ!邪魔邪魔!!」  
片手でM8を操り次々に敵を葬っていく  
兵士沢山「うわぁーー」「ぐぇ!」「あぁー!」「ぬわー」  
「ん・・ランチャー!!」  
「はい!」  
多分島のトラックが動いたのか兵隊を乗せて来たのであろう幾多の銃撃音からその音を聞き漏らさないのも彼女だからだろう  
「このまま突っ込む!おい!あっ!」  
トラックの助手席に乗っていた男は「あっ!」とする・・・そうすでに運転手は命を落としていたのだ  
「バックブラストOK!!発射!」  
距離は200mもないし突進するトラックにスティンガーは無慈悲すぎるかもしれないが相手に情けは不要だ、その爆発でなすすべ無く後ろの兵は空中に投げ出され重力に従い落ちる  
「良し!食いついた!!戦車!遅いぞ!あの塀をぶっ壊してくれ!」  
「セレンこっちの方が早い」  
銃に取り付けられたM320のGRで塀を一部破壊する  
「よし!隊長!行ってやれよ!ぶちのめしてこい!」  
「判ってる」  
敵襲が完全なる奇襲だったこともあるし、機甲部隊の出現で展開はあまりにも一方的だ、防戦もままならずあっというまに進撃を許してしまう  
塀を壊したあとセレンと別れた、ここからは私の仕事だ誰にも邪魔はさせない  
施設に侵入したが面倒くさい、迷路状になっているのだ不便極まりない  
兵士E「いたぞー!!そこだー!」  
兵士F「囲めー!取り囲めー!!」  
彼女の姿を見かけ当然後を追う兵士達でわあるが・・それは余りに無謀というか無策というものだ  
兵士G「そこかっ!!」カチンッ!  
変な機械音がしたと思ったら・・いや思う前に兵士達は無惨に弾け飛ぶのだ、彼女のトラップによって  
「どこですかっ!ご主人様っ!ご主人様っ!」  
血眼になって我が主を捜す  
一部屋一部屋当たるしかない  
「ここですかっ!!!!」  
「よーこそ・・さてこれが誰だか判るよな?」  
部屋に入った瞬間気が狂いそうだった拳銃が我が主の頭に押されている・・一方的に勝機が薄い  
「ん!な・・何者ですか・・」  
「悪いなぁ・・こっちもビジネスでね・・だが100億なんかどうでも良い・・俺が本当に欲しいのは・・あんただよ」  
まぁそれも覚悟の上だ  
「はっきりいって100億とアンタみたいな超美人を自分の好きなようにできる権利どっちを選ぶかと聞かれたら・・そりゃ男ならアンタを選ぶのが筋ってもんだろ?」  
「そのために・・ご主人様をっ!!?」  
「おーっと!!この銃が見えないのか?ここに居るのは既にお前の主人じゃない・・新しい主人はお・れ・だ?判ってるよなぁ?」  
その男を殴り倒し、この世の物とは思えない程の苦痛を味合わせた上で殺してやりたいと思ったがそうもいかない  
 
「ど・・どうすれば・・」  
「物わかりが良いじゃねぇか・・流石だぜ・・そうだな先ずは軽く脱いで貰おうか」  
苦汁を味わう・・何故!?だがこれも命のため・・しかし自らの主人以外に地肌を見せるなど・・後で合わせる顔が無い  
「おーーいいねー・・ゆっくりやってくれて結構だ」  
自慢のメイド服を脱ぐ準備をする・・そう準備を  
「その・・約束です・・その人から離れて下さい・・」  
「おーいいぞ・・もうこんな男用済みだ・・俺の女にッ・・・・・・・・・!」  
拳銃を頭から放しリーラに近づこうとしたその刹那、男は一発の銃弾で簡単に絶命した  
「ふぅ・・流石世界一の彼ですね・・部屋にあるのが換気扇だけなのに、それに依頼主の一番の願いであるご主人様の命の絶対優先を守り、私とこいつが一直線にならない時を狙った・・」  
そう頼んで正解だったのだ、100億の価値が彼には確実に存在した、どんなに不可能に思えても彼だからできる狙撃  
「ご主人様・・・・・・ご主人様・・・式森様」  
返事がない・・多分睡眠薬か何かで眠らされているのだろう  
「式森様・・リーラが、リーラ・シャロンホルストがお迎えに上がりました・・さぁ帰りましょう」  
酷く焦げ臭いし血の臭いが漂う著しく不愉快だが、今は主人を助けた快感の方が勝る  
「お、隊長帰った・・普通逆だろ」  
何故か和樹をお姫様抱っこして帰ってくるリーラ  
「終わったのか?」  
「あぁ、制圧完了!一人残らずぶっ倒したZE!」  
「負傷者は?」  
「居るわけねーだろ?まったくあんな雑魚相手じゃ朝のラジオ体操の方が疲れるってもんだ」  
報告を聞くが当たり前のように聞き流す、当たり前の報告がされてるのだから  
 
「ん・・んーふぁぁああ・・・ん・・」  
「お目覚めですか?式森様?」  
「ん?あれ?僕」  
記憶が飛んでいる・・確か帰る途中で名前を呼ばれて・・  
「どうしましたか?ご機嫌が優れませんか?」  
「そうじゃないけど・・っまいいや、おはようリーラ」  
「ハイ、おはよう御座いますご主人様」  
周りを見回す和樹・・寮じゃないことに気が付いたのだろう  
「あれ・・ここ・・何かあったの?」  
「いいえ、何もありません通常通りです」  
心配を掛けないようウソも方便なのだが  
「そっか・・ありがとうリーラ」  
ニコッと微笑んでそう伝える  
「えっ・・ハイ、私は何時でも式森様のお側に居させて頂きます」  
 

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