-101号室-  
「先生、どうしてこの女の人は気持ちよさそうなの。」  
「んぁ。」  
龍太郎のベッドを背もたれにヒトミはエロ雑誌を広げる。  
龍太郎がヒトミの横から雑誌を覗き込むとクリームを盛り付けた女体が載っていた。  
溶けたクリームが肌をつたって上気した肌と表情がなんとも色気を醸し出している。  
「ただの写真だろ。」  
「雑誌なんだから写真に決まっているじゃないですか。」  
「あぁ、なんだったらやってみるか。」  
「そ、そうですよね。」  
ヒトミは雑誌を閉じて横に置く。  
それを見計らって龍太郎がヒトミに手を伸ばすもヒトミには届く前に逃れられた。  
「あぁ……、やるんじゃないのかよ。」  
龍太郎の行為に気づかず、ヒトミは身支度を始めた。  
「えぇ、するつもりですよ。やっぱりクリームは若い子に似合いますよね。」  
「……それは俺様が若くないってことか。」  
「せ、先生。」  
「俺様が若いってことをたっぷりと教えてやる。」  
「ふぇ、ちょ、先生!それは充分知ってますからまた今度お願いします。」  
伸ばされた手を避け101号室のドアから駆け足で部屋を出て行くヒトミを見送り龍太郎はため息をついた。  
「年下ってこのマンションには二人もいるだろうが。また3Pとかいうんじゃないだろうな。  
……わかっているのか、お前は俺様のものなんだぞ。」  
数十分前までヒトミがみだれていた自分のベッドに倒れこんだ。  
 
-103号室-  
「ちょっと、剣之助。まだ先輩、こないの。」  
「……深水、ここは俺の部屋で文句があるなら出て行ってくれてかまわない。」  
「えぇ!!やだ。先輩といっしょにいたいもん。」  
103号室、橘剣之助の部屋  
ベット前の長机に散乱した教科書とノート。  
実際勉強を続けているのは剣之助だけですっかり集中力を切らした颯大は剣之助の邪魔をしていた。  
期末テストも近づいてきたので勉強会を開こうとヒトミが颯大にもちかけたことが今回の始まり。  
そこに偶然居合わせた剣之助も流れで参加することになったのである。  
「ヒトミ先輩からもちかけてきたのにね。」  
「先輩にも用事があるんだろ。黙って問題解けよ。わからないことがあったら教えてやるから。」  
剣之助もそう言いながらなかなか尋ねてこないヒトミのことが気になって先ほどからペンが動くだけで問題は進んでいなかった。  
 
ピンポーン  
 
「あっ、きっと先輩だよ。」  
待ってましたとばかりに颯大は立ち上がると玄関に足早に駆けていく。  
「深水、待て。」  
剣之助が立ち上がる頃には颯大が玄関の扉を開いていた。  
「いらっしゃい、待ってたんだよ。」  
「きゃぁ、颯大君! 」  
剣之助の視界から颯大が消える。  
「深水、ここは俺の部屋でお前の部屋じゃ。……っ! 」  
剣之助の言葉が詰まる。  
剣之助が玄関先に顔を出すと颯大がヒトミの首にしがみつき顔に頬を寄せていた。  
「離れたらどうだ。」  
剣之助の低い声が廊下に響く。  
「僕はこのままでいい。」  
剣之助の睨みも気にせずヒトミから颯大は離れない。  
「離れろ。」  
先ほどよりより低く声が響くとヒトミから颯大は手を離した。  
「剣之助、怖いよ。僕はただ充電していたのにさ。」  
颯大と剣之助の視線が交わり、緊迫した雰囲気が流れる。  
「あの、ごめんね。部屋を貸してもらう上に遅刻するなんて……。」  
「えっ、気にしなくて良いっスよ。立っているのもなんスから入ってください。」  
「ありがとう、橘君。颯大君もお邪魔しよ。」  
「ヒトミ先輩……うん! 」  
ヒトミの一声に緊迫した雰囲気が和らぐ。颯大に手を引かれて剣之助の部屋に足を入れるヒトミ。  
颯大に引かれていない手には大きな買い物袋が下げられていた。  
 
