窓の外は、ザーザーと雨粒が地に落ちる音で支配されているようだった。
彼女は、寮の自分の部屋である一人の男性の事を想っていた。
「はぁ・・・どうして和樹さんは、もっと真面目にわたしの事を想ってくれていないのでしょう・・
私は、和樹さんの傍に居るだけで胸の奥が締め付けられるほど想っているのに・・」
雨の日はそんな憂鬱な考えが全ての思考よりも先に出てくる。
しかし、その憂鬱な考えはいつも的を外している愚痴なのである、
和樹とて、夕菜の事を十分に想っているはずだからだ。
和樹も雨は好きではなかった、
何となく眠たくなってしまうからである、
学生の仕事とも言える勉強をしなくてはいけないのだ、
と常々思っているが、行動に移したことは一度も無かった、
シャープペンシルを手の平に握ってもいつも“あの人”の顔が浮かんできて
勉強なぞやる気にならないのだった。いつも口から出るのは大きいため息である。
もちろん、それは“あの女性”を想っていての事である。
いわゆる恋煩いというヤツだ。
しかし、和樹は、ひ弱な性格が災いし 本当に好きな女性に
本当の想いを伝えられないでいた。
「今日こそ、ホントの気持ちを夕菜に伝えないと」
「今日こそ、和樹さんに好きなのか聞かないと」
和樹と夕菜はそれぞれに、決断した。が、やはり和樹には行動力が無かった
夕菜のほうが先に部屋を出、瞬間転移の魔法を使って瞬時にして和樹の部屋の前へとたどり着いたのであった。
(覚悟を決めるのよ、わたし。和樹さんならきっと
「夕菜が一番好きだよ」 って言ってくれるはずだから。)
夕菜は、頬をぽんぽんと叩き気合を入れ、和樹の部屋のドアをノックした。
「和樹さん、いらっしゃいますか?」
和樹はドキッ、っとした。たった今、気持ちを伝えようと決めたばかりなのに
その決意は段々と薄らいでいくようだった。
「あ、ああ。いるよ、開いてるからどうぞ」
部屋の中から、和樹が返事を返してくる。
夕菜は、意を決し。ドアノブを回した。
部屋の中で待っていたのは、いつもとなんら変わりのない和樹の笑みだった。
「やぁ、夕菜。どうしたのさ?こんな時間に」
まだ朝の9時だ、ほかの皆は多分寝ているだろう。
「いえ、特に用事があるわけじゃないのですが」
本心とは違うことを言ってしまう。
(これじゃぁ いつもと一緒じゃない!もっとしっかりしないと)
「夕菜、お茶でも淹れようか?珈琲の方がいいかな?」
茶の葉と、インスタントの珈琲を作る瓶を持ち聞いてくる。
「すいません、珈琲でお願いします」
和樹は茶の葉を戸棚に片付け、インスタント珈琲の豆を使って珈琲を淹れている。
「はい、出来たよ。砂糖とかはお好みでどうぞ」
砂糖やクレープの瓶を渡してくる。
「ついでにスプーンも」
二人は珈琲を飲みながら、しばし他愛のない世間話を繰り広げた。
「和樹さん」
ふと、夕菜が先ほどの顔ではなく、いつにない程の真剣な顔つきになっていた。
「なんだい?そんなに難しい顔しちゃって」
少し茶化したつもりだったが、今日の夕菜は一切反応しなかった。
「和樹さんは、本当にわたしと結婚するつもりがありますか?」
和樹は曖昧な笑いで誤魔化そうとしたが、夕菜の目つきにやられてしまった。
「どうなんですか?和樹さん。わたしを・・愛していますか?」
和樹は耳を疑った、夕菜からこんな質問をされるとは思っていなかったからである。
「えぇっとぉ・・そのぉ・・」
「どうなんですか?はっきりしてください?」
静かだか、どこか沈黙を許さないような異様な雰囲気を今日の夕菜は醸し出していた。
「愛って言うか好きだけど・・その結婚とかはまだ早いんじゃないかなと思うんだけど」
痛いくらいの沈黙が襲ってきた、先ほどとは違い、今度は肩を揺らして鼻を啜って泣いていた。
「和樹さんは、わたしを愛していないんですか?」
和樹は、悪いことをした と思った。
和樹はさっきの決意を思い出した。
(そうだ、今日は夕菜に本当の想いを伝えなくちゃ・・!)