それから、二時間後。  
「ふぅ結構進んだし、キリが良いから休憩しようか。」  
ヒトミは自分の持ってきた袋の中身を机にあける。  
クッキー、チョコレート、グミ、ガムなどのお菓子類が机を転がる。  
「うわぁ、お菓子だぁ。」  
目を輝かせる颯大と反対に複雑そうな表情でお菓子類をみる剣之助。  
「俺……甘いのは……。」  
「大丈夫だよ、ほら、これとか。」  
ぬれおかきの箱を手渡され少し驚くも剣之助は微笑む。  
「確かにこれなら甘くないっスね。」  
「そうそう、甘くないのだって立派なお菓子なんだから。」  
パキンと煎餅がヒトミの口と手の間で割れた。  
「おいしい〜。」  
「あっ。」  
お菓子にパクつく颯大にヒトミは指を指す。  
「どうしたの、先輩。」  
「颯大君、右の頬っぺたにクリームついている。」  
「えっ、ホント。」  
右の手の甲で頬を拭うと余計にクリームが顔に伸びる。  
「もう、私が取って……あげる。」  
ヒトミの手がティッシュでもタオルでもなく颯大の左頬に触れる。  
「えっ、先輩。」  
時間差で近づいてくる顔に颯大の目は強く結ばれる。  
生温かいものが右頬を撫でる。  
と同時に颯大の耳に机の上に何かが落ちる音が聞こえた。  
颯大の頬を濡らしたそれは颯大の手の甲を濡らしていく。  
颯大がゆっくりと目を開くとヒトミが顔を上げ颯大から離れていく。  
「あ……まいね、颯大君。」  
ヒトミはそう言って微笑むと今までされた行動が現実と颯大が頬が朱に染まった。  
「橘君、どうしたの? 」  
「えっ、いやなにも。」  
机に転がったぬれおかきの箱を拾い上げると剣之助はぬれおかきを取り出して口にほおりこんだ。  
「そう……。コロンもらうね。」  
颯大の前に散乱する開封したお菓子の一つにコロンがありヒトミはコロンを一つ取り出す。  
「颯大君の頬についていたクリームで思い出したんだけど……。」  
 
取り出したコロンの真ん中に詰まったクリームを指で押し出し口元に持っていく。  
「ちょっと汚いことだけど、昔こうしたこと無かった? 」  
クッキーから少し飛びでたクリームをヒトミは唇に塗っていく。  
二人の目にはそのコロンがまるで口紅のようにみえる。  
「こんな風に口紅って。」  
「そ、そんなことしないっすよ。女じゃあるまいし……。」  
「ふふっ、女の子もしないかもね。でも、私はちょっと楽しくてやってたなぁ。」  
剣之助の頭の中でクリームを塗るヒトミの仕草がちらついてはなれない。  
まともにヒトミの顔が見れず目線をそらす。  
彼女に彩られたイチゴ味の薄いピンク色のクリームが時々目線を移動させると目に入ってくる。  
「ヒトミ先輩、そんなことしてたんだ。可愛い!もう食べたくなる。」  
剣之助の思っていたことをダイレクトに颯大は言葉にしてヒトミにしがみつく。  
「なんなら……、食べて……みる。」  
いつもとは違う甘い声が颯大と剣之助の耳を通る。  
ヒトミの顔を見ると彼女はただ微笑んでいただけだった。  
いつもと違うのは唇に彩られたクリームだけのはずなのにヒトミの全てを奪ってしまいたくなる雰囲気に包まれた。  
「せ、せんぱい……。」  
剣之助の視界にはヒトミの唇だけが映っていた。  
まるでその唇に吸い寄せられそうな気分になる。  
しかし、自分と同じ気持ちを抱いていた男が剣之助の視界に入ってきて彼女の唇を覆う、男の唇で。  
颯大の舌がヒトミの唇をなぞりクリームの薄くなった唇を割り中へと進入していった。  
「んっ……はぁ、ヒト……センパッ。」  
「んぅ……。」  
剣之助の視界で繰り広げられるキス。  
想像できなかった出来事が剣之助の脳の判断を鈍らせる。  
 
なぜ俺の部屋で……、ヒトミと深水がキスしているんだ……。  
 
颯大がゆっくりと唇を離すと今のことが現実とでもいうように彼の唇に薄紅色のクリームが薄く汚す。  
そのキスの証拠をヒトミの舌が舐めて消していく。  
静かになったこの部屋にヒトミと颯大の荒い息遣いだけが流れた。  
「先輩の唇、甘くて美味しい。ヒトミ……ちゃん……。」  
「そう、嬉しい。」  
笑顔を颯大に向けてから剣之助に向き直った。  
 
目の焦点が定まらず固まっている剣之助に近づき、ヒトミはコロンのクリームを剣之助に塗る。  
剣之助の唇全体にクリームを塗ると先ほど颯大がしたようにヒトミの舌が剣之助の唇を縁取った。  
「んなっ!! 」  
舌の感触に現実に戻ってくる、剣之助。  
「なにしてんすか、先輩! 」  
ヒトミから体をそらし真っ赤な顔でヒトミの顔を見る。  
「橘君は……私とキスしたく……ないの。」  
ヒトミは上半身を剣之助に近づける。近づけた分だけ剣之助の体は後ずさる。  
「センパイ……っ。」  
いつもとは違うヒトミへの戸惑いとこのまま手を出しても良いのかという理性と欲望が剣之助の中で渦巻いていく。  
「そんなに……考えないで。私を受け入れてくれればいいの。」  
「んんっ。」  
ベットを背にした剣之助はヒトミから逃れられずキスを受け入れる。  
「けんのすけくぅん……っん、はぁ。」  
「んはっ……せんぱい。」  
剣之助と呼ばれて理性がゆらぐ。  
ヒトミの舌はまるで入り口を探しているように剣之助の唇を縁取っていく。  
「んくっ……。」  
息苦しくなったのか剣之助の唇が開いていく。  
ヒトミの舌がその入り口にもぐりこんで剣之助の舌を舐め上げた。  
剣之助も次第にヒトミのキスを受け入れ始めていた。  
「ずるい、僕もしたいよ。」  
ヒトミを背中から包み込む颯大。  
ヒトミの手が颯大の手を包む。そしてゆっくりと颯大の手を誘導していく。  
「ヒトミちゃっ……。」  
颯大の手はヒトミの柔らかい胸の部分に触れていた。  
これには颯大も驚いて手を引こうとしたが、ヒトミの手がそれを逃さず颯大の手ごとヒトミは自分の胸を握った。  
颯大の手に動きを覚えさせるようにゆっくり手を動かしていく。  
「あっ……ん。」  
「んっぅ、セン……。」  
「ヒトミちゃん、柔らかいよ。」  
ヒトミのいつもとは違う声が導火線となり、ヒトミからの動きを止めても二人は行動を止めることはなかった。  
「ここ少し硬いよ。」  
「あぁ!! 」  
布越しに胸の先端をつままれてヒトミは声を出して身をよじる。  
颯大の手が片手から両手に変え、ヒトミの両胸を愛撫し始めていた。  
自分の手で変わっていく胸の形を想像したり、自分の愛撫に反応するヒトミに颯大は止まらなくなっていた。  
「ヒトミちゃんの素肌に触れたい。ずっと、思ってたんだよ。」  
 
ヒトミの返事も聞かずにTシャツの手を滑り込ませる。  
颯大の手がヒトミのお腹を撫でる。  
「んぅ……。」  
そのままゆっくりと手を上に移動させてブラの中に手を埋めていく。  
颯大は布越しでしたことと同じように指を動かしていった。  
「肌に吸い付くような柔らか……い。」  
「あ、あぁぁ、颯大くっ……。」  
剣之助から唇を離し嬌声をあげた。  
「センパイ……。」  
キスから解放された剣之助の口からは熱いため息とともに唾液が流れ落ちた。  
「先輩、俺も……。」  
脱力した重い体を起こし剣之助は立ち上がると冷蔵庫へと向かう。  
「俺も、欲しい。先輩が……。」  
冷蔵庫から白い袋を取り出すとヒトミの所へ戻る。  
颯大の愛撫で身をよじるヒトミの胸元が白く汚れていく。  
上から剣之助が冷蔵庫から出してきたクリーム袋を絞ったのだ。  
クリームは熱くなったヒトミの体の上を溶けて滑っていく。  
剣之助はヒトミの胸元に顔を埋めると、自分の垂らしたクリームと共にヒトミの体に滲み出た汗も舐めとった。  
剣之助の唾液と滑り落ちていくクリームが胸に流れて颯大の指がそれをヒトミの胸に塗りこんでいく。  
「ふぅあっ……はぁ、んっ。」  
「先輩……甘い……そして濡れおかきみたいに柔らかいんだ。」  
「僕もヒトミちゃんクリーム食べたい。剣之助ぇ。」  
「……ハァ、わかった。先輩ベッドに移動しますよ。」  
剣之助の腕がヒトミを抱き上げると自分の後ろにあるベッドに横たえた。  
「けんっの……すけくん、いいの? 」  
「なに言ってんすか……自分が止めなくしたんでしょ。俺、もう止めることできないっすから。  
ベットくらい気にしないでください。」  
「……ありがとう。剣之助君、颯大君私を綺麗に飾って……。」  
「ヒトミちゃっ……。」  
「……せんぱい。」  
ヒトミの言葉に二人は身震いした。  
 