「夕菜」
「なん・・ですか?」
まだ少し息が荒い、落ち着くまでまだ少しかかるだろう。
「僕は、君が・・ 僕は・・君のことが・・」
どうしても後一歩が踏み出せない、自分の意気地の無さを呪おうかと思った。
(くそっ・・、どうして後一言・・言えないんだ!たった一言、愛している といえばそれでいいのに・・・)
「和樹さん?どうなされたんですか?」
夕菜は泣きながらも、頭上には疑問符が浮かんでいた。
「君が・・僕は・・僕は・・・・・・・・・・・」
和樹は一呼吸入れた、最後の最後にもう一度気合を入れなおすために。
「僕は、君が・・君が 誰よりも一番好きだ!」
時が止まったように思えた、たった一瞬の沈黙だったが
和樹には、一時間、いや二時間くらいの間があったのでは、と思わせるほど長く感じた。
「あ・・・」
見る見るうちに夕菜の目が、再度充血していき すぐに大粒の涙が流れた。
二十分くらい、夕菜は泣き続けた。そろそろかなり落ち着いたみたいだった。
「・・たしも・・です」
「え?ゴメン良く聞こえなかった」
「わたしも、和樹さんが大好きです・・」
「ほ、本当に?」
「えぇ、本当です、和樹さん貴方が誰よりも一番大切なヒトです」
目を閉じ安堵のため息をついて、再度目を開けると
夕菜の顔がすぐ近くにあった。
「玖里子さんが言ってました、愛し合うものは接吻し、そして・・・」
夕菜の頬は赤く染め、恥ずかしそうにモジモジしている。
「いいのかい?」
和樹は、確認してみる 愛し合っているからと言っても
自分達は、それ相応の年齢ではないのだ。
それは、夕菜も知っているはずだ。もちろん普段の夕菜なら
“やめてください”と言うだろう、と和樹は思っていた。
「いいんです、わたし 愛する和樹さんのためなら
身も心も、和樹さん貴方に捧げます」
いい終わると夕菜はゆっくりと目を閉じ、更に顔を近づけてきた。
和樹は、唇を差し出し 夕菜の唇と重ね合わせた。
そして、和樹は夕菜の口内へと舌を滑り込ませた。
「んっ・・」
舌を口内に侵入させると、夕菜自ら舌を絡めてきた。
くちゅくちゅという音が、部屋の中に響いている。
「んぅ・・ふぅ、はぁはぁ・・」
和樹が舌を引き抜くと、夕菜は名残惜しそうに口内の感触を確かめていた。
二人はまた唇を寄せ合った。
今度は軽く触れるだけのコイビトのキス。
そして、和樹は夕菜の胸へと手を伸ばした。
触れてみる、柔らかいと思った、そして弾力がある とも思った。
「んっ、はぁ、あぁぁ・・」
多少なりとも、夕菜は感じているようだった。
和樹は、夕菜の胸への愛撫を続けている。
段々と、胸への愛撫は左手にし、右手は女性の大事な部分へと伸ばしていった。
触れてみるビクン!と夕菜の体が反応する、既に幾分か濡れているようだ。
「夕菜、胸、気持ちいいの?」
夕菜は、荒い息遣いのなかで「はい」と答えた。
既に、和樹のソレは、猛々しく反り返り、ジーンズの中で痛そうにしていた。
和樹は、ジーンズを脱ぎ、次にトランクスを脱いで 自分のものをあらわにした。
和樹が、脱衣している時に夕菜も、
トレーナー 中のTシャツ、スカート、ソックス、パンティを脱いでいた。
「夕菜、僕 そろそろ我慢できなくなってきちゃった・・
入れていいかな?」
夕菜は少し戸惑っていた、一つは、初めて男性のソレをみて困惑しているから
二つ目は、こんなに大きいものが全てわたしの中に入るんだろうか
という考えだ。
夕菜のソコは、既に濡れていて滑りは良さそうだった。
夕菜は、意を決して、かぶりの縦に振った。
和樹は、自分の陰部を夕菜の秘所にあてがった。
少しずつ、挿入していく。なるべく痛みが襲ってこないように気遣って。
半分くらいまで、入ったところで亀頭にコツンという感触があった。
ついに処女膜にたどり着いたのだ。
「夕菜、痛いのが、弱いけど長く続くのと、
痛いのが強めですぐに弱くなるほうどっちがいい?」
夕菜がどちらが楽かを考え、「後のほうでお願いします」と言い、
目をぎゅっと瞑った。
一気に突き上げる、ブチブチと何かがきれた音がした。
「あああぁぁああぁぁぁ!!い・・痛い・・!」
流石に、処女膜を破った痛みは堪えられるものではないようだ。
和樹は、ベットの上に座り その上に夕菜を乗せて頭を抱え込んでやった。
頭をゆっくり、優しく撫でる。少しでも、落ち着けるように、と考えたのだ。
夕菜の秘所から血がタラタラと流れてくる、なんとも痛々しい光景だった、
「夕菜・・・ごめんね」
和樹は、何かあると謝ってしまうたちだった。
「くっ・・和樹さんが・・謝るようなことではないです。」
夕菜はそれを否定する、日常となんら変わりない。
「和樹さん、痛みは大方引いたみたいなので、動いてみてください。」
「うん、わかったよ」
和樹は、ベットの弾力性を利用に、弱く、弱く腰を動かしていった。
「あっあぁ あぁん あん ふぅ・・」
夕菜は甘い、陶酔したような喘ぎ声を発している。
体の内部から、愛液がどんどんあふれ出てきている。
「ぁん、うぅん はぁはぁ あっ・・」
腰の動きを段々強くする、和樹がしたから打ち付けると、
それにあわせ夕菜も上から下へと腰を打ち付けてきた。
「あぁっ……んぅっ……も……っと……して……ください」
夕菜は更なる動きを求めてきた、そろそろ二人とも限界が近づいてきている。
「んんぅっ! あはぁぁっ!! ああん……」
限界に近づくにつれ、夕菜の声も段々と大きくなっていった。
「くぅ……いいよ……夕菜のここ…….気持ち良過ぎるよ」
「あぁぁ……い、いっちゃいそう……」
夕菜は尚強い声を発し続ける。
「くっ、僕もだよ……夕菜…ふたりで一緒にイこう….」
「あっダメダメェ いっちゃう、いっちゃうよぉ・・!」
「あっ、ダメだ出る!」
「あああああぁぁああぁっぁああ!!!!」
「くぅ、出る、出すよ中に出すよ!」
どぴゅどぴゅっと和樹のソレは、夕菜の中で果て、欲望を放出したようだった。
「はぁはぁ・・」
「ふぅふぅ・・」
ふたりとも、まだ快楽の余韻から覚め切れていない。
「和樹さんっ・・ど、どうでした?わたしのは」
肩で息をしながら、夕菜が聞いてきた。
「凄く、気持ちよかったよ、またしようね」
End