「センパイ……、脱がせます。」  
ぎこちない指先がヒトミのブラウスのボタンを外していく。  
龍太郎や蓮とは違った反応がとても初々しくてつい微笑んでしまう。  
「ど、どうせ初めてっすよ。」  
表情がさらに朱に染まり指の動きがさらに遅くなる。  
ブラウスの上三つのボタンが外れた所でブラを包んだ胸が姿をあらわした。  
ブラウスに包まれてない部分にはクリームが見えている。  
剣之助がブラウスに悪戦苦闘している間に颯大はスカートを外していた。  
ベッドの下にブラウスとスカートが落ちていく。  
「あの……こっちも外すっす。」  
ヒトミとベッドの間に手を潜り込ませてホックを外しヒトミの胸を包む布をベッドの下に落とした。  
「センパイの肌……。」  
剣之助は絞り袋を手にするとケーキの飾り付けをするかのように、慣れた手つきでヒトミの体を飾っていく。  
クリームの冷たさは火照ったヒトミの体に快感を与える。  
チョコの縞模様のクリームの下着、イチゴジャムの口紅。  
「んっ……ハァ。」  
クリームが溶けて滑る度に熱くなったヒトミの体に甘い痺れをおこす。  
ベッドにクリームが流れ落ちて3人の汗と共に染みを作った。  
「僕……我慢できないよ。」  
颯大は唇をヒトミの唇によせる。  
「深水、まだできてない!ってしかたないか。俺も我慢できそうにない。」  
剣之助は上着を脱ぐと自分もヒトミの上にまたがるとクリームのブラに唇を寄せた。  
「んっふ……ちゅぷ……んんっっ。」  
ジャムを共有しようとするがごとく颯大の舌がヒトミの唇のジャムをすくうと、ヒトミの舌に擦り付けていく。  
「甘い、ヒトミちゃん?」  
ジャムの甘さがヒトミの口の中で広がる。颯大の口から流れる唾液を喉を動かし飲み込んでいく。  
「うん、うん。……ふっそう……た……ふぅああまい。」  
「クリームでべとべとだな。」  
まるで子供のように3人の口の周りはクリームやジャム唾液でベトベトになっていた。  
そんなことも気にせず3人は互いに求め合っていく。  
 
クリームの下着を剣之助の舌が薄くしていく。  
舌先が胸の先端をかすり、ヒトミは声をあげる。  
「あぁ……あぁん。」  
体の奥から熱いものがこみ上げてきてヒトミは足を摺り寄せる。  
それをみた颯大の手がその部分に手を伸ばす。  
ショーツ越しでもわかるほどに濡れていたそこに颯大の指が割れ目を往復する。  
「あっ、やぁ。」  
「かわいい、ヒトミちゃん……。」  
ショーツの中に指を滑り込ませると三人の耳に水音が耳を通った。  
「こんなに濡れるものなの、女の子って。」  
「はぁぁ、そ……。」  
不思議な顔をして颯大は指でヒトミの秘所をかき回していった。  
「そうたくっ……きもち……気持ち良いよぉハァ、けんのすけ……くぅん、もっと……して。」  
剣之助は言われたとおり先端をあまく噛んだり舌で転がしたりするとヒトミの声は一段と高くあがった。  
「先輩……、クリームなめたいか? 」  
もう片方の胸についたクリームを指先ですくいあげるとヒトミの口に寄せた。  
剣之助の人差し指についたクリームをヒトミは舌をのばして舐める。  
「ちゅ……あっふ……んっ。」  
人差し指の先から関節、中指との間、中指の関節、中指の先  
そして口に含み吸い上げる。  
「……っ。」  
ヒトミの口の中がとても暖かくそして舌の動きが快楽を呼び起こす。  
ヒトミがその行為に没頭していると颯大がヒトミの最後の一枚をゆっくりと足からぬいていった。  
「ヒトミちゃんの蜜は甘そうだね。」  
ヒトミの足と足の間に顔を埋めて颯大はそこに口付けた。  
ヒトミの秘所で颯大の舌が動き回る。  
「そ……うたくっ、すごっあぁ。」  
ヒトミの胸でなるキス音と足の間でなる水音がヒトミの声と相成って部屋に木霊する。  
上と下の愛撫で全てを持っていかれそうになりながらもヒトミは剣之助の手を舐めつづけた。  
「クリーム、あんんっクリームもっとほしぃ、ちょうだい。」  
ヒトミの口が剣之助の指と唾液の橋をつなげながらねだった。  
「あ、あぁ。」  
剣之助の手がまた胸へと移動してクリームをすくおうとするとヒトミは首を振った。  
 
「せ、先輩。」  
ヒトミの手が剣之助のものをなでる。  
「せんぱっ……ハァ。」  
ジーンズごしでもわかるくらい硬くなっているそれを優しく撫でていく。  
「剣之助君のクリームを……ちょうだい、あぁ。」  
「うぁ……。」  
触られただけで声をあげてしまうくらいに剣之助には刺激が走った。  
「胸でしてあげるね。」  
ヒトミは体を起こし四つんばいになるとジーンズのジッパーを下げて硬く主張するそれをとりだした。  
「ふぅ。」  
「はぅ……くあ。」  
ヒトミが息を吹きかけるだけで動いて反応する。  
「もうこんなになってる。かわいいんだ……。」  
ヒトミの柔らかい二つの胸が剣之助のものをはさんでゆっくり動かしていく。  
「あっ、せんぱっ」  
胸全体に塗り込まれたクリームで滑りが良くなり、剣之助に刺激を与えていく。  
体制を変えるために一時中断していた颯大は高く上げられた尻肉の間に舌を這わせて行為を再開した。  
「んっ、ちゅ……ヒトミちゃんの蜜甘すぎだよ。」  
「あぁ……!! 」  
「先輩、それきつっ。」  
颯大の愛撫で身を捩らせるヒトミの動きで圧迫され、予想しえないくらいの快楽が剣之助を襲う。  
「ねぇヒトミちゃん、僕、中入っていい。剣之助だけずるいよ。」  
「うっん、……後ろでもハァ、前でも颯大君のしたい方でいいよ。」  
その言葉と同時に衣服がすれる音が聞こえた。  
熱い塊がヒトミの秘所を突く。場所が定まらないのか割れ目を往復する。  
「颯大君、わからない。」  
「う、うん。」  
「こうすればわかるかな。」  
ヒトミは剣之助への奉仕を止め指で自分の秘所を広げた。  
愛液がクリームと混ざってベッドに滴り落ちていく。  
先ほどまで間近で見ていたはずなのに颯大の目はその部分にくぎ付けになっていた。  
動かない颯大を見て、ヒトミのもう片方の手が颯大のものを掴んで軽く擦ってあげると、快楽のため息を漏らした。  
「あぁ……ヒトミ……ちゃ! 」  
「私が教えてあげる。」  
 
颯大のものを握ったまま自分の入り口まで誘導するとヒトミは微笑んだ。  
「ココ……、女の子の下の口は。」  
「わ、わかった。」  
颯大は頷くとヒトミを押し広げて最後まで勢いのままに根元まで押し込んだ。  
「んっあぁああぁ!!んっ……ハァハァ。そっんなっ……いきなり奥までぇ。あぁ! 」  
颯大のものに吸い付くヒトミの舌の口に颯大の理性が飛ぶ。  
自分の思うがままに律動を始めた。  
「いきなり、はげしいっっ……あぁ。」  
「ごめっ、でも、あっく止まんないよ。」  
「んっ……んっけんのすけ……くんもきもち……よっく。」  
と胸の奉仕を再開し始めた。  
「先輩……、ヒトミ先輩。ヒトミ、ヒトミ。」  
剣之助の先から先走りの汁が零れ落ちてヒトミの胸を伝う。  
「かわいい。……ちゅあむ……んふっぅ。」  
ヒトミの口がひらいて下が伸び剣之助の先を舐めて口含む。  
ザラリとした舌が先を這い剣之助は声をあげる。  
「はぁ……。」  
「んんっぐ……あぁ。」  
自分のものがヒトミを犯していると思うと二人のものはさらに硬さを増した。  
剣之助も欲望が理性を勝り、新たな快楽を得ようと律動を始め口を蹂躙していく。  
下と上の口が奏でる二重の水音が部屋に響く。  
「ヒトミちゃん……中がすごく気持ちいい……僕うれしぃ。」  
「ヒトミって呼びたかった、ずっとこうしたかったんだ。」  
今までの堪っていた欲望をぶつけるかのように激しく腰を打ち付けていく。  
 
「俺、も、もうこのままじゃ……。」  
今にも欲望を吐き出してしまいそうなぐらいに限界が近づいてきた剣之助は、ヒトミの口から腰をひこうとする。  
しかし、ヒトミの胸がそれを許さないとでもいうように圧迫する。  
「うぁ……先輩、このままじゃ先輩の口か顔にだしてしまうっすよ。だから……。」  
「い、いいよ……んぅ……だってあぁ……剣之助君のクリーム、ほしっいもん。」  
「ヒトミっ……! 」  
「好きなところに出していい。私が……全てしてあげるから……っちゅぱ……あむ。」  
「ヒトミちゃん!そんなに締め付けないで……あぁぁあ。」  
剣之助を刺激する動きが颯大のものも擦り、互いに快楽をもたらしていく。  
「僕も、はぁ、ぼくも……んんっ。」  
「ダメだ……そんなっ……。」  
「「………………んっああぁあぁ!! 」  
颯大と剣之助は同時に限界寸前で腰を思い切り引き外気に触れると同時に欲望を撒き散らした。  
ヒトミの顔、背中、下半身が二人の白濁液に染められていく。  
「ふふっ、二人とも私より先にイくなんてかわいい。」  
ぐったりとヒトミにもたれかかる二人にヒトミは口付けると、耳元で囁いた。  
「もう一回しようか。だって私もイきたいし……ね。」  
二人はそれを拒むはずもなく只黙って頷いた。  
三人の行為は夜が深けても続いていった。  
 
「僕の初めてもこれからも僕は先輩のものだよ。」  
颯大は隣で眠るヒトミに擦り寄った。  
とそれを阻止せんとばかりに剣之助がヒトミを引き寄せる。  
「剣之助、そんなことしてると先輩起きちゃうよ。」  
「……うるさい、お前は帰れ。」  
「あ〜、そんなこと言っていいのかな。剣之助の冷蔵庫の中身以外も調べちゃうから。」  
「ぐっ。」  
クリームプレイを続けるべくクリームを取り出していたら103号室の冷蔵庫の中をヒトミと颯大は見てしまったのだ。  
「よくみたらケーキも沢山だったし、甘いもの嫌いの橘君がねぇ。」  
「……いてもいいから黙って寝ろ。」  
「ありがとう、剣之助!じゃあヒトミ先輩も。」  
「それは……ゆずれない。」  
「……そっか、でも僕も譲れない。」  
「……。」  
颯大はヒトミに口付けると剣之助に顔を向けた。  
「だって好きだから。」  
「それは俺だって好きだ。」  
剣之助もヒトミに口付ける。  
「だから、どっちも譲れないならそれは仕方のないこと。」  
「うん、そうだね。いつかそれはヒトミセンパ……ヒトミちゃんが決めることだから。」  
「そう、先輩……ヒトミが決めることだ。」  
「でも、今日だけはヒトミちゃんは僕と剣之助のもので共用だね。」  
颯大の言葉に剣之助は微笑んだ。  
「あぁ、今日だけはな。」  
二人はヒトミに寄り添うと瞼を閉じた。  
 
 
(おまけ)  
「うぅ……今日はもうクリームいりません。」  
「どうした、ショートケーキ好きじゃねぇか。」  
「はい、好きなんですけど、今日は昨日食べすぎで気持ち悪くて……。」  
「はぁ?……まさかマジでやったのか。」  
「ヤルって言ったじゃないですか。」  
「確かに言ってたけど……マジでやるとは思わなかったぞ。」  
「で、3人でやったんです。」  
「しかも、また3P!! 」  
一人衝撃を受けている龍太郎をよそにヒトミは昨日のプレイで体重が増えたのではを心配していた。  
「まぁ、結構運動したから大丈夫よね。」  
愛より食欲。  
愛より性欲。  
桜川ヒトミの心に巣くう男性は未だ現れていない。  
 

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